概要
作品のオープニングテーマとともに流れる映像は、単にその作品のイメージを表現したものに留まらず、本編の展開を何らかの意味で示唆する場合がある。
そうしたOP映像の要素が実際に本編の中に反映されることを「OP回収」と呼ばれる。
アニメでは2000年代後半〜2010年代前半によく用いられており有名なアニメであればマクロスF最終回では振り返ってるシーンや、ギルティクラウン最終回では結晶だらけの世界やいのりが教室を歩くシーンが回収されている。
OPのシーンが本編で描かれた(但し、細かい違いがある場合もある)作品は『仮面ライダーディケイド』、『仮面ライダードライブ』、『仮面ライダーゴースト』と少なかったが、最初に大きな反響を呼んだのは『仮面ライダーエグゼイド』のOPシーンが最終回にて描かれた時である(しかし、細かい違いがあるので、再現としては第1話の1シーンの再現だったとする方が正しい)。
また、『仮面ライダーギーツ』のOPである「Trust・Last」と共に流れる映像中に、ヒロインの1人であるツムリが主人公の浮世英寿に銃を向ける非常に意味深なシーンがあり、これが何を意味するかはかねてから話題になっていた。そしてこのシーンは『ギーツ』第48話「創世Ⅹ:ツムリの鎮魂歌」のラストで本編に登場し、物語の決定的な転機を告げるものとなったため、見事なOP回収として大きな反響を読んだ。
それ以前では46話の有刺鉄線に縛られる英寿が回収されている。公式HPでは予め反応されることを見越してかここにきてオープニングの謎を回収しに来ました、オタク大歓喜と記されている。そのシチュエーションは銃口を向けるシーンよりはるかに組み込みやすいためか冬映画、Vシネマでも擦られることになる。
『エグゼイド』以降は殆どの作品でOPのシーンが本編の何処かで再現されるケースが増えた一方で、OPのシーンが本編に無いとその事に対して理不尽に怒るファンが以前よりも増えている。
しかし、伏線の意味は「後の展開に備えてそれに関連した事柄を前の方で仄めかしておく事」とされており、そもそも作品のOP映像は単なるイメージ映像で本編の今後の展開を表しているモノではないと考えてる人も多く、「OP映像=本編の伏線」と考えている意見に対して「言葉の意味を間違えている」と難色を示す人も多い。
そもそも、「OP=本編の伏線」になっている作品の方が少ない上(アニメや普通のドラマ作品でもイメージ映像の域を出ない作品の方が大半を占めている)に、「OP=伏線」とするならば、ライダー作品ですら本編の伏線となっているOP映像の方が圧倒的に少ないので、言葉の使い方には注意が必要である。
関連項目
伏線(厳密には意味が違う)