「オーディエンス諸君。我々の意志は一つ」
『REGAD Ω ACCESS』
「変身」
『GENERATE』
『CREATION AND MASTER OF ALL, REGAD Ω』
「共にこの世界を破滅へと導く、最後のゲームを始めよう」
CV:松岡禎丞
スーツアクター:齊藤謙也
変身者
・スエル
概要
『仮面ライダーギーツ』第47話終盤から登場する仮面ライダー。本作のラスボスに該当する。
スエルがジリオンドライバーを用い、無数のオーディエンスアイと融合して変身した。
ジリオンドライバーを「Ωモード」に移行させた特殊形態であり、国家レベルのエネルギーを無尽蔵に扱う仮面ライダーリガドの真の姿と言える存在。
変身
ドライバー上部の指紋認証である「スティグマメトリクサー」ではなく、グレートアセンブルを押し込むことで認証され、シリウスカードをスラッシュしオーディエンスアイと融合して装甲を形成することで変身が完了する。
仮面ライダーおもちゃウェブのブログによれば、スエル本人の実体が存在しないため指紋認証ができないという点を補うためとされている。これと仮面ライダーゲイザーへの変身時も手袋をしたまま認証を行っていた=指紋認証の明確な描写がないことから、ゲイザー変身時にも特殊な認証を行っていた可能性が再浮上した。
外見
頭部以外はリガドからほとんど変化していないが、マスク中央のプレコグヴィジョンが展開してモノアイ状の複眼が大きく開いている。
また、複眼によって元々プレコグヴィジョンにあった模様がまつ毛のようにも見え、瞼を開いた状態を演出している。
各部の丸いモールドはオーディエンスアイの役割を果たしており、内部で目のように発光・可動している。その姿は、さながら歩くオーディエンスアイと言えよう。
スペック
身長 | 219.8cm |
---|---|
体重 | 125.5kg |
パンチ力 | 79.6t |
キック力 | 170.8t |
ジャンプ力 | 192.7m(ひと跳び) |
走力 | 0.5秒(100m) |
仮面ライダーリガドとの機能的差異として、大きく分けて下記2つが存在する。
- ジリオンドライバーの「Ωモード」移行に伴う、各時代からのクリーンエネルギー収集・集積機能の全力運転による、時空を超越した超高出力
- VIPオーディエンスとの「ダイレクトコネクト」実行に伴う、より強い「願い」の直接吸収→破壊の力への変換
いわばかつての仮面ライダーゲイザー(スエル)と同様に、高位権限による機能を解放したリミッターカット形態といえる。
これによりかつてスエルが変身したゲイザーやギーツⅨすらも超える数値を叩き出したリガドを更に上回るスペック、究極の戦闘モーションの常時実行、そして対象を指定した時間操作機能を獲得している。まさに、デザイアグランプリの創設者であるスエルが変身するに相応しいライダーと言える。
ちなみに現在判明している中ではパンチ力以外『ギーツ』世界で最高のスペックを記録している(パンチ力1位はブジンブースト)。走力はギーツのライダーでは最速の0.5秒だが、劇中の描写を見るに、これはアクセラレートを使用していない素の速さである可能性が高い。
マスクの真ん中に現れた目玉は「ロプスプレコグヴィジョン」と呼ばれる視覚装置で、各端末のカメラを利用した最大100アングルの同時視聴に加え、あらゆる事象の過去と未来を見通すことも可能となっている。
ただし、この破壊の力への変換はVIPオーディエンスとのダイレクトコネクトなくしては使用できないものであり、観客から離反を受ければ相応の弱体化も受けるので、強力無比ではあるが付け入る隙はある。劇中では一時的に右手が動作不良に陥っている(しかしジリオンドライバーの特性上、そこまで極端な弱体化ではない)。
これはVIP含めたほとんどのオーディエンスが離れてしまっている証拠であり、動力源として確保したバッドエンド好きのVIPまで離れてしまわないように強引で雑過ぎるデスゲームを開かざるを得ない程に、運営側が追い込まれていたことを意味していた。
戦闘スタイルも、ジット/リガドとは違い、各種レイズバックルをフル活用していくものに変わっているが、スエルの権限から手で特殊な構えを取るだけでジリオンドライバーにバックルが自動的に装填されるため、リガドやグレア2よりも実質的な隙が少なくなっている。
発動後のバックルの効果も、よりパワーアップしており、ニンジャデュアラー単独の召喚のみだったリガドに対して、こちらは複数個のマグナムシューター40Xとブーストレイズバックルを呼び出した。
この機能は、奇しくもかつてスエルが変身したゲイザーのドミニオンレイのオールレンジ攻撃に近い運用を可能としており、劇中でもスエル自身の戦闘スタイルと噛み合うためか頻繁に使用されている。
格闘戦も英寿/ギーツⅨに引けを取っておらず、腕組みした状態で跳んで武器を踏みつける足技を披露したり、ジットが変身したリガドは必殺技を用いてギーツバスターを叩き落としていた一方で、通常攻撃のみでギーツバスターを叩き落とす等の芸当も披露していた。また、創世の力で生み出した複数のバリアをパンチで容易く次々に粉砕するなど純粋なパワーの面でも驚異的。
実力
総じて運営かつ未来人としての力の全てを投入したライダーだけあって、『仮面ライダーギーツ』のライダーでトップクラスの超高性能を誇り、ブジンソード&ファンタジーフォーム相手には格闘戦と時間加速能力で圧倒し、特にファンタジーフォームの透過能力すらもアッサリ見抜いて反撃する等、機能をフル活用できるスエルの冷静さも相まって、絶大な戦闘能力を発揮していた。
一方でギーツⅨやジャマ神バッファ相手には、DGP運営の最高位のリガドΩですら正面から突破できず、これらの対処不可能な相手に対しては、後述の極めて強力な固有能力であるリバースによって対応している。
弱体化前となる初戦では本気のギーツⅨ相手に一進一退の戦いを繰り広げていたものの、それでも真っ向から彼を倒す事まではできず、運悪く弱体化した際は、ほぼ一方的に攻撃され続けていたが、ギーツⅨの放つ必殺技の直前にリバースを発動させた事で、創世の力ごと変身能力を喪失させ、無力化に成功している。
だが、再戦時にはギーツⅨが「本物の神になる」という対策を取った事で、最終的にリバースは無効化されている。
自身も「仮面ライダー」故にフィーバーゾンビフォーム(ジャマ神)は文字通り天敵であり、リガドΩの強大なパワーを以てしても圧倒できず、逆に殴り合いでは押されてしまった為、速やかに距離を取ってリバースで対応し、タイクーンとナーゴもろとも、変身能力を喪失させている。
最後の4人の基本フォームの連携には(多くのオーディエンスが離れた事もあって)苦戦を強いられ、最終的にはギーツⅨとの再戦で圧倒され敗北してしまったが、最強フォーム実質3人がかりを意に介さない戦いぶりは、ラスボスライダーに相応しい活躍だったと言える。
つまるところ自らの死すら想定し、時間すら意味を成さない本物の神になる覚悟を既に決めていた英寿/ギーツⅨの方が一枚も二枚も上手だっただけである。
使用アイテム
デザイアグランプリ運営の限られた存在が使用できる最高位の変身ベルト。無尽蔵ともいえるクリーンエネルギーを生み出し、国家レベルのエネルギー消費量を仮面ライダー単体で運用可能とする。スエルの権限により、ジット使用時よりも出力が向上した「Ωモード」に仕様が変更されている。
変身用カード型特殊記憶デバイス。ヴィジョンドライバーにおけるプロビデンスカードに相当するアイテムだが、ジリオンドライバーのカスタマイズデータを保存するため、記憶容量が3ゼタバイトのプロビデンスカードから大幅に増大し、60ゼタバイトという途方もない情報量が詰め込まれている(実にプロビデンスの約20倍である)。
平時は右腰のシリウスカードホルダーに挿入されている。
ジリオンドライバーの右側(正面から見て)に装備された、レイズバックル用拡張スロット。変身の際にはこちらのボタンを押し込む。
直接バックルをセットしていたジットとは違い、手をかざすだけでバックルが自動装填される。
なお、ブーストレイズバックルを装填時にはブーストライカーではなくブーストバックルそのものが召喚されてるが、これはあくまでもグレートアセンブルが「拡張武装を」召喚しているのであって拡張車両であるブーストライカーは対象外になっているからと思われる(公式サイトの記述でも拡張武装に関する詳細のみで、拡張車両については触れていない)。
公式サイトのグレートアセンブルの説明ページでは「セットした各種レイズバックルの機能を引き出してアップグレードを行う」とも記載されているので、ブーストバックルを意図的に飛行させたのはこのアップグレード能力に由来していると見て良いだろう。
時間加速機能によるスピードアップをデフォルトで獲得しているリガドΩ(とリガド)にとってはバイクであるブーストライカーはそもそも無用の長物であり、仮に召喚できたとしてもあまり積極的に使用していたかは疑問に残る(無人ブーストライカー多数召喚からのライダーブレイクも考えられるがそれはそれで問題が生じてしまう)。
拡張武装を持たないバックルとしては他にもモンスターレイズバックルが挙げられるが、「モンスター・インフィニティ」でどういった効果が発動するのかは不明(マークⅡの「ブーストストライク」よろしく無数の拳型エネルギー弾を放つのだろうか)。
グレートアセンブルに装填し、拡張武装展開に使用。劇中ではマグナムレイズバックルとブーストレイズバックルを使用。
必殺技
ヴィジョンドライバー系ライダーの例にもれず技の正式名称が明かされていないため、現状全ての技名が仮称である。
- マグナム・インフィニティ(仮称)
『MAGNUM INFINITY…!』
スエルが呼び出したマグナムレイズバックルを起動させて使用する技。数十個ものマグナムシューター40Xを出現させ、無数の銃弾で敵を撃ち抜く。劇中では威力の関係かすべてをライフルモードに変形させてから使用しているが、恐らくハンドガンモードでも問題なく可能と思われる。
劇中では2回使用されており、1回目はギーツⅨに対して使用。ギーツⅨに対して追尾しながら連射し、それをかわして向かってきたギーツⅨの攻撃を防いだ隙をついて更に発砲、彼を吹き飛ばし戦闘場所を強制的に移し替えた。2回目はタイクーン及びナーゴに使用するもほぼダメージを与えられなかった。
- ブースト・インフィニティ(仮称)
『BOOST INFINITY…!』
ギーツⅨに吹き飛ばされた瞬間呼び出したブーストレイズバックルで発動する攻撃。こちらではブーストバックルそのものを5個召喚させて吹き飛ぶ反動を軽減し、バックルを突撃させた。威力や速度はかなり高いが、ギーツⅨが創世の力で生成したブラックホールに飲み込まれてしまった。
なおブーストライカーではなくブーストバックル本体が召喚されたのは、グレートアセンブルの機能上の問題と思われる。
『ACCELERATE…!』
グレートアセンブルを1回押し込んで発動。自身の時間を加速させ、タイクーンとナーゴの必殺キックの向きを変えて同士討ちさせた。
リガドの段階からそうだったが、ベルト横のスイッチを押して発動という点も含め、どこかで見た気がしなくもない。
『REVERSE…!』
グレートアセンブルを2回押し込んで発動。対象の時間を逆行させるという(相対する相手からすれば)理不尽極まりない能力。
劇中では対象の力のみを逆行させていたが、逆行による記憶の消去まで出来るのかは不明。そして時間を戻すという特性上、生身の人間では抗う術がない。
名実共にリガドΩの切り札であり、劇中ではギーツⅨに対して初使用。体感時間を逆行させて変身解除と同時に創世の力を無くした。
最終回でタイクーン、ナーゴ、バッファに対しても使用。こちらはライダーの力を手にする前まで巻き戻した。
- エクスパンジ(仮称)
『EXPUNGE…!』
シリウスカードを1回スラッシュして発動。全身各部から光弾を放つ。全身からの一斉射であるため精密性は低く、初回使用時はブーストライカーに乗ったギーツ・マグナムブーストフォームが全弾回避。2度目はマグナムタクティカルブラストに相殺された。
- デストロイ(仮称)
『DESTROY…!』
シリウスカードを2回スラッシュして放つライダーパンチ。ギーツⅨに対し使用したが、ブーストナインビクトリーに押し負けた。
余談
- 「Ω」の由来は「お目」のモジりに加え、ギリシャ文字の最後であることから「ラスボス」「Aceとの対比」「DGP運営のトップ」という意味も考えられる。
- また、外見のモチーフは恐らくショッカー首領(眼球のデザインや赤と黒のカラーリングが一緒)。
- スーツは勿論リガドから引き続き用いられているが、頭部のみ新造。フィーバーゾンビのように元々は(グレアかゲイザーどちらかの頭部を)流用する予定だったのだが、検証の結果不可能と判断されたことによる。
- オーディエンス(仲間)との繋がりを力にするということで、一部では「汚いギーツワンネス」「実質ギーツワンネス」などと呼ばれていたりする。
- また、変身した段階ではオーディエンスの心がDGPから離れ始めている時期であったため、全盛期に戦っていたら勝てなかったのではないかとも言われている。
- 仮面ライダーデモンズトルーパー(それぞれα、βの名前があるが、2人で1人のデモンズトルーパー扱い)を除けば、シリーズでは初の名前にギリシャ文字が直接表記された仮面ライダー(ギリシャ文字由来のライダーは過去にもいたが、いずれもカタカナ表記)。
- 再登場する前のスエルと彼が変身した仮面ライダーゲイザーは高田将司氏が担当していたが、『王様戦隊キングオージャー』でスパイダークモノスを担当した為、齊藤氏が再登場後のスエルとリガドΩを担当している。
関連タグ
ダークライダー ラスボスライダー 運営ライダー 声優ライダー チートライダー
仮面ライダーギーツワンネス:こちらもオーディエンスが深く関与している仮面ライダーであるが、その性質は正反対。
仮面ライダーゲイザーゼロ:対となるライダー(ショッカー首領をモチーフとするリガドΩに対し、こちらのモチーフは仮面ライダー1号)。
仮面ライダージュウガ→仮面ライダーリガドΩ→仮面ライダーエルド