概要
内容としては、鎧武外伝第3弾ないしは仮面ライダー鎧武真の完結編。
東映と虚淵玄が監修。
巻末には鎧武の時系列が記されており、番外編のウィザード特別編、『天下分け目の戦国MOVIE大合戦』及び『仮面ライダー大戦』についての記載はないが、作中ではその三作で使われた要素が登場するシーンもある。
呉島光実、呉島貴虎、ザック、城乃内秀保、凰蓮・ピエール・アルフォンゾを中心にしている。
また、準レギュラーであったチーム鎧武のメンバーにもスポットを当てており、彼らが意外なところで活躍する。
時系列としては『鎧武外伝』のその後だが、第3弾である『仮面ライダーグリドンVS仮面ライダーブラーボ』よりは前である。
作中での『仮面ライダー』はアーマードライダーに名称が統一されている。
小説単体でも勿論楽しめるが小ネタがかなり多く、鎧武本編及び外伝に限らず、劇場版や鎧武がある程度メインで関わっていた映像作品は勿論ファイナルステージの要素も取り込まれており、非常に鎧武ファン向けの作品となっている。
更に(読むうえで困るほどではないものの)細かいネタを含めれば鎧武作品以外の平成ライダー及びニトロ作品の小ネタもあちこちに散りばめられている。平成ライダーの知識は多少あった方がより楽しめるかもしれない。
また、本編で明かされなかった伏線の回収はもちろん、詳細や先の展開が描かれなかった部分にある程度の答えを示したり、ファンが妄想していたであろうネタも組み込まれている。その細かさと丁寧さからまるで出来のいい二次創作といった(プラスの意味での)評価も見られる。
出身の関係か『高貴なる精神が結晶したその姿は、明媚たる白き月光アーマードライダー斬月・真』←…のような、人によってはこそばゆい表現があるのはご愛嬌である。
登場人物
主人公その1。
元ユグドラシルのプロジェクト・アーク責任者。
メガへクス撃破後も沢芽市復興に力を注ぐ傍ら、ユグドラシルが遺した技術を回収しつつ、悪用の芽を摘んでいる。
みんな大好き凰蓮さん。
今回は傭兵としての腕を買われて貴虎に力を貸しており、貴虎から新しい戦極ドライバーとドリアンロックシードを託され、仮面ライダーブラーボとして再び戦場に降り立つ。
軍人時代の仲間たちとは強い絆で結ばれており、凰蓮さんに力を貸してくれた。
なお、彼等の名前を始め、ニトロプラスの他作品を髣髴とさせる小ネタが今回所々に散りばめられている。
鎧武外伝2で登場した黒の菩提樹の創始者。
死んだと思われていたが……!?
狗道の手下。
チームインヴィットのリーダー。
洋菓子店『シャルモン』のパティシエ見習い。
今は店長不在の店を仕切ったりするなどパティシエとしての腕もレベルアップしている。
凰蓮さんから再びドライバーとロックシードを受け取り、仮面ライダーグリドンとして事件に立ち向かう。
彼の活躍シーンは多く用意されており、城乃内ファンは必見。
仮面ライダー龍玄の変身者。
この物語の主人公の一人。というか実質的な主人公が彼。
現在は沢芽市の大学生。
かつての行動から、仲間に対してまだやや気後れしてしまう面はあるものの、前を見て進んでいる。
仮面ライダーナックルに変身するチームバロン二代目リーダー。
ネオバロンを壊滅に追い込んでいるためか、裏社会にもその名が轟く有名人。
今回は変身しないが、第2話で見せたスリングショットの腕前を久々に披露する。
今回、光実との和解をようやく果たす事となる。
ユグドラシルの研究員にして仮面ライダーデュークの変身者。
戦極ドライバー、ゲネシスドライバーの生みの親。
(MOVIE大戦フルスロットルで一時的に復活したものの)既に故人なのだが、本作では意外な方法で登場する。
安定と信頼の雑魚。
冒頭、貴虎と凰蓮が追いかけているとある犯罪組織の兵隊たちが変身する形で登場。
非変身要員だが、今回はヒーロー並みの活躍をする。
意外なところからのゲストたち。
他にもライダーファンならニヤリとするネタの数々が…。
ま た お ま え か
今回も物語を引っ掻き回すトリックスターとして登場……するが出番は少ない。
おなじみ本編主人公……なのだが、本編最終局面にて所謂ジョーカー的存在となったために今回出番は非常に少ない。
それでもその存在感は抜群で、今回その超常能力の新たな一端を見せるだけでなく、本編終了後の動向も明かされる事となる。