概要
M78星雲・ウルトラの星のウルトラ戦士が通信用に使用する信号。
『ウルトラマンA』第5話にて、ギロン人とアリブンタの罠に嵌ったウルトラマンエースが、ウルトラの星に救援を求めたのが初使用。
手やビームランプ、ウルトラホールなどからエネルギーを発射して文字を形成し、空や宇宙空間に映し出す形でメッセージを伝える。地球から300万光年先にあるウルトラの星にすら一瞬で届くほどの性能を誇る(使用例が少ないので全員が使えるかは不明だが、マルチバースを超えてのサインを送ったものも存在する)。
何万年も封印されていたウルトラマンベリアルも使用できたことから、少なくともウルトラ大戦争の時期には実用化されていたようである。
通信内容は「立て!撃て!斬れ!」などという恐ろしく適当なアドバイスから、「ウルトラの星に至急帰還せよ!」などという複雑なものまで様々。
思念や複雑な意味合いも送り込めるようで、ウルトラ文字だけだと非常に簡潔な場合も少なくない。例:「カエレ」→ウルトラの父からの帰還命令、「イソゲ トウナン」→ゼットライザーとウルトラメダルがゲネガーグに強奪される緊急事態が発生した。
このサインが読み取れるのはウルトラ戦士か、ウルトラ戦士と一体化している人間のみで、基本的には地球人には見えない。しかし、『ウルトラ超伝説』でも後述により見える形で現し、一時騒然となっている。
また、『ザ☆ウルトラマン』では誰にでも見えることになっている。
監督がウルヲタとして有名なヱヴァンゲリヲン新劇場版:破でもウルトラサインがあるシーンで少しだけ映るシーンがある(作中ではマン、セブン、ジャック、エースのものが使用された)。
弱点
一方通行な上、見えないと意味がない
原理的には地球上における狼煙や信号弾のようなものでしかないので、送ったらもう一度送らなければ続報は伝えられない。送られたほうからメッセージを返すにはこちらもサインを出さなければいけない。また、そもそも受け取る側の視界に入らないとまったく意味がない。『ウルトラマンタロウ』第40話でウルトラマンタロウ=東光太郎は、ウルトラセブンが出したサインを少年の自転車の練習に付き合っていたために見逃し、エースが出したのに気がついたときには、タイラントがもう地球まで近づいてしまっていた。
『ウルトラマンレオ』第38話でもウルトラキーが奪われたことを伝えるも、モロボシ・ダンがMACステーションのモニターに映ったサインに偶然気が付かなければ伝わらなかった。
ウルトラの星の出身者にしか通じない
- L77星出身のウルトラマンレオには当初通じなかった。
- 『ザ☆ウルトラマン』第1話では地球が謎の光に包まれた後に上空に現れたこの文字は、コンピューターでの解析や言語学者の力をもってしも解読不能であった。地球防衛軍はこの不思議な現象に対処するため、各ゾーンに科学警備隊を編成した。また、第27話で上空に現れたU40が発信したウルトラ文字を理解するために、ヒカリ超一郎はわざわざジョーニアスに変身しなければならなかった。
悪用・妨害されやすい
- エネルギーを放射するだけで仕組みはそう難しくないらしく、ヤプールが無記名の偽のウルトラサインでウルトラ5兄弟をゴルゴダ星におびき寄せたことがある。またタイラントは光線でウルトラサインを破壊してみせた。
- 『ウルトラ超伝説』ではグア軍団がゾフィーのサインを真似て、至るところにばら蒔いて誘き寄せに使った。
ウルトラサインが使用されたエピソード
TVシリーズ/OV/ネットドラマ
作品 | エピソード | 使用者 |
---|---|---|
ウルトラマンA | 第5話、第6話、第13話、第31話 | ウルトラマンエース、ウルトラ4兄弟、ヤプール、ウルトラセブン |
ウルトラマンタロウ | 第25話、第40話 | ゾフィー、ウルトラ5兄弟 |
ウルトラマンレオ | 第34話、第38話、第39話 | ウルトラマンジャック、ウルトラ5兄弟、アストラ |
ザ☆ウルトラマン | 第1話、第27話 | ウルトラマンジョーニアス、大賢者 |
ウルトラマンネオス | 第1話 | ウルトラセブン21 |
ウルトラマンメビウス | 第28話 | 光の国 |
ウルトラマンメビウス外伝ヒカリサーガ | STAGE3 | ババルウ星人、ウルトラの父 |
ウルトラマンメビウス外伝アーマードダークネス | STAGE2 | 光の国 |
ウルトラマンメビウス外伝ゴーストリバース | STAGE1 | ウルトラマンヒカリ |
ウルトラゼロファイト | 第二部 | 不明 |
新ウルトラマン列伝 | 第54話 | ウルトラマンギンガ |
ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ | Episode3 | ウルトラマンタロウ |
ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀 | Episode2、Episode7、Episode7、Episode10 | ゾフィー、ウルトラマン80、ウルトラの父、ウルトラマンヒカリ |
劇場版
作品 | 使用者 |
---|---|
ウルトラマン物語 | ウルトラの父、ウルトラマン80、ウルトラの母 |
ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影 | ゼアスの父 |
ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟 | ゾフィー、不明(エンディングロール) |
大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE | ウルトラマンタロウ |
ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国 | カイザーベリアル |
その他
作品 | 備考 |
---|---|
コメットさん(大場久美子版) | 第63話にてウルトラマンタロウがウルトラサインを使用 |
イマジンあにめ3 | 第34話にてウルトラマンタロスがウルトラサインを使用 |
ロストヒーローズ | 何者かがウルトラ・キューブにヒーローを集める為に使用 |
署名としてのウルトラサイン
ウルトラ戦士一人一人が持つ個人署名の事。
初出こそM78スペースを舞台としたウルトラシリーズであるが、実の所、それ以外の宇宙で活躍するウルトラ戦士にも設定されている他、昭和期のサインリストを見るに、ミラーマン・ジャンボーグA・ファイヤーマンなどの円谷ヒーローにも各々の故郷の文字で描かれたサインが存在するようである(参考)。
『ウルトラマンA』第13話、『ウルトラマンタロウ』第33話~第34話にてゴルゴダ星の十字架やウルトラ兄弟が地球再訪時に着ていた衣装に刻まれたウルトラサインがその代表例であるが、これは簡易的なものである。
新世代ヒーローシリーズでも用いられており、ロイヤルメガマスターの使うブラザーズシールドにはウルトラ6兄弟とウルトラマンキングの簡易サインが刻まれている。
『ウルトラマンタロウ』第25話『燃えろ!ウルトラ6兄弟』などのエピソードや設定資料などで見られるウルトラサインはそれらよりも複雑な形状をしており、例えばウルトラマンブルならば、自分のイニシャルである「B」の文字が入っているなどの特徴が見られる。
なお、ヒビノ・ミライが『ウルトラ銀河伝説』で着ていた服に刻まれているサイン、ウルトラゼロアイに刻まれたサイン、クレナイ・ガイが『絆の力、おかりします!』で持っていたウクレレのサインは後者がベースとなっている。
ウルトラサインが存在する戦士
以下は簡易版ではないウルトラサインを持つ戦士の一覧でとなる。
基本的には新世代ヒーローズの合体戦士にはウルトラサインが設定されにくい傾向にあることがわかる。
ちなみにウルティメイトフォースゼロのウルトラサインは『ウルトラマン列伝』第21話~第23話で「ウルトラPAD」(バンダイの玩具「あそべる図鑑 ウルトラPAD」を番組に登場させたもの)に表示される形で判明(ちなみに、ジャンナインにはない)。
- 初代ウルトラマン
- ゾフィー
- ウルトラセブン
- ウルトラマンジャック
- ウルトラマンエース
- ウルトラマンタロウ
- ウルトラマンレオ
- アストラ
- ウルトラマンジョーニアス
- ウルトラマン80
- ユリアン
- ウルトラの父
- ウルトラの母
- ウルトラマンキング
- ウルトラマンスコット
- ウルトラマンチャック
- ウルトラウーマンベス
- ウルトラマングレート
- ウルトラマンパワード
- ウルトラマンネオス
- ウルトラセブン21
- ウルトラマンゼアス
- ウルトラマンティガ
- ウルトラマンダイナ
- ウルトラマンガイア
- ウルトラマンアグル
- ウルトラマンナイス
- ウルトラマンコスモス
- ウルトラマンジャスティス
- ウルトラマンレジェンド
- ウルトラマンネクサス
- ウルトラマンノア
- ウルトラマンマックス
- ウルトラマンゼノン
- ウルトラマンメビウス
- ウルトラマンヒカリ
- ウルトラマンゼロ
- ウルトラマンベリアル(※)『ベリアル銀河帝国』出演時に使用したものとは異なる。
- ミラーナイト
- グレンファイヤー
- ジャンボット
- ウルトラマンサーガ
- ウルトラマンギンガ
- ウルトラマンビクトリー
- ウルトラマンエックス
- ウルトラマンオーブ
- ウルトラマンジード
- ウルトラマンロッソ
- ウルトラマンブル
- ウルトラウーマングリージョ
- ウルトラマントレギア
- ウルトラマンタイガ
- ウルトラマンタイタス
- ウルトラマンフーマ
- ウルトラマンリブット
- ウルトラマンゼット
- ウルトラマントリガー
(※)出典は『てれびくんデラックス 愛蔵版 ウルトラマン全戦士超ファイル(増補3訂版)』(小学館)より。ウルトラマントリガーのもののみ『VBMカードセット ウルトラマンvol.2 ウルトラマントリガー&バルタン星人』(バンダイ)に準じた。
ウルトラ文字
光の国で用いられているとされる架空文字。『ウルトラマンゼアス2超全集』(小学館)におけるピカリ文字(Z95星雲・ピカリの国)という酷似した文字を使用している。
日本語の50音(濁音、半濁音、伸ばし棒、や行やわ行の「い~え段」)に対応しており、2021年7月9日にはLINEスタンプとしても登場した(参考)。
これがウルトラサインとして用いられている作品は『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』、『ウルトラマンネオス』第1話など。
なお、ウルトラマンだけでなく、地球人がこれを用いてウルトラマンと交信を行なった例も確認されており、『新世紀ウルトラマン伝説』ではティガに対してカンペで応援を行った。
通信手段のウルトラサイン以外にも様々な形で登場しており、『ウルトラマンオーブ』におけるウルトラフュージョンカードはウルトラ文字でウルトラ戦士やウルトラ怪獣が表記されている他(劇中プロップとプレバンで展開された「ウルトラフュージョンカードコンプリートセット」が該当)、『ウルトラマンR/B』のルーブクリスタルや『ウルトラマンZ』のウルトラメダル・ウルトラアクセスカードにも同様の用途で使われている。
ウルトラマンニュージェネレーションスターズ(第1期)ではディメンションナイザーの取説はこの文字で表記されていた。
また、アニメ『ウルトラマングラフィティ』では施設名などはこの文字で表記されている。
例としてはウルトラマンが出勤に利用している駅は「ウルトラ駅」、カネゴンが来店したバーは「ライブキング」と読める。