概要
各作品の正式名称は、第1弾が『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』、第2弾が『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』。
第1弾は2015年4月22日発売、第2弾は同年11月11日発売と、本放送終了後に発表された作品である。
『仮面ライダーW_RETURNS』以来となる平成仮面ライダーのVシネマ。タイトルにある通り仮面ライダー鎧武の外伝作品であり、サブライダーを主役としたスピンオフ作品で、単独ではなく1つのソフトに2本の作品が収録されている。
第1弾では本編途中(20話以降)で起こった出来事を、第2弾では本編の前日譚と後日譚をそれぞれ描いている。
本編では断片的にしか触れられなかった(または触れることもなかった)話も含まれており、掘り下げたものとなっている。
2020年9月に第3弾の制作が決定したことが発表、2020年10月25日に師弟コンビのグリドンとブラーボが主役の『鎧武外伝 仮面ライダーグリドンVS仮面ライダーブラーボ』であることが判明し、同日に配信が開始される。また、舞台版が初出の仮面ライダー斬月・カチドキアームズが正規変身者で映像作品に初めて登場する。
このように鎧武が終了して尚、シリーズが続々とリリースされており、これは歴代の平成ライダーでも類を見ない数である。ある意味で電王の再来と言えるのかもしれない。
ストーリー
第1弾
仮面ライダー斬月
ユグドラシル・コーポレーションでは関係者を狙った謎の襲撃事件が発生していた。シドもその被害に遭う。呉島貴虎も調査に乗り出すが一向に犯人の正体は掴めない。そんなある日、元使用人の女性・朱月藤果が呉島家を訪ねてくる。
仮面ライダーバロン
東アジアの某国からやって来た王子・シャプールは退屈していた。なんとかして執事たちの目を盗み、遊びに行けないものか。そこで思い付いたのは、自分と瓜二つの青年・駆紋戒斗を身代わりに使うことだった。
第2弾
仮面ライダーデューク
本編の前日譚。自身の野心を持たず人類救済のみに執心する貴虎に失望し始めていた凌馬。そんな中、ユグドラシル内部で『ザクロロックシード』を使用した自爆テロが発生。その背後に『黒の菩提樹』を名乗るカルト集団、そして凌馬の前任者であり既に故人となっているはずの狗道供界の名前が浮かび上がり……。
仮面ライダーナックル
本編の後日譚(小説版でMOVIE大戦フルスロットルの後と判明)。舞台は戒斗がいなくなってから1年後。ニューヨークに渡っていたザックは、ペコの行方不明と『ネオ・バロン』を名乗る不良集団の台頭の知らせを聞いて帰国を決意。しかし、ペコは自分の意志で『ネオ・バロン』に付いていた……。
第3弾
仮面ライダーグリドンVS仮面ライダーブラーボ
本編の後日談(『仮面ライダー斬月-鎧武外伝-』の後)。謎の仮面ライダーの策略により、師弟関係の城乃内と凰蓮が争うことに。勝敗の行方は……。
登場人物(※主な登場人物のみ紹介)
第1弾の登場人物
「斬月」の主役。幼い頃が描かれた。昔から笑顔が少なく家族愛の乏しい環境にあった彼にとって、年齢の近かった藤果は数少ない友人のような存在だった。
第2弾の「デューク」、第3弾の「グリドンVSブラーボ」にも登場。
「バロン」の主役。シャプールと瓜二つだったことから眠らされ、勝手に入れ替わられてしまう。
第2弾の「ナックル」にも登場。
「斬月」に登場。貴虎が幼い頃に呉島家に仕えていた女性。彼女の作る不味いアップルパイは貴虎にとって思い出の味になっている。
「斬月」に登場。故人。呉島兄弟の実の父。「ノブレスオブリージュ」を唱える厳格な男。
「バロン」に登場。某国の王子で財団の御曹司。顔は戒斗とそっくりだが性格は真逆で明るく奔放。シャルモンのケーキを食べたいがために抜け出し、戒斗を身代わりに遊びに出かける。
「バロン」に登場。シャプール王子の執事。厳格な性格で、シャプールのわがままさに手を焼いている。
「斬月」「バロン」両方に登場。TV本編の主人公だが今作ではゲスト扱い(特別出演)の為、どちらの話でもストーリーの本筋には関わらず鎧武には変身しない。「斬月」では ヘルヘイムの侵略から人類を救うため「プロジェクトアーク」の実行に覚悟を決めた呉島貴虎の考えに対して反論する。
第2弾の登場人物
「デューク」の主役。貴虎に失望し始めており、既に故人となっているはずの自身の前任者が暗躍していると言う状況に疑問を抱いている。
第1弾にも登場。「斬月」では襲撃事件の犯人について何か知っている素振りを見せて貴虎に事件解決のヒントを与える。「バロン」では財団から個人的な資金援助を受ける代わりに、とある贈り物を財団の使者であるアルフレッドに渡す。
「ナックル」の主役。戒斗がいなくなってから目標を失っていた。その後、ダンサーとして自分がどこまでやれるか試すためニューヨークへ渡っていたが、ペコの行方不明とネオバロンの存在を知り、帰国を決意した。
第1弾の「バロン」にも登場。
「ナックル」に登場。単身でシュラに立ち向かい行方不明になったとされていたが、なんと戒斗と同じ様に強さを求めるシュラに共感し、行動を共にしていた事が判明。
第1弾の「バロン」にも登場。
「デューク」に登場。凌馬の前任者で、ユグドラシルの研究所の責任者を務めていた男。カルト集団『黒の菩提樹』で暗躍しているらしいが、過去のロックシードの暴走事件で既に死亡しているはずの人物で、凌馬は疑問を抱いている。
「ナックル」に登場。ペコの姉。ペコが行方不明になった事をザックに伝える。
「ナックル」に登場。不良集団『ネオ・バロン』のリーダー。かつてチームバロンに所属していたが、戒斗によって追放された過去を持つ。
第3弾の登場人物
「グリドンVSブラーボ」の主役の一人。
世界的パティシエとして人気絶頂となっており、秘書も従えて芸能活動に精を出している。
第1弾の「バロン」、第2弾の「ナックル」にも登場。
「グリドンVSブラーボ」の主役の一人。
有名人となった弟子の姿に心中穏やかでない様子だったが、そこに貴虎から衝撃的な任務の依頼が舞い込んできて……。
第1弾の「バロン」、第2弾の「ナックル」にも登場。
「グリドンVSブラーボ」に登場。
世界的パティシエとなった城乃内の秘書を務め、彼の芸能活動をサポートしている。
登場するアーマードライダー(※初登場のライダーと形態のみ紹介)
第1弾に登場するアーマードライダー
「斬月」に登場。メロンエナジーロックシードをイドゥンに奪われたため、事前に手に入れていたウォーターメロンロックシードを使って変身した。
「斬月」に登場。ユグドラシルの関係者を襲う赤いアーマードライダー。クラックを操り、自在にヘルヘイムの森と現実世界を行き来できる。
仮面ライダーバロン リンゴアームズ
「バロン」に登場。タイラントとの戦いの最中、湊耀子から投げ渡されたリンゴロックシードを使って変身した。
「バロン」に登場。シャプールの命を狙う黒いアーマードライダー。バロンと交戦する。
第2弾に登場するアーマードライダー
「デューク」に登場する、デュークの新たな姿。他のフォームと違い、戦極ドライバーを使用している。アームズウェポンはレモンレイピア。
「ナックル」に登場する、ナックルの新たな姿。アームズウェポンと思われる栗を模した両手のグローブと太陽を模した兜の前立てが特徴。
仮面ライダーセイヴァー ブラッドザクロアームズ
「デューク」に登場する新しいアーマードライダー。
ジンバーアームズの様に、ゲネシスコアをセットした戦極ドライバーに『ザクロロックシード』と『ブラッドオレンジロックシード』を装填している。
「ナックル」に登場する新しいアーマードライダー。
その名の通りスーツの一部が黒くなっている部分以外は、外見・変身アイテム・アームズウェポンなどが仮面ライダーバロン バナナアームズに酷似している。
第3弾に登場するアーマードライダー
「グリドンVSブラーボ」に登場する、グリドンの新たな姿。
見た目はドングリアームズと似ており、よりかっこよくなっている。
「グリドンVSブラーボ」に登場する、ブラーボの新たな姿。
見た目はドリアンアームズと似ているが、カラーリングが禍々しくなっている。
「グリドンVSブラーボ」に登場する新しいアーマードライダー。正体は不明。
個別記事が存在する劇中用語
鎧武外伝2に登場するカルト集団。
イベント
2015年5月5日にグランドプリンスホテル新高輪にて、第1弾が発売された事を記念してスペシャルステージが開催された(第2弾の制作発表もこのイベントにて行われた)。
そして、同年9月9日(水)にはそのイベントの様子を記録したDVDが発売されている。
※出典⇒youtubeの公式動画
その他にも、先行上映会等の多種多様なイベントが各地で開催された。
終わらない物語(公式小説)
2016年3月23日(水)より講談社キャラクター文庫で発売中の『小説仮面ライダー鎧武』の内容が鎧武外伝2とリンクしている。鎧武外伝を視聴し終わった視聴者もまだまだ続く物語に期待されたし。
2020年6月1日に仮面ライダー斬月の小説版が発売される事が決定。講談社キャラクター文庫としては初の同じシリーズからの二度目の出典となる。
史上2作目の快挙
鎧武外伝第2弾のロックシード版が発売初週に3495枚を売り上げて、11/23付オリコン週間DVDランキング総合1位になった。
ちなみに特撮作品のDVD総合1位獲得は、2010年6/28付『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー 特別幕 超全集版』以来、5年5ヶ月振り史上2作目の快挙である。
この快挙を受け、出演者も喜びの声を挙げている。これについては、鎧武外伝公式twitterを参照。
ちなみに、外伝第1弾(ロックシード版)は第8位。
後に発売されたVシネマ作品『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』は総合1位は逃したものの、初週に4000枚売り出すことに成功した。
余談
「斬月」で幼い頃の貴虎を演じた子役・竜跳は『仮面ライダーウィザード』第52・53話で少年(ハルト)を演じていた。「バロン」でアルフレッドを演じた河相我聞とは親子である。
外部リンク
関連タグ
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