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解説編集

仮面ライダーウィザード』第53話「終わらない世界」に登場した用語。

名前の元ネタはおそらく『仮面ライダー(1971)』の初期案『十字仮面クロスファイヤー』。


魔宝石の世界の支配者・アマダム曰く、「仮面ライダーの力の源」「炎の十字架」「悪から生まれた罪の証」。彼は、仮面ライダーとは怪人(敵)の持っている力と根源を同じくするという概念があると語った。

これは、石ノ森章太郎作品で描かれてきたテーマである「石ノ森イズム」のうち「親殺し」「同族殺し」に該当している。

劇中では、クウガからウィザードまでの14人のライダーから、その概念の象徴となるアイテム(後述)がアマダムによって奪い去られ、ライダーたちは弱体化した。

仮面ライダードライブ』においても『(仮面ライダーは)敵の力を使って戦う怪物』だと評している。


スーパーヒーロー大戦』に登場したライダーハンター・シルバが度々口にしていた、ライダーが共通して持っているらしい謎のマテリアル「ライダー粒子」は結局何だったのか明かされなかったが、アマダムが全ライダー共通の力の源として「クロス・オブ・ファイア」を吸収していたことから、「ライダー粒子=クロス・オブ・ファイア」という解釈も可能である。


一覧編集

劇中では、クロス・オブ・ファイアとして、以下のアイテムがライダーから奪われ、アマダムに吸収された(吸収されても変身解除はされず、弱体化したのみ)

これらのアイテムはそれぞれの作品において、「敵(怪人)も使用する」「敵が作った」「敵の力・道具と由来が同じ」といった共通点がある。


作品名アイテムクロス・オブ・ファイア
仮面ライダークウガアマダムグロンギの力の源である魔石ゲブロンと同質。超古代の遺産である人間を異形の姿に変身させ、触れたものを武器に変える力を与える石であり、ベルトの中枢を担っている。
仮面ライダーアギトオルタリング黒幕・闇の力の元部下・光の力から与えられた、神の眷属としての力を宿す。
仮面ライダー龍騎アドベントカード黒幕・神崎士郎の開発したシステムによって鏡の世界に潜む怪物と契約し、鏡の世界と現実世界を往来しながら怪物の力を宿したカードの力で同じ怪物と契約者を殺し続ける運命を背負う。
仮面ライダーファイズファイズギア敵組織・スマートブレインが開発し、反逆するオルフェノクを殺しオルフェノクの王を守る為に作られた、オルフェノクにしか変身できない変身システム。
仮面ライダー剣ラウズカード敵怪人・アンデッドが封印されているカードによって、彼らに由来した能力を使う。
仮面ライダー響鬼変身音叉 音角鬼も魔化魍も、古来から妖怪として同類視されている。魔化魍と表裏一体の、伝承の鬼と同じ姿に変身する。
仮面ライダーカブトカブトゼクター敵怪人・ネイティブが開発した昆虫の姿を模したシステム、人とは違う時間の流れの中で戦う。
仮面ライダー電王デンオウベルト敵怪人・イマジンの力を借りて戦う。歴史改変を目論むイマジンを憑依させて、歴史を守る戦力に変える。
仮面ライダーキバフエッスル敵怪人・ファンガイアが開発した。ファンガイアに作られただけでなく、ファンガイアとは異なる魔族の力を借りて戦う。
仮面ライダーディケイドライダーカードディケイド自身が全ての組織を統括した大ショッカーの首領の為に作られたシステム。そして、その悪から派生した仮面ライダー全てに変身できる。
仮面ライダーWガイアメモリ地球の記憶を宿したガイアメモリで変身する。敵怪人・ドーパントもメモリを使う
仮面ライダーオーズ/OOOコアメダル敵怪人・グリードの本体であり、敵の体を構成するメダルの力を使って肉体を変化させる。
仮面ライダーフォーゼアストロスイッチ敵怪人・ゾディアーツと同じく宇宙のエネルギーが詰まったスイッチの力で体を変化させる。(エネルギー自体は善悪関係なく、自然に存在するものである。)
仮面ライダーウィザードウィザードリング敵幹部・ワイズマンが生み出した魔宝石が材料。自分の内に潜む絶望の化身を封じ込めて希望の体現者たる魔法使いに変化させる。

『ウィザード』後年のクロス・オブ・ファイア一覧編集


作品名クロス・オブ・ファイア
仮面ライダー鎧武ヘルヘイムの森の果実で変異した生命である敵怪人・インベスに対し、果実をドライバーで変化させたロックシードで変身し戦う。
仮面ライダードライブ重加速を起こす機関「コア・ドライビア」を搭載(厳密には善良な科学者が作ったものを黒幕が怪人に組み込んだので、確かに悪と同じ力ながら、誕生には善意が前提にあるという珍しいパターン)。なお敵怪人・ロイミュードの幹部3名は後に仮面ライダーに変身している。
仮面ライダーゴースト魂を内包させた眼魂の力を使い幽霊のような力を使う。加えて、眼魔アサルトとゴーストの使う15のゴーストアイコンは偉人に縁のある器物を媒介に誕生するという共通点もある。
仮面ライダーエグゼイド敵怪人・バグスターと同様、ゲームから誕生したバグスターウィルスを体に注入し、同様にゲームの登場人物を模した姿に変身する。なおサブライダーのうち、数名がバグスターでもある。
仮面ライダービルドとある凶悪な異星人によってもたらされた生物を異形の姿・スマッシュに変貌させるネビュラガスを浴び、エレメントを納めたボトルで変身。なお技術が敵組織に回った挙句、軍事利用されるといった展開もあった。更に元凶となった異星人は仮面ライダーとしても登場
仮面ライダージオウライダーの歴史を奪ってライダーに成り代わる敵に対し、全てのライダーの歴史を受け継ぎ、力を同じくする仮面ライダーの力で対抗する。
仮面ライダーシノビ(仮面ライダージオウ)オーマジオウが倒された歴史における2022年の仮面ライダー。忍術を駆使して闇の忍者軍団・虹蛇と戦う。
仮面ライダーキカイ(同上)オーマジオウが倒された歴史における2121年の仮面ライダー。キカイのライダーシステム自体が元々は敵怪人の装備である。
仮面ライダーゼロワン悪意に染まった人工衛星作り出した力に対抗するために、善悪両方を受け入れる人工衛星が製造したキーに秘められた動物のデータを身にまとう。
仮面ライダーセイバー大いなる本から分かたれた本の力でそれを模造した邪悪な本の力を持つ怪人達と戦う。
仮面ライダーリバイスバイスタンプを用いて人間から実体化した悪魔=デッドマンに対し、同じくバイスタンプを用いて自らの心に潜む悪魔を実体化させて戦う。そして変身して戦う兄妹は、怪人の始祖たる地球外生命体の末裔と言う禁断の出自を持つ。
仮面ライダーギーツ世界を守った報酬として、己が望む世界を実現するための生き残りゲームに身を投じる。しかし仮面ライダーの力も、敵怪人ジャマトも、未来人たる運営によって作られた存在であり、仮面ライダーの要素によってジャマトは成長する。ある意味で逆クロス・オブ・ファイアとも呼べる特異点。
仮面ライダーガッチャード人工生命体ケミーが人間の悪意と結合して誕生した敵怪人・マルガムを倒すため、ケミー達の力を利用して仮面ライダーに変身する。そのマルガムを生み出すのみならず神働術錬金術占星術を司る冥黒王も元々は人間の錬金術師である。
仮面ライダーガヴ人間を菓子に加工する異世界人グラニュートから人々を守るため、人間とグラニュートのハーフが菓子を食べたことで生まれる眷属の力で変身して戦う。


劇中に登場しなかったライダーのクロス・オブ・ファイア要素編集

※主に主役ライダーのみ記載。

昭和ライダー編集

ショッカーの改造人間。

1号と2号によって急遽誕生した謂わば後継機。多分ダブルライダーの構造を参考にしたものと思われ、旧ショッカーのノウハウが使われたとも言える。

デストロンの科学者がアタッチメントとV3に似た強化スーツを身に着けた。『HEROSAGA』によるとそのスーツにはデストロンが研究していたV3のデータも使っていると言う。

インカ帝国の超技術で改造され、ギギの腕輪を持っているのと同様に、敵であるゲドンのリーダー十面鬼も対になるガガの腕輪を持っている。尚、ゲドンも同じ技術を使って怪人を作っているらしい。

城茂がブラックサタンの改造人間手術に志願して再誕した姿。

パワーアップ形態も元ブラックサタンの科学者に与えられたものである。

志度博士が筑波洋を死なせないが為に、ネオショッカーに改造させて誕生。

バダンの改造人間。漫画『仮面ライダーspirits』では首領が現世に蘇る為の器として歴代仮面ライダーを制作する果てに完成した存在という設定。つまり、敵組織の「敵」である仮面ライダーが元になっているという珍しいパターン(厳密には歴代ライダーがJUDOの姿を元にしているといった方が正確)。

暗黒結社ゴルゴムが世紀王候補として誕生させ、キングストーンを埋め込んだ。

財団改造兵士の一種として誕生した。

ネオ生命体のプロトタイプとして誕生した改造人間。


平成ライダー編集

軍用目的で開発されていたパワードスーツをファンガイア討伐用に転用し、改修・再設計が行ったライダー。解析して作った疑似フエッスルを用いて必殺話の発動やビークル召喚を行うが、変身システムは純粋に人類が作り出した物である(アームズモンスターの奪取は行えるが、真の性能は発揮できない)。

だがキバにおける人類とはファンガイア同様「魔族の1種」であり、人類が作った時点でクロス・オブ・ファイアの枠組みに入ると言える(実際交配が可能な程遺伝子に近似性があり、自覚がないだけで生命エネルギー「ライフエナジー」を捕食しているのも同じである)。

因みに劇場版では素晴らしき青空の会よりも魔族に精通した3WAが登場。ギガント族を参考に仮面ライダーレイというクロス・オブ・ファイアど真ん中なライダーを開発している。


番外編集

主人公の仮面ライダーガイアショッカー首領の器として生み出されたガイボーグに歴代ライダーのエネルギーを注ぎ込んで誕生した存在である。

該当作品の1号と2号はショッカーの改造人間であり、原作よりも組織の裏切り者としての要素が強い。

該当作品のV3は1号から続くショッカー製の改造人間『ホッパー』の新型という扱いである。

人間を食らおうとするアマゾンと同じ細胞を体に取り込んで肉体を強化した生命体達。うち、一人は媒介者としての側面を持ち、敵が倍々で増えていくという厄介な存在であった。

改造人間を生み出すテロ組織シェードによって生み出された5番目の改造人間

動植物の力を埋め込んで誕生した怪人の一体

該当作品の1号2号は、SHOCKERによって他生物種のプラーナを移植して生み出された人外合成型オーグメントの一種

作品に登場する仮面ライダーたちは、秘密結社「カオスイズム」によって人体改造を受けたカオスライダーである


クロス・オブ・ファイアを持たないと思われるライダー編集

も同じ改造人間ではあるものの、改造のルーツは全く異なる。『HEROSAGA』によれば実は開発者が仮面ライダーを参考にしたものではないかと語られた。

元々が宇宙開発の為に改造された存在であるため、微妙な範囲である。

しかし、彼の先代ともいうべき改造人間がドグマ王国の軍門に下っている。

敵がそもそも改造人間ではなく、宇宙からの侵略者である。

そもそも彼は地球を救おうという善意から生まれた改造人間なので、該当しているとは言い難い。ちなみに『HEROSAGA』によればZOを参考にして作ったと言う。

未確認生命体第4号ことクウガの姿を模してこそいるが、その実は純粋な科学の結晶であるため、クロス・オブ・ファイアに該当するとは言い難い。

他のライダー達とは違い、悪魔やバイスタンプの力を一切使用していないが、製作陣の構想としては仮面ライダーデストリームなどの悪魔の力を使わないライダーシステムの延長線にある存在とされており、そのシステムも源流は仮面ライダーベイルに始まる悪魔を使ったライダーシステムにある。


詳細不明のライダー編集

他のミライダーとは違い、作品としての『クイズ』『ギンガ』の世界観を知るすべがないため、どのような扱いかは不明。


関連タグ編集

仮面ライダー アイテム 火種


フランケンシュタインの怪物:「親殺し」や「人間の心を持つ異形ゆえに思い悩む」というキャラクターの先駆け。


同族殺し:仮面ライダーシリーズ以外の例はこちらに

アンチボディ:「抗体」を意味する単語で、専ら「世界に害なすものを排除すべく生み出される対抗分子」として説明される。抗体とは毒の成分をもとに生成されるものであるため、その意味で仮面ライダーは抗体としての側面が強いと言える。


外部リンク編集

クロス・オブ・ファイア(仮面ライダー) - ニコニコ大百科

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