星野アクア
ほしのあくあ
「演じることは 僕にとっての復讐だから」
超人気アイドル・アイの息子として密かに生を受けたが、産科医・雨宮吾郎(あまみや ごろう)の記憶を引き継いだ転生者。
吾郎としては宮崎県の病院に務める医師で、昔の患者の影響を受けアイ推しのドルオタでもあったが、突如入院してきたアイの主治医となる。
しかしアイの出産直前になって彼女のストーカーに襲われて死亡し、目が覚めた時にはアイの息子の赤ん坊になっていた。
第1章ではアイの子どもとして赤ちゃんライフを満喫する幼年期が描かれており、その過程で映画監督である五反田泰志との関わりや子役の有馬かなとの共演を経験する。
第2章以降は高校生に成長した姿が描かれ、アイへの想いを胸に芸能界へと本格的に足を踏み入れていくことになる。
先述の通り、本名は星野愛久愛海(アクアマリン)(劇中で呼ばれてる描写は数回程度で、本人曰く「なんかすごい名前を付けられた」とのこと)。周囲からは専ら芸名の「アクア」と呼ばれており、ニックネームとしても扱われている。
紛うことなきイケメンであり、母親から受け継いだ星状のハイライトが右目にある(悪巧みをしている際、このハイライトが黒く反転する)。クセのある金髪をしており、左目がよく隠れがち。PASH!のインタビューによると、「アクアが美少年なら鳴嶋メルトはイケメン」とのことで、美形同士でも違うタイプのようだ。実際にアクアに比べて、メルトは切れ長の目で描かれている。
前世が30歳手前であったため、達観的かつ冷めた性格をしている。第2章以降はクールさが増しており、妹からは「陰のオーラを発した闇系」と評されている。学校内では浮いた存在らしく、周囲にあまり馴染めていない模様。ただし、女子生徒達からは非常にモテる(学校内に彼のファンクラブも存在する)。
前世では結構はっちゃけた性格であったが、色々事情が重なって(後述)拗れてしまい結果現在の性格になってしまった(妹からもその事を指摘されている)。
目的の達成のために手段を厭わない面があり、時に周囲の人間を巻き込むような手段を取ることもあるため、保護者である斉藤ミヤコに心配をかけることも多い。
しかし心根は優しく、有馬かなと再び共演した際には彼女をフォローし、「良い作品を作りたい」という彼女の想いに応えてみせた。
自他共に認めるシスコンであり、初めはルビーがアイドルになることを裏から阻止していた。
ひょんな事から五反田監督に子役として抜擢されたことと、1章終盤の出来事から、当初は本気で役者を目指し五反田監督の手伝いをしながら彼の作品の端役として役者を続けていた。しかし、肉体的に成長した自分の演技を見て『役者としては天才の類ではない』と思い込む様になり、役者の道を諦めて裏方を志望するようになる。しかし五反田監督の下で培った映像制作の経験を活かした演出の意図を汲むような演技は得意としている。彼にとって演技とは、ある理由のための手段として考えていたが、5章で主役の姫川大輝と有馬かなの演技を見てその思いが揺らぐ様になる。
前世が医者で東京の国立医大卒業だけあって学業はかなり優秀。高校入学時点で偏差値70(入学した陽東高校は偏差値40)。しかし前世の経歴を考慮すると、この数値はやや物足りない印象(原作者である赤坂アカ先生によるおまけ漫画によると、名門中学お受験組である黒川あかね(偏差値78)には遠く及んでいない模様)。
アクア自身も再び医者を志そうとするシーンがあるものの、現在は芸能界へ足を踏み込んいるためそちらが主軸となっている。高校卒業後に医学部受験を考えており、映画撮影が一段落着いた後は生前の夢であった心臓外科医の道を歩もうとするなど医者になることを忘れたわけでもない模様。
一方で、肉体的には十代後半の少年である為、年頃の少年らしい感情も持ち合わせている。
肉体の成長につれて精神に影響が出てきており、思春期には大人を警戒したり、年の近い異性に惹かれる事もあるらしい(ただし年下は無理とも言っている)。
度々心の中にゴローを見るなど自身とゴローは別人格として認識しているようだが、本人曰く「どんどん、僕(ゴロー)とアクアの境がなくなっていく」との事。
ただし、さりなの母である天童寺まりなに遭遇した際にはあまりの毒親ぶりに憤りを覚えるなど、完全にゴローとしての人格や感情が消えたわけではない。
これらの点はのちに作中のある人物も指摘しており、実際には境はなく「ゴローとしての記憶をベースに肉体からの影響や今世での経験を加味したものが「アクア」の人格」と言えるだろう。
母親にして、前世からの推し。
アイに甘やかされる夢のような幼年期を満喫していたが、できるだけ哺乳瓶を使ってミルクを飲んだり、風呂に入る時には目をつぶっていたりと彼なりに一線を越えない努力を重ねていた。
アイの息子ということは当然ながら周囲には秘匿されており、表向きは事務所社長の斉藤夫妻の子ということになっている。
双子の妹。自身と同じくアイ推しで前世の記憶を持っており、幼年期からお互いに協力しながらアイを推してきた。実は前世からルビーと関わりを持っていたことは気付いていない様子。
どちらも前世の記憶を持っていることを知った上で、お互いを家族と認識しており、アイドルを目指しているルビーのことを心配している。…が心配がやや度を越しており、ルビー自身や周囲からはシスコンと言われている(ちなみにアクア本人も否定はしていない)。
アイの所属する事務所の社長夫人(兼、アイのマネージャー)。アイが仕事中にアクア兄妹の面倒を見ている。うまいこと協力関係を築き、アイのライブや撮影の現場に連れて行ってもらったことで芸能界との関わりを得ていく。
先述の通り、たまに迷惑をかけることもあるがなんだかんだお互いに信頼し合っており、アクアにとって第二の母親と言える人物である。
アイが出演したドラマの監督。
アクアと会話をした際に年齢の割に大人びていることから興味を持たれ、以降「早熟(ベイビー)」と呼ばれている。彼の映画に出演させてもらったり、映画制作の助手を経験させてもらうなどかなり気に入られている。
子役時代に五反田監督の映画で共演した役者。
子役時代に天狗になっていた彼女に挫折を与え、彼女の役者人生に大きく影響を与えている。高校で再会してからも共演の機会があり、以来想いを寄せられている。
面と向かえば軽口を叩き合う仲だが、彼女のことはかなり信頼しており、有馬なら任せられるとルビーが結成するアイドルグループに入ってほしいと頼み込んだ。
アクアが取ったある行動により一時期彼女から突き放された際は割りと本気で気にしていた様で、それでも遠回しにサポートしていたことや妹からは彼女と接する時だけは普段とは違うことを指摘される等、特別な存在であることを匂わせている。
ネットTV局のプロデューサーを務める男性。
アイと個人的に交流のあった業界人の1人で、彼の企画する番組に出演することと引き換えに、アイの情報を受け取っている。
恋愛リアリティショーで共演した役者。
彼女の才能と天才的な演技にアイの面影を見たアクアは、番組の最後に彼女と(表面上)交際することとなる。ただし腹に一物抱えながら付き合うことにアクア自身は後ろめたさを感じている。有馬とは元々商売敵であるうえ自分を取り合う三角関係となっている。
恋愛リアリティショーで共演したYouTuber。
面倒見の良さを見込んだこととアイドル志望だった話を聞いたことから、ルビーのアイドルグループに勧誘する。
かなとあかねの共通の知り合いであることもあり、2人のアクアを巡る三角関係に苦悩させられることも…。
アニメでCVを担当する大塚氏はアクアを「勢いでいけないキャラクター」と評しており、普通の会話とモノローグとの切り替えや滑舌は常に意識しているとのこと。
実写版演者の櫻井氏は原作の大ファンで「演じるならアクアがいい。誰にも取られたくない。」という思いを抱えていたところ、オファーが来たため喜びと同時にプレッシャーがのしかかったそう。
舞台挨拶や番宣を兼ねたインタビューでは、共演者からはウィスキー好きや焼き鳥好きなどをイジられ「中身がオジサン」と言われており、ある意味前世がアラサーの吾郎だったアクアと似たような感性を持っている。
※これより先、第1章終盤及び原作15巻までのネタバレにつき閲覧注意!※ |
俺はまだ 死んでられない
必ず見つけ出して 俺の手で殺すまでは
第一幕「母の死」
かつて推していたアイの子供に転生し、「天国」とすら称した至福の時間も束の間。母・アイはドーム公演の直前、彼の目の前でストーカーに刺され命を落としてしまう……(原作第1巻p.180-198)。
犯人は逃走後自殺した(原作第1巻p.198)ものの、アクアは犯人が前世の自分を襲った人物と同一であること、そしてスキルも何もない一般人であるにもかかわらず引っ越し直後のアイの居場所を突き止めたことから黒幕が別にいると推理(原作第1巻p.210-213)。
生前のアイの交流関係の狭さから、黒幕は芸能関係者で自分達の実の父親であると判断。“彼”に近づき、復讐を果たす為に芸能界へ足を踏み入れる事になる――(原作第1巻 p.210-214)。
(元)医者でありながら死に逝くアイに対して何もできなかった無力感と罪悪感から、強い感情を示すと惨劇がフラッシュバックして何もできなくなってしまう弱点があった(第5章終盤である程度克服)。強い自責の念から「前世や幼少期の自分(以下、虚像と表現)に罵倒される・復讐心を煽られる」幻覚に苛まれる等、最早「闇」を通り越して「病み」の領域にまで到達してしまっている。
※これより先、原作7巻のネタバレにつき閲覧注意!※ |
幕間「束の間の安寧」
そして遂に、劇団ララライの看板役者である姫川大輝と異母兄弟であることが判明(原作第7巻)
。姫川の父親が上原清十郎であることも併せて突き止めるも、上原は既に死亡していた。
復讐相手は亡くなっていると聞いたアクアは憑き物が落ちたようで、幼少期のような明るい表情を浮かべるシーンも多くなる。
そして利用するつもりで付き合っていたあかねに「復讐は終わった、今度は俺があかねを守りたい」と本当の恋人になることを告げる。
なお、アクアのいないところで謎の少女は「神様は真の意味で母を得られなかった2人と、魂のない子を産んだ母親を導いてあげた」と独白しているが、これは星野愛久愛海と星野瑠美衣の本来の人格及び魂は、ともにアイが出産した時点で抜け殻の(=死亡した)状態で、そこに彷徨える雨宮吾郎と天童寺さりなの魂が入った形であると解釈できる(1巻でもアイの体型で行う自然分娩による双子の出産の危険性は示唆されていたため、無理な出産が祟ったか)。
※これより先、原作10巻以降(単行本未収録話含む)のネタバレにつき閲覧注意!※ |
第二幕「復讐の炎、再燃」
しかし、実際には復讐は終わってなどいなかった。斉藤壱護から上原清十郎が死んだのはアイが死ぬより前であることや姫川大輝が托卵の可能性を聞かされるとアクアは狂乱し、またも虚像を見る中でかなをも傷つけてしまう。
自暴自棄になったアクアはあかねにどうすれば良いかと尋ねるが、あかねから「ダメだよアクアくん。自分のことは自分で決めないと。(中略)言ったはずだよ。アクアくんの抱えてるものを『一緒に』背負いたい」と言われたことで、彼の中で何かが吹っ切れたようで、予めあかねに取り付けた発信機(※)をもとに、とうとう仇敵の尻尾を掴む(原作第10巻)。それに併せて、あかねが仇敵と接触(もとい殺害)しようとしていることも知ったため、止めに入る。あかねからは「付いてきてって言ってくれたら地獄にだって一緒に行くのに」と告げられるが、これを「(前略)俺は一人で行く」と拒絶(原作第10巻p.146)。「人並みの幸せを求めるなんて甘い考えは捨てる」と覚悟を決め、事情を把握しているあかねにすら前述の通り別れを告げ、復讐の為には自らに思いを寄せている人物すら利用する覚悟を決めるなど、更に覇道を突き進むようになる。
しかしその行動はルビーやかな、あかね達にこれ以上危険が及ばない様(特にあかねに至っては独断でアクアの仇敵を誅殺しようとするなど、色々な意味で危うい)、敢えて突き放しているようにも見受けられるが……?
※アクアはGPSタグと述べているが、あかねしか知らないはずのカミキの名前も把握しており、盗聴も行っていた可能性がある。
真の関連タグ
※これより先、単行本13巻(原作122話)以降のネタバレにつき閲覧注意!※ |
第三幕「再会」
最愛のアイやゴローとは死別し、前世の母からも愛されていないことを知り心が壊れてしまい、もはや『復讐のためにアイドルをやる』と自分を見失うルビーに対し、見かねたアクアは「星野アクアとして」ではなく「ゴローとして」復讐なんかやめてくれと『さりな』に問いかける。
人間観察に優れたアクアは、かなり初期(何なら赤ん坊のころ)から「ルビーの中にいるのは自分と同じく生まれ変わった『さりな』ではないか?」と推測していた。だがアイ推しのファンは大勢居たため確証が無かったことや、自己肯定感の低さから「くだらない妄想をするな」と常に自分を戒めてきたため、確信には至っていなかった。それでも、
- 地下アイドルにはさせない。
- 変なスカウトからは守る。
- 大人がちゃんと守ってくれる、信頼の置ける事務所以外の所属は認めない。
という「さりなが元気になってアイドルを目指し出した場合の約束」をルビーが本当に『さりな』だったらと仮定して、行っていたようである。
それは現実であり、ルビーは明るさを取り戻すが…
第四幕「父親」
映画『十五年の嘘』で、アクアは宿敵であり実父のカミキヒカル(少年A)を演じることとなった。カミキヒカルの役どころは、掻い摘んで言えば純真無垢に振る舞う、影のある少年である(詳細はカミキヒカルの記事も参照)。そして脚本を作り演技をする中で、カミキヒカルの過去を知ることになる。
撮影の最中、アクアは大輝に「父親の役として母親に対峙する気分」はどうかと問われた際、「言葉にしづらいな」と返している。
一方、カミキは作品の内容を知りながら、同作品のスポンサーになる。
第五幕「真の黒幕」
映画『15年の嘘』の撮影が終わり、関係者のインタビューが行われる。
そのインタビューを行っていたのは…カミキヒカル。
アクアは遂に宿敵のカミキと対峙するが、映画とアイが残した映像を見てアイの想いを汲んだアクアは、アイがカミキに遺したDVDの映像を見せた。
「ルビーは「私は君を愛せない」という言葉を『嘘』として演じた アイの願いを正しく汲んで」
「15年の嘘 この映画はあの時突き放してしまったアンタへの アイからの時を超えたラブレターだ」
「そしてアイを理解しなかったアンタへの 僕達からの復讐だ」
カミキはうなだれたのち「アイのために自分なりにできることをする」として歩き出す。
そんなカミキを追いかけようとするルビーを「復讐は終わった」とアクアは制止する。
その後アクアはあかねとの対話で「カミキだけが全ての元凶では辻褄が合わない」として、B小町『ニノ』こと新野冬子の名前を挙げる。
第六幕「最終決戦」
B小町のクリスマスライブ当日。
ニノはルビーを亡き者にしようと襲撃するがあかね達の策により阻止され、ニノは取り押さえられる。
無事にライブが行われる裏で、ニノはカミキやリョースケ達との関係について語りはじめる。
ニノを影で操っていたのはやはりカミキヒカル。カミキはニノに対し自首すると仄めかし、ルビーを襲うよう仕向けていた。
結局のところ、アイの映像は今のカミキにとって何の感慨も抱かないものだった(彼の項目にあるとおりアクアからも「もう手遅れだったんだな」と指摘されている)。
一人悠然とライブの配信を眺めるカミキにアクアが近付き「自分の為だけに嘘を重ね続けた醜悪な嘘つきだ」と罵るが、カミキは悪びれる様子もなくこう返した。
カミキ「なんの事?」
なにもしてないじゃないかと嘯くカミキにアクアは、実の娘(ルビー)を守らないどころか他者を使って殺そうとした事実に激怒。
「自分の都合の為に殺す者と殺される者を生み出し続けた自分の手を一切汚さない教唆犯……下劣で利己的な嘘つき、お前は人殺しよりも醜悪だ」と言い放ち、ルビーの未来のために消えてくれとカミキにナイフを向ける(※)。
「自分を殺せば妹は人殺しの妹としての業を背負わされ、世間から仕事と尊厳を奪われる」と煽るカミキだが、アクアは方法ならあると自らの腹部を刺し、「映画の内容に逆上したカミキが脚本を書いたアクアとトラブルになり、刃傷沙汰の末共に崖から転落死した」という筋書きで自身もろとも崖下に引摺り下ろし落ちていった。
海中でアクアはカミキの首を絞め、カミキも抵抗しようとするが落下時に頭部を強打し体に力が入らず、海中から現れた謎の黒い手に引きずり込まれるようにしてカミキは海底彼方へと消えて行く。
カミキの最期を見届けたアクアはこれまでの事を思い出しながら『転生した理由は、双子の妹を傍で守る事だった』と悟る。
そして「今度は君(さりな)より先に逝ける」と満足しながら、アクアもまた深海へと沈んで行った。
※…アクアも復讐のためとはいえ、かなの好意を利用してドラマに出演する、恋人であるあかねに無断で発信機を取り付けるなど他人を利用しており、この点はアクアも「僕らは自分の為に人の心を動かし、騙し従わせる醜い存在だ」と認めている。
最終幕「自己犠牲を選んだ最期」
沈みゆくアクアは、さりなが無事退院し両親と共に東京に帰った後、B小町に加入してアイと共に舞台に立つ…そんな夢を見ていた。
夢の中に現れたツクヨミは、この光景は君にとっては夢だが、あるいは別の世界線が有りえる様に答えた。
アクアは「この光景を喜んでいる自分自身はアクアなのか、ゴローなのか判らなくなった」「自分の選択は本当に正しかったのか」と迷いを見せ、ルビー達を残して先立つことに後悔を見せる。
「まだそんな子どもっぽい事で悩んでいたとは。いや、君はまだ子供だったね」とツクヨミはアクアを抱擁しながら「つい自分の得にならない人助けをして、(中略)親譲りの嘘つきだけど、自分の妹や周囲の人を愛した18歳の子供。その全てが星野アクアだった」と涙を流しながら述べる。
そしてさりなのキーホルダーだけを残し、アクアは夢から消滅する。
夢から覚めたアクアは一瞬もがき苦しむが、B小町のライブ成功を感じ取り、穏やかな表情で眠るように息を引き取る。享年18歳。
程なく漁師がアクアの遺体を発見、気温の低い冬期だった事から遺体の損傷は少なかったが、アクアは見事警察と鑑識を騙しきり、筋書き通り被害者として報道される。
※この点について、損傷が少ない遺体なら自分で体を刺したことが検死でバレるとの指摘もある。
アクアは事前にあかねに対し自分はカミキと対峙すること、その間ルビーを守って欲しいと伝えていた。あかねはアクアに表情に「生きて帰る、死にたくない」という想いを見出し送り出していたが、結果カミキを殺し自らも命を絶ったことを察し後悔する。
また報道を見た家族や友人達もショックを受け、アクアが危惧していた通り辛い現実を突き付けることとなった。
アクアの葬式では身内や苺プロ関係者以外にも、アクアがこれまでに直接的・間接的に関わってきた多くの人達が参列または哀悼の意を表した。
アクアは、自分は幸せになってはいけないという自責の念や自己肯定感の低さに囚われ続け死を選んでしまったが、しかし葬儀には多くの関係者が参列し、中には取り乱す者、座り込んで泣き続ける者もおり、彼が居なくなれば悲しむ人間が大勢いたことはやはり事実であり、多くの人達に大きな傷跡を残すことになってしまった。
葬儀後、公開中止になりかけた「15年の嘘」について監督の五反田は、息子同然ともいえる弟子の決死の覚悟を汲み取り「あいつの遺作を世間の声なんかでお蔵にできるか!」と製作陣を説得、思うところがあった鏑木も「何かあれば僕が責任を取る」という理由で製作陣を黙らせ、映画公開に踏み切ることになった。
映画はセンセーショナルな内容にもかかわらず年間動員数6位という脅威の興行成績を叩き出し、アクアの思惑通りヒット作となった。
真の余談
162話でアクアが海中を漂うシーンは第1期ED『メフィスト』の1シーンがほぼそのまま描かれているが、当時の読者も視聴者もその通りになるとは思いも寄らなかったに違いない。
スキャンダル編に於いてルビーに対し「これは俺が居なくなった後のお前に必要な事だ」とのモノローグがあり、その時点からアクアは既に自らの死を予期・覚悟していたのでは?との読者の指摘もあり、また、アクアマリンはラテン語で海水を意味し、海と同化するほど透明に近い青色であるため、この結末は最初から決まっていたのかもしれない。
事実、連載終了後に公開された『【推しの子】完結1万字インタビュー』でも、原作・赤坂アカ氏は『最初からエンディングは決まっていた』と発言。実写版プロデューサーの井元隆佑氏は2022年には赤坂氏からその件を直接聞かされていたという。
実写版でも同様の結末にはなったものの、尺の都合や初期の段階で構想していたエンディングだったこともあり、「切羽詰まった状況の中でルビーを守るために選択した最善案」としての面が強調されている。そして、明確な死亡描写が無い為、あくまで認定死亡扱いで生死不明となっている。
第一話冒頭にてアクアとルビーがスタジオ入りするシーンがあるが、本編中ではアクアが死亡するまで描写されることはなかった。おそらく生前のどこかでの映画の宣伝、もしくは『深掘れワンチャン』関連の収録と思われるが詳細は不明。
『二人のエチュード』では、ツクヨミの家系が「死者の記憶を赤子に植え付ける」術を会得していることが判明したが、星野兄妹にも適応されていたのかは不明。これをあかねはアクアを蘇らせる手段の一つとして認識している。
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