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概要

魔法少女まどか☆マギカ』のスピンオフ作品、『魔法少女おりこ☆マギカ』の登場人物、美国織莉子呉キリカカップリング


織莉子の計画をキリカが実行し、矢面に立つキリカが織莉子を守ろうとする点や、キリカの髪型がショートカットで魔法少女の衣装も軍服っぽく、一方の織莉子が長髪でロングスカートの衣装であるため、二人は騎士と姫のような関係として見える。しかし身長は織莉子の方が高く、作中で織莉子がキリカをお姫様抱っこするシーンもある。

つまり、蒼樹うめの言う「どっちが王子様にもお姫様にもなる」という百合カップルの長所を持つカップリングと言えよう。


二次創作での扱い

どちらかが登場すればに大抵二人一緒だったりで、それ故にわざわざカップリングを強調せずとも、単に二人が登場しているだけでもコンビとしての意味合いでこのタグが付くこともある。

逆に、完全ガチ扱いのものも目につき、明らかなカップリング要素を有したものでもこのタグが使われない事も珍しくない。


本編の完結が2011年6月、別編の刊行が2013年9月と、まどマギ本編が完結した時期と比較すれば日が浅い事もあり、多くの二次創作に於ける織莉子とキリカの関係性は本編および別編を参考にされたもの、すなわち主従関係にありつつもそれなりに愛情が深かったと見えるものが多くみられる。


しかしながら、両者の関係性の詳細が明かされる事となった新約の完結が2017年8月であり、まどマギ本編どころか叛逆が放映された時期から比較してもそれなりに年数が経っており、またマギアレコードのリリース日をギリギリ超える程の時が経っており、新約も鑑みて歪んだ関係を再現されたものは比較的少数といえる。

公式の本編で「駒」として直接的に破滅に追い込んだ人物が一番に「唯一の友人」として扱われるのは皮肉なものである。


また、あまり作中で他キャラとの絡みがないため、この二人と他キャラとのカップリングは少ない。他のキャラと描かれることがあっても、おりキリが前提になっていることも多い。とはいえ、二人も外伝キャラであるので、このカップリングも決して多いとは言えない。

他キャラとのカップリングとして書かかれることがあるもので挙げられるのは、同級生でなにかと接点が多く、互いに思うところのある織莉子と小巻くらいだろうか。ただし、それも[新約]「sadness prayer」で小巻がメインキャラとして登場するようになってからであり、やはり登場時期も遅いため数は少ない。(しかし、原作での関係性を考えればそちらの二人ほうが「拗れ」はなく、よほど妥当さはあるともいえる)


ラスボスであり悪役であったため、改変後世界や別時間軸でのきれいなおりキリとして登場する事もある。


原作での二人

原作中ではほぼ二人がメインで話が進んでいるので、原作での二人について記述すればほぼ原作の内容をそのまま書き連ねることになってしまう。

……がしかし、表面上ガチっぽく見られやすいのとは裏腹に、実態は決して平穏で愛情深いカップリングというわけではない事は留意すべきである

むしろ他のキャラたちのカップリングとは違い、実態はなんとも複雑に拗れた事情のある二人である。

二人は決して同性愛者でも恋人でもなく、それどころか本編時間軸ではまっとうな友情すらなかった。


公式ではそもそも織莉子が救世を目指さなければこの二人が深く関わることすらなく、更に例の事件によって弱みにつけこまれなければキリカが織莉子を慕うこともない。出会った当初の仲は険悪なものであった。

勘違いされやすいが、キリカの言う「愛」の意味も、狂気と子供のような言動も、洗脳の結果かつあくまで駒としてのものであり、織莉子もそれを利用しているだけ。

別編のように鹿目まどかを亡き者にすべく殺戮を繰り返す必要のある世界でない限り、「きれいなおりキリ」という二人そろっての登場もありえないことがわかる。


未契約時にも二人は一度会っているものの、魔法少女として会った時には互いに相手を覚えておらず、戦いに発展している。二人が協力者になったのは、戦いの結果、織莉子がキリカを「駒」にしたからである。


その後キリカが織莉子に依存するようになったのは、自身の犯した罪の重さに耐え切れずに崩壊しかけた精神が「救い」を求めた結果である。その結果、自身を救ってくれた「織莉子」に全てを委ね、その非情な「命令」を拠り所にして尽くそうとすることで自身の罪を正当化し、なんとか心の安定を保とうとしたのがキリカの「愛」の正体であった。そうなる以前は高圧的に振舞い自身を駒扱いする織莉子に警戒と反感を抱いていた。


織莉子のほうも出会った当初からキリカの事を駒として利用し潰す気しかなく、暴力や暴言で八当たったことすらある。そこからキリカに依存したのも、やはり織莉子自身の心の不安定さ、「自分を肯定してくれる人」を求めた思いからであり、実際に二人が「友人」となったのは物語終盤であった。

その頃にはすべてが手遅れな状態であり、キリカもついに最期まで自身の「狂い」に向き合うことはなく、正気には戻っていない。


本編での二人の出会いは互いにとって破滅のきっかけである。

少なくとも、キリカは織莉子に出会わなければ、誰でも抱えるような範囲の悩みや困難はあれど、普通の幸せな人生を送れただろう。

円環の理に導かれるよりも前に、ぜひ二人を幸せにしてあげてほしい。


また逆に、別編のように度が過ぎた殺戮に手を染める必要もなく、比較的平和な状況であってさえいてくれれば、互いの愛が少々重い程度の比較的真っ当な魔法少女コンビとして過ごせるだろう事もうかがえる。

ただあくまでも本編・新約と比べて真っ当と言うだけで、現に別編においても織莉子は優木沙々を話術のみを用いて実質上の殺害に手を染めて、そしてそれを特に咎める事もなくキリカは是としている為、やはり本来の意味での真っ当さとはかけ離れる事も留意すべきだろう。

もっとも沙々は、魔女を自身の駒として使役して、更には洗脳魔法も使って、何人もの魔法少女を殺害してみせた悪人と言う事実も鑑みれば止む無しではある。


やはり大義を隠れ蓑に、己が生きる意味を埋め合わせる為だけに無辜の少女を処刑しなければならなかった重圧こそが、彼女達を狂わせたと見える。


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