浅古小巻
あさここまき
「魔法少女ってのもやってやるわ」
※『魔法少女おりこ☆マギカ』は本編と本編を補完する[新約]「sadness prayer」、これらとは別の時間軸を描いた[別編]「noisy citrine」、「symmetry diamond」、「the last agate」が存在する。以下、特に注意書きがない場合は本編についての記載とする。
かつて織莉子が属していた「良家組」と対立する「成金組」に属しており、主に友人の行方晶・長月美幸と共に行動している。
また、小糸という名前の妹がおり、夜な夜な出歩いていることを心配されている。
名前が判明しての初登場は[別編]「symmetry diamond」の第2話になる。当初は単なるモブキャラかと思われていたが、事件の前日譚が語られた[新約]「sadness prayer」では主要キャラに抜擢。
ついに主人公である織莉子との関係性も明かされ、新たな魔法少女としての登場を果たす。
実は「魔法少女おりこ☆マギカ」本編の第3話が初登場。
同物語での時間軸において見滝原周辺を騒がせた事件「魔法少女狩り」の発端となった、最初の犠牲者である。
織莉子のことを一方的に敵視しているが、織莉子自身とは関係のない親のことでコソコソと陰口を叩く「良家組」の面々のことを軽蔑しており、嫌いな相手に対しても真正面から意見することを信条としている。
また、小巻は一見織莉子のことを嫌っているように見えるが、織莉子のことを「嫌な奴ではない」と言っており、心の底では織莉子のことを心配していたり、尊敬している面もうかがえる。
結構ツンデレ。
「Wi-Fiってどこで買えるの?」と言うくらい機械には弱いらしい。
色々な意味で我の強い人物であり、自分でやると決めたことは、必ずやり通すと心に決めている。
戦闘スタイル
ソウルジェムの位置は不明だが、おそらく左胸からやや上のブローチのようなものがそれだと思われる。
防御力に秀でており、盾は大型化することで敵の攻撃を防ぐことが可能。
また、この盾を分離することによって、離れた場所にドーム状の結界を張ることができる。劇中では主に敵を閉じ込めるために使われた。
そして、防御もさることながら、彼女の戦いの決め手は攻撃の威力にある。
素早い相手を結界に閉じ込めた際には「粉々にしてやる!」と言っており、作中にあった魔女との戦いもすべて、一度の攻撃を当てることで決着をつけている。
総じて、パワーとディフェンスに特化した重近接タイプ。
スピードこそはないが、それを補うに余りあるほどのパワーと防御力、それを活かすための判断力の持ち主であると言える。
彼女の"願い事"
林間学校で火災に巻き込まれたことがあり、「私達を守って」という願いで、キュゥべえと契約を果たした。
自分の命より周囲の人間を優先したかのような判断は、キュゥべえからは不思議がられていたが、小巻はこの時の心情について、「自分が助かるのも他人を助けるのも、自分でやると決めていたから」と語っていた。
契約に際しても直接脱出を願うことはなく、あくまでも自力で抜け出すための手助けとして、上記の願い事をしている。
晶と仲良くなったのも彼女を助けたことがきっかけであり、晶は小巻のことを命の恩人と思っている。
このように、小巻自身の戦う意志は固いのだが、「魔法少女」という肩書きや変身時の衣装は恥ずかしく思っているらしく、自分の正体を知られて以降は織莉子のことも避けるようになっている。
本編以前の時系列である[新約]「sadness prayer」1話にて魔女に遭遇した織莉子を救出し、続く2話で魔女への警戒と魔法少女になることの危険を呼びかけた。
しかしこの時織莉子はその場に居合わせたキュゥべえを敢えて無視しており、小巻は「織莉子にはキュゥべえが見えない(=魔法少女の素質がない)」と誤解することになっている。
その後も、キリカの性格が本編のように壊れ「魔法少女狩り」がはじまったきっかけなど、本編の時間軸での話の元となるエピソードに関わる重要な役割を担っている。
小巻の契約を知った織莉子は、鹿目まどか抹殺のための協力者として、一瞬小巻を候補に挙げたのだが、その真っ直ぐな性格から織莉子の目的を受け入れられないのではないかと考えていた。
その後、織莉子は呉キリカを打ち負かして駒として獲得し、キリカに自分の目的を教えないまま「魔法少女を襲うこと」と「グリーフシードの調達」を命じる。
小巻は偶然魔女結界を追ってきた呉キリカと鉢合わせ、グリーフシードをめぐって対決することになるのだが、その頃、小糸から夜な夜な家を抜け出す小巻の様子について相談を受けた晶は小巻の携帯にGPSを入れて場所を追跡していた。
GPSによると小巻の居場所は町外れの工場を指しており、晶は小巻が何かヤバいことに巻き込まれているのではないかと心配する。そして、小巻とキリカの戦いを目撃してしまう。
晶は自分が命を諦めかけた時に助けてくれた小巻のことを、今度こそ自分が助けようと、激化する戦いの中に小巻を庇うようにして足を踏み出す。しかしそこで晶は、キリカが小巻を足止めするために広範囲に繰り出した攻撃に巻き込まれ、命を落としてしまう。
小巻は友人を殺されたことで激怒。キリカも自分の攻撃で一般人を巻き込んで死なせてしまったことを受け入れられずに戸惑ったまま、自分の置かれている状況にパニックになってしまう。
小巻は怒りに任せてキリカに突進し、目をつむったまま武器を振るったキリカに頭部を貫かれ、小巻自身も死亡してしまう。
魔法少女である小巻は、ソウルジェムが無傷ならば実は即死することはないのだが、キリカは織莉子から身体と魂の真実を聞かされたものの半信半疑のまま。
二人とも殺してしまったと思い、その場を放置して、命令を出した張本人である織莉子の家に押しかけ閉じこもることになる。
とはいえ、織莉子がキリカを負かした時に忠告したとおり、魔法少女も「死んだ」と思えば急速にソウルジェムを濁らせて本当に死んでしまう。
小巻はその後一度だけその屈強な精神力から意識を取り戻し、最期にキュゥべえに「くろいまほうしょうじょ」と証言を残して力尽きた。
殺人を犯してしまったキリカは、それがトラウマとなって幻覚を見るほど精神を病んでしまう。
そんなキリカの様子を見て織莉子がキリカのことを切り捨てようとした矢先、織莉子の不在中に訪ねてきた美幸から、キリカは小巻と晶が織莉子の同級生だったことを知る。
キリカは自分の殺した二人と織莉子が友人であったと思い込み、キリカは罪悪感に耐えきれずに錯乱し、織莉子に許しと助けを乞う。
織莉子はその罪悪感につけこんで、たとえ人殺しだろうとどんなことでも自分に従うように仕向け、キリカは絶望に染まった心から抜け出すため、「助けてもらった」ことを感謝し、織莉子に忠誠を誓う。
この件をきっかけとして「魔法少女狩り」に発展し、事態は更に激化することになってしまうのだった。
……のちに、小巻が最後の力を振り絞って伝えた「黒い魔法少女」の証言は、同じ黒髪の魔法少女暁美ほむらにあらぬ疑いをかけてしまうことになる。
もちろんキュゥべえは「黒」というイメージからキリカのことも連想していたのだが、それについて聞いた時のキリカの反応と、キュゥべえも知るその素直で嘘の付けない性格から違うと判断。
キリカが巴マミと戦う前、ついにキュゥべえは魔法少女狩りの犯人を、前々から怪しんでいた暁美ほむらと断定してしまう。
なんとも報われないことに、小巻の証言は最終的にあまり意味をなさなかった。
コメント
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