デカイ!ハカイ!ゴーカイ!仮面ライダーキカイ!
「鋼のボディに熱いハート……仮面ライダーキカイ!」
CV:入江甚儀
スーツアクター:中田裕士
変身者
概要
『仮面ライダージオウ』EP23「キカイだー!2121」より登場する、機械の青年・真紀那レントが変身する仮面ライダー。
常磐ソウゴの夢に現れた2121年の仮面ライダーであり、人間たちに成り代わり地球を支配する機械生命体ヒューマノイズと戦っている。
元々はヒューマノイズ用の強化装備で外装の一部をコールドメタリウム製の物に換装し、改造した物である。防水性や防汚性も高く、胸部装甲の「メタルシールドジャケット」は自己修復機能を備える。
「リッパーグローブ」は岩石やコンクリートをも破砕するほか、生卵を壊さずに掴んだりギターを演奏したりとあらゆる精密な作業をこなす事ができる。
なお、頭部マスクには「EMGクラッシュボルト」という、何らかの理由でキカイの装備がコントロール不能になった際に爆裂ボルトを使い、物理的に回線を遮断することのできる緊急停止装置が取り付けられているようだが…。
この他マスクに装着された「スパニーホーン」は通信の他に、武器や防具として機能する他、クラッシャーから潤滑油を補給する能力を持つ他、頑強で高性能な赤い複眼「コーションカメラ」にはコーションフラッシュやサイレンを内蔵している。
また、キカイの力を持つ仮面ライダーウォズ/フューチャーリングキカイは頭部アンテナからナノツールを放出し、人間に取りつかせてセミヒューマノイズ化させる能力を使用している。
元々がヒューマノイズ用の装備であったことを踏まえると、オリジナルであるキカイの方は人間を完全にヒューマノイズ化させる機能を持っている可能性がある。
劇中では大方の予想通り、ヒューマノイズに乗っ取られた充電用の衛星を介してコントロールを奪われてしまい、ジオウⅡに襲いかかるもカウンターとして放たれたトゥワイズタイムブレークを受けて機能停止したが、パスワード入力による再起動で元の状態に戻っている。
スペック
身長 | 210.5cm |
---|---|
体重 | 1.8t |
パンチ力 | 20.4t |
キック力 | 58.3t |
ジャンプ力 | 20.9m(ひと跳び) |
走力 | 100mを7.5秒 |
機械という設定のためか体重は1.8tと重く、等身大の仮面ライダーの中ではトップクラスである(それどころか一般的なライダーマシンさえも上回る)。数値上は仮面ライダーとの比較なら3m以上の巨体を誇る仮面ライダーアークの約5倍、ライダーマシンとの比較なら4輪自動車+αのブースタートライドロンの重量と同等。
スペックは基本形態のライダーにしてはかなり高い方で、歴代平成ライダーの中間形態に迫る。
また、腕に装備された「インナークレーンアーム」の働きにより、最大で360tもの重量物を持ち上げることも可能。
まさにデカイ!ハカイ!ゴーカイ!を地で行くスペックである。
使用アイテム
- キカイドライバー
CV:江川央生
2つのイグニッションキーが装填されることで操業を開始し、内部ユニットの「キカイファクトリー」の製造マニュアルに従いキカイの各種装備を生産する。
全行程完了にかかる時間は0.8±0.05秒。
両サイドの「デストラクトリアクター」が必殺技の発動キーとなっているが、DXミライドライバーセットでは仕様上の都合上、スパナーダー&スクリューダーを押して発動する(加えて待機音も鳴らない)。
- スクリューダー&スパナーダー
イグニッションキーとなる金のスパナとマイナスドライバーを模したアイテム。
必殺技
キカイドライバーの左右ユニット「デストラクトリアクター」に両手をかざすことで発動する。
中の人の前世の影響か、氷系の必殺技が多く見られる。機械をフリーズさせるというイメージにも掛かっているのだろうか?(この際に飛び散る雪の結晶はよく見るとナットで出来ている事が分かる)
- キカイデハカイダー
脚部に電撃を蓄えてから放つ、回し蹴りでヒューマノイズを停止させる。
腕部にエネルギーをチャージし、パンチでヒューマノイズを凍結・爆散させる。
公式サイトでは「アルティメタルブレーク」。
上半身全体にチャージしたエネルギーで足先に氷柱のような鋭い結晶体を生成し、キックでヒューマノイズを貫く。キックの直前に特徴的な構えを取る。
名前の由来はおそらく、キカイダーの必殺技デンジエンド。
立体物
食玩「装動 仮面ライダージオウ RIDE PLUS」にラインナップが決定。 同じく販売されるオプションパーツセットを使用すると、アクションの幅が更に拡がる。
関連イラスト
余談
現時点では初にして唯一の22世紀の仮面ライダーである。
スーツはガーディアンの改造。『壁に囲まれた世界で人間を護る機械の守護者』という意味ではうってつけの人選であると言える。しかし、皮肉にも敵の思惑次第で人間の敵にもなりうるという特徴も受け継いでしまった。
ベルト音声の江川氏は『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』で変身者の入江氏が演じる敵幹部のザミーゴ・デルマといがみ合うライモン・ガオルファングの役を演じており、反目する敵幹部同士がライダーの変身者とその変身ベルトの音声として共演するという皮肉な組み合わせとなっているほか、仮面ライダーシリーズへの出演は『仮面ライダーSD』以来となる。
また、これまでに登場した未来の仮面ライダー達の中で敵対する組織の大まかな詳細がわかっている初のライダーである。歴代主人公の中で出自が完全な人外であるという珍しいライダーでもある。
なお、終始人間の姿をしたヒューマノイズが仮面ライダーキカイに倒される絵面は人々を襲っている機械をキカイが倒しているのにもかかわらず、何も知らない第三者から見れば、キカイが人々を襲っているようにしか見えないという声も。
仮にネット配信や小説などで「仮面ライダーキカイ」という単一の作品になった場合、相当重い展開になる事が考えられる。
また、時代的にはオーマジオウが支配する2068年より先の未来のライダーであるため、「オーマジオウが世界を支配しなかった事でorジオウにならなかった世界線でこのような最悪な未来が生まれたのでは?」とも解釈できる(例えばアナザーゼロワンが誕生した世界≒キカイの世界と仮定すると、『ジオウ』新世界と『ゼロワン』世界が繋がって『令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』のような事件が起きたとき、アナザーゼロワンが倒されないまま(ジオウ不在のためアナザー1号は誕生せず)時代が進んだと仮定すると…)。
この「終始人間の姿をしたアンドロイドが敵」という構図は『キカイダー01』の後半で見られた、虚無僧などが敵アンドロイドとして出てくる展開のオマージュと思われる。
ちなみにこの展開は敵アンドロイド用スーツを作る予算の不足からくるものと言われており、そのせいか「2121年も予算が厳しいのか」とネタにされることも。
また、変身者であるレントを演じた入江氏は過去に『キカイダーREBOOT』でギターを弾くことが特技である主人公・ジロー(キカイダー)/キカイダーを演じていた。
次回作『仮面ライダーゼロワン』の世界観が明らかになると登場する敵アンドロイドの名前がヒューマギアとどことなくヒューマノイズを連想させる単語だったため、キカイはゼロワンの最悪な未来像とも言われていた。どちらもソウゴが夢で見た「未来」という共通点もあり、キカイは歪められたゼロワンの世界と考察されることもあった(アナザーゼロワンの誕生により歴史が歪んだゼロワン世界は『仮面ライダー_令和_ザ・ファースト・ジェネレーション』に登場し、キカイに支配され人間たちがレジスタンスになるなど共通点がさらに多くなる)。
ゼロワンの発想の大本と考えることも出来る。また、実際に機械が変身する戦士達も登場している。
ちなみに現時点では小説版を除き、生まれた年号が判明しているミライダーの中では登場した2019年からおよそ102年後というぶっちぎりで1番遠い未来である。もし現実で本当に2121年に放送される(もしくは記念作として作られる)のを目撃するとしたらかなりの長生きが必要だろう。
なお、2121年は仮面ライダー生誕150周年記念にあたる年である。
関連タグ
仮面ライダーダークドライブ:機械生命体によって制圧されている未来世界の仮面ライダー。元々は人類の希望とも言うべき存在だったが、敵に変身システムを奪われて悪の戦士になってしまった。