※この先、単行本10巻以降及び本作の重大なネタバレを含む為、閲覧注意!
「これがアクアが挑む相手…」
概要
CV:宮野真守
演:???(実写版)
本名は神木輝。
『劇団ララライ』のOBで、現在は芸能事務所『神木プロダクション』及び『株式会社メディアEYES』の代表取締役。
同時に“星野アクアと星野ルビーの父親”と称され、更に“星野アイ殺害事件の黒幕”と思われる人物でもある。
第六章『プライベート編』中盤の墓参りのシーン、第七章『中堅編』終盤の黒川あかね新人俳優賞授賞式の場にそれぞれ一瞬だけ登場した後、第九章『映画編』より本格的にストーリーに関わってくる。
容姿
あかねが一瞬勘違いをしてしまうほど、その姿はアクアと瓜二つ。
更に感情が高ぶるとアイ達親子同様両目に星状のハイライトが入る(ただし色は黒)。
人物像
物腰穏やかで常に笑顔を絶やさず、悩んでいる人間にも優しくかつ的確に助言できる、非常によくできた性格の好青年に見える。また、裏の性格を表さないときには黒い星を見せることはなく、糸目である。
実際あかねも「彼との出会いが、アイの破滅的行動を改善させた」と分析している。
が……
「ああ……。価値ある君の命を奪ってしまった僕の命に重みを感じる。」
その本性は“自らが価値を見出した存在が滅びゆく様”に悦びを感じる生粋の人格破綻者にして連続猟奇殺人鬼。
本格登場早々、彼に酒場(まるちゃんバー)で相談を持ち掛けてきた女優・片寄ゆらを山登り中の事故死に導いた(他に目撃者が居ない状況だったため、ゆらが本当に足を滑らせ致命傷を負ったのか、彼が直接手を下したのかは不明。しかし、後述の通り今際の際に「人殺し」と言っているため後者の可能性が高い)ばかりか、息も絶え絶えの彼女から「人殺し」と罵倒されても全く動じず、上述のセリフを呟きながら満面の笑みで彼女が力尽きていく様を見届けるというサイコパスぶりを読者に見せつけた。
また、ララライの現団員でアクア・ルビー兄妹の異母兄とされる姫川大輝は彼が11歳の時の子供、というとんでもない事になっており(もしかして……)、一足先に事実に辿り着いたあかねは「当時の芸能界の暗黒面」に絶句していた。
これに関しては、姫川の(戸籍上の)父である上原清十郎の「女性関係のだらしなさから引き起こされた心中事件」という形で関係者の口が封じられており、表沙汰にはなっていない。
星野アイや片寄ゆらの件も併せ、「自身に疑いが掛からないよう狡猾に立ち回り、時には平気で他人をスケープゴートにして諸共に始末する」苛烈さも描写されている。
現在はルビーの成長と動向に注目している(片寄ゆらを始末した際も前日に彼女の口からルビーの名が出た時に何やら反応している描写がある)ように見受けられるが、その真意は不明。
ルビー本人は元々『アイは処女受胎した』と考えている等父親に対する愛情は皆無な(それどころか猛烈な殺意すら抱いている)上、先述の彼の性質を鑑みると、二人が対面した所で碌な事が起きそうにない(一応二人は一度すれ違ってはいるが、その際ルビーは全く気付かなかった)
根は小心で命の危機に追い込まれた際は露骨に怯えていた。
プロフィール
- 神木プロダクション代表取締役
- 7月27日生まれ
- 神奈川県出身
- 身長178cm
- プライベートでもスーツを愛着
- 理学部 大学卒業
- 劇団ララライには10~16歳の6年間所属。以降の活動は不明。
余談
第二章序盤(原作十二話、アニメ二話)でアクアがスカウトに変装した際、『神崎光』という彼によく似た偽名を使っている。予め伏線として張られていたのか否かは不明だが、アニメ放送後は「業を感じる」といった意見も見られた。
上記のプライベートでのスーツの愛着するという情報は、そのままサイコパスが社会的に高位な人物らしい服を好む傾向に当てはまっている。
テレビアニメ第2期22話終盤にて登場したが、ネタバレ防止のためか、声優は未発表であり役名も「サングラスの男」と伏せられていた。
その声質から、一部視聴者からは担当声優は宮野真守氏ではないかと予想されていたが、第2期最終話(24話)にて予想通り宮野氏と判明した。
一方で第三期開始後、宮野氏に対する心無いバッシングが出ないかの不安もある。
二次・三次創作小説
此方では最初から善人として描かれる作品もあり、展開によってはアイと晴れて夫婦になり、子供達とも良好な関係の家族円満に暮らす作品もあり、彼のあり得た未来の一つかも知れない。
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ネタバレ
※ここから先は原作最新話のネタバレとなっております。
ネタバレを避けたい方はブラウザバックを推奨します。
アイを超える存在なんて、娘だとしても絶対に許せないですもんね
でしょ?
カミキヒカルさん
なんと、旧B小町のメンバー・ニノと関わりを持っていた事実が判明。
現時点でどの時期に関係を持ち始めたのは不明だが、一部の読者からは「ニノを通じてアイの住所やスケジュールを把握していたのでは?」と考察されている。
ただし、カミキヒカルさんと「さん」付けで彼を呼称していることから、二人が出会った時期が成年以降と推測されること、(45510のブログの執筆者がニノと仮定した場合、)カミキの目的が芸能における煌めきを集めることで、アイを殺害したのがカミキと認知していない可能性はある(例えば、電話の質問も「僕(カミキヒカル)の娘はアイと似ていたか」ではなく「アイの娘はアイと比べどうだったか?」といったような内容で、それに対して「はい、違いましたよ」「アイを超える存在なんて、(アイの)娘だとしても許せませんよね」と返答したとしても不自然ではない)上、アイの妊娠についても知らない風であった(体調不良と認識していた)。
いずれにせよ、アイの通う病院まで特定できているところから、彼女経由如何によらず彼独自の情報網を獲得していたことは確かである。しかし、アイではなく一介の産婦人科医をリョースケに殺害させ、隠匿した理由は未だ不明である。
また、原作138話では
まさか君がスポンサーになってくれるとはね 予算もギリギリでやっているもんだからありがたいよ
ええ、鏑木さんにはお世話になりましたから
お世話…… ね
分かってるんだろう? この映画がどういうものなのか
この作品は色んな人の名称使用許可を得てる 訴訟されても困るからね
けれど、君には許可を取っていない
カミキヒカル 君をこの作品では少年Aと呼んでいる この意味が分かるかい?
ええ もちろん
(斜体はカミキ 太字は鏑木)
鏑木勝也とも関わりを持っていたという事実が判明。
カミキが「お世話になった」と話しているが、カミキは過去に劇団ララライに所属しており鏑木も同様にOBであるためそこで接点を持ち始めたのでは?と推測されている。
鏑木の真意は不明だが、作中序盤で有馬かなを「便利使いのできる都合の良い役者」と宣っていたり、アクアをはじめとした周囲の関係者に対して不得要領な態度を取ったりと、彼がアクアの純然たる味方ではなかったこともまた事実である。
とはいえ、映画が公開され当時の情報と照合されればすぐに少年Aがカミキヒカルであることを突き止められるということを理解した上で出資して、特に隠蔽するような圧力をかけているわけでもないあたり、それまで読者が予想していた『自己保身の権化』といったわけではないこともうかがえる(どころか発覚することを望んでいるとすら言える)。
その後、『15年の嘘』に満を持して中学2年生のカミキヒカル(演:星野アクア)が登場。今の、ともすれば不気味なまでのオーラやカリスマ性は存在せず、確かに眉目秀麗なルックスではあるが、その印象は年相応に狼狽える、人畜無害で純朴な少年そのものである。
…しかし、その人畜無害で純朴な少年という印象は、周囲に受け入れられるための処世術であった。作中の描写より、彼もまたアイと同じく親の愛を知らずに育ったと考えられる。
作中では、彼の背中を愛撫する姫川愛梨の姿が映るが、この時点での彼の表情はまさしく恐怖のそれであり、その後の描写により彼が誑かして愛梨の子を孕ませたのではなく、むしろ愛梨の側から誑かし、致した事が判明し、カミキはその方面でも傷を負っていた事が判明した。
愛梨こそ、現在のカミキの人格形成に深く関わっていると捉えることが出来る。
彼は愛梨から「大輝は貴方の子供なのよ? 私からは一生逃げられないんだからね?」「どうしようもなく空っぽな貴方が誰かに愛されるなんてないんだから」と告げられる。
その言葉を不安を感じたカミキは、アイに「ボクのこと愛してるよね?」と尋ねる。しかしアイから返ってきたのは、あくまでも彼女らしい無情な答えであった。
「うーん…君には嘘が通じないから素直に言うよ?」
「分かんない」
その後、その足で上原の下へ赴き、愛梨の痴情を暴露。また、何があったのかはこの時点では不明だが、アイからは拒絶されてしまう。
以上、ここまでは撮影の様子である。
そして場面は現実へと代わり同話のラストへ。神社で手を合わせていた1人の女性。すると、大粒の雨が降り始める。
傘を持っていない様子のその女性に、黒無地の傘を差し出すカミキ。
「お困りですか?」
「よかったらご一緒にどうです?」
その女性は、かつてアイの墓前ですれ違った実娘――星野ルビーであった。
カミキはルビーの「祈り」の内容を聞き出そうとする。
ルビーの話は、要約すると「理屈抜きに絶対に許せない(アイやゴローの命を奪って、なおものうのうと生きている)相手がいて、その相手を許すか許さないかの選択を委ねようとした」ということ。
カミキはそれを「自分の中で悩むこと」であり「神様に尋ねることではない」とした上で、「神様はそんなことより君の本当の願いを知りたいんじゃないかな」と誘導。
ルビーの本当の願いは「母親を超えるアイドルになる」ということ。その両目には綺羅星が瞬く。
カミキはそれを価値ある命とし、ルビーを殺害しようするが、すんでのところで黒川あかねに阻止される。
ニノを通じて、あかねが付け回していることを察知しているカミキ。映画「15年の嘘」の公開は、それすなわち「大衆の悪意」による犯人探しの発起と同義であった。カミキは腹を括り、年貢を納める前に、とある事を遂行しようとする。
どこかの会議室でとある男性にインタビューをするカミキ。
「どうしてそこまで自分を押し殺すんだい?」
その男性は、自分の実の息子ーー星野アクアだった。
「演じることは僕にとっての復讐だから」
「カミキヒカル」
「僕たちから母親を奪ったアンタへの」
なお、ここでアクアのセリフからカミキヒカルの漢字名が判明。フルネームは「神木輝」。
「輝」の名は息子に当たる「姫川大輝」にも含まれており、ここでも姫川愛梨のカミキへの執着ぶりが明らかになった(さらに「木」と「大」も似た字であるといえる)。
また、作中序盤に描かれていた「15年の嘘」に関わる人々へのインタビューはカミキが行っていたことも併せて明らかにされた。
カミキはアクアに対し、「アイは自分を深く愛してはいなかった」「本当の自分はもっと愛情に飢えていた」と告げる。そして、自分の罪を認め社会的に抹殺されるつもりであると告げた。
しかし部屋を出る直前、アクアにこう言われた。
「アイのついた15年の嘘がなんなのか本当に分からないのか?」
「この作品はフィクションなんかじゃない」
そして回想。カミキは容姿にしか価値を見出されない愛情を受け続けた結果、本当の愛とはなんなのかが分からなくなってしまっていた。そんな中、出会ったアイは自分のことを本当の意味で受け入れてくれた。そして、二人で支え合って生きていたいと思うようになっていった。
「だから、うん」
「私達、もう会わない方が良いかなって。」
しかし、アイにそう告げられた瞬間、彼の世界が壊れる音がした。
アイがついた『嘘』という『愛』、時を超えて届いた想い
「どうして…?」とヒカルがアイに尋ねると、アイは「妊娠した」とカミキに告げる。カミキは「だったら結婚しよう」とアイに縋ったが、アイは「それは無理。だって、大輝君って君と愛梨さんの子だよね?無理だよ。私には重すぎる」と言ってカミキの元から去って行った。
そして、アイを殺害した実行犯・菅野良介にアイの現在の住所を教えたのは自分だとカミキはアクアに告白した。ただ、「ちょっと怖い目に遭ってもらって、あの時の僕の絶望を少しでも分かってほしかったんだ。まさか、彼がアイを殺すなんて思っていなかった」と言っていたので、アイの死はヒカルにとっても想定外だった事が判明(※1)。
「アイは僕の過去の行いを知っていたから僕の元から去った。それは当たり前だ。僕達が彼女に勝手な幻想を押し付けていただけで、彼女はどこにでもいる普通の人間だ。アイは僕を愛していなかった。今までと同じように」と、ヒカルは諦念を感じさせる言葉を呟いた。だが、アクアは「それなら、どうしてアイは僕達を産んだんだ?アイが僕とルビーを産んだその意味を、アンタはちゃんと考えたのか?」とヒカルに問いかけた。
アクアは「『15年の嘘』の初号試写は未完成だ。エンドロールの最後に『この映像』を入れるかどうか協議している」と、その映像をヒカルに見せた。それは、アイがアクアに当てたビデオメッセージだった。その中でアイは「ヒカルは芸能界の闇に侵食されて、もう限界だった。私が妊娠した事で『これ以上はもうヒカルが耐えられない』と思った。だから、私達がいなくなればヒカルはきっと大丈夫だと思った。嘘は愛だと思う事にした」と、あの時ヒカルを突き放した本当の理由を話した。「本当は産むのが怖かった。でも、産みたかった。愛がよく分からない私が初めて心から『愛したい』と思った人だから。彼と君達と一緒に未来を生きたかった」、「お願いがあるの。もし、あの人が今も迷っているのなら、彼を救ってあげてほしいんだ。私と、君達で」、アイは確かにヒカルを愛していたのだ。(※2)
「この映画はあの時突き放してしまったアンタへの、アイからの時を超えたラブレターだ」
「そして、アイを理解しなかったアンタへの僕達からの復讐だ」
アイの本当の想いをヒカルに伝える事で、ヒカルに自らの所為で喪われてしまったアイの命の重さを思い知らせる。喪わせてしまった事を後悔させる。それこそがアクアの復讐だったのだ。
そして明かされる、三人目の『罪人』
「アイの為に、今の僕にできる事をしてくる」
アイの本当の想いを知ったカミキは、そう言って項垂れながら部屋を出ていった。ルビーはまだカミキに対して怒りが収まらず引き留めようとするが、アクアがルビーを制した。ヒカルを敢えて『許す』事によって、アクアとルビーの復讐は終わった。
しかし、まだ全てが終わったわけではない。「ヒカルが全ての元凶」では辻褄が合わない所が多すぎる。そう、菅野良介やカミキ以外にアイの死に関わった人物は、もう一人いる。
「お星さまの引き立て役Bです」
「誰よりも強い君以外は認めない」
元B小町のニノこと、新野冬子である。
※1:要するにカミキは良介に『アイを殺してくれ』などと依頼したわけではないようだ。しかし、白い花束を持っていたり、ナイフを隠し持っていたりと、全くの想定外だったとは思えない〈花束はともかく、ナイフを持っていたのは良介の独断である、とすれば一応の辻褄は合うかもしれないが〉。また、住所を知られ、襲われる恐怖と失恋による絶望が等号であるとはとても言えず、逆恨みも良いところである。
更に、彼には雨宮吾郎の死体遺棄、隠蔽への関与(ツクヨミが当時中学生の男性がカミキヒカルであると示唆している。祠の裏に隠蔽したのも同様)、片寄ゆらを殺害した容疑、更には実際に作中でルビーを殺害しようとしたこともあるため、一概に彼の言葉全てが真実であるとは言えない。
※2:一方で、当時のアイの伝え方に問題があったのもまた事実で、純粋に「カミキの精神状態を鑑み、これ以上追い詰めたくないから一旦別れよう」と告げたなら、また別の道を歩めたのではないか、とも取れる。
カミキはニノに対して「警察に自首する」旨を電話で伝えており、これで彼も苦しみから解放されきちんと罪を償うかと思われたが…
「なんの事?」
実際にはカミキは自分が犯した所業を全く反省しておらず、上記の電話によりニノがルビーに危害を加えるよう意図的に煽動していた。
この態度に対し、アクアは完全に堪忍袋の緒が切れ、カミキを「自分の為だけに嘘を重ねた醜悪な嘘つきだ」となじりながら、ケリをつけるべく「完全な復讐」をする決意を固める。
- 要するに155話でのやり取りは、あくまでカミキを単独犯と仮定すると辻褄が合わない部分が出てくるということを表現したかった模様。しかしそれならば、「カミキヒカルの単独犯では辻褄が合わない」と素直に表現すればいい話であり、「全ての元凶」と、主語を大きくした上で表現する必要性がなかったのもまた事実である。また、「色々と辻褄が合わない」のは、ニノに対してのミスリードというより、芸能界の闇やカミキの家庭環境など、複雑要因が絡んでいるためである。
160話でアクアの口からニノと菅野良介がアイを憎むように仕向けたのはカミキ自身だったこと、ゴローの殺害現場には居合わせていなかったことが判明した。ここで、他人を操ることで自身は一切手を汚さない狡猾さを見せた。が、疑念が残る部分もある。
- ツクヨミがリョースケとカミキを言及していたのにニノは言及しなかった点。
- ツクヨミがルビーへこのことを伝える際には終始語尾に「らしい」と付け、伝聞かのように言っていたため、自分自身が見たかどうかについては明かしていない。あくまでカミキという真犯人へと誘導するための嘘や情報統制とするのが自然だが、帽子を被ったニノを中学生男子と見間違えた可能性も無くはない。
- 同じく雨宮吾郎の死体隠蔽。そもそも崖に降り成人男性を運ぶのが男1女1で果たして出来たかという点。160話でアクアがカミキに言い放った「それも嘘なんだろ」がゴロー殺害もかかっており、実際には現場に居たという可能性はある。
- ゴロー殺害の流れとその動機
- そもそもな事だが、カミキからしてゴローを殺害する理由は一切不明である。状況からするとゴローを狙っていたのではなく、むしろアイへの報復をしようとしていたと考えるほうが自然かもしれない。一介の産科医を殺すためにわざわざ宮崎に出向いたとは考え難く、最初からアイが標的であったと仮定。その道中で(恐らくはリョースケの独断で)雨宮吾郎に声を掛けてしまったと考える。
- ただし、出産の差し迫ったアイを害するのは合理的であるとは言えず、出産予定日も大凡想定がついていたはずであり、もし病院などに侵入して殺害するつもりなのだとすれば、それこそ悪目立ちをするためやはり謎が残っている。
- 片寄ゆら殺害及びその動機
- 現時点で最大の謎。(ゆら自身がぽっと出のモブキャラで情報自体がまったく不明なことを加味したとしても)作中の描写を見る限り、ゆらとアイの共通点はカミキと関わりがあったことと目に星があることぐらいしかなく、そもそも2人に面識があったのかすら不明。
これら3点にニノが加担しているという確証が現時点でなく(カミキの回想のみに留まる)、作中矛盾を引き起こしている。読者ですら把握していない情報をアクアがどのようにして知り得たのか、なぜ実の娘のルビーも殺そうとしたのかも明らかになっていない。
これが161話以降で明かされるのではないかと思われていた…
結末
物語終盤の重大なネタバレ注意⚠️
160話終盤で自身にナイフを向けたアクア。彼の覚悟を嘲笑うかのように「妹は【人殺しの妹】としての業を背負わされて人生を壊される」と更に煽る。
その発言にアクアは自分の将来を想像しながらも、それでも「夢に向かって突き進む妹であるルビー(=さりな)の邪魔をさせない」「そのためにお前をここで止める」と返した。
この行動は予想外だったのか、自身が危害を加えられる覚悟は無かったのか、動揺するカミキ。その直後、アクアは持っていたナイフで自身の腹部を刺してしまう。
そう、アクアの狙いは「映画の内容に逆上したカミキが脚本を書いたアクアを刺した」という筋書きで自身を犠牲にしてカミキを犯罪者として仕立て上げて社会的に抹殺、さらに刺し違える覚悟で息の根を止めることだった。
動揺したままのカミキだが、そんなこともお構い無しにアクアはカミキを巻き込んで崖から落下していくのだった…。
海に沈みゆく中、生への執着やアイへの歪んだ想いが頭の中を駆け巡っていたが、それを許さないアクアが渾身の力で首を絞め、それに応えるかのようにゴローをはじめ無数の黒い影と手が彼を海の底へと引きずり込んでいく…。
なお、片寄ゆら殺害の動機についても触れられており、星野アイを超え得る者を殺める事で星野アイの重みが増すという妄執に囚われており、なおかつそれを自身のカリスマ性を以て周囲(ニノなどと思われる)に伝播させてきていたと判明。彼女に才能があった、ただそれだけが動機であり、自らの思想・欲を満たすためだけの独りよがりな行為であった。ルビー殺害未遂もおそらくこの妄執によるものが大きく、たとえ自身とアイの娘であろうとアイ(=母親)を超えることは彼にとっては阻止しなければならないことだったと言える。
ただしそのアイもカミキがリョースケの殺意を煽ったために亡くなっており、片寄ゆらが亡くなった際の台詞も踏まえると、価値ある命を脅かす、あるいは奪うこと自体に快感を覚えていた節がある。
なお、アニメ2期最終話では原作の時系列よりも早く片寄ゆらが殺害される場面が写されたが、崖の上にはニノらしき人物が描かれ、彼女も関与していたことが仄めかされている。
僕はね、アイと居る時だけ生きてる気がした
だけど、年を取る度に、希薄になっていく君の存在を
感じていたかった、それが、罪の重さでも
永遠に…
……残念だよ。ルビーを殺せてたら、もっと君を感じれてたのに…
彼の死後、ニノが素直に警察の取り調べに応じたことで徐々に彼の余罪が明らかになったことも165話で明かされている。アクアやあかねが存在を把握しておらず推測しきれなかった範囲でニノやリョースケのようにカミキから巧妙に狂気を加速させられ手を汚した者が他に何人もおり、彼らの犠牲となった者も少なくなく、それらの事件が解明されることとなった。
しかし、どれも上記のやり方で直接的な殺害依頼の言葉を使わず実行犯の殺意を煽るだけだったため、殺人教唆の罪で被疑者死亡のまま立件できるほどの証拠は揃えられなかった。
しかし、全ての罪が白日の下に晒された以上、死んでも世間からのバッシングを受けるの明白である。
その意味で、アクアの決死の行動と犠牲は、結果として無駄では無かった事になる。
もしかしたらゴローと共にカミキを引きずりこんでいた無数の黒い影と手の正体はカミキの狂気に踊らされた者によって命を奪われた犠牲者の無念の思いかもしれない。
余談2
上記のように、今作の全ての元凶といえるカミキ。だが、彼もかつては純粋無垢な少年だった。それを狂わせた原因の一つは、他ならぬ芸能界の環境である。
ある意味彼は芸能界の闇の被害者と言えるのかもしれない。
真の関連タグ
ラスボス 悪のカリスマ ヤンデレ メンヘラ 毒親 外道 卑劣漢 闇堕ち
- 鳴嶋メルト:モノローグで「中学に入学したばかりの時に3年生の女子から喰われた」と回想、明言しており、「周囲から“顔の良さ”しか見てもらえなかった」「10代前半の頃に歳上の女性に手を出されたことがある」という部分でカミキの境遇と重なる部分がある(アニメではよりその時の精神的なダメージが強調されていた)。そのため、見方次第ではカミキはアクアに出会わなかった場合のメルトと見ることもできる。
- 哀しき悪役:生い立ちや境遇を踏まえるとこのように解釈できる。
- メフィストフェレス:ゲーテの戯曲「ファウスト」に登場する悪魔。アニメ版のEDのタイトルの元ネタでもある。この悪魔の特技は巧みな話術で相手を意のままに操ること。奇しくもカミキが得意としていることと同じなため、彼の元ネタとなった可能性もある。