概要
TVアニメ【推しの子】のオープニングテーマで、原作者である赤坂アカ氏の書き下ろし小説「45510」をもとに制作した。テレビ放送前に劇場版『【推しの子】Mother and Children』にてフル尺で初公開された。
2023年5月24日には「アイドル」の英語バージョン『Idol』が公開された。
MVのアニメは本編のスタッフが関わっており、MVディレクター・絵コンテ・演出を本編EDの中山直哉、作画監督を本編キャラクターデザインの平山寛菜、アニメーション制作を本編同様動画工房が担当した。また本編OPの演出は『ぼっち・ざ・ろっく!』副監督の山本ゆうすけが担当。
原作ファンが絶賛するほどの、原作に対する解像度の高い歌詞が特徴。MVは公開から僅か3日で再生数1000万を超え、まさに熱狂的な人気を誇る。そして、邦楽史上最速となる公開約1ヶ月で再生数が1億回を突破した。 なお、英語版は公開1週間で1000万回再生を突破。
原作マンガをしっかり読んでからMVを見ると、その全てに感動するかもしれない。
また、楽曲の中に入ってる合いの手はリアルアキバボーイズの声を収録した物になっている。
イントロとラストで流れるRPGのラスボス戦のような荘厳なコーラスは英詩版の歌詞を担当したKonnie Aokiによるもので、「You're my savior, you're my saving grace」と発音している。
実況動画や海外の反応まとめサイトによると、英語版は歌詞に違和感を覚える人もいるが、日本語に合わせるために書かれたこの歌詞は一定の賞賛を得ている。
後に本楽曲のフレーズが原作のセリフとして逆輸入されている。
公開後の反響
先述した通り、MVは公開後約1ヶ月で1億回再生を突破。これまでのYOASOBI発表曲どころか歴代アニソンの中で史上最速記録となった。また、「アイドル」はリリース以降、ビルボードジャパンの総合ソングチャートでも自身14曲目、そして自身最速でわずかチャートイン5週間でストリーミング1億回を突破しており、Official髭男dismの「Subtitle」、世界的大ヒット曲であるBTSの「Butter」の記録6週間を抜いた。加えて21週間連続首位を獲得している。(水曜日からの配信であるにもかかわらず800万回を超える再生数を記録し、初登場首位を獲得している。)
海外での反応はというと、公開直後から日本のみならず韓国やアメリカを始めとした世界各国からたくさんの賞賛と驚きのコメントが寄せられている。
また、韓国の最大手チャートMelonにおいてもいいね総数が80000越え、日間チャート200位台〜100位台を推移(そもそもJ-POP自体、日間チャート1000位以内にチャートインすること自体が極めて少なく、事例がほとんどない。加えて有名アイドルでさえも100位以内に入ることが難しい)、「2023年に韓国で最も人気を集めたミュージックビデオTOP10」においてNewJeans(Super Shy)やBTSメンバーのジョングクのソロデビュー曲(Seven)、SEVENTEEN(孫悟空)、aespa(Spicy)など錚々たるアイドル達を抑え、BLACKPINKジスのソロデビュー曲『FLOWER』に次いで6位に(J-POPで唯一)ランクインするなど如何にアイドルの反響が大きかったかが分かる。
Billboard Global 200チャートでは日本のアーティストとして最高位となる7位、そして2023年6月6日に発表されたアメリカのビルボード・グローバル・チャート(エクスクルーシブU.S.)で1位を獲得した。
これは、アメリカを除く世界200以上の地域のダウンロードとストリーミングのデータを集計したもので、日本語の楽曲として2020年の集計開始以来初の快挙である。
上記の業績により、「第65回日本レコード大賞」にて優秀作曲賞(Ayase)、特別国際音楽賞(YOASOBI)を受賞した。その翌日の第74回NHK紅白歌合戦で本楽曲を国内テレビ初パフォーマンスした(YOASOBIとしての出場は3回目)。
しかもダンサーとして、合いの手を担当したリアルアキバボーイズをはじめ、アバンギャルディ、SEVENTEEN、乃木坂46、NiziU、BE:FIRST、NewJeans、JO1、StrayKids、櫻坂46、LESSERAFIM、MISAMO、橋本環奈、あのちゃんが参加し、男女問わず日本&韓国の主要アイドルグループ大集合という豪華なステージとなった。
このステージに対し作画担当の横槍メンゴは「どなたですか?今日の演出の数々を考えてくださった神は お礼を言わせてください」と投稿した。
公式動画
ミュージックビデオ(アイドル)
ミュージックビデオ(Idol)
ノンクレジットOP
高橋李依(アイ役)cover.
カバー
「アイドル」がテーマの歌だけに多くのリアルアイドルの心も掴んだようで、特に現役のアイドルによるカバーが多い。
TV番組などの企画だけではなく、地下アイドルやものまねタレントも多数、カバー動画をyoutubeなどに投稿している。もちろん国内外のアマチュアによる「歌ってみた」投稿も多い。
2023年12月17日には星野アイ役の高橋李依がカバーすることが発表され、2024年2月2日に公開された。
各種音楽ゲームにも収録されており、beatmaniaIIDXでは2023年現在最新作であるEPOLISにもIIDX EDITIONとしてHuΣeR氏と佐伯伊織氏によるカバーがデフォルトで登場している。難易度は低い順に、Lv1 / LV4 / Lv7 / Lv10。
関連項目
YOASOBI 推しの子 君は完璧で究極のアイドル! 誰もが目を奪われてく 歌い踊り舞う私はマリア
チカっとチカ千花っ♡:同じ赤坂アカの作品の関連曲。MVの絵コンテ・演出を同じく中山直哉が手がけた。
HIKAKIN:MVにて「これは推せる」、英語版では「 サビ頭が日本語にしか聴こえねぇぇぇぇぇ!すごすぎる!!!」とコメント。そして、2023年8月22日には自身でアイドルのMV再現動画を公開した。なかなかにカオスな仕上がりとなっており、35時間かけて撮影し、費用は数千万かかったという。また、この動画に自身で「これは推せる」とコメントしている。
君は完璧で究極のゲッター:この楽曲から誕生したネットミーム。『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』のメインテーマである「STORM」のサビとこの曲のサビのメロディがほぼ同じだったために生じた。
つばさちゃんがうちへきた:2023年11月25日放送の放送分の予告でドラえもんとのび太がアイドルの伊藤翼への質問が「"無敵のアイドル"つばさちゃん」「今日何食べた?」「好きな漫画は?昼寝をするならどこがいい?」と、この曲のパロディと思われるセリフがあった。ちなみに、ドラえもん世界にはアイと同じ「星野」姓のアイドルも存在する。
ウマ娘シンデレラグレイ:「推しの子」と同雑誌に連載されている作品。歌詞の内容から、かのアイドルホース・オグリキャップを連想する人は多い。それを意識したのか、170話の本誌掲載時煽り文で「最強で無敵、そう信じ崇めてた」と歌詞を引用している。
外部リンク
注意!これより先【推しの子】原作単行本未収録の内容のネタバレを含みます!!!
YOASOBI公式 #推しの子 原作132話…………これは………
はい違いましたよ やっぱりアイは唯一無二の存在で金輪際現れたりしないんです
百三十二話で、二番までの視点(主語が【君】と投げかける形)が誰のものなのか判明。それは旧B小町メンバーのニノこと新野冬子であった。(二番以降は主語が【私】に変わり、アイ本人の視点へと切り替わる。)
余談
『このミステリーがすごい!』での赤坂アカのインタビューによると「犯人と言っていいのかわからないが犯人の心情が曲になっている」という仕掛けを入れたとのこと。
この構想自体は前から考えていたが、アカ自身も曲は自分だけのものじゃないのとYOASOBI側が大丈夫かなと思っていたため最後までやるかは迷っていたが、大丈夫そうだったからこの仕掛けをやったという。