スプラッシングホエールレイダー
すぷらっしんぐほえーるれいだー
レイドライズ!スプラッシングホエール!
"An aqua current that encompasses everything around it."
「ヒューマギアなんかに負けるかよ…!」
「俺は負けてない……ヒューマギアなんかには負けない!!」
CV:一色湊
『仮面ライダーゼロワン』第19話「カノジョな家売でヒューマギア」から登場。
王波不動産のトップ営業マン・新屋敷達巳が、レイドライザーとスプラッシングホエールプログライズキーを使って変貌したレイダー。
クジラのような顔を持ち、両肩にはクジラのヒレを思わせる青いマントをたなびかせている。
クジラの尾びれを模した扇形の武器「オウギガント」を用いた槍術を得意としており、一振りで家屋などの構造物を吹き飛ばす威力を誇るビックウェーブを巻き起こす。オウギガントの先端から水流弾を放つことも可能。
また、レイドライザーを操作することで、オウギガントの先端に水を纏わせて繰り出す必殺技「スプラッシングボライド」を発動できる。
前話に登場したクラッシングバッファローレイダーとは違い、このレイダーは明確に新屋敷の意識と理性を保っている。
新屋敷達巳(あらやしき たつみ)
「広い家に憧れますよねぇ。バリバリ稼いで、いつかそういう家に住もうって感じですかねぇ!」
「だったら教えてやるよ、ヒューマギアにうってつけの仕事をな! お似合いだよ、24時間突っ立ってても文句一つ言わないんだから! ここで宣伝しろ!!」
演:一色湊
スプラッシングホエールレイダーの変身者。
ザイアスペックを使用している営業マンで、自ら「家を売るために生まれた男」と豪語している。
手段は少々手荒だが、販売成績は王波不動産の中でもトップクラス。プライドも高くヒューマギアの事を見下しており、スマイルの名前を「ダサい」と嘲笑するなど悪辣な面が目立つが、その反面自身の仕事を奪いかねないヒューマギアに対しては強い危機感を募らせている。
「お仕事5番勝負」の2回戦「住宅販売勝負」のZAIA側の代表として呼ばれ、住宅販売員型ヒューマギア・住田スマイルと対戦することとなる。
幼少時代は貧乏で一家で線路横の古く狭いアパートに住むといった苦しい生活を強いられており(それも1K・風呂なし・共同トイレ)、その経験から広い家への憧れと自身の仕事への誇りを持っている。
レイドライザー入手後はスマイルに対し妨害を図ったり、(天津から不正の疑いをかけられているにも拘らず)わざわざ営業中のスマイルの元にクラクションを鳴らしながらやって来て、ヒューマギアを侮辱するなど、次第に手段を選ばなくなっていった。
- 第19話「カノジョは家売るヒューマギア」
「家売る勝負」におけるZAIA側の代表として、飛電側の代表・住田スマイルとどちらが沢山の家を売ることができるか競い合う。
しかし、自身の売上の方が若干勝っているとはいえ、スマイルとの売上差をなかなか引き離せず、その現状を天津に責められプレッシャーを感じていたところ、突然現れた黒フードの人物にレイドライザーとプログライズキーを与えられる。
その後スマイルの営業を妨害するべく、プログライズキーをレイドライザーに装填してスプラッシングホエールレイダーに変身。オウギガントで発生させたビックウェーブで、スマイルが売る予定だった家を破壊した(後に大工ヒューマギア・最強匠親方の手で修理が行われた為、無事予定通りに売り出された模様)。
そのままゼロワンや駆けつけたバルカンと対決するが、ビックウェーブで2人を転ばせた隙に逃走する(その為、或人達は変身者が達巳であることを知らない)。
後日、スマイルの売上にとうとう追いつかれた為、天津から更なるプレッシャーをかけられた達巳は営業中のスマイルの元を訪れ、あろうことか或人達の前で彼女に罵倒の言葉を浴びせる。
その上、スマイルを池に突き落とした結果、達巳の悪意を感知したスマイルがアークによってアークマギア(ネオヒタイプ)に変貌してしまい、襲われそうになったことでその場から逃げ出した。
- 第20話「ソレが1000%のベストハウス」
前話のスマイルに対する妨害により、更に彼女との売上差を広げ、自身の勝利を確信。天津に自身の勝利の確率を聞かれた際には「100%」と返答したが、天津は相変わらず「1000%」に匹敵する完全なる勝利を求めた。
後日、勝負の最後の依頼人として資産家・大城銀之丞から「子供や孫と一緒に過ごせる家を購入したい」という依頼が舞い込み、しかも家の購入に5億という巨額を投じたことから、新屋敷はその額に見合った物件を探し始める。
しかし、性懲りもなくスマイルを妨害するべく、スマイルが探し当てた山中の物件に向かい、そこで家のリフォームを行っていた最強匠親方と遭遇。
親方に対しても罵倒を浴びせ、しかもヒューマギアが人間に手を出せないのを良いことに彼を痛めつける。
結果、新屋敷の悪意を感知した最強匠親方がアークマギア(マンモスタイプ)に変貌。自身もスプラッシングホエールレイダーに変身し、「怪人vs怪人」という形でアークマギアと戦闘を繰り広げ、親方がリフォームをしている途中だった物件を破壊する。
戦いの最中、マギアの出現を察知して現れた不破に変身を見られ正体を知られてしまうが、バルカン・パンチングコングに変身して戦闘に乱入してきた彼を必殺技によって圧倒する。
そこへ天津が現れサウザーに変身すると、バルカンからパンチングコングのライダモデルを奪いアークマギアを撃破した(結果的にサウザーはレイダーに加担した形となる)。
アークマギアが撃破された為、バルカンを「弱っちいなあ~」と馬鹿にしつつ、その場から姿を消した。
その後、5億に見合った豪邸を見つけ大城に連絡するも彼から「君はなぜ家を売る?」と聞かれ、この言葉が心に残ったのか動揺を見せた。
そして大城の元を訪れ、スマイルと自身のどちらの物件が良いかを決める最終判断を待つが、結果的に大城はスマイルの物件を購入することを決定。
何故スマイルの物件を選んだのか大城を問い詰めるが、「家の売り上げよりも私と家族、それに妻の幸せについて考えてくれたからだ。家の広さよりも家族の広さを」と返答される。
自身がヒューマギアに負けたショックを受け、挨拶もなくその場から立ち去るが、外で或人に呼び止められる。
不破からレイダーに変身していた事実を聞かされていた彼に説得されるも、自身の負けを認めたくないがためにレイダーに変身。
或人もゼロワン・シャイニングアサルトホッパーに変身し、戦闘になるが、先程の戦闘とは打って変わってゼロワンに一方的にいたぶられる。一度は手を差し伸べたゼロワンを「ふざけるな!!」と一蹴して殴り飛ばし、「スプラッシングボライド」を発動させるも回避され、最後はゼロワンの「どうして分かってくれないんだ!!」の叫びと共に「シャイニングストームインパクト」を受け爆散した。
変身解除後、今まで自分が行ってきた妨害行動は、全て「ヒューマギアに負けたくなかった」と自分に素直になれずにいた一心であったことを或人達に明かすと、子供時代住んでいた狭いアパートにも家族の暖かい営みがあった事を思い出し、素直にスマイルに「いい家だったな」と謝罪。自身の完敗を認めた。
しかし、スプラッシングホエールプログライズキーを回収した天津が唯阿と共に現れ、「家売る勝負」終了時点で新屋敷の売上の方が上回っていたことを告げ、結果的に2回戦もZAIA側の勝利で終了した。
- 東映公式サイトで設定画が公開されている。
- 演者の一色氏は「見てるみんなに嫌われてやる」という気持ちで撮影に臨んでいたらしく(Twitterでもそう発言)、実際氏の熱演も相まってゲストキャラながらも印象に残るキャラクターとなった(上述の外道っぷりも氏の熱演の賜物でもある)。
- 新屋敷達巳の名前の由来は不動産業者である為、そのまま「新しい屋敷を建てる」に引っ掛けたネーミングだと思われる。
- また、達巳という名前は「辰巳」という十二支を連想させる名前だが、中近東の十二支において「辰」のポジションに相当するのはクジラである。
- 第20話で資産家の大城銀之丞役を演じたのは、『キャプテンウルトラ』でヒーローを演じ、『仮面ライダーアマゾン』のゼロ大帝、『超電子バイオマン』のメイスン等の敵幹部も演じた特撮史の大御所・中田博久氏である。その事を意識してか、作中で彼についてを取材した会社が「週刊ゼロエンペラー」であったり、彼が代表を務めていた会社の名が「芽蘭田グループ」だったりと小ネタが仕込まれている。
- また、新屋敷の回想にて壁に家族の描いた微笑ましい絵が飾られていた中に一つだけ場違いな不気味な絵が飾られており、その絵には「あくまがいる あくまのまち いま゛ いきた いきた」と意味不明な説明文が書かれている。
- デザイン担当・山下貴斗氏曰く、クジラの腹側のイメージで両肩や顔正面にフィン状のパーツを多用し、動きの速いイメージからヒレを模したマントを羽織ってクラッシングバッファローレイダーとのフォルムの差別化を図ったという。また、オウギガントも前述したようにクジラの尾部がモデルとなっている。
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水のエル:「クジラがモチーフ」「青系統が主体のカラーリング」「尾びれを模した武器」などの共通点を持つ。
ホエールイマジン:同じく「クジラがモチーフ」「水流を操る」などの共通点がある。
ロイミュード(死神):頭部の形状や、マントを羽織った姿がよく似ている。