「我が命を懸けて……世界を守る!」
変身者
・オルテカ
概要
『仮面ライダーリバイス』に登場する仮面ライダー。第7話より登場。
スパイダーバイスタンプとデモンズドライバーで変身する。
第7~20話はフェニックス所属の門田ヒロミが、第21~27話は新生デッドマンズを率いるオルテカが、第28話ではドライバー開発者の息子ジョージ・狩崎が変身した。
その後デモンズドライバーは牛島光や玉置豪が仮面ライダーオーバーデモンズに変身するために使用しているが、第44話では再生産されたドライバーによってヒロミが再び変身した。
リバイスらのゲノムチェンジとは異なり、他のバイスタンプの能力を重ね合わせるゲノミクスチェンジが特徴。
変身ポーズ
ヒロミ
朱肉を押し込んだ後左手を顔の前まで持ってきた後、左手をゆっくり下げながら右手をゆっくり大きくあげて押印する。
オルテカ
朱肉に押印した腕をそのまま水平に持ってくる、シンプルなものとなっている。
ジョージ・狩崎
クウガを彷彿とさせるようなポーズを取り、「カモーン‼」と叫びながら押印する。
ちなみに朱肉を押し込んだ際に出てくる蜘蛛だが、変身者によって糸を巻く強さが違っていたりする。具体的にはヒロミの場合と比べて、オルテカは強く糸を巻き、逆にジョージは弱めの巻き方となっている(ジョージの場合、内部のシステムコアを失い改良途中のものを使ったからという考察もある)。
また、変身時には地面にオーインジェクターと同じグラフィックが映し出される。
形態
基本形態
『Deep.(深く) Drop.(落ちる) Danger.(危機)』
デモンズドライバーにスパイダーバイスタンプを押印して変身する基本形態。
ゲノミクスチェンジ形態
他のバイスタンプの能力を武装として顕現させた形態。
武装にはバイスタンプのモチーフライダーの意匠が表れており、
同時に複数を重ねかけすることも可能。
『バッタ! ゲノミクス!』
バッタバイスタンプを用いたゲノミクス。
両脚がバッタの脚のように変化し、強靭なジャンプ力とキック力を得る。
『モグラ! ゲノミクス!』
モグラバイスタンプを用いたゲノミクス。
腕部にドリル状の武装「デモンディグゾン」を装備する。
『コンドル! ゲノミクス!』
コンドルバイスタンプを用いたゲノミクス。
背中にコンドルの翼を模した「デモンランブルジョーカー」を展開し、飛行が可能になる。
『スコーピオン! ゲノミクス!』
スコーピオンバイスタンプを用いたゲノミクス。
腰部から蠍の尻尾を模した「デモンライドルスティンガ」が生える。
『アノマロカリス! ゲノミクス!』
アノマロカリスバイスタンプでゲノミクスチェンジした派生形態。
両手にアノマロカリスを模した特殊武装「デモンブラディオール」を装備する。単独では未使用。
バッタ、スコーピオン、アノマロカリスを併用したゲノミクス。
強化形態
『Deep.(深く) Drop.(落ちる) Danger.(危機)』
Vシネマ「リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ」に登場した。ジャイアントスパイダーバイスタンプを使用して変身する、スパイダーの系譜にある真のデモンズ最強形態。
関連ライダー
『Unknown.(未知なる) Unlest.(混乱が) Unlimited…(越える…)』
改良されたデモンズドライバーとクワガタバイスタンプで変身する改良型のデモンズ。
公式サイトや番組のイメージソング『ジョージ・狩崎のライダーシステム』でも別ライダー扱いされている。
デモンズドライバーとギラファバイスタンプで変身する、発展型オーバーデモンズ。
公式ではオーバーデモンズとも別ライダー扱いされている。
『Rise.(昇る) Rage.(怒り) Requiem.(悲しみ)』
量産型デモンズドライバーとトルーパーバイスタンプで変身する量産型のデモンズ。
デモンズドライバーとクラーケンバイスタンプでオルテカが変身する新たな仮面ライダー。
同じドライバーを使用する為ここに追記する。
戦闘スタイル
変身者が3人もおり、それぞれで戦闘スタイルが明確に変わっている。
- ヒロミはデモンズとしての特性よりも、強化スーツとしての有用性を武器に格闘戦に持ち込むインファイトスタイルを取っており、ゲノミクスは(複数の重ねがけができないのもあって)戦況に応じてピンポイントに用いる補助的な使い方が目立ち、特に近距離での手持ち武器として使えるモグラを多用している。また、初変身時にはデモンストリングを拘束・防御に用いる、機動力を必要とする場合にはバッタを、空中への追撃時にコンドルを用いる、その他、相手の戦法を見切ってそれを封じ込めつつ効果的な攻撃を加える等、戦闘センス自体はかなり高い。
- オルテカはゲノミクスを多用するスタイルであり、バッタとスコーピオンのゲノミクスを多重使用し、バッタゲノムによって強化されたキック力と機動力にスコーピオンの尻尾による奇襲攻撃も備えた形態でゴリ押しする傾向にある。高速移動してくる相手に対してスパイダーのネットで動きを止めるなど、様々なスタンプの特徴を同時に使用できるデモンズの特性をフルに活かしている。しかし不利を悟ると即座に撤退する傾向もあって、結果だけ見ればヒロミよりも敗北が多めである。
- ジョージは本編中1回しか変身していないため前二者との明確な違いを見つけるのは難しいが、強いて言えばスパイダーゲノムとしての固有能力を活用する傾向にあり、蜘蛛の糸による拘束など支援攻撃的な利用方法が見受けられる。自身がそもそも戦闘要員でないことも踏まえ、主にライブとジャンヌのサポートに徹していた。ただバッタゲノミクスのみでアノマロカリス・デッドマンを圧倒するなどの活躍も見せており、後の戦闘描写も踏まえるとヒロミに迫る技量を持つことが推察できる。
使用アイテム
変身ベルト。第3話で先駆けて登場している。
その変身システムには恐ろしい副作用を抱えており…
変身、ゲノミクス、必殺技に使用。
演じた人物
俳優 | 作品 | 備考 |
---|---|---|
小松準弥 | 『仮面ライダーリバイス』 | |
『仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ』 | ||
『仮面ライダーリバイス The Mystery(ザ・ミステリー)』 | ||
『リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ』 | ||
関隼汰 | 『仮面ライダーリバイス』 | |
濱尾ノリタカ | 『仮面ライダーリバイス』 | |
スーツアクター | 作品 | 備考 |
小森拓真 | 『仮面ライダーリバイス』 | 門田ヒロミ、ジョージ・狩崎変身時。 |
寺本翔悟 | 『仮面ライダーリバイス』 | オルテカ変身時。 |
立体化
食玩・装動シリーズの『装動 仮面ライダーリバイス』第2弾に収録。
複雑なディテールの頭部や胸部装甲等を見事に再現しているが、急いでラインナップにねじ込んだ弊害なのか、肘関節のクリアランスが非常に狭い上、左右の二の腕装甲の僅かな出っ張りによって可動域が大きく阻害されており、肘関節がほぼ動かせない(動かせても30度~40度前後)のが欠点(思い切って出っ張りを削ったり、前腕の隙間を広げる加工をすれば改善は出来る)。
この問題は後のオーバーデモンズでは改善されており、ちゃんと曲げられる仕様になっている。
尚、デフォルトの手首パーツは穴空き拳だが、第3段のオプションセットBにて平手が、第4弾の仮面ライダーリバイ・ジャッカルゲノムでは握り拳が追加された。
更に第8弾ではゲノミクスパーツも立体化され、バッタ、モグラ、コンドルゲノミクスの再現が可能となった。
そして2022年2月18日にはプレミアムバンダイにてS.H.Figuartsの受注が開始。
眼と側頭部の複眼はクリアパーツ、右肩のアーマーは一部が軟質パーツになっていて可動の妨げにならない仕様となっており、印象的なデモンストリング発射を再現する人差し指と中指を立てた手首パーツの他ボーナスパーツとしてイーグルバイスタンプとガンデフォン50も付属する。
立ち位置について
ヒロミが変身する正義のライダーとして登場したデモンズであるが、当初の脚本ではヒロミは第1話における変身失敗により死亡退場する予定であり、演ずる小松のアピールによって脚本が変更、見事ライダーに変身するレギュラーキャラとなったことが後に明かされている。その為、ダークな変身音や見た目も相まって「元々デモンズは悪のライダーとして登場する予定だったのでは?」と推測する声もあった(それの裏付けと言えるかは不明だが、同じプレバン受注のリベラドライバーとは異なり明確に変身者が記載されていない)。だが、オルテカの変身時期でのS.H.Figuartsの説明文では門田ヒロミが変身すると書かれている上、結果的にオルテカの変身期間はヒロミよりも短いため推測の域を出ない。
『フィギュア王No.297』(ワールドフォトプレス/2022年)におけるインタビュー記事『悪魔ライダー黙示録』によると以下の事情が明らかとなった。
- デザイナーの山下真斗によれば「敵陣営のライバルライダー」というオーダーでデザインしたとの事(同インタビューP48より)。
- 複数案のデザインのうち「筋繊維のバイオパーツと硬質のメカアーマーで構成されたハイディテールライダー」、「右肩から大胆に蜘蛛の巣を被ったライダー」というコンセプトをミックスしており、複眼にはデモンズドライバーと同じドットのパターンが取り入れられている(蜘蛛の巣部分にも確認できる)。
- 東映の望月卓Pや石森プロの金子しん一が語る所によると元は仮面ライダーベイルポジションであり、やがて変身者が転々としていく展開が考えられたという(同インタビューP48より)。
- その後、仮面ライダーベイル(仮称:プロトデモンズ)や仮面ライダーデストリーム(仮称:ネオデモンズ)などをデザインするにあたってのベースとなっていった(同インタビューP59、P61より)。
- また、ゲノミクスのラインナップが昭和ライダーばかりなのも、狩崎が最終的な変身者の予定だった為であるが、『仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ』以降の狩崎は徐々に仲間感を増し、悪人にはできなくなって行ったとも語っている(同インタビューP48より)。結果として狩崎がラスボスという構想は仮面ライダージュウガ登場まで待つ事となった。
- なお、現在は別ライダーとして扱われている仮面ライダーオーバーデモンズだが、元はバンダイ側から強化形態ポジションとして考案されたライダーであり、門田ヒロミが変身者という想定だったという。
- しかし、結果として実際に登場したオーバーデモンズのスペックは低く、名称を先に考えなくてはいけない事情から「オーバー」というネーミングにした事を反省点に挙げている(同インタビューP63より)。
つまり、デモンズが敵ライダーの予定だったのでは?/オーバーデモンズは強化形態だったのでは?というファンの疑問は強ち間違っていなかったという事になる。
因みに、後年のレジェンドアイテムではダークライダーとして扱われている。
レジェンドアイテム
後年の仮面ライダー作品やその商品展開において登場した、デモンズをモチーフとしたアイテムやフォームなど。
余談
- 名前の「デモン」が悪魔を意味する英語demonなのはほぼ確定と思われるが、「ズ」が何を表すのかは解釈が分かれるところ。
- 「デモンズシステム」、「デモンズドライバー」の語感からすると「悪魔の」を意味する「demon's」が正しい様にも思えるが、人間とその内部の悪魔の力を合わせるのが本作のライダーであるのを考えると、ヒロミと体内の悪魔という2人=demonsとの意味とも取れる。
- 因みに「demons'(悪魔たちの)」という複数形の言い方もあり、後者の解釈でも「デモンズシステム」「デモンズドライバー」の名称に矛盾は生じない。
- 後に明かされたデモンズドライバーの恐るべき真実、第21話でオルテカが使用、ヒロミが実験台であり本来の使用者ではない事実等を合わせて考えると、やはりdemon's/demons'が自然か。
- デモンズシステムの先駆けは仮面ライダーベイルなのだが、ライダーベイルのシステムが発展、改良されてデモンズシステムが生まれたことを裏付けるように発展後の仮面ライダーデモンズ・スパイダーゲノムはライダーベイルが変身時に右半身にカブトムシが抱きつくようにして装甲に変化するのと同様、変身時に右肩に蜘蛛が張り付いている(目の形状も酷似している)。
- 放送当初に存在が明かされていなかった4号ライダーとしてはかなり異例の登場の早さである。また、2号ライダーを差し置いて先に変身シーンが描かれるのも中々前例がない。主役ライダーより早く変身した2号ライダーは居たが。
- 当初は3号ライダーと目されていたが、後に仮面ライダージャンヌが3号ライダーとして登場し、公式からは概ねジャンヌが3号ライダーとして扱われている為、デモンズが4号ライダーに落ち着いている。その為、前作のバスターに続く、3番目に登場した4号ライダーとなった。
- 仮面ライダーシリーズの中で蜘蛛をモチーフとしたキャラクターは蜘蛛男をはじめライダー怪人としては比較的メジャーだが、「仮面ライダー」として登場するのは実は意外と珍しい。仮面ライダーレンゲル、仮面ライダーキルバスに続く3人目の存在となる(劇中未登場も含めるとスパイダークーラーフォーム、トラッピングスパイダーも存在)。
- メインアクターの小森氏は、前作にて仮面ライダーソロモン、仮面ライダーストリウスを担当しており、今回が初めて味方ライダーを演じることとなる。
- オルテカ版を演じた寺本氏はライダー役は仮面ライダーハッタリ以来である。
関連イラスト
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仮面ライダーリバイス 門田ヒロミ オルテカ(仮面ライダーリバイス) ジョージ・狩崎
仮面ライダー一覧 サブライダー 4号ライダー ダークライダー 怪人ライダー
仮面ライダーギルス:変身する度に身体が老化していくサブライダー。
仮面ライダーG4、仮面ライダーカイザ、仮面ライダーダークキバ、仮面ライダー龍玄・黄泉、仮面ライダードレッド:変身すると命に関わるサブライダー。ダークキバは4号ライダー。
仮面ライダーデルタ:敵幹部に奪われるが、最終的には味方の手に渡った「デモンズ」の名詞に縁があるサブライダー。変身者によって強さや戦い方が変化する。
仮面ライダー黒影:同じ名前を持つ別のライダーや量産型ライダーがいるサブライダー。
仮面ライダーローグ:変身アイテムが「Danger」と鳴る4号ライダー、同じ名前を持つ別のライダーがいる点も共通。
○号ライダー