概要
作中では星野アイがセンターを務める初期の「B小町」と、ルビーが有馬かな、MEMちょの2名をメンバーに迎えて再結成した「新生B小町」の2つのユニットが存在する(メイン画像は新生B小町の3人)。
B小町
星野アイをセンターとするアイドルグループ。
メンバーは星野アイを含め7人。
始まりは弱小事務所「苺プロダクション」の中学生モデルたちの寄せ集めとしてスタート。
結成当初のメンバーはアイ、高峯、ニノ、渡辺の4人。
三ヶ月後に3人が加入して7人となるが、その内1人がアイへの嫌がらせが原因でクビになった。その後に入ってきたメンバーである特典小説『視点B』の主人公によると、彼女の知る限りでは既に5人が辞めて自分を含めた7人が入ってきたとのことであり、その後のアニメや原作で改めて固められた設定から見るに最初期のメンバーはアイがアクアとルビーを身籠る前にはグループから脱退してしまっていたようである。
アクア、ルビーの幼少期時代の認知度は、裏方から「知らね」「興味もねー」「名前くらいは知ってるけどここ半年話聞かないな」と言われる程度。
しかし次第に認知度を高め、最終的には初のドーム公演も決まっていた。しかしアイが公演当日に殺害されたのが原因で、悲願であったドーム公演は中止となった。
その後も活動を続けていたが、アイと数少なく仲の良かった2人のメンバー(その内の一人が下記の短編小説で主役を務めている)の脱退に加え、アイのお陰で人気が急上昇した為に仕事やメディアの露出は一気に激減。元々メンバー仲が一部の例外を除いて非常に悪いせいもあってか仲間意識は希薄で、アイの死後2年後に解散し、芸能界からもさっさと足を洗ったらしく、現在の動向は不明。
のちに映画「15年の嘘」の撮影にて、大人になったニノと高峯が登場した。
メンバー間の関係については、のちに事務所社長となる斉藤ミヤコによると「(人気的にも)アイばかりが目立っていたせいで他の子は確実に霞んでいた」「向上心の高い女の子ばかりのアイドルグループは大変」との事で、お世辞にもあまり良くなかった模様で、特に最初期の結成メンバーは前世の頃からのファンであるルビーからにさえアイ以外は好きではないと口にするくらいファンの目線からもメンバー間の不仲説は隠し切れないくらい暗黙の周知だったようである。
アニメ第1期op2番の歌詞では
はいはいあの子は特別です 我々はハナからおまけです
お星様の引き立て役Bです 全てがあの子のお陰なわけない
洒落臭い 妬み嫉妬なんてないわけがない これはネタじゃないからこそ許せない 完璧じゃない君じゃ許せない
とアイへの嫉妬と妬み、それが反転した強烈で歪んだ信奉が満ち溢れており、多感な同年代の少女間としてはあまりに複雑な感情が生々しく描かれており、こうした感情から耐えられなくなった結果メンバーが次々に辞めていき、その度に新たなメンバーが補充されるという短期間での入れ替わりが非常に激しいグループであった。
しかし、全員がこのように醜く歪んだ感情に囚われていたわけではなく、書き下ろし短編『視点B』の主人公のようにアイのことを純粋に慮ってくれていた子もおり、アイもそのメンバーを最も仲の良いメンバーとしてあげており、アニメ版ではアクアとルビーを交えた写真をそのメンバーと共に撮っているシーンが追加されたようにアイもグループから決して孤立していたわけではなかった。
アニメ版の描写を見るに、アクアとルビーが生まれる前後に定まっていたメンバーは、アイが亡くなるまでは最初期の頃のような嫌がらせ騒動や入れ替わり等が行われなくなっており、この後期のメンバー達とは上記の少女を始めそれぞれのやり方でアイとも上手く付き合えるようになっていたようである。
書き下ろし短編『45510』
上述の主題歌の“原作”として用意された短編小説。
元B小町メンバーの「私」が活動時の内情や過去を語っている。
そこからかつての思い出と共に、アイの知られざる一面が明かされる…。
書き下ろし短編『視点B』
劇場の特典として用意された短編小説。
『45510』とは別の元メンバーの視点から活動時の内情とアイとの過去を語っている。
『45510』がB小町メンバーの負の面を描いたのなら、視点Bはメンバーの正の面を描いている。
新生B小町
星野ルビーのアイドル活動開始をきっかけに発足した新生B小町。
元々ルビーは他の事務所のグループのメンバーとして活動する予定であったが、アクアの調査によりそのグループの悪評が発覚、それでもアイドル活動を諦められないルビーの為に、苺プロがB小町解散以来初めてアイドル部門を復活。
その後、グループ発足の為に必要なメンバーを集める為、ルビーは当時フリーであった有馬かなを勧誘。
有馬は当初断るつもりであったが、アクアに強く勧誘され断りきれずに加入。
更にその後、アクアが出演した恋愛リアリティーショーにて共演したMEMちょが、アイドル志望だったことを聞いたアクアが、苺プロのアイドルメンバーへ勧誘し、MEMちょはそれに応じ加入(MEMちょ自身はFARMという事務所と業務提携し配信業を行っており、苺プロとの関係は「苺プロからアイドル業務を依頼する」形となっている)。
MEMちょの加入で「新生B小町」は正式なスタートを果たした。
センター決めでは歌唱力の高さと、責任感の強さから有馬かながセンターに抜擢される。
グループの広報活動としては、苺プロの稼ぎ頭「ぴえヨン」の筋トレ動画に出演したり、元々YouTubeやTikTokで活動していたMEMちょの加入などもあり順調。
3人の仲も、一部を除いて仲が良くなかった旧B小町のメンバーたちと違い、気遣い上手で大人なMEMちょに、芸能界の経験が豊富で面倒見も良い有馬かな、素人だが純粋でムードメーカーなルビーと、お互い足りない所を補い支え合う関係になっており、三姉妹のように仲は良好である。
作中中盤でルビー単体の仕事が増えてからはグループとしての人気は減速。ルビーの出演の無い動画の再生数は芳しく無く、人気と仕事量がルビー1人に偏ることになった。
ただ、原因は3人の不和ではなく、壱護の入れ知恵によるルビーの強引な売り込みと、社長であるミヤコのキャスティングやスケジューリングといったプロデューサーとしての力量不足なので、単純に同じ轍とは言えない。むしろ人気や仕事量に偏りが出てからもメンバーの結束感は衰えていない。
旧B小町と新B小町の仲の明暗を分けたものの一つには、アクアの存在が大きい所があり、元々は第一印象が最悪だったせいで犬猿の仲だったルビーと有馬かなが絆を紡げたのもアクアが間に立って互いの主張を調整し緩衝役を担ってくれていた所が大きく、斉藤夫妻にはできなかったメンタルヘルスの幇助を始め的確なフォローを各メンバーと同じ目線に立って行ったおかげで、メンバー間の仲に亀裂が入りかねないようなアクシデントに何度か見舞われてもかつてのアイとニノの時のような決裂するような深刻な事態に陥らずに纏まることができていた。
旧B小町の不幸の一つはこうした影の功労者といえるような存在がいなかったことであろう。
メンバー
B小町メンバー(結成時)
星野アイ | 高峯 | ニノ(新野冬子) | 渡辺 |
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B小町メンバー(作中初期)
星野アイ(センター) |
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めいめい |
ありぴゃん |
きゅんぱん |
その他3人 |
後の原作の描写から『45510』の『私』の正体はニノの可能性が高まり、『視点B』の描写からもきゅんぱんは『視点Bの主人公』と同一人物の可能性が高い。
視点Bによると、カナンと芽衣というメンバーの存在が明かされている。(名前の似ている芽衣とめいめいが同一人物かは不明。)