概要
本編開始の35年前、隕石に内包されて地球に侵入したワームの亜種。ワームと外見が似ているが、カブトムシのような角が特徴。
能力はワームと同じだが、ワームに命を狙われているため、ワームとは敵対している。
ワーム程攻撃的性質の持ち主ではなく、殆どが角の生えたサナギ体ばかりで構成されているが、まれにシシーラワームやグリラスワームのような成虫体型のネイティブも存在する。
ちなみに「ネイティブ(native)」とは「その土地生まれの人」「原住民」を指す英単語。
ネイティブ自体も35年前に地球に来たに過ぎない余所者ではあるのだが、侵略的外来種である「ワーム」と区別するためにあえてこういう呼称を定着させたと思われる。
地球に来た目的
地球に来た時から、近いうちに敵対するワームが地球へ侵入すると予期し、自分達の身を守るため人間達(加賀美陸など)と手を組み、彼らと共にZECTを結成した。
キャストオフやクロックアップ等、自らの生体構造を提供してマスクドライダーシステム(仮面ライダー)の開発を促す代わりに、ライダーとなった人間に守ってもらうという契約を交わした。
人間に擬態し地球を乗っ取ることしか考えないワームとは違い、人間と共存しようとする平和主義の怪人たちである。
しかし裏では…
根岸ら上層部の者達が人間に成り代わって自分達が地球の支配者となるべく、地球到達時より密かに計画を練り遂行していた。
上記の通り攻撃的ではなく武力に頼らないが、代わりに人間を全てネイティブに変える装置を配布するなど卑怯でえげつないやり方を用いる。
ZECT結成後は姿を見せなくなるが、この間にも人工的に人間をネイティブに変貌させる研究や、武装の開発を行っていた。なお、前述の「人間をネイティブに変貌させる」計画の犠牲者は、確認されているだけで擬態天道、影山瞬、三島正人の3人である(ただし、三島は自ら進んでネイティブになった)。
総じてその行動原理に目立つのが卑怯と、臆病さである。人間社会に潜伏している個体の中には、終盤ワームの大攻勢に押されるZECTに向かって自分たちを守れとなじる者もおり、少なくともサナギ体同士ではワームに劣る描写はないし、ライダーシステムも使用可能だが、自身で戦う意思を持った者はわずかである。人類を滅ぼすのではなく、自分たちと同族にして取り込むという侵略方針は穏当とも言えるが、これも人間を信じる勇気がない、かといって滅ぼす責を負う度胸も無いという性根の表れなのであろう。
このように人間への悪意の度合いで言えばワームと大差ない種族だが、田所修一や立川大吾といった、上層部の思惑を知ってなお人類との共存を望む(そのために自身で戦う)者もいる。
加賀美陸もネイティブの本性を見切っており、ワームの排除後はかれらとの決別を画策していたが、感づいた根岸から失脚させられてしまう。以後根岸らは天道たちと対立し、人類ネイティブ化の最終計画を発動するもギリギリで阻止され、「最強のネイティブ」グリラスワーム敗北後も人間に敵対する姿勢を見せたため、擬態天道の手で葬られた。
しかし、田所やひよりは最後まで人類と共存する姿勢を崩さず、根岸たちには味方しなかったため、決戦後も生き延びている。
主な人物
日下部ひより(誕生の経緯から自分がネイティブという自覚がなく、ある時期まで人間として生きていた)
擬態天道(人間ネイティブ化計画の被害者。その計画のために用意され人体実験を受けた実験体でもある)
影山瞬(同上。擬態天道とは違い、外付けの装置でネイティブ化してしまった)
三島正人(擬態天道たちから得られた技術を用い自分からネイティブに)
ネイティブ再生態
『仮面ライダービルド』のヒーローショーにて登場した特殊な個体。
ネイティブの成虫体の細胞片がネイティブが保有する隕石の成分を長期間供給することで肉体を再生させて復活。
見た目はサナギ体を人間の体格まで落とし込んだ貧弱な姿をしており、特徴的な角も存在しないため、目撃した加賀美新からはワームと勘違いされた。
余談
ちなみに劇場版『GOD_SPEED_LOVE』でもネイティブと同様のツノの生えたワームが登場するが、ワーム扱いとなっている(能力特性面、成虫体が「ワーム」と呼ばれること等からも、実際の相違は人種差レベルに過ぎないのかもしれない) 。
カブト放映年(2006年)の35年前は、初代仮面ライダーが放映された1971年であり、マスクドライダー計画が立ち上がったのはその第1話が放送された1971年4月3日である。
関連タグ
来訪者:こちらも宇宙の難民であり地球に飛来した後、自らの技術を提供した。
こちらは最後まで人類と敵対しない。
シェード(仮面ライダーG):ネイティブが組織を完成させたならこうなっていたであろう組織。