「俺は…もう1人じゃない」
「行くぞ…ベイル!」
CV:戸次重幸
スーツアクター:小森拓真
変身者
概要
『仮面ライダーリバイス』に登場する仮面ライダー。
変身者は五十嵐元太であり、デストリームドライバーにヘラクレスバイスタンプを押印して変身する。
『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』のポスターにて最初に姿が公開されており、まだ見ぬ新ライダーとして注目を集めていた。
後のTV本編42話にて初登場と共に名称と変身者が判明、同話で登場したクリムゾンベイルと激闘を繰り広げた。
元太(=純平)が、かつて変身していた怒りや憎しみのまま、ただ力を行使していた兵器感漂う仮面ライダーベイルとは違い、近未来感溢れるデザインや青、白、赤のトリコロールカラーなのも相まって、ヒーローとして、1人の父親として手に入れた彼の姿と考えると感慨深いものがある。
形態
基本形態
『Slash! Sting! Spiral! Strong!』
デストリームドライバーにヘラクレスバイスタンプを押印して変身する基本形態。
派生形態(ゲノミクスチェンジ)
ジョージがドライバーに後付けした機能だからか、何気に初の藤森慎吾氏による「ドミネイトアップ!」の音声となっている(なお「Add…!」に相当する音声は「Next…!」に置き換わっている)。
『コモドドラゴン! ネオバースト!』
デストリームドライバーにコモドドラゴンバイスタンプを押印して変身する派生形態。左腕にドラゴンを模した、超高熱熱線を放つ武装を装備する。
『クロコダイル! ネオバースト!』
デストリームドライバーにクロコダイルバイスタンプを押印して変身する派生形態。ワニを模した打撃武器を右腕に装備する。
『コング! ネオバースト!』
デストリームドライバーにコングバイスタンプを押印して変身する派生形態。両腕にバイス・コングゲノムのようなナックルを装備する。
変身シークエンス
ヘラクレスバイスタンプをバイスタンプパッドへ押印し、ヘラクレスオオカブトが描かれたスタンプ柄と共に「WARNING!・CONSTRUCTION IN PROGRESS・ ACCESS TO AUTHORIZED PERSONNEL ONLY」(意訳すれば「警告! システム構築進行中 関係者以外立ち入り禁止」)のウィンドウを空中に投影。
バイスタンプを握り込む様に両手を組み、オーインジェクターへ力強くスタンプし「スピリットアップ」を実行。
変身者の背中から銀色に光り輝く翅が展開され、即座に光の粒子となって全身を包み込み、蛹を模した外殻を形成する。
最後に背面から突き破るように現れた、6本のヘラクローが全身の殻を割り砕き、全身の装甲が現れ変身が完了する。
ガンバレジェンズ
シンクロ神話5章にてなんと本人ボイスで参戦。
同弾PVでは残念ながら仮面ライダーベイルとの対戦こそ叶わなかったが、ダークキバらの参戦でピンチに陥ったガヴ達の助っ人として登場し、シャドームーンと対決(ちなみに五十嵐三兄妹も同弾PVに登場したが、そちらはダークライダー軍団(とブジンソード)を相手に戦っており、共闘はしていない)。
ガヴ、ファイズ(アクセルフォーム)、ヴァレンと共に必殺技を決めた。
立体化
『装動仮面ライダーリバイスby9弾』にてラインナップ入りする。
造形そのものに大きな問題はない……が、デストリームの特徴であるヘラクローに一抹の不安が残る造りになっている。
その理由はヘラクロー並びそれを差し込み背面の穴の両方が、硬質プラスチック製である為、(個体差もあるだろうが)硬くて差し込めない場合がある。しかも強引に差し込もうとすれば、ヘラクローの造形の再現性の高さが仇になって、最悪だと……になる危険性もあるので注意が必要である。
ゲノミクスの換装によるシールの表面剥げにも注意。
余談
- スーツを側面から見ると、胸部が非常に突起した造形がなされており、今までの仮面ライダーには前例が無いデザインとなっている。
- 映画『バトルファミリア』のポスターで公開された際はベルトが見えづらかったのもあり、一部で「『リバイス』の次のライダーでは?」と勘違いされていたとか。
- 実は本編よりも映画の方が撮影が先だったらしく、(メタ的には)映画が初変身だった。
- 仮面ライダーベイルと同様に、スタンプを自分の腹に突き刺すような変身ポーズは切腹を意識しているとの事。ベルトに押印した際に背中から羽根が飛び出す演出も相まって、ベイルの時よりも切腹らしさが増している。
- 最初考えたものを、テレビ本編でデストリーム初登場回を担当した杉原輝昭監督に見せた後、アクション監督の渡辺淳と共に修正したものになってるようだ(メタ的には杉原組の回が41話・42話の前にあるため、その時に杉原監督と渡辺を踏まえてディスカッションしたと思われる)。
- 故に五十嵐家で変身するライダーの中で、唯一五十嵐ポーズが変身ポーズではない(バトルファミリアでの集合写真などでは、元太も五十嵐ポーズを取っている)。
- だがそれは奇しくも過去の元太=白波純平役の和田雅成が自分で考案したライダーベイルの変身ポーズと合致しており(風都探偵TheStageのインタビュー動画にて和田は「自分を殺すイメージ」と語っている)、本人達の知らぬところで受け継がれているという奇跡が起きている。
- デザイナーは伊東剛(コモドドラゴンゲノミクスのみ鈴木崇の担当)。仮称は「ネオデモンズ」で、デザインコンセプトは「デモンズの完成形」ということで左右対称となっている(出典:『フィギュア王No.297』(ワールドフォトプレス/2022年)におけるインタビュー記事『悪魔ライダー黙示録』の第三章「華麗なる競演!悪魔ライダー大狂宴!」(P61)より)
- アンダースーツは仮面ライダーセンチュリーの流用、後頭部から側頭部はわかりにくいが、この部分は仮面ライダーデモンズ スパイダーゲノムと共通している。
- センチュリーとはベルト製作者が狩崎である、悪魔の力をパワーソースとしていないシステムを使用している等の共通点がある為、「デストリームはセンチュリーのプロトタイプではないか?」とする考察や、逆に「『ビヨンド・ジェネレーションズ』の一件で得たセンチュリーのデータを参考にしたのでは?」と想像するファンも見受けられた。
- 一応、前者は悪魔の力を必要としない代わりに、かかる負荷を軽減するために変身人数を増やした結果がセンチュリーと考えられるし、後者は『ビヨンドジェネレーションズ』で得たデータを本編に持ち込んだ前例としてネオバッタバイスタンプがあるため、どちらの考察もあながち不自然ではない。
- PLEXの山下真斗の発言によると、『未来の技術を知った狩崎が取り入れた』(原文ママ)、『センチュリーへの礎としてデストリームを作った』(原文ママ)という設定に昇華できるのではないかという意図もあったようである。望月Pとしてはベイルの対のカラーリングにするという意図からセンチュリーを改造元に選んだ模様(出典:『フィギュア王No.297』(ワールドフォトプレス/2022年)におけるインタビュー記事『悪魔ライダー黙示録』の第三章「華麗なる競演!悪魔ライダー大狂宴!」(P61)より)。
- 名前の由来は恐らく『destroy(破壊)』+『stream(流れ)』、あるいは『de(否定)』+『stream(流れ)』はたまた『death(死)』+『stream(流れ)』か。
- 仮面ライダーブレイド、仮面ライダーヘラクスに次ぐ3人目のヘラクレスオオカブトムシモチーフのライダーである(フォームチェンジも含めるとアメイジングヘラクレスも存在する)。
- 第42話放送後に視聴者からは、過去の因縁であるベイルとの決着及びベイルとの和解の展開、『リバイスレガシー・ベイル』主題歌のMy_dream(しかも幸実役映美くららのソロアレンジである)が流れたのも相まって、「これもう『リバイス』じゃなくて十数年後の『仮面ライダーベイル』真の最終回じゃないか」との感想が続出した。
- 第49話では対峙したバイスが憑依したアヒルのおもちゃに飲み込まれて尻から排出されると、まさかの下ネタで倒されたため(実際は互いに諸事情で演技だった)、放送終了後にTwitterで検索しようとすると「デストリーム う〇こ」等と、事実ながらとんでもないサジェストが出てくるはめになったらしい。
- 様々な要因が重なった結果、TV本編終了時の時点では唯一変身可能な「仮面ライダー」となった(ジョージが各ドライバーを修復すればその限りではないが、本編劇中では修復した描写はなく、そもそもライダーシステムを必要とする要因が無くなった為修復する意味すら無くなっていた……と思われていたが、ファイナルステージにて全員変身したため、一応修復はされたと思われる)。
- リバイスとギーツのコラボ映画である『MOVIEバトルロワイヤル』ではアギレラやジュウガといったサブライダー達が登場してるにも拘らず、何故かデストリームは登場しなかった(デモンズとオーバーデモンズも登場しなかったが、それは別のライダーにスーツが利用されているためである)。ファンの間では「尺の都合なのか?」「改造に回されているのでは?」といった声が相次いでいる。
- 『仮面ライダーリバイス 公式完全読本』にて明かされた真相はとてもシンプルに戸次氏のスケジュールの都合だという。変身した状態で登場し撃破されて生身を晒す…という流れならできなくもなかったらしいが、変身シーンをやらなきゃ意味がないと悔しい思いをしたとのこと。なんともデストリーム愛に溢れるエピソードである。
- 結果、デストリームは映画冒頭のモザイク扱いとしての登場のみとなった。
- 『装動 仮面ライダーリバイスby9』にて食玩化を果たしているが、ゲノミクス形態は立体化していない。『装動ギーツ ID4 Feat.装動 仮面ライダーリバイス』ではヘラクレスバイスタンプのグラフィックが投影されたバージョンのデストリームドライバーが立体化。付け替える事で原作に近い姿に切り替えが可能である。
- 放送終了から約半年後の2023年に、『装動 仮面ライダーリバイス フルゲノミクス&Vシネクストセット』が発売され、そこにクロコダイル、コモドドラゴン、コングゲノミクスの再現パーツが収録されることが決定した。
- スーツアクターの小森氏は仮面ライダーデモンズ・仮面ライダーベイルに続いての登板。
関連タグ
仮面ライダー一覧 サブライダー ビートルライダー 父親ライダー
My_Dream:42話での挿入歌。
仮面ライダーベイル:先駆け
仮面ライダージュウガ:悪魔の力を必要としないライダー。
仮面ライダーギャーゴ:次回作の同時期に登場した父親ライダー。奇しくも両者ともに初登場回を担当したのが杉原監督であり、改造元が冬映画に登場した劇場版限定ライダーである点も共通している。