「初瀬ちゃんっ・・!」
概要
『仮面ライダー鎧武』第12話から登場する量産型のアーマードライダー。
主にユグドラシル・コーポレーションの特殊部隊隊員が変身する。
外見はドライバー以外仮面ライダー黒影と同じ。
量産型アーマードライダーのモデルに黒影が採用されたのは、変身に使えるロックシードの中で最もグレードが低く入手しやすいのがマツボックリロックシードであることや、マツボックリアームズに搭載されている武器が同じく入手が容易なロックシードで変身する形態の武器に比べて扱いやすいこと、黒影の機動力が高いことが理由だと思われる。
ライオトルーパー、仮面ライダーメイジに次ぐ3番目の量産型ライダー。
変身者に特別な資質が求められるライオトルーパーやメイジとは違い、道具さえあれば普通の人間でも変身できる。
特徴
外見は黒影と同じだが、使っているドライバーは帯が銀色の量産型戦極ドライバーであり、フェイスプレートは仮面ライダーナックルと同じ無地のものになっている。
黒影同様アームズウェポンの影松を使う他、変身前から使用していた初級インベスを燃やしつくす程の火力を誇る火炎放射器も装備している。
スペックそのものはオリジナルの黒影と同じで、武器の影松を用いての身軽な動きによる攻撃に加え、多人数での戦闘も行う。
強さ
ダンデライナーやチューリップホッパーなどのユグドラシルが有する豊富な装備をいくらでも使える、元々スペックが低いものの量産型特有の性能の低下がない、量産型らしく数も多いという恵まれまくったかなりの高待遇である。
しかしとんでもない雑魚であり、戦闘員ポジションの初級インベスにすら及ばない。
加えて戦いに及び腰であり、数で優位に立っているにもかかわらず初級インベスすら倒せていない場合が多い。
初級インベスに一対一では圧倒され、身体能力の高い佐n…紘汰などには生身の状態であしらわれるなど能力の低さと変身者の練度の低さが目立つ。
怒りに燃えている鎧武がユグドラシルに乗り込んだ際には1人に複数人が容易く撃退されていた。
これらは恐らく戦う術を持たない研究員達が変身していた為であり、要するに変身者が戦闘訓練などもろくに受けているはずがないただの一般人であることに起因すると思われる。
多少なりとも体を動かす職に就いている人物ならともかく、デスクワーク中心の研究員ともなればこうなってしまうのも流石に無理もない話である。
一方、「指揮官が誰なのか」によって士気が大きく変わるようで、呉島貴虎の指揮下では初級インベスに押されながらも誰一人逃げずに戦い、優れた統制力で敵を圧倒していた。
別の世界の話ではあるが、HEROSAGAでは貴虎の指示のもと、自己犠牲すら厭わない戦いぶりを見せており、スイカアームズの恩恵もあって、巨大な怪人たちと相打ちとなっており、戦果を挙げた(残念ながら自爆という形で挑んだために生存者はいないようだが)。
メタ的に見れば、ヒーロー側の戦力でも、敵の怪人の戦力でもない中途半端な立ち位置のため、活躍の機会に恵まれなかった原因だと思われる。
活躍
当初は貴虎の指揮下で様々な任務をこなしてきたが、貴虎が戦極凌馬に排除してからは彼の指揮下となった。地球に出現したオーバーロード捕獲作戦のためにマリカを筆頭に総動員で出撃するが、その圧倒的なパワーに手も足も出ずに部隊の大部分が半壊して多くの犠牲者を出してしまう。
上記の通り「オーバーロードの捕獲」を優先する凌馬に酷使された挙げ句レデュエにタワーを占拠されるなど致命的な損害を被り、しかも自身の安全を優先した仮面ライダーデュークに見捨てられ、その上大量のインベスを目の当たりにしたことで、ついに戦意を失い全員逃走してしまった。
ヘルヘイムの森の騒動が終結した後ドライバーとロックシードが全て処分されたことで、もう黒影トルーパーへの変身はできなくなっていた。
しかし非常事態が発生した時の為に試作品1機が予備として残されており、街で暴れる仮面ライダー邪武とイナゴ怪人に対抗するべく貴虎からドライバー一式を譲り受けた城乃内秀保が変身し善戦するも敗北し、ドライバーを破壊されてしまった。
この時全てのドライバーが消えたと思われていたがまだ存在しているようで、黒の菩提樹、ネオ・バロン等の裏組織や海外の犯罪者が悪用している。
それなりに荒事にも慣れているであろう連中が変身しているのだが、対峙する相手が歴戦のアーマードライダーということもあってか、やはり雑魚。殆どが大した見せ場もなく倒されている。
『HEROSAGA』では、スイカアームズを纏い前述の通り大活躍。
ただ、その生命を犠牲にした戦い方に、門矢士は(より正確にはそれを命じた貴虎を)非難し、火野映司は目の前で命が犠牲となる無力さからトラウマを呼び起こされた。
メカ黒影
『MOVIE大戦フルスロットル』に登場する機械生命体・メガヘクスが造り出した黒影トルーパーの模造品。
仮面ライダー龍玄と交戦するがあっさりと倒されてしまい、龍玄に回収されたドライバーが貴虎の手に渡ることになる。
外見は黒影トルーパーと全く同じ。
派生作品
ガンバライジングでは3弾からCPU限定で参戦。
主に斬月(斬月・真)らユグドラシル・コーポレーションに属するアーマードライダーと共に登場している。
長らくカード化されなかったが、ナイスドライブ2弾ではレアリティがRとはいえ、なんと城乃内が変身した黒影トルーパーが「黒影トルーパー(城乃内)」として新規ボイスで参戦。
黒影と組む事で、「黒き相棒!」のボーナスが発生する。更に黒影と黒影・真で同時に組ませれば「黒き影!!」のボーナスが発動。
2020年8月には「仮面ライダーバトル ガンバライジング バーストライズチョコウエハース04」付属のプロモーションカードとして城之内版ではない「黒影トルーパー」が登場。参戦から6年越しでカード化された。
今作より敵戦闘員として登場。槍と火炎放射器による攻撃を行う。
ガトリング砲とスタンプ攻撃を行うチューリップホッパーや、耐久力の高いスイカアームズに搭乗した者も存在する。
余談
- スーツは計3着。そのため、CG等を使わない限りは画面に同時に出てくるのは3体までとなる。
- スーツが複数あるためか、仮面ライダー黒影・真、仮面ライダー鎧武・闇、(明言はないが)仮面ライダー龍玄・黄泉のような派生ライダーの誕生にも流用という形で一役買っている。
- 後に登場する始まりの男の鎧がどう見ても黒影のリペイントであるため、1体は改造されたと思われる。そのためか、以降の映像作品では一度に登場するのは2体までになっている。
- また、主要武器である影松も1本、後の鎧武外伝最新作に登場した仮面ライダーシルフィーの武器「ヘルズケイン」に改造されている。
- ベルトにセットしているアクション用のマツボックリロックシードの造形も、通常の黒影をはじめ他のライダーと比べてかなり簡素な作りになっている(よーく見ると解錠ボタンが無い)。
- ホビー雑誌「宇宙船」の当時の記事によれば量産化ライダーのベースになるのは本来グリドンであったとのこと。しかし、グリドンのスーツはコストの問題と時間的に複数着製作するには不向きとの判断から、急遽(グリドンに比べれば)簡易な作りの黒影に変更されたという。玩具において主に黒影トルーパーのマシンとして活躍したダンデライナーがグリドンとのセットになっていたのはそういった背景が影響していると推測される。
- 仮面ライダー図鑑では黒影トルーパー、メカ黒影共に『仮面ライダーじゃない』に分類されている。同じくメガヘクスがコピーした仮面ライダーバロンや仮面ライダーデューク・ドラゴンエナジーアームズは仮面ライダー扱いとなっているにもかかわらずである。
- 「仮面ライダー」ナックルと同じドライバーと「仮面ライダー」黒影と同じロックシードで変身する上に単なる黒影の量産型=正式に仮面ライダーと呼べる立ち位置なため、ますます仮面ライダーとして扱われないキャラクターの定義があやふやとなっている。
関連タグ
仮面ライダー黒影 仮面ライダー黒影・真 メカ黒影 マツボックリアームズ