『ジュウガ』
「人類の未来のため……現存する全てのライダーシステムを———仮面ライダーを駆逐する。それが私の最後の使命なんだ」
『レックス! メガロドン! イーグル! マンモス! プテラ! ライオン! ジャッカル! コング! カマキリ! ブラキオ!』
「変身」
『スクランブル!』
『十種の遺伝子、強き志』
『爆ぜろ、吠えろ、超越せよ』
『仮面ライダージュウガ!』
『Go Over…!』
CV:濱尾ノリタカ
スーツアクター:小森拓真
変身者
概要
『仮面ライダーリバイス』に登場する仮面ライダー。第47話より登場。
ジョージ・狩崎がジュウガドライバーとジュウガバイスタンプを用いて変身する。
悪魔を必要としない、かつ人体への負荷を抑えた、純粋なる人類の人類による人類のためのライダーシステム、「ジュウガシステム」により誕生した"最高の仮面ライダー"で、公式サイトの説明文では、「10種の生物の力を従える凄まじき戦士」と紹介されている。
なお、狩崎がレックスからブラキオまでの10種のバイスタンプに拘った理由は第48話にて幼少期に描いていた10種の動物の絵が関連している事が示唆されている。
変身
バイスタンプを起動すると、変身に使用されるエネルギーが、今までリバイスが変身に利用してきた10種のバイスタンプのモデルとなった生物たちの姿を取って放出される。
バイスタンプをドライバーに装填し、腕を交差して「十」の形を作った後、仮面ライダー1号のポーズをとってドライバーを操作すると、黒い素体が狩崎を包み、10種のイメージがスーツに吸収され、黄金に輝く波動とともに変身が完了する(ちなみに十種の生物の名前を読み上げる順番は映像作品に登場した順番となっている)。
変身音はオーズ以降増加している歌タイプではなく、クロノスやアークワンのような、BGMを背後にセリフを読み上げるタイプ。
よく聞いてみると『スクランブル!』の後にマイティフォームの変身音に酷似したSEが入っている。
調整前は『仮面ライダージュウガ!』の音声が入っておらず、自ら名乗っていた。
なおこの変身中に攻撃されようとも、生物達が変身者を防衛する為妨害対策はバッチリである。
外見
金と銀のラインが走る漆黒のボディが特徴。右側は獣の爪若しくは牙の、左側には羽を模したシンボルが施されている。
従来の悪魔ライダーに比べて全体的に機械的な要素が強く、右目に鋭利な複眼と、左目に三角形のような分析機『トライゴウライザー』が装備された頭部を持つ(ちなみに点の数もしっかり10個である)。
ライダーファンに分かりやすく表現するならば、黒き究極の戦士と白き闇の王を掛け合わせ、メカニカルにブラッシュアップしたような姿をしている。
能力
身長 | 204.9cm |
---|---|
体重 | 120.8kg |
パンチ力 | 92.5t |
キック力 | 240.6t |
ジャンプ力 | 188.6m(一跳び) |
走力 | 0.6秒(100m) |
「ジョージ・狩崎の研究の集大成」という触れ込みに相応しい性能を誇る。スペックに関してはアルティメットリバイやアルティメットバイスには若干劣る部分があるが、パンチ力と走力に関しては上記の2人を僅かに上回る。
頭部「ジュウガクラウン」にあるジュウガポイント(顔の中央部分にある黒いセンサー)には変身者の身体と各種機器のヘルスチェックを常時行うと共に、異常負荷が検知された場合には変身を解除する機能も搭載されており、試作品たるキメラドライバーにあった負荷や副作用に対してのセーフティ機能を備えている。
手持ちの武器は持たず、各部に内包したリバイスのゲノムチェンジ10種の能力を利用して戦う。
胸部装甲「ティターンブロッカー」により、全身にリバイスのゲノムチェンジ10種の能力を余さず全て凝縮されている。
脚部「ライジングレッグ」にはプテラゲノムの超加速性能やジャッカルゲノムの立体的機動力が、足部装甲「マイティレッグブロッカー」にはレックスゲノムの獰猛なキック力を備わっており、アルティメットバイスに迫る脚力を誇る。
肩部装甲「ペガスブロッカー」は特殊エネルギーフィールド精製能力を有しており、イーグルゲノムの飛翔能力やメガロドンゲノムの高速遊泳を再現。
腕部「ライジングアーム」はコングゲノムの強力な腕力にブラキオゲノムの腕を伸ばして自由自在にリーチを伸ばす能力が、前腕部装甲「ドラドアームブロッカー」にはライオンゲノムの鋭利な灼熱の爪を活かした連撃や、手刀の斬撃を飛ばすカマキリゲノムの能力が内包されている。
上記の能力に加え、以前からの鍛錬や本人の執念も相まってスペックで上回るアルティメットバイスはおろか、数々の激戦を潜り抜けて来たエビリティライブとインビンシブルジャンヌ2人がかりを単身で圧倒する凄まじい戦闘力を見せている。
使用アイテム
試作品であるキメラドライバーを経て完成した最新のドライバー。変身に使用。
悪魔の力を用いて戦うほかのドライバーに対して、悪魔の力を使わずに変身し、生物種の遺伝子を引き出して掛け合わせることに特化している。
ジュウガバイスタンプを装填するとジュウガの顔に近くなるのが特徴。
リバイスの運用で初期に使用された、10種の生物の遺伝子を宿す黄金の専用バイスタンプ。
カラーはゴールド一色で、他の変身用バイスタンプと異なりジュウガのマスクの意匠が描かれていない。
金印を思わせる形状をし、押印面は「トライゴウライザー」の様な三角形。
必殺技
リバイスドライバーやキメラドライバーとは異なり、1回目の操作で必殺待機状態に移行すること無く直ぐに発動する。
- インパルスゲノムフィニッシュ
『インパルスゲノムエッジ!』
バイスタンプを1回操作して発動する、スピード系の必殺技。
劇中では5パターン披露。
- ジャッカル型のエネルギーが右足から全身へと黄金のオーラを纏い高速移動しながら攻撃する。
- レックスの頭部のエフェクトが噛みつくと共に蹴りを放つ。
- ブラキオの頭部のエフェクトで鞭のように攻撃を防ぎ、敵を貫く。
- 四肢に火炎を纏って打撃を与える。
- ブラキオゲノムの脚部のエフェクトで踏み倒す
- マンモスの脚部のエフェクトで敵を踏み潰す
- クラッシュゲノムフィニッシュ
『クラッシュゲノムエッジ!』
バイスタンプを2回操作して発動する、テクニカル系の必殺技。
劇中では5パターン披露。
- 緑の竜巻で拘束して紫の斬撃で攻撃する。
- 右手に炎、左手に水を帯びた手刀を連続で放つ。
- ゴリラの腕のエフェクトを帯びた両腕を叩きつけて地割れを起こし、蹴りと共にマンモスの足のエフェクトを放つ。
- 蹴りや手刀と共に連続で斬撃を放つ。
- 左手に黄金のエネルギーを込めてパンチを放つ。
- パワードゲノムフィニッシュ
『パワードゲノムエッジ!』
バイスタンプを3回操作して発動する、パワー系の必殺技。
劇中では未使用。
- ジュウガアメイジングフィニッシュ
『アメイジングフィニッシュ!』
バイスタンプを4回操作して発動する、10種の遺伝子に秘められた能力全てを集結した超必殺技。
劇中では3パターン披露。
- プテラの翼を生やし灼熱を纏って体当たりし、ブラキオの頭部のエフェクトで上下に叩きつけ、踵落としと共にマンモスの足のエフェクトで押し潰す。
- 右足に黄金のエネルギーを纏って回し蹴りを放つ。
- 右足に黄金のエネルギーと凄まじい雷を纏って天高く跳躍し、飛び蹴りを放つ。
スキャン必殺技
『○○!』
『アブゾーブ!□□!』
『○○△△アタック!』
DXキメラドライバー&ジュウガドライバーユニットのスペシャル映像で使用。1号ライダーのレリーフが刻まれたバイスタンプを読み込み、それに応じた力を宿した必殺技を放つ。
○○にはスキャンするバイスタンプの名前、□□にはバイスタンプに組み込まれたR因子のライダー名、△△には対応する仮面ライダーの必殺技名の一部が入る。
元となるのは最強生物の力ではなく、歴代ライダーの力を扱うのが特徴。
『ライオン!』
『アブゾーブ!クウガ!』
『ライオンマイティアタック!』
『【祝】DXキメラドライバー&ジュウガドライバーユニット発売記念スペシャル映像』にて使用。
マイティキックのような飛び蹴りを放つ。
なお、同映像ではブラキオバイスタンプ、イーグルバイスタンプ、オクトパスバイスタンプをリードしているが、必殺技は使用していない。
『プラナリア!』
『アブゾーブ!チェイサー!』
『プラナリアイッテイーヨアタック!』
押印すると『マッテローヨ!』の音声とドライブのライダーズクレストが現れカウント音が鳴り、『イッテイーヨ!』のコールと同時にブレイクガンナーとシンゴウアックスのエフェクトで銃撃とアクロスブレイカーを放つ。
食玩フィギュアシリーズ『装動』でも『SO-DO CHRONICLE』のブレイクガンナーとシンゴウアックスを持たせれば再現可能なのだが、手首はジュウガのものではこれらを持たせられないので(チェイサーなどの)手首に換装しなければならない。
- オクトパスバイスタンプ
『オクトパス!』
『アブゾーブ!ドライブ!』
『オクトパスフルスロットルアタック!』
押印すると残像が出るほどの高速移動能力を手にする。
本編外での登場
父との因縁に決着が付いたことにより、一貫して一輝達の味方として戦っている。
ファイナルステージ
序盤では一輝からバイスの記憶を呼び戻す実験をしてる最中にベイドの襲撃を受け一輝を守るために変身して戦うも、自らのラボで機材が沢山あることに加えて装置につけられている一輝を人質にされてしまい身動きができなかったがライブ、ジャンヌ、アギレラに変身した花達が加勢に来てベイドの相手を花達に任せて大二と共に一輝の護衛に向かった。最終決戦ではリバイス・真らと共に同時変身を披露。さくらと共にオクトパス・デッドマンとギフジュニアを圧倒し最強のライダーシステムとしての力を見せつけた。
MOVIEバトルロワイヤル
他のリバイスライダーらとともにイザンギ&バリデロと対峙する。
自身はエビリティライブとタッグを組みイザンギと対決。途中で大二がカゲロウと交代し、彼が変身したエビルとの連携でイザンギに食らいつき、再度大二が変身したエビリティライブとともに必殺技を叩き込むものの、効果はいま一つで、変身解除させられてしまった。
仮面ライダージュウガVS仮面ライダーオルテカ
ブラキオ・デッドマンの出現に変身、軽々と圧倒し撃破。黒幕を発見するも、ドライバーの不調により変身解除してしまう。
また、映像作品内では、初めてデッドマンと交戦している。
後編では、沢神りんなによるチューニングもあってブラキオの時のようなドライバーの不調は起きず事件の黒幕であるホモ・ギフテクスとの戦いでは、かつて一輝達が戦ってきたギフテクスと同格ということもあって苦戦を強いられるが、りんなから渡されたプラナリアバイスタンプのアブソーブ技で形勢逆転。ホモ・ギフテクスの契約者である高田唱に父は愚か自分にも遠く及ばない凡人だと正論をぶつけた後、「ジュウガアメイジングフィニッシュ」で引導を渡した。
その後、逃亡したオルテカを再び檻に叩き込むために、仮面ライダーオルテカと対決。ギフテクスからの連戦に次ぐ連戦だったが、オルテカの攻撃をものともせず圧倒しており、最強のライダーシステムとしての格を見せつけた。
仮面ライダーアウトサイダーズ
ep7で仮面ライダーぜインとの最終決戦で天津垓/仮面ライダーサウザンドアークと共に同時変身。ジーンゲイザーと共にゼインとエボルXに挑むも苦戦を強いられるが続々とほかのアウトサイダーも参戦し仮面ライダーデザストとタッグを組んで別次元からやってきたゼインと交戦。インパルスゲノムエッジでデザストを援護するもプトティラコンボの力で押されたが本来の自分を取り戻した桜井侑斗/仮面ライダーゼロノスの参戦で奮起してブレンゼロスリーハイパー不滅と共にライダーキックを放ちゼインドライバーの開発者としてケジメをつけた。
余談
- 同じく公式でラスボスと設定されているギフとまとめてファンからはラスボスと扱われることもある。
- また公式完全読本などでダイモンとキマイラのパーツを使うラスボスとしてオーダーされたと証言されている。
- フィギュア王No.297では狩崎がラスボスになるのは決めていた事が望月pにより証言されておりこのジュウガもリバイスを代表するラスボスで間違いないだろう。
- 名前の由来は「ゲノムラボラトリー」での狩崎の発言から「十の牙=十牙」。10種のバイスタンプの力を使うことから10(じゅう)と獣(じゅう)もかけたものとなっている。さらにジョージ・狩崎役の濱尾ノリタカが大好きな作品である仮面ライダークウガのクを9とみたてて、その先の数字の10でジュウガという名前だということが2022年08月09日更新の仮面ライダー 開発者ブログにて語られた。ちなみにブログを担当したフナセンがブログ内で「遊び心あふれるネーミングになりました。その割には価格は9の先を行かぬ9,999円としています。」と語っている。
- また、制作側も見た目を含めクウガを意識して制作していると思われる(そもそも『リバイス』自体が仮面ライダー50周年記念作品であり、これもセルフオマージュのひとつなのだろう)。実際、胸部装甲である「ティターンブロッカー」など、装甲パーツにはクウガを意識した名称がつけられている。但し狩崎親子で創り上げたアルティメットリバイスには敵わないという皮肉か、アルティメットフォームを由来とする名称はない。
- 言うまでもないかもしれないが、狩崎の演者の濱尾ノリタカ氏は生粋の平成ライダーオタク、特に仮面ライダークウガが推しでクウガ坊やとのあだ名をいただいている。
- 第47話放送終了後のキャストブログでは大二役の日向亘氏に「ジュウガボーイ」という新しいあだ名を授かった。
- スーツは仮面ライダーキマイラ・ダイモンのリペイント(バイザーのみ新造)。尚この2体は最終的にジュウガにする事を前提として同時にデザインされた。尚、これらのスーツの改造元であるバリッドレックスゲノムの作中での開発コンセプトはジュウガと同じ「悪魔の力を必要としない10種の最強生物の力を持った戦士」(開発過程でやはりバイスの力を借りることになったが)であり、狩崎の初志を遂げたジュウガのスーツと類似することに説得力を持たせる結果となった。
- なお、10種の最強生物の力を持つジュウガであるが、デザインで表現されている事がわかっている生物種は恐竜(口元)、ブラキオサウルスとゴリラ(胸部の模様)である。また左目のトライゴウライザーはハザードマークのイメージ。また、カラーリングのモチーフは濱尾ノリタカ氏の推しである『仮面ライダークウガ』のアルティメットフォームとなっている。
- 当初は10種のスタンプが全身に押印したようなデザインの予定だった。
- (以上の出典:『フィギュア王No.297』(ワールドフォトプレス/2022年)におけるインタビュー記事『悪魔ライダー黙示録』の第三章「華麗なる競演!悪魔ライダー大狂宴!」(P68)より)
- 同書で明言されているわけではないものの、右肩には鷲の翼とカマキリの前足らしきものも確認できる。
- 当初は、ギフの細胞を地球から駆逐する為に五十嵐家を狙う展開が考えられており、悪魔の力を借りないと言う設定もその展開から考えられていたと思われるが、差別的でスマートじゃないと言う理由から悪魔の力を使う旧式ライダー全員を狙う展開となった。
- 変身ポーズは左手を軸にして十字を組みバイスタンプを右手で倒し、左手を1号のように構えて変身するが、おそらく十字はジュウガの十を意識したものと思われる他、向きが同じく十字を構える五十嵐ポーズとは反対となっている。
- ジョージ役の濱尾氏によると、「最初自分で考えてきたものがあるが、登場話を担当した上堀内監督とのディスカッションでCG等の関係で今のような変身ポーズになった」とインスタライブにて語っている。デモンズの時は「ジョージがもし変身するなら一番好きな仮面ライダーだろう」ということでクウガを意識したものと語っている。
- スーツアクターの小森氏はデモンズ・ベイル・デストリームに次いで4体目の担当であり、奇しくも狩崎が変身したデモンズも小森氏が担当していた。
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関連タグ
仮面ライダー一覧 サブライダー ダークライダー てんこ盛りフォーム ︎︎ラスボスライダー
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リバイス内
- バリッドレックスゲノム:「悪魔の力に頼らない」コンセプトと「10種の最強生物たちの力を宿している」という点では同じだが、完成型だけあって強さは別物。前述の通り実質的なプロトタイプとも言え、バイスタンプのスキャン機能もジュウガドライバーに搭載されている。
- アルティメットリバイス:オマージュ元の名前繋がりの最終フォーム。こちらは悪魔の力と恐竜の遺伝子だけを込めて2個に分割するスタンプで2人のライダーを個別に変身できるという真逆の存在。
- ホーリーライブ:変身者の体内にいる悪魔が消滅した体質と合わせる為に開発したライダーシステムのアップデート繋がり。どちらも相容れぬ理念によりいずれも主人公と敵対することになる。
- 仮面ライダーデストリーム:同じく悪魔の力を必要としないライダー。唯一ジュウガが戦わなかったライダーでもある。
- 仮面ライダーダイモン、仮面ライダーキマイラ:スーツの改造元。設定ではジュウガのプロトタイプもしくは開発段階で産まれた副産物。
- 仮面ライダーセンチュリー:狩崎のもう一つの集大成であり、こちらも悪魔の力を必要としない。
- オブリビアン:こちらは「10種類の怪人達の遺伝子が内包されたスタンプで変身する」怪人。狩崎は人知れずオブリビアンスタンプのデータを回収している為、ジュウガにもなんらかの形で利用されている可能性がある。
その他
- ディケイド:「十」の名を冠したライダー。こちらも仮面ライダーを駆逐・破壊するために、ライダーの力に宿すアイテムを使う点で一致している。因みにジュウガはディケイドの力を使用することが(設定上)可能である。
仮面ライダーストリウス→ ギフ/仮面ライダージュウガ→仮面ライダーリガドΩ