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推しの子

おしのこ

『【推しの子】』(Oshi no Ko)とは、週刊ヤングジャンプ・少年ジャンプ+で2020年から2024年まで連載していた漫画作品である。原作は赤坂アカ、作画は横槍メンゴ。
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「この芸能界において嘘は武器だ」


作品情報編集

作者原作:赤坂アカ / 作画:横槍メンゴ
ジャンル青年漫画芸能界ミステリー
出版社集英社
掲載誌週刊ヤングジャンプ少年ジャンプ+
連載開始2020年21号(4月23日)~2024年50号(11月14日)
単行本既刊15巻


概要編集

集英社の漫画雑誌『週刊ヤングジャンプ』2020年21号(4月23日)に連載開始。

同年6月11日からは同社の漫画アプリ『少年ジャンプ+』でも連載がスタート。ヤングジャンプ本誌から1週遅れて連載するという形を取っている。


原作担当は同誌で『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』を連載した赤坂アカ(本作の開始当時は2作品同時週刊連載)。

作画担当は『クズの本懐』『レトルトパウチ!』を手掛けた横槍メンゴ

作者著名枠には記していないが、一部カラーイラストの彩色は漫画『アクタージュact-age』の作画を手掛けた宇佐崎しろも携わっていることがメンゴ氏のX(旧Twitter)で明かされている


主人公の医師が死後に前世の記憶を持ったまま、推していたアイドルの子供に生まれ変わるいわば「転生もの」。

「もし芸能人の子供に生まれていたら」「容姿やコネクションを生まれながらに持ち合わせていたら」そんな誰もが羨むような環境に生まれながら、何の因果か前世の記憶を持ち合わせ、それに引きずられた第二の生を歩む二人の視点から芸能界を描く。


ファンタジー設定やアイドルを主軸としている事から、一見明るい作風に思われるが、実際の内容はかなりシリアスで陰惨。殺人サスペンス要素や現代社会を投影した展開、芸能界の闇などへ切り込むリアルさが本作の特徴である。


2024年10月10日、最終話が同年11月14日発売のヤングジャンプ50号に掲載され、全166話を以て完結することが告知され、予定通り同月同日に発売されたヤングジャンプ50号の166話を以て物語は完結した

最終巻となる16巻には【とある真相】が明らかとなる18ページの書き下ろし短編が収録予定。

また、原作者の赤坂曰く「かなあかねの過去と未来を描く小説を刊行予定」とのこと。




タグ検索について編集

この作品の正式名称は『【推しの子】』であるが、【】を取った推しの子タグで投稿された作品の方が多い。完全一致検索をしない限り後者で検索しても前者のタグがついた作品も表示されるため、検索の際は「推しの子」での検索を推奨する。目当ての作品が見つからない場合は【推しの子】で調べることを勧める。


なお、Twitter上では大喜利のお題として例えば「推しの子について簡単に解説してください」と出したところ、実在アイドルや歌い手などの自分の推しを解説するツイート(推しという点では間違っていないが、作品解説という意味では間違い)が集まってしまい、思わぬ箇所で「バズる」事になった事例もあるため、pixiv外ではマイナス検索の必要がある事に留意されたい。


登場人物編集

推しの子の登場人物を参照。


あらすじ編集

前世の記憶を持ったまま推しのアイドル星野アイの"子"に転生してしまった双子、アクアとルビー。容姿やコネクションを生まれながらに持ち合わせた彼らは、自然と芸能界に関わっていく。


やがて成長した双子は各々の思いを胸に芸能界に挑む。ルビーは母親のように輝くため、そしてアクアもまた母親への思いを胸にして芸能界に足を踏み入れる。


本編編集

  • 第一章

B小町の絶対的エース・「アイ」を主軸に描かれるストーリー。本作の序章にして、アクアやルビーたちの原点とも言える章。第1話ではゴローが死する物語の基本軸が描かれている。


  • 第二章「芸能界」

遂に陽東高等学校(日本でも数少ない芸能科のある高校)でルビーは芸能科へ、アクアは一般科へと入学し、ルビーとアクアの芸能生活が始まる。有馬かなが本格的に物語に登場するのもこの章から。人気漫画作品の『今日は甘口で』の実写ドラマ版が酷評を浴びる中、かなに抜擢されたアクアが一肌脱いで…!?


  • 第三章「リアリティーショー編」

恋愛リアリティーショー番組『今からガチ恋始めます』を中心にネットの炎上騒動などを取り扱ったネタが多く、誹謗中傷の恐ろしさが描かれている。

黒川あかねMEMちょと言った主要人物がここから登場。


  • 第四章「ファーストステージ編」

リアリティーショーとのあれこれでアクアやルビーとも接点ができアイドルに憧れのある新メンバー・MEMちょも参加したB小町が、遂にアイドルとして本格的なデビューを遂げる。かなの成長やルビーの活躍なども含めて人気も高い。最後にはB小町の初ライブが開催される。


  • 第五章「2.5次元舞台編」

大人気漫画作品『東京ブレイド』の舞台化を主軸に、あかねとかなの因縁やアクアの役者としての成長を描いた章。単行本3巻分にまたがる長編。


前半はメディアミックスに伴う改変に焦点が当てられている。また舞台演劇をテーマにしている事から、「集英社的にはかつて原作者の不祥事で打ち切られた演劇漫画のリベンジなのでは」と考える読者もいる。


  • 第六章「プライベート編」

舞台版『東京ブレイド』での公演がひとまず幕を下ろし、アクアは劇団ララライの看板役者・姫川大輝が自身と異母兄弟であることを特定。自分が産まれ、勤めていた病院のある高千穂へと向かう。


一見箸休め的な位置付けに見えるが、本章からルビーが闇落ちし、星野兄妹の父親の情報など、物語がよりシリアスへと傾いていく。


  • 第七章「中堅編」

以前から良くも悪くも様変わりしたルビーの躍進から、アイドルとしての立場が大きくなったB小町。続くアクアも人気番組『深掘れ⭐︎ワンチャン!』のMC(ツッコミ役)として徐々に知名度を上げていた。


この章ではコスプレ業界が主にクローズアップされており、ルビーが事実上の主役。


  • 第八章(※)「スキャンダル編」

ルビーの機転により大人気アイドルの仲間入りを果たしたB小町だが、かなは自分たちの実力と言うよりルビー本人の才能に頼りきりで役者仕事も集まらないことに複雑な感情を抱えていた。アクアとの関係も上手くいかず精神的に追い詰められていた彼女は、売れっ子の映画監督とパイプを作ろうと模索するが…。


本章は一際デリケートなスキャンダルに関する話題が多くストーリーもかなり陰惨なため、良くも悪くも読者によって受ける印象が異なり強く賛否を分けた。


(※)ヤングジャンプ本誌掲載時や単行本では「第七章」と書かれているが、一応下記の映画編は九章とされているため単にミスと思われる。


  • 第九章「映画編」

あかね経由で遂に自分の父親の尻尾を掴んだアクアは、復讐を果たすため計画を進める。また、五反田監督もかつてアイたちを主役に進めていた映画企画を再始動させ…?


カミキヒカルとアイの過去が暴かれ、これまで以上に物語が大きく転換される。


  • 第十章「終劇によせて」

映画『15年の嘘』の撮影が終わり、束の間の休息に入った。


番外編編集

「間奏」「幕間」を意味する「interlude」と題して、本編とは関係のない横槍メンゴ視点で描く短い物語が全4話で挟まれている。

No.主要キャラクターヤングジャンプ発売日
1MEMちょ2023年8月10日
2鳴嶋メルト2023年8月24日
3有馬かな黒川あかね2023年8月31日
4(最終回)星野アクア星野ルビー2023年9月7日

横槍先生曰く「アカピーにゆっくりしてほしかった」という思いがあるらしい。X(Twitter)


単行本編集

No.表紙内容発売日
1星野アイ第一章(プロローグ)2020/7/11
2星野ルビー第二章「芸能界」2020/10/16
3星野アクア第三章「恋愛リアリティーショー編」2021/2/19
4有馬かな第四章「ファーストステージ編」2021/5/19
5黒川あかね第五章「2.5次元舞台編」2021/8/18
6吉祥寺頼子鮫島アビ子第五章2021/11/19
7星野家第五章+第六章「プライベート編」2022/2/18
8MEMちょ第六章2022/6/17
9寿みなみ第七章「中堅編」2022/10/19
10星野アクア(闇落ちVer.)第七章2023/1/19
11有馬かな第八章「スキャンダル編」2023/3/17
12不知火フリル第九章「映画編」2023/7/19
13斉藤ミヤコ第九章2023/11/17
14星野アイ&星野ルビー第九章2024/3/19
15有馬かな&黒川あかね第九章&第十章「終劇によせて」2024/7/18
16星野アイ最終章2024/12/18


アニメ版編集

2022年6月10日、公式サイトが開設されると共にアニメ化が発表され、2023年4月から6月にかけて関東地方の独立局全6局、AT-XサンテレビKBS京都BS11および新潟放送TBS系列局、原作担当者の出身地のテレビ局)など計18局で放送された。AT-X以外のネット局は水曜深夜に統一されている。また、TOKYOMXでの放送と同時にABEMAで最速配信が行われた。


第1話は放送時間が90分に拡大され、放送に先駆けて3月17日から全国の劇場にて第1話を『【推しの子】Mother and Children』のタイトルで先行上映された。

全11話で、「2.5次元舞台編」の冒頭まで(厳密にいうと4巻の終了まで)を描いている。

6月28日の最終回放送後、第2期の制作が決定した。


2024年には7月放送されることがアナウンスされた。以後、3月に姫川大輝鴨志田朔夜の担当声優が先行発表され、5月にはオープニングテーマ担当アーティストがGEMNであること、6月には三重テレビびわ湖放送テレビ和歌山奈良テレビなどが追加で放送されることが明らかにされた。これに伴いネット局は衛星波・地上波合わせて35局にまで増加している。なお、地域によってはネット局が変更になっている(一例として原作担当者の出身地では、新潟放送からフジテレビ系列局のNST新潟総合テレビに変更)。この度もAT-X以外のネット局では引き続き水曜深夜に統一している。

全13話で、「2.5次元舞台編」と「プライベート編」が描かれた。

第2期最終回放送後、第3期の制作が決定した。


連載誌の都合上青年対象の漫画を原作にしたアニメであるが、アニメ版及びその主題歌『アイドル』のヒットにより特に女子小中学生にも人気を博し、同連載漫画原作アニメのキングダムのように一般向けアニメの展開がされ幼児誌の「ぷっちぐみ」の付録にまでなるという異例の扱いになった。

しかし上記の通り子供に見るのに過激かつドロドロした描写や展開が多い為、横槍先生が注意を喚起するポストを行っている。


「本来の対象層でない作品故の過激な描写」自体は『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『SPY×FAMILY』『葬送のフリーレン』など一般層にヒットした原作及びアニメでは幾分議論され珍しくなくなってはいたが、本作に関しては『アイカツ』や『プリティーシリーズ』に代表される女児アイドルアニメ系に見える上に、1期のメディア展開では星野アイがメインになっていた故に作風に関して高年齢者層も非常に分かりにくくなっていることが大きな要因になっている。


スタッフ編集

監督平牧大輔
助監督猫富ちゃお、仁科くにやす
シリーズ構成田中仁
キャラクターデザイン平山寛菜
音楽伊賀拓郎
音楽制作KADOKAWA
アニメーション制作動画工房

主題歌編集

オープニング

第1期:YOASOBIアイドル

第2期:GEMN中島健人×キタニタツヤ)『ファタール


エンディング

第1期:女王蜂メフィスト

第2期:羊文学Burning


実写版編集

Amazonプライムビデオ東映の合同プロジェクトとして実写ドラマ・映画化。2024年11月28日にAmazonプライムビデオで全世界同時配信。構成は全8話。少なくともドラマの方では第一章から第八章まで描く予定。

映画は『【推しの子】-The Final Act-』というタイトルとなり、東映配給で毎年恒例だったシリーズの代わりなのか、こちらも12月20日に全世界同時公開を予定している。映画はドラマの進行具合を加味すると第九章から最終章まで描くと思われる。


原作者の赤坂は「そして漫画作品の実写化についても触れています。良い事ばかりを言っていません。批判的な事も言っています。」と本誌の内容に言及しながら前置きした上で、「もしかしたら【推しの子】が実写化する事は無いんじゃないかと思っておりました」「キャストの皆様にも制作陣の皆様にも『本当に大丈夫ですか?』と聞きたくなる気持ちでした」と実写化に対する想いを赤裸々にコメントしつつ「製作陣の方々には感謝しかありません。」ともコメントしている。


一応、(予告を見る限りは)原作準拠であるものの、一部台詞やアイから2人の子供に向けたビデオレター(原作では15歳だが、実写版では18歳)、アイが使用していた通信機器(原作ではスマホとガラケーだが、実写版は現実のスマホの普及時期も考慮した上でガラケーに統一)、『東京ブレイド』の登場キャラクターの名前(原作では刀鬼、実写版ではトウマ)、本来その章では登場しないはずのキャラクターが先行登場している(第五章にあたる第6話にて、原作では第八章で初登場となるはずのアザミマコがツバメ役で出演し、先行登場を果たす。)等細かい設定が変更されている。


ドラマ版主題歌は毎話異なるものが使用される形となり、MYFIRSTSTORYロクデナシDa-iCEI’sヤバイTシャツ屋さんWANIMA水曜日のカンパネラ梅田サイファーが参加している。

映画版主題歌は新生B小町の『Shining Song』。


キャスト編集

※現時点




スタッフ編集


劇中歌編集

  • 『我ら完全無敵のアイドル!!』(B小町)
  • 『トワイライト』(新生B小町)
  • 『Shining Song』(新生B小町)


主題歌編集


予告編集

ドラマ編集


映画編集




余談編集

2024年11月1日、公式Xアカウントが突如第三者からの不正アクセスにより乗っ取られ、本来同日夜に公開するはずのポスタービジュアルが同日朝にフライング投稿され、本作とは全く関係のない投資関連のポストが投稿されるなどの被害に遭った。

その後、無事に復旧し、公式サイトが謝罪コメントを発表した。










舞台版編集

2024年12月に第五章「2.5次元舞台編」を舞台化。

劇中の2.5次元舞台をそのまま2.5次元舞台化するというなんとも珍妙な事態となった。


関連イラスト編集

【推しの子】【推しの子】

「愛してる」を言いたくてアイドルと役者


関連動画編集


関連タグ編集


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