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ノブレス・オブリージュ…私は自らが正しいと思う信念のために、この命を捧げる!

演:久保田悠来

変身する仮面ライダー

概要

仮面ライダー鎧武/ガイム』の登場人物の1人。

第2話から登場。

ユグドラシル・コーポレーション重役の息子であり、光実の兄。1人称は「」または「」。年齢は26歳

自身も同社主任で研究部門プロジェクトリーダーを務め、自分より歳上の社員達を顎で使える程の権力を有し、主にプロジェクトマネジメントやヘルヘイムの森における研究班の護衛・インベスの掃討を自ら担当し、黒影トルーパー陣頭指揮も行う。

また、仮面ライダー斬月(アーマードライダー斬月)及び斬月・真の変身者であり、以前から戦極ドライバーを所持していたアーマードライダーの第1人者。

豊富な戦闘訓練・実戦経験により、変身後の戦闘力も群を抜いており、身体能力・戦闘センスにも優れる。第4話では、ヘルヘイムの森でデビューしたばかりのアーマードライダー鎧武を襲撃して戦意を喪失させている。

人物像

基本的に寡黙で余り感情を表に出さないため、近寄り難い雰囲気であるが、民間人にまで危害が及ぶことを良しとせず、初瀬亮二をインベスとしてしまった責任の一端を感じて思い悩む、自分を裏切ったシドの最期にさえも悲しみの色を見せる、一度は裏切った湊耀子を許すなど、根っこの部分は葛葉紘汰といい勝負のお人好しで、至極真っ当な正義感と人間性の持ち主。

責任感の強さも筋金入りで、父の教えであるノブレス・オブリージュの精神に則り、力なき者たちを護ることを義務としている。

そのため、人類の1/7しか救えずに多くの人間を切り捨てることとなる「プロジェクト・アーク」実行に当たり、「ヘルヘイムの森侵略に立ち向かい、大量虐殺の罪を背負ってでも人類種を存続させてみせる」という強い使命感、その大罪を一身に背負う覚悟を抱いている。そのために自身の負担は一切厭わず、ドライバーの試作品の被験体すら自ら買って出ている(その際に重傷を負っており、その際の傷が未だに残っている)。

評価項目にもある通り、基本的に善良な人物であり、『仮面ライダー鎧武/ガイム』という作品の数少ない良心である

しかし、そんな彼にも勿論欠点は存在する。それが「身内への致命的な甘さ」である。

実際に序盤からその兆候は見られ、光実が内心では自らの教育方針に反発し、自分なりの生き方を探してビートライダーズに加わっていることに気づかず、凌馬が自分を完全に見限って独自の計画を進めており、シドや耀子が自分ではなく、凌馬に従っているという事実にも全く気付いていなかった。

単に心境変化に気付かないというのみならず、弟・光実によるスイカロックシードの奪取や凌馬の独断によるオーバーロード調査すらも気付かず、シドが光実に無許可で戦極ドライバーを譲渡したこと、弟が隠れてアーマードライダーをしていたことに気付いてもほとんど咎めずに許してしまっていたりするため、もはや悪癖と呼べるレベルである

また、実力の高さに反し、プロジェクトアークやスカラーシステムに対する考えなどの現実主義がたたり、自発的な変化が根本的に欠けている節もある。

最初に得た情報だけで即断してしまい、自ら新たな手段を探すことをしないため、結果的に最初のスタンスにいつまでもこだわり、変化を躊躇ってしまっている(そのため、DJサガラからは「世界のルールに屈服した弱いヤツ」と揶揄されている)。

劇中ではオーバーロードの存在を知って計画変更を命じる等、ある程度の柔軟性は見せているが、「オーバーロードに会い人、類を守ってくれる様に説得する」というプラン自体は紘汰が(正確には彼をそそのかしたDJサガラ)考え出したものなので、自分で切り開いた可能性とは呼べない。

こういった点と上述の身内への甘さから内輪で物事を解決しようとする行動原理が根底にあり、戦極の情報に踊らされ、外部企業と協力・提携することでプロジェクトアークの範囲や規模を拡大するというセカンドオピニオンの発想を欠いたことで、結果的に事態の悪化の片棒を担いでしまっている。

(もっともそのプロジェクトアークも内容が内容の為に外部に漏らすのはマズイと判断するのは間違いとは言いきれない)

総じて、能力の高さと責任感の強さから来る視野狭窄が強く、自ら手を汚す覚悟があると言えば聞こえはいいが、実際は身内の悪い部分や外様の言い分と言った気に食わない事に目を向けられないと言う悪癖を持つ。

彼の場合、弟の光実と違い、犠牲を最小限にと言う利他原理があるだけ悪人に堕ちずに済んでいるのだが、ユグドラシルにおける最後の倫理の砦であるだけにその大きな志とハイスペックを活かす事が致命的に下手なのである。

一方、その気高さと実力は他のメンバーの抑止力・ストッパーともなっており、状況を好き勝手に悪くしたい凌馬やシド等(メタ的には製作陣も)からは行動を制限される目の上のタンコブとして、独自の目的を持つ湊や光実といった身内からは最後の一線を守らせる防波堤として機能していた。

実際、中盤において(一時的に)退場させられるや、あらゆる状況が凄まじい勢いで悪化して行った事実も彼がいかに重要な人物だったのかを物語っている。

ロシュオがそんな彼を助けたのもその境遇が自分と重なるものであったことでシンパシーを感じたからなのではないかとされている。

また、彼が最後まで生存したのは作品全体のテーマである希望の象徴ともいえ、駆紋戒斗の言う「強くて優しい奴から死んで行った」という考えも否定出来たと見ることが出来る。

人間関係

ユグドラシル関係

仲間には基本的に温かく接し、カリスマも持つリーダー気質で、直属の部下たちからは「呉島主任」と呼ばれ慕われている。鎧武がスイカアームズでインベスを蹴散らし部下たちを救ったとき、部下の1人が勘違いして「流石呉島主任だ!」と言い放ったことがあるが、この発言からその圧倒的な戦闘力は部下達より強い信頼を得ていることが窺える。

ただし、そのリーダーの資質というのも理知的な振る舞いに反し物事をマクロに見られない=視野が狭い部分が目立つため、司令官よりも専ら前線に立つ現場監督に向いているといえる。

しかしこの部下への接し方は裏を返せば「甘さ」でもあり、仲間に厳しく接することが苦手ということでもある。それが戦極凌馬やシド、弟・光実の水面下での裏切りを許す結果に繋がってしまった。

また、初期は仲間以外の人間、特に社会的な価値が低いとみなした人間にはすこぶる冷淡な態度をとっており、覚悟も責任感も持たず遊びに興じるビートライダーズ達を社会に貢献しないクズ共」と見下し、彼らをプロジェクトのための実験対象として、戦極ドライバーを用いたアーマードライダーの戦闘テストのモルモットとして扱っていた(実際のところ、ビートライダーズが現れた主な原因としてユグドラシルの強引な都市開発があり、いわばビートライダーズの存在自体がユグドラシルのせいなのだが、貴虎が作中そのことに言及することはなかった)。

家族関係

家庭では、弟の将来を気遣う過保護な兄でもある。

両親が仕事で長らく海外におり(TV本編中では全く触れられなかったが、Vシネマ『鎧武外伝』ではこの件についての言及がある)、少年時代よりほとんど弟の教育を担うこととなっていた。そのため、自分が弟の手本となることに気負い過ぎており、結果的にはそれが逆効果となってしまっていた(余程人間味のある姿を見せる機会がなかったのか、『鎧武外伝』では食事の際に朱月藤果と思い出を懐かしみ、和気藹々としている場面を光実より「初めて見た」といわれる程であった)。

光実には学業に集中し、何れユグドラシルで働く様にと諭しているが、それを息苦しく感じて反発している光実の本心には全く気付いておらず、光実にすら「一番信じてはいけない相手を信じてしまう」と評されている始末であった。

ただ、ある意味で言えば「理解している様に見えて理解しておらず、何処か自分にとっても都合の良い話や価値観を無意識に押し付ける保護者」にも見える姿は現実にありがちな保護者像と言えなくもない。

しかし、徐々に彼の本心に気付き、このギクシャクした関係も紆余曲折を経て最終盤で改善されている分、多少はマシなのかもしれない。

評価

『鎧武/ガイム』における最大の良心

実際、メインライター・虚淵玄氏は貴虎を「絋汰と同じ理想を持つが挫折した反面教師」と位置付けており、本編における彼の行動も彼の持つ良心と現実とのすり合わせの結果であり、基本的には自分の野望や目的を優先する人物ばかりが登場する『鎧武/ガイム』において、ここまで真摯に人々を救おうとした人間は主人公・紘汰以外では彼を置いて他にいない。

その1人の大人として完成された人格と仮面ライダーとしての実力の高さから人気も非常に高く、紘太・戒斗に次ぐ「第3の主人公」とも呼べる存在であり、彼が主役の外伝作品も多数制作されている(弟・光実も事実上の主役を務めることが多い)。

また、仮面ライダーとしては作品におけるパワーバランスを一手に担っていた存在でもあり、ファンからは性能によらない純粋な戦闘力では最強格とされている。

作中では鎧武・カチドキアームズといった明らかに格上の相手でも互角以上に渡り合ったり、ゲネシスを使用した新世代ライダー達に袋叩きにされつつも粘ったり(シグルド・マリカの2人までは動揺しつつも互角に渡り合う)と戦いにおいて余裕を崩すことは滅多になく、おまけに普通ならあっけなく死ぬような状況に陥っても生還する等、悪運も強い。その絶体絶命のピンチにあっても生き延びる強いバイタリティが特に評価されている。

また、斬月・真の勇姿に見惚れて戦意が全くなかったとは言え、戦闘のプロである凰蓮・ピエール・アルフォンゾ一撃で下している点も評価の一因である(逆に映画では本気の凰蓮が貴虎の変身した斬月・真と戦えている)。

実際に、彼が敗北に追い込まれたのは仲間の裏切りや動揺によって心が乱れていた時であり、覚悟さえ固まっていれば、生来の責任感の強さも相まって恐ろしい戦闘力を発揮するのである。

なお、正面から貴虎を一方的に打ち倒したのはフィフティーンメガヘクスの2人のみ。両名共ラスボス格であり、フィフティーンは他平成ライダーと互角以上に戦える程の猛者であることに加え、15人の平成ライダーの力を使えるロックシードによる手数の多さ、メガヘクスはロシュオ並のオーバーロードインベスに匹敵する程の怪人であることもあるが、先述の評価から図らずともフィフティーンとメガヘクスの株も上がる事態となっている(特に、メガヘクスは貴虎を2度も一方的に圧倒しており、斬月及び斬月・真のどちらの状態でも普通の攻撃が通用しなかった強敵で、前者では右腕のみで一方的に圧倒されて変身解除させられ、後者は変身解除は別の理由であるが、羽交い絞めがやっとであった)。

主な劇中の活躍

第4話で初めて主人公の葛葉紘汰と対面し、刃を向ける。

「なぜこんなことをする」と問いかける紘汰に対し、「そんなやわな考え方では世界にはびこる悪意に対応できない」という趣旨の言葉を投げかけつつ圧倒。

戦意を喪失して逃げ去る紘汰を無関心に眺めていた。

それ以降はあまり表舞台には出ず、ヘルヘイムでの調査や沢芽市内に現れたヘルヘイム植物の駆除とその隠蔽に奔走する。

第9話ではその姿を紘汰と光実に目撃され、クリスマスゲームの原因を作った。

また元軍人である凰蓮・ピエール・アルフォンゾというイレギュラーな存在にドライバーが渡った時にはそれを危険視しシドを問い詰めている。

第9・10話の間の話と思われる『天下分け目の戦国MOIVE大合戦』ではヘルヘイムの森の異変を調べるために武神の世界と来ることになる。変身前の姿はほとんど出さず、常時斬月の状態で活動していた。

第11話ではヘルへイムの森に入り込んだアーマードライダー達を斬月で次々と倒して行ったが、アーマードライダー龍玄と戦っている最中にインベスの暴走の連絡を受け、そちらに向かったため、龍玄が弟であることに全く気付かなかった。

さらに、アーマードライダー黒影が事情を知らず、ゲームの一環と思って攻撃して来たことで現場に間に合わず、見下していた存在の鎧武に後れを取るばかりか、会社の秘密を一部知られてしまう。

散々ビートライダーズに煮え湯を飲まされた結果になったが、それでも生来の優しさから彼らをいたぶろうとは考えず、捕まえた紘汰・戒斗の処遇について「ベルトを取上げ、メディカルチェックを済ませたら解放する」とシドに話していた。

第14話では会社に向かう車にコッソリ弟が乗り込んでいたことに気づかず、重要ファイルの入ったパソコンをロックせずに会議室を離れたため、光実にさらなる秘密を知られてしまうことになる。

しかし、続く第15話でユグドラシルより脱走した紘汰・戒斗を監視カメラ映像で発見した際、偶然映り込んでいた弟に気付き、初めて彼が龍玄であったことを知った。

第16話では弟がアーマードライダーであったことをずっと黙っていたシドに激怒するものの、光実を叱ろうとはせずにヘルへイムの森の秘密を見せ、ユグドラシル側への引込みを図る。

第19話にて鎧武との一騎打ちで相打ち寸前となりつつも勝利。変身前の姿で初めて紘汰と面と向かって対話し、彼にもヘルヘイムの真実を伝えるため、光実の時同様その場所に案内する。

そして、第20話で紘汰にヘルヘイムの森が侵食されて滅んでしまった異世界、地球外惑星、あるいは未来か並行世界の地球であることを教え、ユグドラシル及び自分の理念と目的を教え、彼の行動に新たな選択肢を与えることとなる。

第21話では事実を教えたことについて光実に反感抱かれるが、それに対して「自分らしくない」と思いながらも紘汰の前向きな姿勢に気に入っている様子を見せていた。

第22話では市街地にクラックが開いた際、凌馬から沢芽市を焼き払うスカラーシステムのスイッチを押す責任を追う様後押しされ、自身も苦悩の色は見せつつも引き受けるが結果的にはクラックの自動閉鎖が間に合った。

しかし、激怒して社屋に乗り込んで来た紘汰に角居裕也がインベスと化した映像を見せ、彼がそれを知らずに彼を殺した事実を突き付ける。

これにより、戦意を喪失した紘汰を「もう戦う意思をがない」と勘違いしてそのまま帰したが、あろうことかDJサガラの助言によって彼は再奮起。そのままスカラーシステムを破壊されるという結果を招いてしまった。

第27話ではヘルへイムの森で社員を襲撃したデェムシュと対戦した際に鎧武と共闘したことでようやく彼を認め、オーバーロードインベスの存在を知ったことで新たな希望を抱く。これまでの方針を転換しようとするものの、既にその存在を知っていたシドに妨害される。

第28話では凌馬らがオーバーロードの存在を知らないと思い込み、彼らの渋い顔にも気付かずに「新しい希望の選択肢がみつかった」と嬉しそうに説明。その後、オーバーロード捜索にシド・湊・光実と共に出向くが、その途中、突如アーマードライダーシグルドに変身していたシドに襲われる。

シドを圧倒し、アーマードライダーマリカに変身していた湊に取り押さえる様に頼むと今度は彼女に襲われ、劣勢に。加えて、そこに本部でバックアップを行っていたはずの凌馬が現れ、アーマードライダーデュークに変身。変身解除までに追い詰められる。

そしてシグルドに留めを刺されそうになった際に隠れていた弟の姿を発見、「紘汰と共にお前が人類を救うんだ!頼んだぞ、光実!」と彼に叫ぶ。その直後にシグルドに弾き飛ばされ、崖の下に転落してしまった。

直後に湊&凌馬が「この高さでは助からない」「奇跡的に無事でも、ドライバー無しではヘルヘイムの環境下では生きて行けない」と生存フラグらしきことを口にしたが…

案の定、第29話ではしっかり生きていた。しかも裂傷や打撲は負っている様だが、骨折や臓器への損傷等は見た感じ無さそう。さすが呉島主任だ!!

崖から落下し、奇跡的に生存していた彼はオーバーロード・ロシュオと遭遇。ロシュオに怪我の手当てをしてもらった彼は、レデュエの拾った戦極ドライバーを受け取り、凌馬達ですら知らなかったヘルヘイムの森の真実を知る。

第31話ではDJサガラが現れたことでロシュオの本性を知り、また、極ロックシード譲渡の瞬間に立ち会うこととなる。その後、禁断の果実を求めてやって来たシドに憎悪めいた感情を向けていたが、あっさりスルーされ、そのままロシュオに太刀打ち出来ずに呆気なく始末される様を目の当たりにすることとなる。

第35話でロシュオから解放された町の被害状況を確認後、紘汰に事情を聞こうと接触しようとするがそこでようやく光実の本性を紘汰と共に知ることとなる(同時に光実が自分のゲネシスドライバーを所持していた事も知る)。

第36話で紘汰を襲う光実を止めに入った。その後、ビートライダーズが光実について話し合いをする中、ガレージ外で湊から凌馬の裏切りとユグドラシルの結末を知らされる。「凌馬にとっては自身や貴虎も含めて全てが自分の研究の踏み台でしかなかった」と結論付け、「裏切った私を恨んでいないのか?」という問いに対しては「過去の経緯はどうであれ、今は人間同士が争っている場合ではない。オーバーロードに力を合わせて立ち向かうと言うのなら君も貴重な味方だ」と彼女を許す。

その後、暴走した弟を止める為に戦極ドライバーとメロンロックシードを取り、斬月へと変身。光実の変身する斬月・真と戦った。 ドライバーには大きなスペックの差があったが、戦闘スキルでは貴虎の方が上であったため、互角以上の戦いを繰広げる。

しかし、止めを刺そうとした瞬間、光実との思い出が脳裏をよぎり、躊躇った隙にベルトとロックシードを破壊され海へと転落、そのまま生死不明となってしまう。

『黄金の果実争奪杯』ではラピスが作った世界に迷い込み、チームゲネシスの一員としてサッカーに興じていた。

第38話では光実が見た幻覚として登場。倒すことで兄を乗り越えたと言い張る彼に対し「お前の人生は全て私から与えられたものだ。自分の力で勝ち取ったもの等何1つない」「呉島光実は呉島貴虎の影だ。私が消えれば影であるお前もまた消えるしかない」と辛辣な言葉を浴びせた(この幻影自体はあくまで「光実から見た呉島貴虎像」なので、当人とは大きく異なる)。

その後も事あるごとに幻影として現れ、姿を消しても尚、光実の心に巣くう呪縛として彼を苦しめ続けた。

以上のことから死亡したかと思われていた彼だが、第46話でやはり生きていたことが発覚した。しかし、今度は海に転落した後に沖合に流されていた際に救出されたが、漂流による脳のダメージが大きく、医師曰く「回復は絶望的」という状態であった。

そんな中、夢で新たなる世界へと旅立って行った筈の紘汰と再会。そこで地球がヘルヘイムの侵略を免れ、全てが終わったことを知る。そして紘汰に「今の自分が許せないなら、新しい自分に変われば良いと弟に伝えて欲しい、そのためにあんた自身も生まれ変わってくれ」という願いを託され、その想いに応えるかの様に目を覚ました。

上述の通り、仲間内ではやや軽視されていたり足元を見られていた部分も大きかったが、同時に自身の立場や権限を維持する為に必要な存在でもあった事から、彼らの暴走を抑え自重させるある意味リミッター的な役割を無自覚ながら果たしていたといえる。実際に彼という重鎮がいなくなった事で凌馬たちは自身の欲望を剥き出しにした行動を取り始め、その結果シドの裏切り行為と独走によって起こった様々な要因が重なって結果的に世界中のユグドラシルが崩壊すると言う結末を迎えた事から、彼が持つ影響力は周りや彼自身が思っているよりもかなり大きかったようである。

また、凌馬らの裏切りにより、ヘルヘイムの森の谷底へと落とされたり、光実に敗北し、戦極ドライバーとメロンロックシードを破壊されて海中に沈むといった2度の臨死体験から無事生還する等強運の持ち主で、ユグドラシルコーポレーション関係者が相次いで死亡した中、唯一生き残った人物である。

最終回時点では回復。事件の後始末のために必死に奔走し、海外に旅立つ直前である。とも会い、「弟を親代わりとして育てて来た」「弟を理解しきれていなかった後悔を持つ」共通点から心を通わせている。悪用を防ぐため、黒影トルーパーのドライバーは処分していたが、1つだけ残していたものは城乃内秀保が強引に使っている(ちなみに、城乃内に戦極ドライバーを奪われる際は抵抗する素振りを一切見せず、わざと奪われた様に描写されている)。生身で仮面ライダー邪武と闘うも歯が建たなかった。

断る!俺は今あるこの世界を守る!世界を蝕む悪意には2度と屈しない!

沢芽市復興事業に尽力していたが、メガへクス侵略を受けて再度戦場に舞い戻る。

当初は変身が出来なかったが、メガへクスが造り出した黒影トルーパーのうちの一体の戦極ドライバーを光実が回収したものと、チーム鎧武のガレージに1つのみ存在していたヘルヘイムの果実(劇中の描写から、恐らく始まりの女の力によるもの)がメロンロックシードに変化したものを使い、変身が可能となった。

メカ戦極凌馬が変身するアーマードライダーデュークドラゴンエナジーアームズの相手を引受け、圧倒的なスペック差に苦戦する。自分の研究や思想を理解出来ず、メガへクスに反旗を翻す貴虎を「神となるチャンスを2度も手放した本当に愚かで救えない男」と過去の彼との確執への呪詛と共に貶されるが、「お前が語る神等、意味がない空っぽの存在に過ぎない!そしてメガへクスの奴隷に成り下がった今、お前自身が空っぽとなってしまったんだ!」と真っ向から否定する。

因縁を終わらせるべく互いの必殺技が激突し、肩にソニックアローの一撃を受けてしまうが、無双セイバーの一撃で腹部を貫き致命傷を負わせ辛くも勝利。

そして現れたメガへクスに挑むも極ロックシードを取り込んだことで戦闘力が上がってしまい、返り討ちに遭い変身が解除される。それでも諦めず立ち上がると光実からメロンエナジーロックシードを託され、斬月との戦いで破壊されたメカ戦極凌馬の残骸の中から無事であったゲネシスドライバーを使って斬月・真に変身。

メガヘクスは禁断の果実の力を得た極アームズを相手に互角以上に渡り合える存在であったため、ほとんど攻撃を当てられずに終始圧倒されたが、龍玄とタッグを組んで逆転の可能性を諦めずに持ち堪え、極ロックシードを取り返したことで復活した紘汰と共闘する。

全てが終わった後、弟&ザック達と共に笑顔で紘汰・舞を見送った。

Vシネマ

2015年平成27年)4月に発売された本作のVシネマ鎧武外伝』では主役を務めた。時系列は第20話以降。

本編では余り触れられなかった彼の幼少期やについて言及された。また、ユグドラシルのさらなる闇や幼い頃唯一心を開くことが出来た大切な存在の過去を知り、苦悩しながらも「罪を背負ってでも人類を救う」という信念を貫こうとした彼の姿勢。そして決して捨てることが出来なかった彼の優しい心が描かれた。

そして…

貴虎ことアーマードライダー斬月を主役とした『「仮面ライダー斬月」-鎧武外伝-』が平成ライダーシリーズ初の舞台演劇として公演が決定。

勿論貴虎を演じるのは久保田悠来氏本人であり、シリーズ原案・監修には虚淵玄氏が参加。これまで映像では映し出されなかったオリジナルストーリーで、人間ドラマが深く描かれるという。さらに、この舞台版限定フォームとして斬月・カチドキアームズが登場する。

舞台は2019年(平成31年)3月東京京都で公演された。

  • 冷徹なキャラ設定と圧倒的な強さにもかかわらず、彼の行動には上記の通り、脇の甘さが目立つため、視聴者からぽんこつ兄さん扱いされがちである。しかし、同時にヘルヘイムの森の真実とそれに立ち向かう彼の決意・覚悟が明らかとなったこと、及び戦極凌馬・シド・湊耀子の3名が明らかに何か企んでいることから、今や彼の方がユグドラシル唯一の良心という評価に変わった。ネット上ではメロンのアニキ==*メロニキと呼ばれることも。ニーサンとも呼ばれるが、いかんせん(^U^)を連想させるため、現在は作中でも呼ばれていた「主任」の方で定着している。また、メロンニーサンという呼ばれることも。
  • 春休み合体スペシャル』では執務室背後で巨大化したライオンインベストッキュウオーが戦っていることにも気付かず「そんなバカな話があるか、仕事に戻れ!」「みんな…疲れているのか…?」と意にも介さなかった。
    • 実況スレ等は「志村後ろ!」「天然ボケ」等の評価で埋め尽くされたが、元々烈車イマジネーションが足りない者には見えないという設定があるため、徹底した現実主義者である貴虎には、本当にトッキュウオーが見えていなかった可能性もある(ただし、巨大化したライオンインベスはイマジネーション等は無関係であるために見えるはずであるが、こちらも全く気が付いていない)。ちなみに、この件で「メロニキにいわせてこそ意味がある」「人選分かっているな」と貴虎と作品双方の好感度が上がった。
  • 劇場版でシャムビシェが作り出した夢の世界では入院している妻がいるという設定で登場。妻は誰かは明かされていないが、この世界では死んだアーマードライダーも生活しており、時系列的にも『鎧武外伝』第1作の後なので彼女なのではないかと思われる。
  • 久保田悠来氏は『仮面ライダー THE_NEXT』にも出演しており、エピローグで『CRぱちんこ仮面ライダー ショッカー全滅大作戦』を打っていた最中にChiharu怪人態に襲われる男性を演じていた他、後にスーパー戦隊シリーズでは『宇宙戦隊キュウレンジャー』でスコルピオを演じている。こちらも主要人物の実兄である。
  • ちなみに、彼が変身するアーマードライダー斬月・真のモチーフであるメロンの花言葉は「潤沢」、「裕福」など富裕層である彼らしい花言葉となっている。

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    19,297文字pixiv小説作品
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    舞台「仮面ライダー斬月」後。舞台版ネタバレ有 / 鎧武外伝、見てきました。続編を作ってくれることを願ってやみません。その際にはぜひともジンバードラゴンフルーツアームズを出してほしい! / いいね及びブックマークをありがとうございます。地味に続編を制作中です
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    過去に別アカウントで載せていたものですが、ライ…ドカ…メンズとかいうまだ始まってないソシャゲに情緒めちゃくちゃにされて頭おかしくなってしまったので再掲します。 太古の自分による呉島貴虎解釈グツグツドロドロ煮えたぎり全願望ぶち込みコテコテ文章です。下記注意書き。 ※葛葉紘汰のいない世界で呉島貴虎が人類を救おうと奮闘するif話。 ※モブ視点・捏造設定多々含みます。 1ページ…ユグドラシル中堅社員視点。ツイートのまとめなのでわりとダイジェスト。 2ページ〜…1ページの世界観的に続き。呉島貴虎と母校を同じくする元図書委員視点。こちらはきちんと小説ですがダイジェストです。やや夢っぽいかもしれません。 呉島貴虎はユグドラシルタワーのてっぺんから終わりゆく世界を見下ろす姿が何より似合う。 今までに死んだ人間や犠牲になった人間の顔も名前も決して忘れることなく人類の最後に死んでほしい。
  • 酒場・ヘルヘイムへようこそ

    貴虎さんはそのうち白き王と酒盛りでもしそうだったので…その後鉱汰が現れ二日酔いで項垂れている二人を解放するはめになるという前回と同様出来心で書いてしまいました。オーバーロードが酒を飲むのか二日酔いするのか分からなかったのですが(私が)面白ければ良いといういい加減な考えのもとこうなりました。 貴虎さんが生きていた事が一番嬉し過ぎて悪ふざけが過ぎたSSですが、こんなSSに笑っていただけたら幸いです。 書き忘れましたが、悪ふざけが過ぎているので1週間くらいしたら下げます(´・ω・`)
  • Joyeux Noël

    Merry Christmas!
  • 僕はそれを一生抱いて生きていく。

    鎧武46話妄想。ヘルヘイム消滅から、貴虎兄さんが目覚めるまでの間、メロンエナジーロックシードをお守りにしてすがっていた光実の話。夏映画ネタも少し入ってます。光実にサッカー世界線の記憶がうっすらある。
    14,300文字pixiv小説作品
  • 今だけは

    奇しくも16話の次の日が兄さんの日だったということで。
  • 催涙雨

    ぎりぎり七夕に間に合いました。36話があまりにも切なかったです…

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呉島貴虎
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