呉キリカ
くれきりか
※『魔法少女おりこ☆マギカ』は本編と本編を補完する[新約]「sadness prayer」、これらとは別の時間軸を描いた[別編]「noisy citrine」、「symmetry diamond」、「the last agate」が存在する。以下、特に注意書きがない場合は本編についての記載とする。
キュゥべえと契約した新人の魔法少女。
基本的には明るくまっすぐな性格の少女なのだが、契約時の事情から色々と問題を抱えている。
その問題がきっかけとなり、『魔法少女おりこ☆マギカ』本編の時間軸では主人公・美国織莉子の忠実な駒にされ、織莉子の指示で魔法少女狩りを行っていた犯人にもなっている。
見滝原中学校に通う生徒。あるシーンでは生年が1996と書かれているが、生年が設定されているのは恐らく一人だけであり非常に珍しい。シリーズ内の作中の年月設定については諸説あるが、本作では舞台が2011年となっている。
作中では学年は直接書かれていないが登場人物の服装やアニメでの背景等から考えても素直に読み取れば学年は3年生。この場合、作中のセリフから誕生月は7月(31日)~12月のうちのどれかになる。後にきらら☆マギカvol.2に掲載された魔法少女おりこ☆マギカ〜noisy citrine〜の最初のページ左端にある作品説明にて中学3年だと書かれた。
家族構成は明らかにされていないが、[別編]「noisy citrine」では母親が登場している。1コマのみだが、家事をしており、描写からしても家庭環境や関係は悪いほうではないと思われる。
甘いものが大好きで、買い食いを趣味としている。佐倉杏子ほどではないが作中では何か食べているシーンも多い。通学鞄にもお菓子を入れて持ち歩いていることが多いようだが、今のところ杏子のように誰かに差し出した描写はない。ケーキを食べる時には、外側から内側へ、棒倒しのように食べていくのが好みらしい。織莉子の家では紅茶をよく飲むが、その時も角砂糖3つとジャムを入れてたっぷりと甘くして飲んでいる。
私服はブラウスにスカートといった服装が多く、よく配色には桃色を好んで取り入れている。
大抵腕や足にベルトやアームカバー、ニーハイソックスなどの装飾品類を左右非対称に着けている。
「マギアレコード」の魔法少女ストーリー第1話の報酬が左の服装であるためか、マギレコを通して彼女を知ったプレイヤーからこれが制服姿であると勘違いされることも多いが、どちらも私服である。
身長は、作中ではマミ(156~159cmの設定)とほぼ同じくらいで、織莉子より低い。
バストサイズは作中では大きく描かれているものの、作者・ムラ黒江のツイッター上での発言によると「並」らしい。ちなみに本作では作画によって安定しないコマもあるものの、全キャラ1サイズほど増量されている。
とはいえ、作中の登場人物やクラスメイトたちの中では大きめ。腰回りや足など、胸以外を見てもスタイルは良いほうであり、特に戦闘シーンなどではそれを強調するような構図が多い。むちむち。
髪型は肩につかないくらいのショートで、少し茶がかった黒髪。
サイドはやや長めで後ろ髪が短い前下がりボブ。頭の2本のヘアピンは、私服時のみ着けている。
目の色は黄色。
連載初期にはカラー資料が少なく、特に目の色に関しては、pixiv内では様々なバリエーションの色で描かれることが多かった。カラーは上記のイラストが正しい。
長いブラウスやジャケットの裾で前と後ろは隠れているものの、短いタイトスカートで動き回るため結構際どい。当初、スカートの中はパンツのみを穿いていたようだが、[別編]「noisy citrine」からは、下にスパッツを着用したデザインに変更された。
長い袖の中は白い手袋をはめている。
「マギアレコード」ではスパッツと手袋がない。
魔法少女狩りの実行犯という実績を持ち、巴マミとの戦闘でも途中までは相手を圧倒している。
しかし、[別編]「noisy citrine」や[新約]「sadness prayer」での戦績も合わせると、対魔法少女戦ではむしろ敗北の描写のほうが多く、魔女相手に苦戦する描写もある。
マミと戦った時の台詞からも、魔法少女狩りの際には大抵の魔法少女は速度低下を使っての奇襲の一撃で戦闘不能に追い込んでいたことがわかる。
魔法少女としてはまだ新人であり、奇襲なしでの純粋な戦闘力は決して飛び抜けて高いわけではない。
ソウルジェムの色は青紫([別編]「noisy citrine」前編のカラーページで確認可能)、シンボルマークはダイヤ(ただし、爪のマークは十字)、変身後の位置は腰。ほむらのものと違い、台座がない。
戦闘スタイル
武器は魔力でできた爪。一本一本が小さな斧のような形をしている。
一定範囲内の「敵の速度を低下させる」補助魔法を得意としており、相対的に自身や味方全体の速度を加速させることが可能。高速型の接近戦タイプで、一撃は軽いものの手数は多い。
突撃の勢いに任せて、手の爪と足のキックとを交互に繰り出す、アクロバティックな戦闘スタイルを取る。
ただし、攻撃面に魔力を使用し過ぎると速度低下の魔法に魔力が回らず、自身の前面(視界内?)にいる相手にしか効果がなくなってしまうという弱点がある。
色んな意味でより魔法少女らしさを強調された[別編]では、巴マミのように露骨に叫んではいないものの、主要人物の二人には名前のついた必殺技が登場している。
本編と同時間軸である[新約]でも、必殺技の名前こそ出ていないが、それらしき技を使用している描写はある。「マギアレコード」でもゲーム内の技になっている。
- ステッピングファング
- 爪を投擲して攻撃する遠距離攻撃。[別編]「noisy citrine」より。
- ヴァンパイアファング
- 無数の爪を縦に連結して操る技。膨大な量の爪を必要とするが、一点に集中する攻撃力は高い。
- [別編]「noisy citrine」ではムチのように振り回し、[新約]「sadness prayer」では浅古小巻を迎撃するため、刺突技として繰り出した。
以下の内容は最終巻までのネタバレを含みますので閲覧には注意して下さい
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キリカの願いは、「違う自分になる」こと。
契約する前の彼女は、幼少期に仲の良い友人に裏切られたことから人付き合いを遠ざけ、それからというものの消極的で内向的な性格になり、学校生活にも楽しみを見いだせずに過ごしていた。
そんな彼女の人生は、魔法少女の契約、更に織莉子との出会いから大きく歪められてしまうことになる。
キリカがコンビニに立ち寄った際、小銭を落としてしまい、それを通りかかった人に拾ってもらったという些細な出来事が契約のきっかけだった。
その後も街で姿を見つけることがあり、そのたびにキリカはお礼を言えなかったことを心残りに思い、次第にその人に興味を持ちその姿を探すようになる。
しかし、再び偶然話しかけるチャンスが訪れた時にも「無理だ」「自分のことなんて覚えているわけがない」と話しかけることができなかった。
興味がないと周囲を見下しているふりをして妬みながら、誰からも気になど留められない――キリカはそんな今の自分に気づき、その場に居合わせたキュゥべえに「違う自分に変わりたい」という願いを告げ、魔法少女の契約を結んだのだった。
キリカは当然その名前も知らなかったが、その人が織莉子だった。
とはいえ、契約当初には性格の破綻もなく、多少積極的になった以外に根本的な変化は見られなかった。彼女の望み通り、家や学校でも心を開き交友関係を広げることにも成功していた。
……と、ここまでは順調にも見えるのだが、実はキリカはその代償として、契約する前の自分のことと契約までの経緯を忘れてしまっていた。そのせいで、願いが叶った希望すら実感できずに、更なる不安と悩みを背負うことになり苦しむことになる。この時点で織莉子のことも覚えていない。
ここから更に、『おりこ☆マギカ』本編と同時間軸とされる[新約]「sadness prayer」では織莉子と出会い、駒とされ、キリカが心を壊され狂信するまでの経緯が描かれる。
後述の[別編]においては性格が破綻するようなエピソードは起きず、契約後明るくなった本来の彼女の活躍を見ることが出来る。
魔法少女おりこ☆マギカ本編における人物像について
前述のとおり、魔法少女おりこ☆マギカ本編においては織莉子の駒であり、織莉子に対して異様なまでの忠誠心を抱き、しかも「愛している」とのことで、いわゆる百合的ヤンデレ的なイメージの強いキャラクターとして読者に強烈なインパクトを与えていた。戦闘時の態度や唐突に愛を語り出すなどの言動から、巴マミからも「壊れている」と評されるとともに、大げさで子供のような態度から「変わった子」という印象も与えている。
魔法少女を狩るのもやはり織莉子の命令であり、織莉子のためならばそこに抵抗も罪悪感もない。織莉子以外から子供扱いされるとキレるなど、挑発にも非常に乗りやすい。
しかし、そんな本編における価値観の崩壊や歳不相応の言動、原動力となる織莉子への愛をも含む彼女の様子は、まどか☆マギカにおける「病ミさん」のような、少々特殊な状態に陥ったケースである。とはいえマミさんにはまだ冷静さがあったものの、こちらは更に現実的な精神病の域に近く、トラウマから心を守るため退行や他人に依存することでしか自分を保てなくなった脆さが表されていた。
それでいて前述したようなマミとも違い、実は偶然の要素が強く、それこそ別の世界などタイミングにちょっとした違いがあれば誰がこの状態かつこのポジションになっていたとしても不思議ではないし、当然誰もこうならなくても不思議ではない。
あくまで平常の彼女とは違う状態での彼女として捉えてほしい。
ただ、やはり思慮が浅い面は目立つのだが、自我が壊れたからか(その描写のある時点では)学校内で普通の人の「マネ」をして表面上社交的に振舞うこともできたり、核心に迫られるような質問にも眉ひとつ動かさずに受け答えるといった心を隠すような演技はむしろ得意になっている。
たまに言葉をど忘れしていたり色々とおかしいものの、会話の台詞の表現力や語彙の豊かさも一応残っている。
興味のないものへの態度は辛辣で冷たい。呼称にもそれが表れており、織莉子以外の人間は大抵フルネームの呼び捨てか、「恩人」「アレ」「ささささ」「さささささ」「黄色いの」「赤いの」等、自身が適当に付けたあだ名や通称で呼ぶ。最早本人から訂正されようが名前を覚える気はないようだ。
この彼女の価値観では、「世界はつまらないばかりで、織莉子だけが特別」なのだという。
そのためか織莉子の前では比較的まともにも見えたが、口を開けば織莉子への愛ばかりで、彼女の持っていた全てが織莉子に置き換えられてしまったといってもいいほどにキリカ自身の人物像は見えなくなってしまっていた。そして更に、強迫観念のように「織莉子にふさわしい自分になる」ことを願い自身を壊そうと《変わろう》としている。
この状態のキリカの言う愛とは「自分の罪を許し、魔法少女の抹殺の命令を与えてくれた非情な織莉子」に下僕として全てを委ねて尽くすことを望むという、むしろ「自分のため」と取れるものであり、織莉子という人間そのものに対しての純粋な愛情とは異なる。織莉子の脆さが出た時には「織莉子をどこへやった、織莉子じゃない」と織莉子に詰め寄り酷く錯乱していた。
もはや依存というより洗脳というべきもの。表面上はただの愛が重いだけのヤンデレキャラにも見えてしまうが、突き詰めれば利用されただけ。その依存と狂気の本質はもっと深刻で悲痛なものである。
言動のインパクトや妙なほど明るく見える態度とは裏腹に、その経緯や元の性格を考えればかなり悲痛な状態であり、彼女もまた織莉子に、ひいては魔法少女システムに人生を潰された被害者である。
経緯の詳細は登場作品での活躍にて後述するが、ずっと一人で真っ当に戦い続けていたマミと比べてもあまり精神的に強いといえる人物ではない。良くも悪くも年相当の少女といったところであった。
巻末の資料では目に光がない、隈があるなどのトンデモない設定があったことが明かされている。
ただし、絵には表されておらずとも、自我を壊されるほど病んでしまったキリカにはよほどのストレスがかかっていたことだろう。
余談だが、初期登場時から一番髪型が変わっている人物でもある。
初期は形のまとまったストレートだったのが、なぜか近年無造作ヘアのようになってきている。これはストレスとは関係ないはず…?
キリカの人物像
彼女が主人公となった[別編]「noisy citrine」や、本編の時間軸においてもある一件で心を壊す前の描写では、彼女の元々持っていた明るさや優しい人柄も垣間見える。
本来破綻していなければ、直情的なところはあるが冷静な考えもできる、至って普通の少女である。
人付き合いを遠ざけるようになる前は本来明るく、契約してからは苦手意識もなくなり、積極的に人と関わることができるようにもなった。
とはいえやはり長年過ごしてきた根は変わらず、臆病で弱い部分も残っている。肝心なところで控え目になってしまうこともある。押しの強いタイプに振り回されるのも苦手らしい。
感情を素直に出しやすいため嘘や演技も苦手。
思春期の少女らしく精神的には未熟な面はあるとはいえ、人を思いやれる善良で優しい人柄をしている。
無関係な一般人の犠牲を顧みない魔法少女に対して嫌悪し激怒しており、正義感も強い。利己的な人間も多い魔法少女界隈ではむしろかなり常識人枠に入るのではないだろうか。
杏子のようなタイプにも反感を持つかもしれない。
なお、この時の他人への呼称は基本的にはファーストネーム、もろに敵対している相手などには苗字敬称なしで呼んでいる。名前を知らない相手には「ちょうちょ女」など適当に外見からあだ名をつけることもある。ちなみに普段あだ名をつける側の印象のあるキリカが珍しく、小巻からは戦闘中に「黒カマキリ」とあだ名をつけられているが、キリカは不服そうであった。沙々には最早悪口でしかない虫の名呼ばわりされたが、「お前の腹の中よりは黒くない」と皮肉で返している。単にみんな虫とかで例えるのが好きなだけなのかもしれない…
また、キュゥべえのことをしろまると呼んでいる作品もあるが、契約直後の状況の違いか、本筋となる[新約]「sadness prayer」ではずっと普通に「キュゥべえ」と呼んでおり、本編でも「しろまる」という呼称は出てこない。
余談だが最近twitter(現X)にご帰還された作者ツイートによれば、キリカ自身は甘いお菓子が大好きだが、織莉子にふさわしくないと判断した安値の菓子は彼女に口にさせてはいけないと丸ごと持ってってしまうらしい。
願いの結果、キリカは「変わる前の自分」に関する記憶を失い、過去の裏切りにより心を閉ざす前の本来の明るさを取り戻す。しかしそれにより「何故それを願ったか」という記憶まで失ったことで、キリカは願いの理由を知らないままに戦う羽目になり、大きなストレスを溜めこんでいた。
そんな時、キリカはついにその不安と苛立ちから、偶然魔女結界を追って鉢合わせた織莉子にほぼ一方的に襲い掛かり、喧嘩を挑むことになる。
最初はペースを握ってほぼ互角以上に戦っていたのだが、途中から織莉子の機転により完全にペースを奪われ、内臓と骨を粉砕され致命傷を負わされて敗北する。命を諦めようとしたキリカだったが、織莉子にその実力と攻撃性を買われ、魔法少女の真実を知る代わりに強引に彼女の「駒」となる条件を飲まされてしまう。
織莉子の出した命令は、「グリーフシードの調達」と「他の魔法少女にも喧嘩を売ること」だった。
目的も教えてもらえないまま協力させられ、そのゴミを見るかのごとく高圧的な態度(キリカの主観)から、キリカは織莉子に対して不満を募らせており、「胡散臭い」と魔法少女の真実についても半信半疑だった。
ところがある時、魔女を追って行った先の結界内で魔法少女と鉢合わせ、彼女に命じられるままちょっかいを出そうとしたキリカは浅古小巻と交戦。少し脅かしてグリーフシードを譲ってもらうはずだったのだが、戦況は膠着状態が続く。予想外に戦いが激化するうちに、大技で小巻を足止めしようとした際、小巻を庇って出てきた行方晶を攻撃に巻き込んでしまう。そして、キリカはパニックになったまま、激昂して襲い掛かってきた小巻をも意図せぬまま殺害してしまう。
初めて殺人を犯したキリカはそのショックから恐慌状態に陥ってしまい、現場を放置したまま自宅にも帰れずに、魔法少女を襲う命令をした本人である織莉子の家に引きこもってしまう。
次第に一人にされる恐怖から織莉子に依存しはじめるが、織莉子の同級生である長月美幸の持ってきた葬儀の知らせから、織莉子と自分の殺した二人が友人だったことを知ってしまい、絶叫し錯乱する。
罪悪感に押し潰されそうになったキリカは織莉子に「許し」と「助け」を乞い、その罪を織莉子に「許された」ことで、絶望寸前だった彼女の心はついに振り切れてしまった。
……こうしてキリカは、自らの犯した罪の罪悪感と、それによる絶望から救われたい思いを利用され、織莉子の意のままに動く人形として篭絡されてしまったのだった。
キリカは織莉子の「愛」の深さに感動し、それに応えられる自分に「変わり続けなければ」と願った。
「魔法少女を襲う」という使命に尽くすため、彼女の良心は完全に破綻し、これからは魔法少女だけを狙って殺すと宣言。「誰に対しても笑顔を振り撒けるし、誰だって刻める」、壊れた狂信者となってしまった。
こうなるに至るまでの織莉子の正確な台詞は明かされていないが、その後の展開を見るに「過ちは許すから、これからも魔法少女を襲って、命令に従って私のために変わりなさい」という旨の内容と思われる。
織莉子はこうなったらキリカはもう裏切らないと思ったのか、この時に自分の目的も教えたようである。
これをきっかけに「違う自分に変わりたい」という願いと自身の過去について、何か思い出したことがあるようだったが、織莉子と契約前に出会っていたことについては思い出していない。
コンビニで助けてもらった場面らしきものが一瞬フラッシュバックし、再会後の記憶しかなかった織莉子との出会いについてもわずかに疑問を持ってはいたが、思い出すには至らなかった。
こうなってからもはじめのうちはまだ正常な部分も残っており、冷静な考えも出来たのだが、織莉子に合わせて織莉子の望むように変わろうとしていった結果、さらに破綻が進み、様々な感情を失い本編中のような思慮の足りない壊れた子供のような性格になってしまった。
キリカは非情なだけでない「本当の織莉子」に目を向けようともしたのだが、それを織莉子自身が強く拒み、暴力と暴言までぶつけて叱りつけたため、キリカの中で更に「非情な織莉子」に尽くし、「それにふさわしく変わり《壊れ》続ける」思いが固まってしまったのだった。
織莉子の僕として「魔法少女狩り」を行う中、織莉子からもらったばかりのぬいぐるみ(マギレコでは「うさまる」と名付けられている)を人とぶつかった際にうっかり落としてしまい、それを拾ってもらったことから巴マミと出会い、交戦する。その結果キリカは敗北し、今度こそソウルジェムに絶対に治らぬ致命傷を負うことになる。
余命わずかとなったキリカは、自らを魔女へと化身させてでも織莉子へと尽くすことを決心する――
なお、マミとの交戦以降、その話の流れは両作とも大体同じなのだが(ただし、ところどころ省略されている部分もある)、『おりこ☆マギカ』本編と[新約]「sadness prayer」 ではその決心に至るまでに相違がある。
[新約]「sadness prayer」での経歴
キリカがマミと戦っている頃、織莉子の中では今までの非情な行いから知らず知らずのうちに精神的に追い詰められていた部分がついに表れ、幼い姿をした「もう一人の自分」となってその冷静を取り繕った非情さを一気に打ちのめしていた。
その結果、心の不安定さが露呈し、この時はじめてキリカを「どこの誰かではないただの駒」から「自分を肯定してくれる心の支え」として強く求めるようになった。
マミに敗北し、キリカは情報を話すことを拒否してトドメを刺されることを選ぶ。駒として尽くしたすえ命が終わるのならキリカにとっては望み通りだったはずなのだが、その時織莉子が駆けつける。
織莉子に救出されたのち、キリカは魔法少女に敗北したことから駒としても無価値だと落ち込む。それに対して、織莉子はこれまでにない優しい言葉を投げかけ自分を責めはじめる。
しかし、キリカはそんな織莉子を見ると織莉子を「否定」し、自分の知っている織莉子がいなくなってしまったと取り乱し意識を失ってしまう。
駒としてはすでに敗北し、致命傷を背負い、さらに非情な織莉子まで消えたことから、「非情な織莉子に愛情を注いで尽くす駒」ということを自我の代わりに存在意義として心の支えにしてきたキリカにとっても、心の支えが消えてしまったのだった。
しかし、その後キリカは自分の「本当の願い」を思い出し、その願いが完成を迎えようとしているのだと信じ込み、自分の使命を捨てようとした織莉子に対し「私の願いは叶った、今度は君の願いを叶えに行こう」と自ら救世を遂げるよう説得する。
そして、織莉子のために「願いで魔女化する」ことを告げ、学校の襲撃に踏み切る。
また、先述の本当の願いについてはこれまで[新約]「sadness prayer」中で描かれてきたものどころか、本編および[別編]「noisy citrine」とも契約の状況や願いの内容までもが大きく異なり、「違う自分になりたい」という願いも口にはしたものの「違う」と否定する回想が加えられた。
この回想では街中で再び偶然会った織莉子と一緒に居た小巻が「他校の生徒と絡まないほうがいい」と言ったことから自分では友達にふさわしくないのかと考え、「彼女にふさわしい人間に変わり続けたい」と願い契約したと思い出している。
コンビニで助けられたらしきシーンはもっと前に一度キリカの脳裏を過ぎっているものの、回想では織莉子との最初の出会いとなるはずのそのシーンはなく、お礼を言おうとしている様子もない。ここでは完全に理由不明のまま「友達になりたい」と考え、なれなければ死ぬしかないと思うほど、本編以上の「織莉子そのものへの強い執着」のみが描かれていた。
ついでにここではキリカが聞く耳を持たずに断り続けているのにもかかわらず、なぜかキュゥべえに数日に渡り非常にしつこくつきまとわれて契約を迫られている。周囲に人のいる状況で話しかけられたせいで気味悪がられて屈辱的な思いをさせられたりもしていた。(破格の素質を持つまどかですらここまでしつこく迫られてはいないレベル)
本編の願いと新約の願いではその意味は大幅に変わってしまう。上記に加え、新約の願いだとするとこれまでのことから説明のつかない点がいくらか生じるのだが、詳細は以下に記す。
[新約]「sadness prayer」での願いについて
本編や別編などを見るに、キリカの契約時の願いは基本的に「違う自分になりたい」というものなのだが、本作では今までの願いとは別に違う願いも挙げられている。
終盤でキリカが思い出したという「織莉子にふさわしい人間に変わり続けたい」という願いであるが、これは契約後に織莉子に篭絡され依存した時点に抱き、それ以降ずっと願ってきたものであり、実際に叶っている願いの結果からすると回想のみでこれを真実とするには根拠に薄い部分がある。
もともとキリカは願いの結果として契約理由と織莉子の事を忘れたことから、織莉子に八つ当たりで襲いかかったのであり、強引に駒にされたことについても反感を抱いていた。
この時点で、「織莉子にふさわしい人間に変わり続けたい」を願いとすると矛盾が発生している。
まず「織莉子にふさわしい人間」というものを考えれば、織莉子からすれば彼女が欲していた協力者か、絶対的な味方や友となってくれる人間だが、それには織莉子のことを覚えていないと都合が悪い。
結果としてキリカが織莉子を襲い敗北したため織莉子の駒となったが、もしキリカが織莉子を襲わなかったり、八つ当たりのまま勝利していればそれは成り立たなくなる。
従って織莉子の駒という立場になるためには二つの偶然を経る必要があり、更にキリカが織莉子を裏切る心配のない絶対的な味方となるには、織莉子と縁のある小巻と戦って殺害するという偶然まで必要になる。
その度重なる偶然を含めた運命の操作までを願いの結果とするにはさすがに無理が多く、「織莉子にふさわしい人間に変わり続けたい」を叶えるなら最初から織莉子のことを覚えているほうが無理がない。
「織莉子にふさわしい人間」が願いを言った時点でのキリカから見てだとしても、回想の小巻が言った通り白女に編入するなどお嬢様として相応の身分を持つしかないが、特に身分や学校などの環境は変わってはいないため、どちらにしてもこれではこの願いは叶っているとは言えない。
どうすればふさわしくなれるかがキリカの中に固まっていなかったのだとしても、やはり願いの根幹となる織莉子のことを忘れたほうが良い理由はないどころか本末転倒である。
これらの過去を見ると回想の願いでは説明がつかず、「違う自分になる」願いのほうが結果が妥当といえる。
更に、キュゥべえは願いも知っているはずなので、根本的な性格が刻々と変化していく願いが事実なら、魔法少女狩りについて聞いた際それを考慮していなかったのも矛盾点といえる。(織莉子を主体に性格が変化するのだから、織莉子の事も同時に調べるべきだろう)
実際に確実に回想通りの願いが叶っていた、ないし叶えようとしていたのは、上述の度重なる偶然と悲劇の末に織莉子に依存してからである。
学校でも友人を作ることに成功して最初はうまくやっていたが、織莉子に依存してからは周囲をくだらないと見下し、折角契約後に関係を築いた友人たちとも演技をして適当に合わせて過ごすようになってしまっていた。
人付き合いにも完全に価値を見いだせなくなったとともに、「違う自分になりたい」という自分の願いもつまらないと言い、別の願いを叶えたほうがよかったと織莉子に愚痴をこぼしている。
その際に願望として、キリカが織莉子に尽くす理由を「私が魔法少女になった願いだから」と言い、「叶った願いはつまらないから、こっちを本命にしようと思う」とも話している。その際「願えば叶う」とも言っていた。
自我を保てなくなり「織莉子」に一切を委ねたキリカが望んでいたのは自身の破滅であるとともに、心の救済でもあった。
マミに敗北し、死を受け入れる直前に思い出していたこのやりとりを見る限り、これを自分の願いとして「思い出した」というのは、「更なる破滅へ導いてくれる非情な織莉子」がいなくなった代わりに心の安定のためにキリカ自身が「叶えた」結果ではないかと考えられる。
このことから、ずっと認識していた「違う自分になりたい」という願いが実際に契約時に叶った願いと過去であり、キリカ自身がすでに正常な状態ではなくなった状態で今まで本物に変えたいと願ってきた願いが「織莉子にふさわしい自分に変わり続ける」ことであるという可能性が高い。
どちらにせよ、魔女は生まれた時に魔法少女が抱いた恨み・絶望・願いが行動原理に反映されるため、「織莉子にふさわしい自分に変わり続ける」願いで魔女化するということには変わりはないのだが……。
ちなみに、魔女に変化した際の性質もそれらしいものになっている。
[新約]「sadness prayer」と本編の相違
本編ではキリカが契約前の消極的だった頃の自分を織莉子に語り、そこから「違う自分になりたい」という願いを持つに至った自身の過去についても回想している。
願いによって自分の心を偽ったことに負い目を感じており、[新約]「sadness prayer」で
織莉子を妄信するあまり周囲との付き合いをくだらないと見下していたのに対して、本編では織莉子と出会う前の自分は周りを拒絶したイジけた子供だったと語っている。それ以前のキリカの言葉からしても、「その頃に戻りたくない」という思いが強いように感じられる。
(その後のシリーズでは、成長していない子供という言葉やそれに対してのコンプレックスを強調されるのは織莉子のほうであった)
また、同時期に織莉子も精神的に追い詰められている描写は見られない。
キリカは自身の過去を告白して死のうとしていたが、織莉子の涙ながらの願いにより最期まで織莉子のために戦うことを決意していた。
末路
自身も三年弱通いつづけた見滝原中学校を、織莉子とともに占拠し、魔女結界を敷く。
魔法少女たちと対峙すると、壊れかけのソウルジェムを解放して魔女へと変化し、ついにキリカは人間としての最期を迎える。
魔女化の真実を前にしても諦めない魔法少女たちの精神力と連携に追い詰められ、最期は織莉子に生身の人間の身体の死体を庇われながら、共に鹿目まどかに向けて崩れゆく魔女体の自分自身の破片を撃ち出して一撃を放った。
そうして最期まで犠牲を出し続け、狂いにも罪にも向き合わないまま、その悲劇的に狂わされてしまった生涯を閉じる。
全ての魔女を救うまどかの願いは、この時間軸のキリカも例外ではないはずである。いつか彼女が心の底から救われる日はくるのだろうか。
――どこかの世界の果てで、罪悪感に苦しむ織莉子の手を取る、何も知らないキリカの無邪気な笑顔で本編は締めくくられる。
「だから、一緒にいこう」
本編や[新約]「sadness prayer」とは別の、鹿目まどかが魔女化しない時間軸における織莉子・キリカの物語が、全3部構成で描かれた「番外編」。同じ時系列でありながらまどか☆マギカに登場する魔法少女たちは登場しない、本筋からは少し外れたおまけのような舞台であり、そのためキリカの願いの結果や織莉子への好感度など、本編と違う形で描かれる設定がいくつか存在する。
具体的には、まどかが魔女化する未来がないため、ワルプルギスの夜を倒すことが織莉子の目標になり正真正銘のヒーローになっていること、キリカが契約前後のことや織莉子のことをすべて覚えていることに加え、性格は破綻していないものの最初から異様に好感度が高いため、二人が争ったりいがみ合ったりしていないということが大きな違いである。
新約(本編)と対になっている場面もいくつか見受けられる。いうなれば優しい世界という感じだろうか。同時に叶うことのない未来、でもあるが……。
前編は彼女を主人公に据えて展開されている。
契約してから困難を感じて願い事を後悔することがあっても、自分で願ったことを覚えているため納得し、魔法少女に喧嘩を売るようなことはなく、精力的に魔女を狩ってストレスを発散するだけにとどまっていた。
彼女の言動を見るに、性格が破綻する前のキリカをベースに、本編中での要素も加えられているといった雰囲気。本編でアレなキャラクターが強調されていたキリカだったが、「織莉子とイチャつく姿を夢想している」「そのために声をかけることを『告白』(?)と表現している」「その参考資料が『百合漫画の告白シーン』」と、本作でもところどころがちゆりをネタにされている。
とはいえ、織莉子とは「親友になりたい」のであり、その愛情は友としての気持ちだろう…とは思う。ましてや本編のような狂信的かつ退廃的な依存でもない。
また、彼女の内向的な性格が、幼少期の親友・間宮えりかとのトラブルによって形成されたことが明かされた。
名前が似ていたことをきっかけに無二の友人同士となった2人だったが、えりかが親の都合で引っ越した際に、彼女との関係に亀裂が生じてしまう。
親の再婚に親友との別れといった出来事が重なり、心の余裕を失ったえりかが、つい万引きに手を染めてしまったのだ。
この時、その現場を目撃したキリカは、彼女を止めようとしたのだが、えりかがその場から逃げ出したことで、その場に残ったキリカが、逆に万引きの疑いをかけられてしまった。
こうしてえりかに裏切られたことから、キリカは人間不信に陥り、えりかもまたキリカに対して、負い目を感じるようになっている。
時を経て、2人は偶然再会を果たしたのだが、義父にストレスを感じていたえりかが、魔女の結界に囚われてしまう。
これを救出する形になったキリカは、魔女にえりかを介して過去を暴かれ、動揺させられることになるのだが、キリカはこれを克服し、見事魔女を撃退する。
この時、過去を清算し、えりかと仲直りできたという事実が、織莉子とも友達になる勇気を後押しすることになったようだ。
魔女を倒した際の、「私は変わったよ。これからも変わり続ける」という言葉は新約と対になっているが、新約とは正反対に「自分自身で」「自分と向き合った」前向きなセリフ。
君主である織莉子のためには、非道徳的なことにも迷わず手を染め魔法少女たちの間では“黒い魔法少女”などと呼ばれている。
心根自体は子供のように純粋で、味覚も子供っぽく超甘党。
(マギアレコード内のプロフィールページより)
「血の匂いってのは、何度やっても慣れないなァ」
本編での人格崩壊後の状態での登場となるため、レベルアップ時やストーリー解放時等、口を開けば織莉子の事ばかりになってしまっている。セリフの独特な口調、言い回し、論法は特にシリーズ登場初期の本編でのキリカを思わせる。織莉子とともに、本作に出てくる他の魔法少女たちの雰囲気とは一線を画す、なんとも血走ったキャラクターとして描かれている。多分もう手遅れ。
彼女の「自己紹介」などは一番にそれを表したものになっており、最早彼女の自己紹介ではなくなっているものの、この状態を表すには最適な説明といえる。……どのようなものか気になる人は、彼女をゲットしたらキャラクターページから聴いてみよう。察しはつくと思うが、大分痛々しい。
メインキャラ扱いでは無いため、変身シーンも5秒ほどとごく短いものだが、
- 右半分(眼帯がある方)を手で覆ったキリカの顔のアップ
- 伸びをする胴体、左右のかぎ爪を順にアップ
- 歯茎が見えるほどに歯をむき出して二ッと笑うキリカの顔のアップ
- そしてカメラを退きつつ、その顔のまま爪を振り回してポーズを切るキリカの全体像
……と、魔法少女がテーマのゲームでいきなりこれを見せられたら心臓に悪いレベルでショッキングなものになっている。おまえのような魔法少女がいるか。
プロフィール
出演作品 | マギアレコード |
---|---|
性別 | 女性 |
出身地 | 見滝原市 |
学校 | 見滝原中学校(※) |
年齢/学年 | 14歳or15歳/中学3年生(or中学2年生)(※) |
肩書き | 魔法少女 |
願い事 | 違う自分になる |
固有魔法 | 速度低下 |
キャラクターデザイン | ムラ黒江 |
声優 | 井口裕香 |
※:マギレコのプロフィールページ内では表記無し。
マギアレコード設定資料集『マギアアーカイブ』第2巻では一部記載が原作描写からすると素直に解釈できない、矛盾していると思われる箇所がある。その点について以下に挙げる。
また、これに対して公式から説明できるような根拠や理由は無いそうである。
- 身長
同資料では148cmとされているが、原作では既に身長が判明しているキャラクターとの対比が合わず矛盾する。本編では148cmより高いまどかはほむらと差をつけて小さく描かれているが、キリカと比べて大きく描かれるのは織莉子だけであり、マミとキリカが並ぶシーンではほぼ同じ背丈となっている。
- 年齢・学年
同資料では中2(14歳)とされているが、本編では生年が1996年、没年が2011年と記されているため学年は三年生のはずである。一応舞台設定が年明け~年度末であると限定すれば可能性がなくはないものの、アニメ本編の風景や服装からは冬には見えず、3月にしては春休みや進学のスケジュールに合わない。作者のムラ黒江氏曰く、f4samuraiに誕生日を伝える際、年齢決めてない状態で織莉子との誕生日との差を計算したのの、墓に生年月日を入れたのを忘れいたという事故である事を語っている。
ゲーム上の性能
基本データ
ディスク構成
Accele | Blast(縦方向) | Blast(横方向) | Charge |
---|---|---|---|
×1 | ×2 | ×0 | ×2 |
最大ステータス
レアリティ | レベル | HP | ATK | DEF |
---|---|---|---|---|
★4 | Lv.80 | 23,220 | 5,832 | 7,488 |
★5 | Lv.100 | 29,248 | 7,352 | 9,432 |
コネクト「これも織莉子のため」
レアリティ | 効果 |
---|---|
★4 | 必ずカウンター&必ず挑発&防御力アップ(V)(※) |
★5 | 必ずカウンター&必ず挑発&防御力アップ(VII)(※) |
(※):2017年12月11日に効果補正が行われ、防御力アップが追加された。
マギア「ヴァンパイアファング」
レアリティ | 効果 |
---|---|
★4 | 敵単体にダメージ(V)&必ず挑発(自/1T)&確率でカウンター(自/1T) |
★5 | 敵全体にダメージ(VII)&必ず挑発(自/1T)&必ずカウンター(自/1T) |
コネクト発動時は対象に、マギアまたはドッペル発動時は自分に挑発およびカウンターの効果を付与することで、誘われてきた相手に反撃を食らわせることができる。
相手の攻撃をコントロールできる効果だが、挑発を付与された魔法少女が、そのままやられてしまっては意味がないので、回避効果のあるメモリアを装備するなど、事前に準備を整えた上で運用したい。
ただし、補記しているように、効果補正の結果防御力アップが追加されたことで多少使いやすく改善はされている。
ちなみにパートナーの織莉子は、打たれ弱い能力値設定になっているため、このコネクト効果と恐ろしく相性が悪い。
本人とコネクトするよりも、より堅牢な第三者にコネクトすることで、織莉子へのダメージを肩代わりしてもらうというのが、正しい運用方法であると言えるだろう。
実用性とはかけ離れた評価になるが、コネクトした魔法少女をそのまま見殺しにするのも、マギア効果でそのまま自滅するのも、彼女の破天荒な戦い方を表現する方法としてはアリだろう。
★5に覚醒後、マギアゲージが200になると使用可能になる
専用メモリア「愛のかたまり」
彼女に残されているものは【愛】だけ
そんな彼女が、愛している人から初めて貰ったプレゼント
【うさまる】は、同等の愛情が注ぎ込まれている
その【愛】の為なら、彼女はどんなことだって成し遂げる
(『マギアレコード』内アーカイブ「メモリア」より)
- 基本データ
レアリティ | ★3 |
---|---|
タイプ | スキル |
装備可能 | 呉キリカ |
イラストレーター | 都筑禰己 |
- ステータス
レベル | HP | ATK | DEF |
---|---|---|---|
Lv.1 | 466 | 0 | 486 |
Lv.20 | 669 | 0 | 729 |
Lv.40 | 1,115 | 0 | 1,215 |
- スキル「カウンター」
特殊能力 | 効果 | 発動ターン |
---|---|---|
通常 | 必ずカウンター(自/1T) | 15T |
限界突破 | 必ずカウンター(自/1T) | 13T |
劇中における動向
魔法少女ストーリー
- 美国織莉子・呉キリカ・千歳ゆま
浅古小巻や行方晶は登場せず、無関係な一般人の少女を魔女を攻撃した巻き添えで殺してしまったことになっているものの、織莉子の駒となる経緯やマミと対戦するまでの大体の流れは[新約]「sadness prayer」と同様と思われる。
しかし、その後大怪我を負ったキリカが織莉子に自分のことを話すという展開からは旧作のほうをベースにされており、更にこの時間軸では見滝原中学校の襲撃には踏み切らず、神浜市の調査に移った模様。
なお、このストーリーにおいては本編の「魔法少女狩りの実行犯」の実績のみの印象が強いためか、巴マミに一度は追い詰められたものの、その後の巴マミと佐倉杏子のペアとの戦闘では終始圧倒し、第三者が介入しなければ二人共殺されていたのは間違いないと言えるほどの強者として描かれている。
マミらが神浜市に行くことを予知した織莉子は、彼女からかの地に関する情報を聞き出して来るようキリカに言いつける。ついでに神浜市で紅茶を買って来るお使いも。
「命まで刈り取ってしまったら、お使いは失敗だからね?」
「約束するよ! 絶対殺さないようにする!」
神浜市に到着したキリカは、マミらを捜しつつ、先に紅茶を買いに行く。
織莉子の喜ぶ顔を想像しながら、美味しそうな紅茶、缶がキレイな紅茶等、頼まれていないものまで自分からの贈り物として沢山買って行く。
その後は異常発生している魔女を狩りながらマミを捜し続け、とうとう夜になって、ようやく杏子と一緒に歩いているところを発見。
しかし、2人は特に有力な情報は持っていなかった。
「じゃあ、用済みってことだ」
キリカはマミと杏子に襲い掛かり、戦闘に突入。しかしそのさなかに織莉子のために買っておいた紅茶に杏子の攻撃が当たってグチャグチャになってしまい、キリカの理性が吹っ飛ぶ。
「償え!償え!死んで償え!うわあああああああああああああ!」
追い込まれる2人だったが、そこに丁度マミ達の知り合いの魔法少女が通りかかり、彼女らを空間結合能力によって離脱させる。
大罪人2人を逃がしたキリカだったが、ここに来てようやく思い出す。「マミ達を殺したらお使いは失敗だ」と織莉子に言われていたことに。
「危ない危ない、危うく殺っちゃう所だったよ」
夜遅くだったため紅茶の店は開いておらず、仕方なくそこらのスーパーで安物の紅茶をありったけ買って申し訳ない思いで帰還するキリカ。
それでも気が済まず、結局翌朝一番に神浜市に再び紅茶を買いに行ったのだった。
「キミのためなら、地球の裏側まで紅茶を買いに行ったっていいさ!」
期間限定イベント「My_Only_Salvation」
制服ではなく私服で登場。織莉子の命令で神浜市を調査し、まどかが既に魔法少女である事とワルプルギスの夜の末路を知りそれを伝え、そのうえで神浜市を予知するよう提案。
結果織莉子はみたまが神浜市を滅ぼす願いで魔法少女になり、滅びを受け入れた事とこれから起こる魔法少女同士の争いを予知し、そのうえで織莉子からみたまが他の魔法少女と孤立する状況を作るよう命令される。
それはみたまの調整を受けた直後の魔法少女にキリカが魔法をかけ、みたまの調整を受けると体調を崩すという誤解を生むというもの。ある程度事を進めた後、みたまに宣戦布告する。
なお令と郁美と雫に対しては直接襲い掛かり、みたまの排除を要請したが断られたので更に追い打ちをかけている。
更に織莉子からは神浜をより一層混乱させるよう魔法少女を襲撃しつつ、孵化寸前のグリーフシードを撒くよう言い渡される。
そしてみたまを抹殺すべく一同を狭い路地におびき出し、数での不利を補おうとする。あえて魔力を使い果たし魔女化を目論むも、神浜市であるが故にドッペルが発動し、それが切れてもなお必死に織莉子を庇おうとする。この出来事が織莉子を覚醒させた。
戦いの後はこれらの一件をいろは達に謝罪し、後日織莉子が上手く焼けたケーキを一緒に食べるのだった。
1巻に登場した魔女は一通り名前やモチーフが判明しているにもかかわらず、キリカから生まれた魔女だけは長らく不明であった。
結界内にMARGOT GARDENと看板があることからMARGOTという名前と思われていたが、のちに「マギアレコード」にてキリカのドッペル「篭絡のドッペル」から魔女名が発覚する。
ドッペルの通称はその魔法少女が魔女になった際の「性質」と共通しているため、キリカの魔女の性質は「篭絡」ということになる。
さらに、魔女文字で表記されるドッペルの真名から類推すれば、魔女の真名はLatriaa(ラトリア)。
本来は誰かの名前として使われる単語ではないが、「神にのみ奉げられる最高礼拝」という意味を持つ。織莉子を狂信しているキリカにピッタリの名前と言えるだろう(しかし、皮肉な話だがキリカが殺そうとしていた人物は神に等しくなってしまったのだが…)。
また、「篭絡」は「人をうまく丸め込んで自由に操る」という意味だが、これはトラウマに付け込まれて心を壊され織莉子の思うままに動く駒となってしまったキリカの状態に通ずる。
大抵良い意味では使われない言葉であり、織莉子を狂信するキリカの状態を表すものとしては、彼女の言動から表面的に見て取れる「愛」などの能動的で前向きな言葉でなく、この言葉が選ばれるあたり、受け身的かつ痛ましい本質を表している。
そして、MARGOTが彼女の名でないことを考えると、「MARGOTの庭」とされる彼女の結界すら彼女自身のものでなく別の人のものであるという推測も立てられるが…。
同じくドッペルから判明した内容からすると、織莉子ではないようである。誰の名なのかは今のところ不明。本編に出てきた設定がゲームでは忘れ去られただけという可能性もある。
この魔女については「織莉子に篭絡された」という特殊な未来・その状況下での魔女化の結果であり、上記の通り性質や名前にまで特徴が色濃く表わされている。本来キリカが織莉子に洗脳され篭絡される前や、魔法少女狩りの事件の起きなかった他の時間軸などで魔女化した場合には、性質や名前を含めて全くの別物の魔女に変化するものと思われる。
通常であれば、魔法少女まどか☆マギカシリーズの女性キャラには、音だけで聞けば名前にも聴こえる苗字がつけられていると言うある種の命名法則が見られる。
しかしながら呉キリカは美国織莉子同様に、その法則から外れていると言える。
これは作者のムラ黒江氏いわく、イレギュラーな魔法少女として生み出したので命名規則から外したとの事。
マギアレコード_魔法少女まどか☆マギカ外伝
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這次寫的作品是延續電視版魔法少女小圓的後篇,雖然新篇出完了但結局讓自己覺得不是很滿意,因此嚐試寫寫看自己"背叛的物語"的版本。 另外本篇也會連同外傳腳色"魔法少女小織"中登場的腳色也會登場,應該是不會在自創腳色了。 後來寫完整篇之後我認為我這篇的時間軸應該是這個樣子:TV完結→魔法少女小圓 背叛的物語(第一頁到第六頁)→魔法少女小圓 背叛的物語(官方劇場版)→魔法少女小圓 背叛的物語(第七頁),這樣看應該會比較好。 因為在作品裡面最後有留言了,所以我就不再累述,就這樣!52,580文字pixiv小説作品