あらすじ
「21世紀後半、人類は遂に宇宙開拓時代を迎えたが、宇宙に進出する人々を襲う未知の危険は多かった。これは、愛機シュピーゲル号とともに宇宙の平和を守るために活躍するキャプテンウルトラの物語である!!」(第1~12話OPナレーションより)
概要
本作は切迫した制作体制が原因で、やむなく打ち切り決定となった「ウルトラマン」の穴埋めを模索していたTBSと、前年から本格的にTV特撮への参入を計画し、提携先であるNET(現・テレビ朝日)以外での民放番組枠獲得に奔走していた東映、双方の思惑が一致して、円谷プロの次回作準備が整うまでの2クール=半年間の契約で製作された。
内容は、キャプテンフューチャー(原作版)の内容が参考にされている。当時はまだ白黒テレビが主流だったので、背景の宇宙は明るい青が採用されて、美術・小道具も派手な原色が多用されている。
第1~12話までは太陽系征服を目論むバンデル星人との攻防戦が展開され、13話以降は路線転換に伴い、「怪獣ぞくぞくシリーズ」として一話につき一体、毎回違う怪獣が登場するようになった。
そして、最終回となった24話では最も難解な最終回といわれるほど様々な解釈がなされていた。
東映としては全力投球だったし、1960年代のSFドラマとして良く出来ているのだが、東宝怪獣映画の総決算としての意味もある前番組が壮絶な完成度&高視聴率を誇っていた為、何かと比較されてテレビ局からの反応は悪く、製作会社も違うので、現在では「ウルトラシリーズ」にはカウントされていない。
なお、放映当時はTBS制作という意味でのウルトラシリーズ第3弾と銘打たれており、当時のイベントでもこう謳わ
れていた。
登場人物
本作の主人公。
本名・本郷武彦。25歳。
宇宙ステーション「シルバースター」にある「少年宇宙学校パイオニアスクール」の教官。
3機に分離する高速宇宙艇「シュピーゲル号」の1号機担当。
宇宙警察から依頼された数多くの事件を解決に導いた英雄として知れ渡っている。
優れた頭脳と鍛えられた体を持つ。スポーツ万能で柔道6段、空手5段。また、射撃の名手でもある。
家族は幼い頃に死別しているが、本編ではその内面を見せるような描写は一切無く、いかなるピンチも冷静かつ的確な判断で乗り越えていく、非常にスペックの高い完璧超人としてのヒーロー象、日本ではあまり類似作の無い「超ベテランのオッサンヒーロー」が描かれている。
演じるのは後に仮面ライダーアマゾンのゼロ大帝、超電子バイオマンのメイスンなどの悪役を演じた中田博久。
なお、キャプテンウルトラを呼び出す時は(キャプテンフューチャーの翻案で)宇宙に信号弾を打ち上げるのだが、これをウルトラサインと呼ぶ。後輩よりも早い。
キャプテンの補佐を務める「キケロ星人」シュピーゲル号の2号機担当。
幼い頃、ある星に1人取り残されていた所を、地球人の科学者に助けられた過去を持つ事から、地球人に対して強い恩義を感じている。
戦闘時は短剣と光線銃で戦うほか、貝殻のような物体に変化する能力を持つ。
おちょこちょいな性格の二枚目半を東映ニューフェイス第10期生だった小林稔侍が好演したが、バンデル星人との戦いを終えて故郷のキケロ星へと帰還する第12話をもって降板した。
これは小学館の児童誌でキャラクター人気投票が行われ、ジョーは子供たちに不人気との統計が出たためなど、その他諸々による大人の事情があったとされている。
後年「とんねるずのみなさんのおかげです」内のコントで同役を演じた。
20歳。キャプテン同様、少年宇宙学校パイオニアスクールの教員。
また宇宙物理学者にして変装の達人でもある。
ジョー離脱後はシュピーゲル号2号機を担当した。
キャプテンの忠実な部下である万能ロボット。口癖は「ホンニョゴニョ〜ン」
宇宙生物や宇宙人の原語を翻訳する機能を内蔵。
戦闘では500馬力の怪力と腕をロケット砲に換装して戦う。
シュピーゲル号では3号機操縦を担当。
ムナトモ博士
シルバースターの長官。50歳。
シュピーゲル号を開発した。
ケンジ
パイオニアスクールの生徒。13歳。
登場怪獣・宇宙人
軟体宇宙人バンデル星人
怪星獣バンデラー
磁力怪獣ガルバン
原始怪獣ブルコング
怪兵器ゲバード
怪生物バンデルエッグ
スパイロケットワルダー
四次元衛星ノズラー
まぼろし怪獣ゴースラー
金属人間メタリノーム
雷雨怪獣アメゴン
合成怪獣バクトン
ゆうれい怪獣キュドラ
神話怪獣ウルゴン
スペクトル怪獣シャモラー
電波怪物ラジゴン星人
プロメザウルスの化石
関連タグ
1967年に放送されていた東映特撮番組
とんねるずのみなさんのおかげです:キャプテンウルタカなるパロディコントがあった。