概要
金属だけで作ったもののほか銀や金の貴金属以外にも、ブロンズのような素材で作られることもある。エナメルや宝石や布類などで装飾を施したものもある。
古代ギリシア・ローマ時代のものは、「フィビュラ」(fibula)というピンの装飾面が大きくなったもので、「ブローチ」とは混同されない。
ビザンティン時代から中世にかけて、金銀細工や七宝の豪華なものが流行した。「フィビュラ」は針の部分と弓の部分からなり、弓部の端に針部の先をやすめる構造のものが多い。ミュケナイ時代のギリシアや北イタリアなど南ヨーロッパでは、弓部と針部を一体で作り、北ヨーロッパでは、弓部と針部とを別作りにして組み合わせる構造のものが発達していたのである。