カチドキアームズ! いざ、出陣! エイ・エイ・オー!
「俺は諦めない…犠牲が必要だっていうなら、それを求めた世界と戦う…!」
概要
仮面ライダー鎧武の超強化形態で、いわゆる中間形態に相当する。変身時に用いる「カチドキロックシード」はDJサガラによって提供されたもので、ヘルヘイムの果実からではなく、こちらの世界の果物であるオレンジをベースに生み出されている。
いわゆる中間形態のポジションだが、『バトライド・ウォーⅡ』、『創生』では鎧武の最強形態として登場(『Ⅱ』時点では極アームズはDLCキャラで別キャラ扱い、『創生』では理由は不明だが究極フォーム扱い)。
『仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ』のEDにも登場した。
容姿
モチーフはオレンジアームズと同様。
フロントブレードも形状も従来の三日月に加え、徳川家康所有の歯朶の葉前立てを思わせる兜飾りが新たに追加され「カチドキブレード」、吹返にあたる「リバーサルアーム」が「カチドキリバーサル」に変化した。加えてウォークラッシャーの上顎部分が大型化し、複眼も完全ではないながらもよりはっきりと分かれたデザインになっている(これに近い処理としては仮面ライダーエターナルの複眼などが挙げられる)。
最大の特徴は鎧に覆われた部分が多くなったこと。
「カチドキラング」や「カチドキアーマー」によって上半身が覆われているのは従来通りだが、下半身を「カチドキブロック」と呼ばれるパーツが覆われているのが他のアームズとは一線を画する。
これにより、強化前よりもさらに戦国武将然とした出で立ちとなっている。
極アームズ変身時にはこれらの鎧が弾け飛ぶが、カチドキアームズから引き継がれるのは戦極ドライバーだけで極アームズはライドウェアと兜ごと姿が一新されており、昆虫の完全変態に近しい変化だと言える。
なお、フィギュアシリーズ「アームズチェンジシリーズ」ではカチドキアームズ仕様の鎧武をベースに他のアームズに換装する事も可能。
データ
身長 | 215cm |
---|---|
体重 | 128kg |
パンチ力 | 16.0t |
キック力 | 21.4t |
ジャンプ力 | ひと跳び16m |
走力 | 100mを7.2秒 |
専用武器である「火縄大橙DJ銃」を利用した近・遠距離攻撃や、持ち前の高いパワーを生かした素手でのラフファイトなどで高い戦闘能力を発揮し、ダンデライナーの一斉射撃でも多少身じろぐ程度の効果でしかないほど、防御面においてもかなりの頑丈さを兼ね備えている。
同じく重装甲が持ち味のスイカアームズとは違って自前の飛行能力を持たない為、空中戦ではダンデライナーに騎乗する事も。
ただし、スピードや感覚強化といった部分においては個々に特化しているジンバーアームズに分があり、敵の特性や場面に応じてこれらの別形態を使うこともある。
前述の通りカチドキアームズとロックシードはDJサガラの手によって作り出された、いわ「本来ユグドラシルの計画上存在しない計画外・規格外のアームズ」である。なお、全てのドライバーとロックシードの開発者であるはずの戦極凌馬もこの形態の存在は知らなかった。
なお、通常の人類が至れる強化形態はここまでとなっているからか斬月に新たに強化形態が与えられた際にはカチドキアームズで打ち止めとなっている。
武器
カチドキ旗
背中に装備する2振りの旗。単なる飾りではなく、攻守一体の武器として使用できる。柄の長さを利用して敵を突く、転倒させるといった使い方ができ、レデュエの放った光弾を受け流すなど結構頑丈である。
初登場回の第23話や第38話の仮面ライダー斬月・真戦では、旗を大きく振り回し周囲の敵や物を衝撃波の渦で巻き込み、同時に炎上・爆破させて吹き飛ばした。
この攻撃法は後にスマホゲームシティウォーズにて、「カチドキ乱世風雲斬」というオリジナル技名称と共に必殺技として収録されていた。
最終決戦では、アクションに耐えきれなかったのか柄が折れて曲がっているのが確認できる。
ちなみにこのカチドキ旗、部品のポロ落ちが頻発したらしく撮影スタッフには不評だったらしい。
『DX極ロックシード』が発売された時点では極アームズの召喚対象外とされていたが、音声が追加されたCSM版発売に伴い、召喚対象と見なされるようになった。
『仮面ライダーガッチャード』ではゴージャスグランドジオウに変身したレジェンダリーレジェンドが召喚したが、「これは…違うか…」と結局使わずに捨ててソニックアローを召喚し直してしまった。
もっとも初見では大旗を武器にして扱う発想自体が奇抜なため到底考えつかないほうが普通といえ、ファンからは「逆にこれを武器として使おうと考えた紘汰や主任のほうがすごい」と評されている。
他には「武器として使おうとはしたがいざ持ってみるとしっくり来なかった」とも解釈できる。
専用武器である銃火器。DJディスクのようなパーツを備えており、これを回すことによりエネルギーを溜め、攻撃に用いる。
また取っ手にあるつまみを調節することで「火縄銃モード」「マシンガンモード」「大砲モード」の3つのモードへ切り替えることができる。
火縄大橙DJ銃 大剣モード
火縄大橙DJ銃の銃口に無双セイバーの刀身を差し込んで完成する大型の剣。
必殺技なしでも相手に大ダメージを与える。
火縄大橙DJ銃(大剣モード)よりも振りが早い為か、こちらを使用することも。
斬月・真やデェムシュ(強化)との戦いで使用。
必殺技
- 火縄大橙無双斬
一、十、百、千、万、億、兆!無量大数!カチドキチャージ!
DJ銃大剣モードで「カチドキチャージ」を使用し発動。強力な斬撃を放つ。
初使用は「春休み合体スペシャル」で、テレビ本編では一度も発動していない。
モグラロイドを撃破。
- 火縄大橙無双砲
「カチドキチャージ」で発動。強化された砲撃を放つ。
キカイダーとの共闘ではキカイダーが砲撃を蹴り込む事で威力が強化されている。
なお、これまでのロックシード同様に「カチドキスカッシュ」(カッティング1回)、「カチドキオーレ」(カッティング2回)、「カチドキスパーキング」(カッティング3回)の必殺技音声も存在するが、劇中では未使用。
仮面ライダー斬月 カチドキアームズ
2019年に上演された舞台『仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-』にて初登場した仮面ライダー斬月の強化フォーム。
詳しくはカチドキアームズ(斬月)の記事を参照。
テーマソング
Rise Up Your Flag
作詞:藤林聖子
作曲・編曲:tatsuo
曲名の意味は「旗を掲げろ」。使用回数は「24・28・30・37」の計4回。
カチドキアームズのテーマソングらしく、歌詞の節々に
「エイッ!エイッ!オーッ!!エイッ!エイッ!オーッ!!エイッ!エイッ!オーッ!!」
と力強い勝ち鬨が入るのが特徴で、覚悟を決めて戦いに臨む紘汰の心情を歌った熱い和風ロックとなっている。
平成ライダーシリーズにおいて、クライマックスで流れる挿入歌を便宜上「エンディングテーマ」と呼ぶが、そういった挿入歌の中でも珍しく本当の意味でスタッフロールでも使用された。
ライドウォッチ
エイエイオー!いざ出陣!鎧武 カチドキアームズ!
エイエイオー!カーチドキー!
「SGライドウォッチ04」の一つとして発売。
必殺技は「無量大数」。
余談
上記の通り久しぶりの客演で(常識的に考えて無理があるとはいえ)カチドキ旗が雑な扱いを受けてしまった上奇しくも東映公式YouTubeOfficialでの『鎧武』配信でのカチドキアームズ初登場回が『ガッチャード』から数週間後だったために配信された際、レジェンドの旗の扱いをツッコんだり嘆く者、フォローする者が続出していた。
『鎧武』世界の強さの指標
初登場時にはそれまで実質「最強のアーマードライダー」だった斬月・真とも真っ向から渡り合い、マリカは変身解除に追い込む事もあった。
第31話にてデェムシュに押されるなど、オーバーロードインベス相手には苦戦する描写もある一方、第32話では前回に比べて遥かにパワーアップしたデェムシュに無双セイバーで一太刀浴びせるだけでなく、攻撃を直に浴びても微動だにせず、そのまま極アームズに変身に移行したり、第36話ではステゴロでレデュエをぶっ飛ばすなどの活躍が見られる。
第26話でユグドラシル側に付いた龍玄はアームズチェンジ中の隙を狙って攻撃して変身解除、第31話ではデェムシュの捕縛を目的とするユグドラシル陣営の不意打ちに加え、デェムシュにトドメを刺されるなど正攻法以外の方法で倒される描写が目立つ。
それほど正攻法で倒すのが難しいフォームであるが、斬月・真(貴虎)は多少ダメージを喰らったが、真正面からの攻撃でヘリポートの外まで吹っ飛ばし、フィフティーンは最強形態である鎧武アームズ(武装はオレンジアームズ準拠)で必殺技を制して完勝するなど真っ向からカチドキアームズに勝利(及び圧倒)したライダーも居り、視聴者間で彼らの評価も上がる要因にもなっている(但し、斬月・真に関しては別に敗北はしておらず、最終的にはピンピンしており、鎧武は目標の達成には成功している)。
しかも、この二人がカチドキアームズを追い詰めたのは初登場したばかりの頃だと言うのだから何かがおかしい。
よって本作のライダーの強さを語る上でかなり重要な位置にあるフォームの一つであるのは言うまでもない。
(※)ただし、第23話での目的であるスカラー兵器の破壊には成功したので大局的には鎧武の勝利で違いない。
「カチドキ」という名前の由来
「カチドキ」という名のフルーツは存在しない。
カチドキとは、漢字では「勝ち鬨」と書く。鬨とは「戦の前に大将の声にあわせる掛け声」を指し、流派による多少の差異こそ見られるものの、一般的には「エイエイオー!」というものが広く知られている(変身音にもしっかり入っている)。そして勝ち鬨とは、この鬨の声を勝利の時に叫んだものである。
ロックシードのモチーフは、多くが植物学上の果実および種子であり、カチドキロックシードにも一部オレンジの意匠が取り入れられている。
※作中での登場以前、外見のネタバレ情報が流れた際に「柿」説も出たが、断面部分の実が8分割されている状態である情報が流れると、柿は柑橘類と違って中で実が分割されていない事からモチーフではないと結論付けられた。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダー響鬼 - 設定のみではあるが、仮面ライダー凱鬼(カチドキ)が存在する。
仮面ライダーゼロワン - 第19話で新屋敷達巳が住田スマイルを罵倒しながら背中に旗を差し込んでいたシーンが話題となった。
ブジンソード - 同じく家康の鎧がデザインモチーフとなっている強化形態。