「クロックアップ!」
Clock Up
クロックアップしたライダーフォームは、人間を遥かに超えるスピードで
活動することができるのだ!(第2話、ナレーション)
概要
『仮面ライダーカブト』に登場する地球外生命体の「ワーム」と、その力を利用した仮面ライダーが使用できる能力の名称である。
- 全身を駆け巡るタキオン粒子により、クロックアップすることで、時間流を自在に活動できる。
(『仮面ライダー年代記(ハイパームック) 増補改訂版』、104頁)
- 人間の目では追えないほどの超高速で移動できる。
(『週刊 仮面ライダーオフィシャルパーフェクトファイル No.148』、11頁)
タキオン粒子(tachyon)とは、「特殊相対性理論に矛盾することなく光速度より速く動く仮想的な粒子」である(『コトバンク』、「タキオン」)。なお、常に光速である粒子(光子)はルクソン(luxon)であり、常に光速より遅い粒子(=タキオンとルクソン以外のすべての粒子)はブラディオン(bradyon)であると物理学的に定義されている。
仮面ライダーカブトにおけるタキオン粒子は、それと同じ扱いかは不明。
クロックアップの特徴
- クロックアップ中は自分達以外の時間がほぼ止まっているに等しい。
- 通常の時空(※)においても、タキオン粒子の流れる目でクロックアップした動きを視認できる。
- 変身者に無理を強いる事の無いように、数秒(※2)でクロックオーバー、または自ら解除。(ライダーベルトの設定)
- 解除後に再度発動する事で、連続してクロックアップできる(第3話等)。
(※)『通常の時空』というのは自分がクロックアップしていない時間を表す。(参考 『仮面ライダー超辞典 用語(コンパウンドアイ)』、『週刊仮面ライダーオフィシャルパーフェクトファイル No.47 7頁)
タキオン粒子の流れる眼による本当の効果とは、例えば客演時の仮面ライダーイクサバーストモードとレッドバスターの様に、通常の時間からクロックアップによる超高速の動きを目で追うこと出来るようになるという意味である可能性の方が高い。
なお、Wikipediaでは『タキオン粒子の流れる眼“でなければ視認は不可能”』などど、設定の原文から歪められて記載されてしまっている。
その為、ディケイド以降の客演についての議論においては、アクセルフォームと互角と高速戦闘を繰り広げた場面やイクサがクロックアップした動きを視認した場面等において、『眼にタキオン粒子が流れて無いから姿は見えないだろう』と言うような曲解が広まり、多くの人が本当の設定だと信じ込んでいる事が多いので話題にする際には、注意していただきたい。
(※2)超全集に記載されたライダーベルトの設定上、マスクドライダーシステムにおけるクロックアップの持続時間は上記の通り『数秒』とあり、数分でもなければ数十秒でもないので、最大時間でアクセルフォームと同じ10秒、或いはそれよりも短いと推測できる。
ネットであげられる約1分間という設定もソースが不明であるので、話題にする時は重ねて注意していただきたい。
クロックアップは自分の時間を加速させる物理法則を遥かに超えた高速移動であり、行動や視界、発した音声なども加速した時間に応じて全て引き伸ばされる。周囲の人間から時間を稼ぎつつ情報を隠すため、クロックアップして会話する場面もある(第3話、第47話等)。もし本当に「ただ単に高速移動するだけ」であれば、音は決して加速者に着いてこないはずである。
本編での描写は視聴者が認識できる速度になっているが、場面毎に速度が一定していない。
例えばクロックアップ中、第1話では爆発に巻き込まれた人がゆ~~っくりと落下していき、第8話では電車が、第23話ではボウリングのボールやガタックに斬り倒された竹がノロノロと動いているが、第2話では高速道路を走る自動車が完全に止まり、第4話では雨粒が、第47話ではZECT製の武器が発射した弾丸が、空中に留まっている。また第39話では、ワーム・ライダー共にクロックアップしていない中、サブストワームが光子を集め放つ「光の矢」で間宮麗奈を狙った際、矢が放たれた後に仮面ライダードレイクが反応して麗奈を庇っていた。
劇場版GOD_SPEED_LOVEでは軌道エレベーターを10カウント(地上からを考えるなら大量のワームを倒して20秒程度)で登ってしまった。
クロックアップした相手を視認できても、相手の動きはめちゃくちゃ速いので、自らがクロックアップしなければ対処は困難である(例:第10話のコレオプテラワームに追い詰められたザビー(ライダーフォーム))。
ただし、カブト(マスクドフォーム)は第1話で粉塵や鏡を利用し、カブトクナイガンのポインターを網のように照射することで、クロックアップ中のアラクネアワームの姿を赤いシルエットのような形として感知して反撃、ワームを倒した(第2話のカブトはキャストオフをする寸前に「この姿で、どこまでやれるか試していたんだ」と語っている)。
なお、クロックアップの技術は劇場版GOD_SPEED_LOVEでは「天空の梯子計画」にも応用されており、宇宙ステーションから「クロックアップマシン」を作動させて発生させたワームホールから(水資源を確保するという名目で)ワームの卵鞘とも言うべき隕石を招来させるという使われ方をした(クロックアップよりかはハイパークロックアップに近しい)。
以下はクロックアップの上位互換。
ハイパークロックアップ
クロックアップの上位版。その速さはクロックアップの動きですらスローに見えるほどで、さらに時間を超えて過去や未来に移動する事が出来る。しかし、下記のフリーズには及ばない。
カブトハイパーフォーム、ガタックハイパーフォーム、仮面ライダーコーカサスが使用。
フリーズ
ハイパークロックアップでさえも止めてしまう。時間停止能力
使用者にとってはクロックアップはもちろん、ハイパークロックアップすら静止と変わらない状態になる。
高速移動では無いため、ハイパークロックアップのような時間移動はできない。カッシスワーム・ディミディウス(カッシスワーム第1形態)が使用。
高速移動か否か
これまでに記述したように、設定上において、クロックアップは物理法則をはるかに超えた高速移動能力であり単純な加速とは異なる。
劇中においては、高速移動として扱われる場合も非常に多い。
まず、前述したカブト第一話のカブトクナイガンによる対処も、設定通りのクロックアップ相手なら不可能な筈である(カブトは直接的な行動はしていないのでワームがカウンターを気にせず突っ込んできたなら一応の説明はつくのだが、体感的な時間差があると考えると『攻撃が見えているのに、そこに自ら突っ込んできた』となり、それはそれで不自然。(或いは、事前にクナイガンで蔓延させた粉塵でワームの視界を奪っていたのならば、ある程度説明が付く。更にはカブトは障害物に隠れつつも、レーザーサイトの乱反射によってワームの位置を特定していた。)
作中ではキャストオフされた装甲を正面から突っ込んできてもクロックアップで難なく避けている描写が何度もあるが、16話ではザビーのキャストオフによる装甲に被弾している(ゆっくり迫ってくる装甲を、わざわざ立ち止まってガードするのも不自然な話である
更に言えば、マスクドフォームが飛ばす装甲は秒速2000㎞(推定マッハ6)であり、アクセルフォームよりもはるかに遅い。)
設定だけでもゼクトマイザーから射出されるマイザーボマーは高速移動でクロックアップ中のワームを追い詰めることがで出来る(ただし、ゼクトマイザーが不遇武器で三回しか使われておらずクロックアップ相手に使われていない。また、マイザーボマーはジョウントで補充されるのでそれで移動している可能性もある)。
と理屈がつけられない訳でもないが高速移動で対応ができるとされている(項目上部のナレーションからして表現としては高速移動のような扱いをしている)。
もちろん、その一方で『高速移動として考えるとそれはそれでおかしい場面』も多く存在する。
特にディケイド以降の客演において、アクセルフォーム等の加速能力と同等に扱われているため、『ディケイド以降は弱体化した』と言われる事もあるが、厳密には『ディケイド以降の客演で弱体化した』と言うより『カブト本編から変わらず、ドラマの都合によって演出は変動する(高速移動である時もない時もある)』と考えるべきだろう。
また、より厳密に設定を解釈した場合、カブト本編・客演時の双方で頻繁に見られる『相手が先にクロックアップを発動して一方的に攻撃される→後から慌ててクロックアップ等の高速移動を行う』と言う描写も不自然であるし余裕などあるはずがない。
…のだが、各ライダーフォームはタキオン粒子の流れる眼によって、自分がクロックアップしていない通常時間時でもクロックアップの動きを目で追える事と、そしてライダーアーマーの機能によって肉体の反射速度を人造的に0.05秒と、常人よりも格段に速くなる(これも通常時間時)ので、先に発動されたクロックアップの『一瞬(一般的には0.1秒)のできごと』の内の半分の時間の間ならば、後から発動するクロックアップのスイッチを押して割り込む事は一応可能なのかもしれない。
もちろん、そんな『どっちが先にクロックアップするか勝負』が描写として面白い筈もないので、ドラマに都合の良いように能力を改変するのは当たり前である。
と言うより、クロックアップに限らず、仮面ライダーシリーズにおいては『設定はあくまで設定、実際の能力はドラマに合わせて弱体化(or強化)』と言う事は頻繁に行われている。
その他
異世界としての加速描写
(設定に忠実な時の)クロックアップは行動や思考までもが高速となっていると見えるため、ライダー側にとってみれば加速というよりも(龍騎のように)異世界への進入に近い。
明確な情報源は不明だが、プロデューサーの白倉氏は特撮誌のインタビューで「『気付いていないだけで、実は自分のすぐそばで仮面ライダーが(龍騎のミラーワールドよりも身近な場所で)戦っているかもしれない』という感じを出したかった」と語っているらしい。
「君の隣 戦う度 生まれ変わる 目に見えるスピード越えてくモーション」(OP『NEXT LEVEL』歌詞より)
また、数ある仮面ライダーの能力の中でも屈指のチート能力故、ともすれば一方的に相手を蹂躙しかねない為か、カブトを始めとするクロックアップを使うライダーまたはワームが客演する場合には、下記の様な対抗手段を持つ存在によって反撃されるか、単純に使われない場合も多い。
元ネタ
クロックアップとは、おそらくSF小説「虎よ!虎よ!」に登場する加速装置が元ネタと思われる。加速技のみならず、「ジョウント(「虎よ!虎よ!」で使われる瞬間移動技術の総称)」「復讐を誓った宇宙最強男の独走」「自分自身のドッペルゲンガーが未来へ導く」と、「虎よ!虎よ!」のオマージュ的な展開が多い。
有名な例は『仮面ライダー』シリーズの原作者石ノ森章太郎が1964年に手がけた『サイボーグ009』の「加速装置」(奥歯のスイッチで起動するという描写が「虎よ!虎よ!」そのまんまだ、という噂も)。
また、2001年の玉井雪雄の漫画『オメガトライブ』には、意識・行動を高速化する「クロックアップ」という能力が登場している。
2005年の弐瓶勉の漫画『ABARA』には、超高速で活動し人を襲う「白奇居子」という化け物と、白奇居子と戦うために「黒奇居子」に変身する主人公(普段は人間の姿)が登場する。なお、奇居子は「示隔空間」と呼ばれる領域を展開することで、奇居子以外には感知できなくなる。
他の平成ライダー・令和ライダーにおける高速移動と使用者
平成一期前半
- オルタナティブ(『仮面ライダー龍騎』):アクセルベントのカードで高速移動が可能。平成ライダーで最初に高速移動を取り入れた。なお、使用する変身アイテムやカードが一緒の為オルタナティブ・ゼロも使用できると思われる。
- 仮面ライダーファイズアクセルフォーム(『仮面ライダー555』):腕時計型ツール・ファイズアクセルにより、装着者の意識がスーツにダイレクトリンクし、意識と動作のタイムラグが無くなる、10秒という制限はあるが、普段の1000倍の速度(マッハ51!!)での行動が出来る。
(ソードフィッシュオルフェノクとの戦いでは、スローモーションの演出が用いられた。)
- 仮面ライダーサイガ(『仮面ライダー555』):背中に装備されたフライングアタッカーにより、アクセルフォームと同等のスピードで飛行できる。
- 仮面ライダーブレイド(『仮面ライダー剣』):マッハジャガーのカードを使用するすることにより、高速移動攻撃ジャガーマッハを発動する(単独使用は『仮面ライダー剣ハイパーバトルビデオ』のみ)。バイクにも使用可能。また、スカラベアンデッドが封印されているカード「タイム」は、時間を止める能力を持っている(本編で未使用)。
平成一期後半
- 仮面ライダーキバ飛翔態(『仮面ライダーキバ』):高速移動能力として描かれているわけではないが、飛行速度はマッハ3.4に達する。
- 仮面ライダーディケイド(『仮面ライダーディケイド』):他のライダーの加速能力のカード(フォームライド「ファイズアクセル」、アタックライド「マッハ」、アタックライド「クロックアップ」)を使う事で高速移動を発動させることができる。実際、劇中の「カブトの世界」でクロックアップをした仮面ライダーザビーに対しファイズに変身した後にファイズアクセルのカードを使い互角のスピードで戦った。
- 仮面ライダーディエンド(『仮面ライダーディケイド』):自身の能力として高速移動能力を持つ。カブトの世界での描写を見る限り、クロックアップには劣る。
平成二期前半
- 仮面ライダーアクセルトライアル(『仮面ライダーW』):トライアルメモリを使用。現在、ライダーの高速移動では唯一、使いこなすための特訓を行った例。
- ナスカ・ドーパント(『仮面ライダーW』):「レベル2」になると加速能力を得る。Rナスカ・ドーパントはアクセルトライアルと互角のスピードで戦ったことも。
- 仮面ライダーオーズラトラーターコンボ(厳密にはタカトラーターなどチーターレッグの亜種形態24種類も含む)(『仮面ライダーOOO』):チーターメダルを使用。100mをわずか0.222秒で走破する(ちなみにこの速度は秒速450m=時速1621㎞は音速を超え、全ライダーマシン中最速のブロンブースターより70㎞/h以上速い)。他のライダーと違い単体では急に止まる事が出来ない(技を使用する時以外)。
- 仮面ライダーウィザードインフィニティースタイル(『仮面ライダーウィザード』):アックスカリバー使用時にインフィニティーリングをウィザードライバーにかざす事で時間の流れに干渉しての高速移動を発動する。具体的な話、クロックアップにもっとも近いと思われる。
- 仮面ライダー鎧武ジンバーチェリーアームズ(『仮面ライダー鎧武』):高速移動能力を持つフォームなのだが鎧武はこのアームズをほとんど使用しなかった。
平成二期後半
- 仮面ライダードライブ(『仮面ライダードライブ』):タイプスピードはシフトレバーを数回倒すことで一時的に加速が可能。タイプフォーミュラはオーズラトラーターコンボ以上の走力(100mを0.200秒=秒速500m=時速1800㎞)を持ち、更なる加速(100mを0.120秒=秒速833m=マッハ2.45!!)も可能。後の作品ではドライブの力を使用したドライブアームズ、ドライブ魂、ドライブゲーマーレベル2、ドライブアーマーといった形態が登場しているが、これらの形態もタイプスピード同様の高速移動が可能。
- 仮面ライダーマッハ(『仮面ライダードライブ』):『スーパーヒーロー大戦GP』ではファイズアクセルとの超高速戦闘を行った。
- 仮面ライダーエグゼイドに登場する全仮面ライダー:エナジーアイテムの「高速化」を取得ることによりスピードを一時的に上げることが可能。
- 仮面ライダーエグゼイドムテキゲーマー(『仮面ライダーエグゼイド』):素の走力が100mを0.128秒であり加速後のドライブタイプフォーミュラと同等の走力を誇り、更に自身の全能力を一時的に2倍にする能力を持っている。そのため倍化後はなんと100mを0.064秒(5625km/h=マッハ4.6)で走れるということになる。また、仮面ライダークロノスのポーズ(自分以外の時間を停止させる)を無効化するという能力も持ち合わせている。
- 仮面ライダーゲンムゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオン(『仮面ライダーエグゼイド』):自身のスペックを全て自由自在に設定出来るというとてつもない能力を有しており、しかもそれには上限が無いとされる。主人公の永夢からも「もはやゲームバランスなんてあったもんじゃないチートスペックだ」と語られる始末である。
- 仮面ライダービルドジーニアスフォーム、仮面ライダーエボル(『仮面ライダービルド』):60本のフルボトル全ての能力が使用出来るとされ、エボルとまるでドラゴンボールのような高速戦闘を繰り広げた。
- 仮面ライダーグリス(『仮面ライダービルド』):TV本編ではそれらしい描写が見られなかったが、ある場面で当人達に気づかれることなく変身アイテムを奪い去る時に披露した。
- ヘルブロス(『仮面ライダービルド』):コチラも何故かTV本編でその技を披露する事は無かったがスピンオフビデオ作品の『7つのベストマッチ』にてビルドを翻弄した際に披露した。
- 仮面ライダーゲイツリバイブ疾風、仮面ライダーウォズフューチャーリングシノビ(『仮面ライダージオウ』):劇中にて実際にワームと対決しており、クロックアップにも問題なく対抗できていた。なお、前者に関しては重加速に対応出来ない。
- アナザーカブト(『仮面ライダージオウ』):カブトの能力を利用して誕生した怪人。クロックアップも発動可能。
- 仮面ライダーオーマジオウ(2019)(『仮面ライダージオウ』):素の走力のスペックが100mを0.1秒というとてつもない俊足で、更に「全ての平成ライダーの力を使える」という能力を持っている為、クロックアップにアクセルフォームやタイプフォーミュラ、ラトラーターコンボのスピードを合わせるなどの芸当も可能であると思われる。そしてこのオーマジオウの力を持つオーマフォームは更にこれ以上の100mを0.07秒の走力であり、これは自身のスペックを自由に設定出来るゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオンを除けば全平成ライダーの素の走力で最速である。オーマジオウと同等の能力が使えるとされており、前述した加速能力を持ったライダーの力を掛け合わせる事も可能であると思われる。
- 無双ゲーマー(『仮面ライダーゲンムズ』):必殺技であるゲンムクリティカルフィナーレで紫色のノイズの様なオーラを纏って超加速する。
その他
- 仮面ライダーアマゾンオメガ(『仮面ライダーアマゾンズ』):変身前はともかくはっきり言ってバイクなんかいらんだろと言わんばかりに縦横無尽に高速に駆け回る事が出来る。ただし基本的にアマゾンの活性化を察知してその場に駆け付ける時以外には使用しなかった。なお、少なくとも同じドライバーを使用するアマゾンライダーも使用できると思われるが本編では使用しなかった。
令和ライダー
- 仮面ライダー001、仮面ライダー1型(『仮面ライダーゼロワン』):劇場版でコチラも各々のドライバーを使った必殺技でドラゴンボールのような高速戦闘を繰り広げた。また、後者はゼロワンとジオウ勢を翻弄する際にも披露。
- 仮面ライダーゼロワン・シャイニングホッパー、シャイニングアサルトホッパー(『仮面ライダーゼロワン』):高速移動の他に瞬間移動のような能力も使用可能。また、サウザーとの戦闘では前者の能力は一切効かず、後者との戦闘ではシャイニングアサルトホッパーの能力をコピーしたサウザーと互角の戦闘を繰り広げた。
- 仮面ライダーゼロツー(『仮面ライダーゼロワン』)
- 仮面ライダーゼロワン・リアライジングホッパー(『仮面ライダーゼロワン』)
- ファイティングジャッカルレイダー(『仮面ライダーゼロワン』):バルキリーの戦闘データを元に作られたレイダー。ランペイジバルカンとドードーマギアとの戦闘で披露。スペックはバルキリーより上なのだが、ランペイジバルカンとの戦闘ではスペックの違いからか終始圧倒されていた。
- 仮面ライダーバルキリー、仮面ライダーサウザー、仮面ライダーランペイジバルカン(『仮面ライダーゼロワン』):いずれもラッシングチータープログライズキーの能力を使用する事で高速移動を可能にする。バルキリーに関しては劇場版でのみ披露した。
- 仮面ライダー亡、仮面ライダーオルトロスバルカン(『仮面ライダーゼロワン』):どちらもジャパニーズウルフゼツメライズキーの能力を使用する事で高速移動を可能にする。ただし後者は人間用の装備でないモノを無理矢理使用している為デメリットが多い。
- 仮面ライダー最光(『仮面ライダーセイバー』):変身すると剣そのものに身体が変化し、光速に近い速度での移動や攻撃が可能。その速さはアクセルフォームの5倍以上と大きく上回る。
- ジャッカルゲノム(仮面ライダーエビル/仮面ライダーライブ)、仮面ライダーリバイス(『仮面ライダーリバイス』):ジャッカルゲノムではジャッカルの俊敏性と索敵能力が付与され、超スピードで疾走出来るようになる、仮面ライダーリバイスはプラズマを発生させることによる、超高速移動が可能。
- 仮面ライダージュウガ(『仮面ライダーリバイス』):光を纏った高速移動が可能。
- ブーストフォームまたはブーストレイズバックルを用いた各種派生フォーム(マグナムブーストフォームなど)(仮面ライダーギーツに登場する各プレイヤーライダーたち)、仮面ライダーギーツ・ブーストフォームマークⅡ、レーザーブーストフォーム、仮面ライダーギーツⅨ(『仮面ライダーギーツ』):自然発火するほどの超高密度エネルギーを放出しての加速が可能。また、ブーストタイム(ギーツⅨのみ上位互換であるダイナマイトブーストタイム)の使用により更なる加速も行える。
- 仮面ライダーリガド、仮面ライダーリガドΩ(『仮面ライダーギーツ』):リガドではジリオンドライバー上部のスティグマメトリクサーを、リガドΩではサイドバックルに当たるグレートアセンブル操作することで発動。クロックアップ同様に自分の時間を加速させる形での超加速のようである。
- 仮面ライダーゼイン(『仮面ライダーアウトサイダーズ』):「仮面ライダーカブト ハイパーフォーム」のゼインカードを使う事でクロックアップとハイパークロックアップを発動。
その他、ニチアサの高速移動使用者
キュアブロッサム、キュアマリン(『ハートキャッチプリキュア!』):ココロパフュームに赤のこころの種をセットすることにより、高速移動が可能になる。
レッドバスター(『特命戦隊ゴーバスターズ』):超高速移動能力を持つ。『スーパーヒーロー大戦』においてディケイドの変身したディケイドカブトのクロックアップを肉眼で視認して見切った上、自身も高速移動し互角に渡り合った。
ちなみに、同じく超高速移動能力を持つダークバスターは、『恐竜大決戦!さらば永遠の友よ』にて、一定の範囲内の重力を増加し、無差別に機動力を封殺するアーケノロン獣電池によって動きを封じられ、撃破されている。
忍者戦隊カクレンジャー、忍風戦隊ハリケンジャー、手裏剣戦隊ニンニンジャー:ま、忍者だからね。
ゴールドンモモタロウ(『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』):桃の残像で高速移動する。
後のニチアサ枠に当たる高速移動使用者
電子戦隊デンジマン…100mを3秒で走るデンジダッシュという能力がある
科学戦隊ダイナマン…ブーツ側面のブースターからジェットエネルギーを噴射し、秒速100mの猛スピードで走行するマッハダッシュという能力がある。
宇宙刑事ギャバン、宇宙刑事シャリバン、宇宙刑事シャイダー:変身時の際、光球となって高速移動する。
特警ウインスペクター…ファイヤーのみ高速移動が可能、ただし使用するとクラステクターの装着時間のタイムリミットがより少なくなる。
特捜エクシードラフト…かかとにある装備「ターボユニット」で高速移動が可能。ガンドレット型の盾「ガードラー」でより速度を増す。
非公式でのクロックアップ関連情報
非公式の場(ネット上のファンサイトや動画サイト・イラストサイト等)では、クロックアップと他の高速能力との比較や、クロックアップを使わないクロックアップの撃破方法が唱えられている。
対処法
一旦発動されると速すぎて全く視認できない為、対処するには同じくクロックアップを使用するか、タイムロスなしで対象に飛来する攻撃や高速移動とは別に時間停止能力を備えている仮面ライダーブレイドもその例。
他にも、『仮面ライダーディケイド』でクロックアップをロボライダーやイクサ、ディケイド(ディケイドクウガ・ペガサスフォーム)が見切ったように、加速中でも認識できるほどの高感度センサーや超感覚、行動の先読みで見切る方法が取り上げられる。
こちらの場合は、視認できても動きに付いていけなければならないので、あくまで緊急措置に近いとされている(※ロボライダーはディケイドカブトのクロックアップを捕捉していたが、ボルティックシューターの弾速が追いつかず当てられなかった。一方、ディケイドクウガはペガサスフォームの超感覚と士自身の技量により、ペガサスボウガンによる予測偏差射撃でワームを撃ち抜いている)。
また、ディケイドはこの上述の件やディケイドファイズ・アクセルフォームの超加速でザビーのクロックアップと張り合った経験もあってか、カブトの世界のラスボス・フィロキセラワームとの決戦では、(先の『交戦したザビー』の正体がフィロキセラだったこともあってか)、加速能力や感覚強化を用いない通常形態の、「挙動パターンを先読みしてのカウンター(なお、手数と攻撃範囲拡大のために分身を併用)」でフィロキセラのクロックアップ攻撃を打ち破っている。
平成ライダー第16作にて対処法になり得る能力が出現した。
『仮面ライダー大戦』ではストロンガーがクロックアップ中のカブトをエレクトロファイヤーで感電させ、隙を作ることに成功している。
『仮面ライダージオウ』ではクロックアップについてこれなかったジオウⅡが未来予知の能力を用いてクロックアップで攻撃してきたパンチホッパーに対してカウンターで反撃するという対応をしている。
またクロックアップの使い手は基本近接攻撃を仕掛けてくる=必ず自分に接近してくることが多いため、ウォズはシノビを利用した高速移動の他にもウォズギンガワクセイフォームの能力を用いて相手を捕捉できないなら自分の周り全方位を焼き尽くせばいいじゃないと言わんばかりの大胆な手段も利用している。
またゲイツが使用したドライブアーマーに対してネオディケイドがアギトの力を使って高速移動に翻弄される事なく看破するシーン等も存在する。
『仮面ライダーアウトサイダーズ』ではゼロスリーがラーニングと予測能力でゼインが使用したクロックアップを先読みしてカウンターで反撃した。だがその後のハイパークロックアップには対処できなかった。
なお、レーザーサイトを張り巡らせば、位置をあぶり出すことができ、第1話のカブトのように迎撃する方法もある。
相手に誘導する攻撃を持っているなら、『カブト』本編でカブトがフリーズを有するカッシスワームに対して行った「相手が高速移動(※)を発動する前に誘導弾を発射しておき、相手が高速移動を解除した直後に誘導弾が相手を襲うようにする」という方法も使えるかもしれない。
(※)念のために繰り返すが、フリーズは高速移動ではなく時間停止である。
そういった方法も加速能力も持たない場合は、防御を固めて制限時間まで耐え、再発動するまでの僅かな瞬間を狙うパターンが最も適切であり、マスクドフォームはこの方法でクロックアップに対抗する為の形態だと言われている。
以下のような主張も見られる。
- 高速移動能力を使わなくても「カブト」をはじめとした歴代仮面ライダーには、普通に銃弾を視認したり弾道を予測したりして対処できるスピード・五感を持つ者も多い(例:光速の光学兵器を見切って躱した1号、V3、スーパー1、RX、キバ、鎧武、生身の状態でビームが発射されたのを見てから起き上がり、それを追い抜いてネタにされるZO、銃弾を切り払えるブレイド、電王、ディケイド、雷を躱したストロンガーやWなど)。
- RX・アルティメットフォーム・キングフォーム等を筆頭に、高速移動能力に匹敵・あるいは上回る、反則級の戦力を保持する者もいる。クロックアップがあくまで時間を操作する力であれば、それを無効化できそうなライダー・怪人はいないことはない(ゴルゴムのコブラ怪人など)。
- ウィザードインフィニティースタイルは、カブト同様「時間の流れに干渉した高速移動」を行う事が可能。
ゲイツリバイブ疾風の加速も、劇中でウォズが言うには「自分の時間を引き延ばし」ているらしい。
オーズのスーパータトバコンボでは、時間を停止させる事も可能である。
余談
序盤の戦闘シーンでは、このクロックアップが多用されハイスピードで斬新な演出が施されていたのだが、予算の影響か話が進むに連れ演出がやや地味なものになっていき、後半では使われないケースも出てきてしまっている。
やはり一年ものの作品のハードルを感じさせる。
ちなみに最序盤での電子音声は今知られているものよりも、少々高めになっている。
エロゲメーカーのCLOCKUP(クロックアップ)は『カブト』の1年前に「時間を加速することができる侵略者に対抗できるのは同じ能力を持ったた主役ロボ」と言う設定の『ジオグラマトン』と言う作品を発売している。
なお、ニコニコ生放送では『仮面ライダーカブト』の一挙放送が行われた際にはクロックアップ使用時にコメントの流れが緩やかになるという演出があった。
関連タグ
軌跡シリーズ:「クロックアップ」というアーツ(作中における魔法)が登場する。効果は使用する対象のスピードを上げるというもので、自分以外の味方にもかけられる点が『カブト』のものとの大きな違い。ちなみにこちらの方が登場が先である。