資料に乏しい部分は独自解釈によって記述しております。正しい資料をお持ちの方は随時編集してください。 |
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こちらも参照→星の戦士
概説
地球から300万光年先にある惑星で、惑星そのものを「ウルトラの星」、国家としての通称は「光の国」と呼ぶことが多い(王族が存在してユリアンが登場している他、『大いなる陰謀』では議会が存在することが語られているが、政治形態は不明。王族と議会の両方が存在するあたり、立憲君主制のような政治体制が敷かれているのかもしれない)。
地球より遥かに進んだ超科学を持っており、死亡した人物も場合によっては蘇生可能だったりする。
星の大きさは直径が地球の60倍、重力が120倍ほどもある。でかい。元々は地球と同じように、恒星を回る惑星であったが、26万年前に突如その恒星が大爆発、環境が激変して死の惑星となってしまう。後述のプラズマスパークの完成で何とかこの危機は乗り越えたものの、太陽を失ったからか海が存在せず、動物もほとんど生息していない(いないわけではないが、だいたい光の国の環境急変に適応した超進化生命体ばかりである)。植物も宇宙ゴケが生えている程度らしい。暦は存在し、ウルトラマンタロウは夏にプールで泳いでいたらしいが、季節は明確に定まっていない。都市部は巨大な未来都市であるが、一歩郊外に出ると何も無い荒野が広がっている。また、惑星の周回軌道にも狂いが生じたのか、後述のウルトラキーで制御している。
基本的に善人しかいないこともあってか、ウルトラタワー以外の重要施設が軒並みザル警備であり、幾度となく侵入されている。ウルトラタワーのみ後述するように異常にセキュリティ性能が高い。確認できる機能を見る限り、奪われてヤバイのはウルトラベルよりはむしろプラズマスパークやウルトラキー、宇宙科学技術局の開発した装備品のような気もするのだが。ついには惑星ウルバトのオペレーターAIにも「(惑星ウルバトは)光の国のセキュリティよりは遥かにしっかりと守られていると思うのですが」と言われてしまっている。
もっとも、後述するゲネガーグが強襲してきた際は多くの戦士が大量の光線技で応戦しており、当のゲネガーグはそれを楽々耐え抜いている描写があるため、敵サイドが強すぎる、という理由も少なからずあるのだとは思われる(とはいえ、ベリアルのいた宇宙牢獄が2名だけで守られていたりと配分が微妙な面も散見されるが……制御不能の厄ネタをわざわざ手ずから叩き起こそうとするバカがいるとは誰が予想できただろうか)。
言葉としては、『帰ってきたウルトラマン』の主題歌の「君にも見えるウルトラの星 遠くはなれて地球にひとり 」という冒頭のフレーズが有名になったきっかけ(それまでは『ウルトラマン』の主題歌のサビにある「光の国」がウルトラ族の故郷を指す固有名詞として浸透していた)であると思われる。
このほか、『ウルトラマン物語』の主題歌『ウルトラマン物語~星の伝説~』には、
「神秘の宇宙 守る男の 故郷はここ ウルトラの星 」
「君は観たのか 英雄たちの思い出はここ ウルトラの星 」
というフレーズがある。
また、光の国が存在しない『ウルトラマンダイナ』の主題歌の歌詞にも登場。スーパーGUTSの面々は最終回(第51話)でアスカ・シンが行方不明になった後に、瞬いた星を「ウルトラの星」と呼んでいる。まさか本当にウルトラの星が世界線に行くとは、当時のスタッフは想像もしなかっただろう。
ウルトラ族(ウルトラ戦士)
元々ウルトラの星の住人は地球人と同じ外見の、いわゆるヒューマノイドタイプの知的生命体であった。
しかし、ある時プラズマスパークの事故で、2人の技師がディファレーター光線を浴びてしまう。だがこの2人は却って強い肉体になっていた。そこでウルトラ長老らによる、「国民すべてにこの光線を浴びせてみよう」という方策のもと、光線発射能力や飛行能力などの強大な戦闘力を持った現在の姿になった。
ちなみに、光が主なエネルギーであるため、地球人で言うところの食事が必要ない。
人間に擬態した場合は食事を必要とするが、それゆえに美味な食事に衝撃を受けるケースも多く、中でもウルトラマンメビウスは地球で初めて食べたカレーライスが好物となっている。
「副作用もわからんのにこんなアバウトで大丈夫だったのか?」という声もあるが、発覚したのが絶滅の瀬戸際を脱した直後であるのを考えると、人々にとってこの強大な力は、絶望を乗り越えた自分たちへの運命の祝福であり、これからの未来を切り拓くための新たな手がかりと捉えたためなのかもしれない。
というかこの疑問自体、小さいお友達にもわかりやすく書かれた児童誌などの資料の記述を額面通りに捉えた大きなお友達が抱いたものであるため、筋道を立てて考えれば、ある程度の臨床試験は行われていて然るべきである。
弱点としては、エネルギーの消耗が元の姿より著しくなったことと、プラズマスパーク完成後に惑星全体の気温が一定に保たれたためか温度変化(特に寒さ)に極端に弱い点が挙げられる。
星系外に出る人物には外科施術でカラータイマーが移植されるが、これも損傷すると命に関わる。
色で種族が決まっており、ブルー族、レッド族、シルバー族が存在する。
児童誌の設定によればホワイト族やグリーン族もいるらしいが、どの媒体でも今の一度も姿を見せておらず、近年の資料で紹介される機会もまったくないため、この設定は時とともに忘れられ、自然消滅した可能性がある。かつては「まずレッドマン族とシルバーマン族に分かれていて、そこからさらに分岐する」との設定も載せられていたようだが、こちらは完全になかったことになっている。
この世界のウルトラ戦士の特徴として、起源が一種族であるためか、他の世界のウルトラマンのように状況に合わせた形態変化や潜在能力を解き放った強化形態などを習得しているウルトラ戦士は非常に少ない。
また、習得していたとしても他のウルトラマンから力を授かるなど、何かしらの外的要因がある場合がほとんど。
光の国生まれのウルトラ戦士のなかで、他のウルトラマンに由来しない形態変化を習得しているのは、現在判明している限りでは、ウルトラの父、ウルトラマンメビウス、ウルトラマンゼロの3名のみである。
重要項目
プラズマスパーク
ウルトラの星の最重要施設であり、プラズマスパークコアとタワーによって構成される人工太陽。太陽の爆発によって死の星となったウルトラの星を救うべく、ウルトラ長老たちが総力を結集して作り上げた。
半永久的に続く膨大なエネルギーを持ち、ディファレーター光線によって惑星全体の環境を司っている。何らかの原因でプラズマスパークが停止してしまえば、ウルトラの星はあっという間に熱と光を失い、闇と氷に閉ざされた死の星に逆戻りしてしまう。ディファレーター光線はウルトラ族の肉体をパワーアップすることも可能であるが、過剰に浴びすぎると逆に悪影響を及ぼしかねない危険性もあり、実際にやらかした人は火傷でもしたかのように全身から煤のような黒い煙を立ち登らせ、明らかにもがき苦しんでいた。タワー内部への立ち入りは宇宙警備隊法で厳しく制限されているという。
また、星全体がディファレーター光線で覆われているので、異星人への悪影響も懸念されており、ウルトラの星で肉体的に弱い異星人の立ち入りが許されているのは、宇宙港スペースポートのみに限られる。例えば『ウルトラ銀河伝説』では、「ウルトラマンの力を持たない者にはこの星の光は耐えられない」として、ZAPの面々はスペースポートにのみ招かれた。ただし、M78星雲人由来でなくても、「ウルトラマンの力」を持つ者であればディファレーター光線を浴びても平気である模様。
プラズマスパークのデザインは映像作品では『ウルトラマンタロウ』でイラストという形で描かれ、『ウルトラマンFighting Evolution Rebirth』とそのステージグラフィックを流用したゲーム版『大怪獣バトル』ではデザインが変わっている。現在では『ウルトラ銀河伝説』のデザインが主流となっている。
さらにウルトラ戦士に光の祝福とでも呼ぶべきさらなる力を授ける場面もあり、単なる人工太陽ではないことが示唆されている(ウルトラマンは、後述のようにゼロがプラズマスパークの祝福を授かった際、「聖なる光が彼を選んだか」と表現した)。
先述の『FER』ではウルトラマンにエネルギーを与えてギガスペシウム光線の発動を促し、『ウルトラ銀河伝説』ではゼロスラッガーにゼロツインソードに変形させる力を与えた。
ちなみに、漫画『ULTRAMAN』では、光の国の人工太陽が大爆発を起こした影響で、光の国を含むM78星雲の8割の惑星が消滅、さらに爆発を起点として生じた空間の亀裂を中心に徐々に宇宙が収縮を始めるという宇宙収縮現象が発生、いずれ宇宙そのものが崩壊するかもしれない可能性まで浮上するというとんでもない事態を引き起こしてしまっている…
とされていたが、それは星団評議会のデマである。評議会に加盟せず独自に活動を続けるウルトラ族を評議会が危険視し、プラズマスパークの機能を奪って宇宙から完全に隔離してしまったという。
ウルトラベル
ウルトラ大戦争終盤、エンペラ星人軍団の圧倒的戦力の前に陥落寸前まで追い込まれたウルトラの星を救うべく、ウルトラ長老たちが急遽作り上げた最終兵器。
「ひとたび鳴らせば宇宙の悪は一瞬にして滅ぶ」と言われ、これによりエンペラ星人の軍団は一撃で全滅し撤退し、光の国を勝利に導いた。
普段はウルトラの星の郊外にあるウルトラタワーの最深部に封印されている。
タワーを守る炎は、ウルトラ6兄弟が合体した「超タロウ」でさえごくわずかな時間しか耐えられないほど強力である。
ムルロアの黒煙で覆われた地球を救うべく、3万年ぶりに封印を解かれたのが唯一の使用描写である。
『FER』ではカオスロイドTによって奪われ、普段は体内に仕舞われているが、必殺技発動時に取り出されて相手に様々なデバフを与える。
ウルトラキー
ウルトラの星の軌道を司る装置の制御キー。これを失うとウルトラの星は軌道を外れて遊星となる(劇中の描写からしてウルトラキーのある場所に引き寄せられる可能性が高い)。また、惑星を一撃で粉砕するほどのビーム砲にもなり、ウルトラの父が悪魔の星と呼ばれたデモス一等星を破壊している他、『ウルトラマン超闘士激伝』では太陽すらも破壊可能とされ、宇宙最強の肉体を持つ超闘士ウルトラマンすら殺しかけた。このように武器として使う場合もあるので、正しい手順でキーを外せば問題ないのかもしれない。
ウルトラベルとは別のウルトラタワー内部に設置されているが、ババルウ星人はタワー自体をぶっ壊して内部に侵入してキーを強奪している。
そんなプレシャスも真っ青のヤバすぎる秘宝であるが、なんとスマホゲーム『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』にてにせアストラの実装が決まった際、ウルトラキーによる砲撃がこいつの必殺技として採用されてしまった。
『FER』ではカオスロイドSによって奪われ、武器として扱われている。
代表的な組織
ウルトラ長老
ウルトラマンキングを始めとする、文字通りウルトラの星の長老であり、指導者層でもある。優れた科学者集団でもあり、プラズマスパークやウルトラベルも彼らの作品。
宇宙警備隊
3万年前のエンペラ星人による「ウルトラ大戦争(ウルティメイトウォーズ)」を経て結成された平和維持組織。日夜宇宙の平和のために活動しており、凶悪な怪獣の退治や侵略宇宙人の撃退、星間戦争の調停等を行っているらしい。初代隊長はウルトラの父だが、現在はゾフィーが隊長を務めている。ウルトラの父は現在「大隊長」として「本拠地にいる総責任者」のような立ち位置にいるようだ。
所属の大半はウルトラ族であるが、設立に当たっては他の平和を愛する惑星とも協力しており、異星人も多く所属している。また、ザッカルの故郷であるL85星などが所属する宇宙連合「銀河連邦」にも認められており、協力体制にある模様。近年では並行宇宙にも活動域を伸ばしている。
警備隊の中でも最精鋭のチームがウルトラ兄弟であり、武功・人格ともに優れた生ける伝説として尊敬を集めている。
無論、たとえ異星人隊員であっても素質が認められれば「兄弟」に列される。実例としてはレオ、アストラ兄弟など。
M78星雲人の気質上、できるだけことを穏便に済ませるのがモットーであるため、侵略宇宙人が現れても現行犯を処罰するだけに留め、出身惑星を直接破壊するような真似はせず、防衛している星の住人が解決すべきと見なした問題にも過度な介入はしない。
ただし、バルダック星のように星全体が明らかな侵略目的で活動していて、天体そのものが他惑星に危害を及ぼすなどの条件が満たされれば破壊することもないわけではない(これを裏付けるかのように、侵略宇宙人の出身星の住人=悪者ではないという描写が新世代ヒーローズでは目立っている。一応昭和ウルトラでもキュラソ星のような前例がある)。
この他、戦闘を専門とする特別攻撃隊の勇士司令部や、宇宙警備隊基地の警邏や情報収集などで活躍する宇宙保安庁といった特別部隊が存在する。勇士司令部では、ウルトラセブンの父もしくは兄が現司令官を務め、ウルトラマンネオスが所属しており、宇宙保安庁には、セブン21が所属している。
また、マックスやゼノンの所属として文明監視員という職種が判明しているが、宇宙警備隊内の部署なのかどうかは明言されていない。
銀十字軍
こちらもウルトラ大戦争時に設立された医療機関。ウルトラの母が責任者を務める。
宇宙科学技術局
光の国における総合研究機関で、ウルトラマンヒカリがかつて所属していた。
宇宙警備隊の後方支援や新技術の開発、さらには過去の遺物の管理など、科学にまつわる様々な仕事を執り行っている。近年のシリーズでは変身アイテムや強化アイテムの開発にも深くかかわっており、発明の恩恵に与ってきた戦士は数知れない。日々の戦士たちの戦いを裏方から支える重要な組織と言えるだろう。
その一方で、開発したアイテムや装備を敵に盗み出されたり、技術が何らかの形で敵の手に渡ってしまうといったアクシデントもたびたび発生しており、間接的にではあるが宇宙に危機をもたらす遠因となってしまったこともある。
関連施設
スペースポート
ウルトラの星を訪れた宇宙人が利用する港。ディファレーター光線の影響が出ないよう強力なバリアで覆われている。重力も低減されており、地球人でも活動可能。
ウルトラ学校
宇宙警備隊の養成学校(士官学校)と一般市民用の学校がある模様。
前者はゾフィーやタロウが、後者はウルトラマン80が教官を務める。
周辺の惑星
前述の通り、ウルトラの星のある太陽系は壊滅状態にあるため、海水浴などのレジャーはM78星雲にあるアニマル星、バッファロー星、メタル星などに行くことが多いらしい(バッファロー星は『ウルトラマンSTORY0』にて地球人に似た種族が棲んでいることが確認されている)。
セブンはこれらの星でカプセル怪獣を調達した。
主な歴史(27万年前~2006年)
前史(~27万年前)
ウルトラの星の歴史で最も古い記述は、「ウルトラの星は40万年間一度も犯罪がなく、警察は廃止された」ということである(現在でも後述のベリアル関係以外には警察署や牢屋は存在しない。とはいえ、一部漫画作品では「交通整理のおまわりさんウルトラマン」が描かれているなど「一般市民をサポートする人」としての警察官はいる可能性はある)。すなわち、ヒューマノイドだった時代から既に14万年間も繁栄していたということになる。
もっとも、地球がマグマオーシャンだらけだった時代から侵略行為をしまくっていたバド星人や、約1億3000万年前に地球の植民地化に成功したオリオン星人とかもいるので、ウルトラ世界ではさほど長くないのかもしれないが…。
ウルトラ族誕生(27万年前~3万年前)
27万年前の太陽爆発に伴いウルトラの星は死の星と化すが、プラズマスパークの完成に伴い。どうにか惑星は安定する。事故によるディファレーター光線漏れが影響でウルトラ族が誕生する。
宇宙の帝王ジュダ(5万年前)
宇宙の歪みからジュダという悪魔のごとき存在が誕生し、全宇宙を我が物とすべく数多の星々を滅したが、ウルトラ戦士の活躍により宇宙の歪みが修正されたことで封印された。
しかし、宇宙の歪みはいずれどこかで発生してしまうため、以降も幾度となく復活し、ウルトラ戦士たちと対峙している。
ウルトラ大戦争勃発、宇宙警備隊設立へ(3万年前)
長らく平和だったウルトラの星だったが、太陽爆発から23万年の時を経て、宇宙征服を目指して支配領域を拡大していたエンペラ星人の大軍団の侵攻を受ける。ウルトラマンケン(ウルトラの父)やウルトラマンベリアルが中心となり、総力を挙げて立ち向かうものの、圧倒的戦力の前に敗北寸前に陥る。戦争終盤に完成したウルトラベルの力でエンペラの軍勢は壊滅し、エンペラ星人もケンとの一騎打ちで重症を負い撤退したことで辛くも勝利を収める。
この戦いを経て、周辺の惑星と提携した宇宙警備隊が設立され、同時に銀十字軍も設立された。
なお、正確な時期は不明だが、ちょうどこのころ惑星クシアで人工頭脳ギルバリスが製作者であるクシア人に対して反乱を起こし、惑星そのものが乗っ取られる事件が発生。
クシア人たちは最終的に滅ぼされてしまうものの、ギルバリスへの対抗手段として、ギガバトルナイザーとギガファイナライザーという2つのアイテムを作り出した。
しかし、ギガバトルナイザーは、後に何らかの経緯で全知全能を僭称する強大な宇宙生命体の手に渡ることとなり、これが後に長きに渡って宇宙全土を大混乱に陥れる原因となってしまう。
ベリアルの乱
ケンが宇宙警備隊の初代隊長に選ばれたことに嫉妬したベリアルは、ケンを超える力を得るべくプラズマスパークコアの奪取を試みるが、余りの高エネルギーのために逆にダメージ負い失敗し、ウルトラの星を追放されてしまう。途方に暮れるベリアルの前に、元の肉体を失い、新たな器を得るべくレイオニクスバトルを目論んでいたレイブラッド星人が現れ、彼に自らの因子を植え付けてレイオニクスに仕立て上げ、ギガバトルナイザーを与えた。
復興中のウルトラの星に舞い戻ったベリアルは、復讐を果たすべくギガバトルナイザーを振り回して大暴れするが、駆けつけたウルトラマンキングによって宇宙牢獄へ封印される。
現在まで、ベリアルは唯一の「光の国の犯罪者」である(と思われていたが、最近になってもう一人いた可能性が浮上している)。
侵略者の増加
エンペラ星人を退けたことで有名になったウルトラの星を侵略しようと、様々な勢力がウルトラの星に攻め込んだが、ガルタン大王を始め尽く撃退されたという。
ちなみに若かりし日のゾフィーは、これらのエイリアンの討伐戦で輝かしい戦果を上げ、スターマークを授与された。
命の固形化技術の成功
ブルー族の天才科学者ウルトラマンヒカリの発明により、「命」を固定化して失った「命」を取り戻せるようになる。これによりウルトラ族の不慮の事故や怪獣との戦闘による死者は大きく減り、発明したウルトラマンヒカリはゾフィーに次ぐ2人目のスターマーク授与者となった。
地球との関わりの始まり
地球に人類が出現すると、ウルトラ戦士も様々な目的で地球を訪れるようになる。5000年前のバラージ王国でアントラーと戦ったウルトラ戦士、3000年前にタブラを封印したウルトラ戦士など、戦いのために訪れた者、遠足などの目的で訪れた者が記録に残っている。
ウルトラ戦士による地球防衛の始まり(西暦1966年 / 『ウルトラマン』の時代)
ゴメスとリトラの出現を機に、地球が怪獣頻出期を迎えた矢先、宇宙の墓場に移送中に逃亡したベムラーを追って一人の宇宙警備隊員が地球を訪れる。彼は科学特捜隊のハヤタ隊員操縦の小型ビートルと衝突事故を起こし、誤ってハヤタを死なせてしまう。責任を感じた彼はハヤタと一体化することで蘇生させ、地球に留まる運びとなる。そして、ハヤタより「ウルトラマン」の名を贈られ、幾多の怪獣や侵略宇宙人と戦っていくことになる。
実はこの時期、地球にはすでに幾多の侵略宇宙人が飛来しており、バルダック星人やボーズ星人のように定住している者もいた。
ゼットン星人の大軍団による地球侵攻に際し、ウルトラの星からゾフィーが援軍に向かったが、時すでに遅く、ウルトラマンはゼットンに倒されてからだった。ゾフィーが持ってきた新たな命(これはヒカリの発明の一環)によって蘇ったウルトラマンは、ハヤタと分離してウルトラの星に帰還。
こうして、地球人とウルトラ戦士たちは出会ったのである。
恒星間侵略戦争、宇宙人大侵略(西暦1967年 / 『ウルトラセブン』の時代)
ウルトラマンと科特隊の活躍で多くの強豪が退けたことで地球も有名になったのか、侵略宇宙人が多数地球圏に現れるようになった。
この時期は激化の一途を辿る星間侵略戦争の真っ只中であり、侵略宇宙人が相次いで来襲したのは、地球もその渦に巻き込まれたためである。
太陽系の恒点観測のために派遣され、地球を訪れた観測員340号は、仲間を助けるために自らを犠牲にしようとした地球人の青年・薩摩次郎をモデルに地球人の姿となり、クール星人事件をきっかけに地球に長期滞在。モロボシ・ダンと名乗ってウルトラ警備隊に入隊し、侵略宇宙人と戦うこととなる。彼は地球人から「ウルトラセブン」という名前を贈られ、以後これを誇りとして自称するようになった。
宇宙人である自分が、他の宇宙人との争いに介入することに加え、ノンマルト事件やギエロン星獣事件のような地球人の行動に心を痛めながらも戦い続けたセブンだが、やがてその肉体は限界に達してしまう。ゴース星人率いるパンドンの戦いを最後に、ウルトラの星に帰還する。
ウルトラ兄弟の帰還(西暦1971年 / 『帰ってきたウルトラマン』の時代)
しばらく地球怪獣の出現が途絶えた地球だが、文明発達による環境破壊や異常気象が多発し、タッコングとザザーンの出現を皮切りに再び怪獣の出現が増加していく。宇宙警備隊はこの時期、正式に地球を防衛対象に認定し、ウルトラマンジャックを派遣する。ジャックは、タッコングから少年と仔犬を庇って命を落とした郷秀樹と一体化。ジャックは当時、地球人から「帰ってきたウルトラマン」と呼ばれていた。
ベムスターに苦戦するジャック救援のためにセブンが再び地球圏を訪れた他、ナックル星人に敗退したジャック救助のためにセブンとウルトラマンが同時に派遣されるなど、この時期からウルトラ兄弟と呼ばれるようになっていく。
ウルトラ抹殺計画と称し、命の固形化技術を狙ったバット星人による地球とウルトラの星への同時侵攻が開始され、地球侵攻を防いだジャックはウルトラの星への帰還を余儀なくされた(ウルトラの星に攻め込んだバット星人はあっけなく撃退されたらしい)。
この事件に自責の念を抱いたヒカリは、技術局長官を辞任して放浪の旅に出ており、時期は不明であるものの(恐らくはタロウが地球での任務を終えた後?)美しき惑星アーブと交流を深めていた。しかし、後に高次元捕食体ボガールの襲撃を受けたアーブはヒカリとの共同戦線も虚しく滅亡してしまう。復讐に取り憑かれたヒカリは、アーブの秘宝である伝説の鎧を身に纏い、復讐の鬼ハンターナイトツルギに零落してしまう。
異次元人ヤプールの脅威(西暦1972年 / 『ウルトラマンA』の時代)
異次元の悪魔ヤプールが、怪獣を超えた生物兵器・超獣を率いて地球圏の宇宙に現れ、侵攻を開始する。この事態を受け、ウルトラマンエースが地球に派遣される。エースは、超獣兵器第1号ベロクロンから人々を守ろうとして命を落とした北斗星司と南夕子に自分の命と力を与えた。序盤は北斗と夕子がエースに合体変身していたが、月星人である夕子が中盤で同胞のもとに帰ったため、以降は北斗が単独変身している。
やがて、無数のヤプールの集合体である巨大ヤプールがエースとの直接対決の末に撃破され、ヤプールの野望は打ち砕かれたように思われた。しかし、ヤプールの残党や巨大ヤプールの破片から超獣は出現を続け、ヤプールの配下や、ヤプールを警戒して地球侵略を躊躇していた宇宙人も次々と地球に侵攻し始める。巨大ヤプールが撃破されて以降、苦戦どころかエースが倒されたり、戦闘不能になるケースも増え、超獣の能力の前に苦戦するエースを救援するためにウルトラ兄弟(特にゾフィーとセブン)が度々地球を訪れるようになる。
一方で、ヤプールの罠でゴルゴダ星にエースを含むウルトラ5兄弟が集められて一網打尽にされたり、ヒッポリト星人襲来の際はウルトラ5兄弟が全滅し、ウルトラの父が初めて地球を訪れる羽目に陥った挙句、ウルトラの父も倒される事態となったこともあってか、ヒッポリト星人戦以降は、エース以外のウルトラ兄弟が直接地球に来ることがなくなり、エースが治療で光の国に呼び戻されることすらあった。
他方クリスマスの頃のスノーギラン出没の際にはウルトラの父が再び地球を訪れ、これが後に地球での「ウルトラの父降臨祭」の起源となる。
最強超獣ジャンボキングを操るヤプールの策略で、エースは地球人に正体を明かさざるを得なくなり、地球を離れた。
ウルトラ兄弟の活躍ピーク、そしてエンペラ星人の影(西暦1973年 / 『ウルトラマンタロウ』の時代)
超獣の出現がなくなりつつあった地球だったが、超獣を凌ぐ宇宙大怪獣アストロモンスが出現。アストロモンスとの戦いで瀕死の重傷を負ったZAT隊員・東光太郎と一体化し、エースの後を受けて地球防衛に就いたのが、ウルトラの父とウルトラの母の実子ウルトラマンタロウである。
タイラントやムルロアなどの強力な怪獣の出現も増加し、ウルトラの母やウルトラ兄弟の派遣も続けられた。中でもバードン戦ではタロウとゾフィーが死亡し、タイラント戦ではウルトラ5兄弟が敗退するほどであった。
この時期にエンペラ星人が再び暗躍を始めたらしく、配下のテンペラー星人を差し向けたり、復活したヤプールに接触していた。ヤプールは勢力を回復することなく倒されたものの、さらに宇宙に大規模な戦争が勃発し、幾多の勢力がしのぎを削っていたらしい。
メフィラス星人二代目などいかにも戦闘に不向きな幹部宇宙人が襲来したり、投入する戦力や作戦期間から見て成功がとてもおぼつかないであろう作戦、一発逆転狙いの博打めいた作戦で攻撃をかけてきた宇宙人が多かったのは、戦争が激化による人員や資源の不足で多くの戦力を割けなかったからだと思われる。入手に成功しても使いこなせるとは限らない力に賭けたドロボンなどは、よっぽど敗色が濃厚だったのだろう。それはともかく、マジで手に入ってしまうのは驚愕するより他にないが。
ウルトラ兄弟は当時「ウルトラ6兄弟」の総称が用いられ、彼らの地球での活躍は最盛期に達していた。
バルキー星人との戦いを経て、タロウはウルトラの力に頼らない生き方を見出す。光太郎の姿のまま地球に残り、そして旅立っていった。これに伴い、タロウはしばらく宇宙警備隊の任務から離れることになり、地球防衛に穴が空く。
獅子奮迅する他惑星のウルトラ戦士(西暦1974年 / 『ウルトラマンレオ』の時代)
タロウが抜けた穴を埋めるべく、歴戦のセブンが再び派遣され、ウルトラ警備隊の隊員だった経歴もあってかMACの隊長に就任するが、マグマ星人率いる双子怪獣との戦闘で変身能力を失ってしまう。そのため、マグマ星人にL77星を滅ぼされておおとりゲンの姿となって地球で生活していたウルトラマンレオが、セブンから地球防衛を託された。レオはセブンに厳しく鍛えられながら地球を守った。
この時期のウルトラの星は、地球の危機にもかかわらず、中盤に怪獣ボールをダンに届けるべくジャックが派遣されるまで、まったく地球との交流がなかった。だが、前述の宇宙戦争の調停のために手が回らなかったという説がある。
調停の仕事もさることながら、知能は高いものの話が全然通じない高知能の怪獣やアトラー星人のような危険すぎる連中がほうぼうで暴れ回っていて、討伐に忙しかったのかもしれない。
怪獣人プレッシャーに追い詰められたレオを助けるべく、ウルトラマンキングが表舞台に姿を現し、レオの生き別れの弟アストラの活躍もあり、レオは徐々に実力を上げていく。
ババルウ星人がアストラに化けウルトラキーを盗み出し、ウルトラの星と地球が衝突の危機に陥るが、レオ兄弟の活躍で阻止され、彼らもウルトラ兄弟に仲間入りすることとなった。
だが、ブラックスターの円盤生物第1号によってMACが壊滅し、セブンも行方不明になる(後にウルトラの母に救助された)。
多くの血と狂気に塗れた激戦の末、ブラックスターの勢力はレオに倒された。レオはゲンの姿で地球を旅した後、正式に宇宙警備隊に合流する。
しかし、ブラックスターの破片はエンペラ星人に回収され、新たな円盤生物が作られることになる。
マイナスエネルギー活性化、そして一つの終幕(西暦(1980年 / 『ウルトラマン80』の時代)
マイナスエネルギーによって新たな怪獣が出現することが予期され、ウルトラ兄弟候補生だったウルトラマン80が地球に派遣される。マイナスエネルギーを根本から叩き潰すべく、矢的猛の姿となって桜ヶ岡中学校の1年E組で教鞭を取っていた80は、怪獣クレッセント出現を機にUGMに入隊。
80は毎回苦戦するも一度も敗北しておらず、ゆえにウルトラ兄弟の助力なしで戦い続けた。
ガルタン大王がウルトラの星の王女ユリアンを追って地球に現れたが、それは終盤のことである。自分の身代わりとなって命を落とした城野エミ隊員の意思を継いだ彼女は、星涼子を名乗って80やUGMとともに地球を守ることを決意。
80がプラズマやマイナズマを前に絶体絶命の危機を迎えた際、ユリアンは初めて変身。これが事実上、80の地球での最後の戦いである。怪獣頻出期最後の怪獣マーゴドンはUGMが倒しており、地球は自らの手で守るというUGMのオオヤマキャップの決意を聞いた80とユリアンは加勢しなかった。
ウルトラの星に帰還後、80はウルトラ兄弟への加入を認められ、ユリアンは銀十字軍に入隊。
そして、15年以上に及んだ怪獣頻出期も終幕を迎え、地球にはしばしの平和が戻った。
ヤプールの復活、ウルトラ4兄弟変身不能(西暦1986年)
80が地球を去って5年、突如復活したヤプールは究極超獣Uキラーザウルスとなって、地球圏に襲来。ウルトラマン、セブン、ジャック、エースのウルトラ4兄弟が迎え撃ち、激闘の末にヤプールを神戸港に封印。この戦いでエネルギーを使い果たした4兄弟は変身不能となってしまい、事態を重く見た光の国によって、タロウは光の国に帰還することとなった。
この時期、アストラル粒子転化システム(後のタイガスパーク)の開発が思うように済んでいなかったブルー族の親友を手伝う形で、タロウが開発協力を申し出ている。
また、地球怪獣の出現こそなかったものの、宇宙怪獣の飛来や侵略宇宙人の地球圏侵入の試みは続いており、4兄弟とUキラーザウルスの戦いもその一環である。科特隊のサコミズ隊員が偶然、ゾフィーと侵略者の戦いを目撃したことで地球は狙われ続けている事実が地球に伝えられ、GUYS設立のきっかけとなった。
平穏期(1981年~2006年)
マーゴドンの出現を最後に、地球ではヤプールの侵攻を除けば怪獣の出現が停滞し、80とユリアンの帰還後しばらくはウルトラ戦士は派遣されなかった。
彼らの目の届かないところで地球の侵略や混乱を目論んでいた勢力も存在していたようだが、いずれもその次元世界に存在していたウルトラ戦士たちの手で野望を阻止されている。
25年ぶりの地球防衛、エンペラ星人との決着(西暦2006年 / 『ウルトラマンメビウス』の時代)
表立った活動をしていなかったエンペラ星人が、遂に活動を再開する。ウルトラの星への再侵攻前の前座を兼ねてか、地球に狙いを定めて地球怪獣の復活や、宇宙怪獣を呼び寄せる時空波の発生装置を地球に送り込む。
宇宙警備隊は25年ぶりにウルトラ戦士を派遣。それがウルトラマンメビウスである。メビウスは、仲間を助けようとしてウルトラゾーンに飲み込まれた地球人の若者バン・ヒロトをモデルにヒビノ・ミライの姿となり、GUYSに入隊。
幾多の戦いや仲間との出会いを経て大きく成長したメビウスは、正体を知られても地球人とともに戦い続けるという偉業を初めて成し遂げた。
暗黒四天王やインペライザーといった配下が次々と倒されていったエンペラ星人は、遂に自ら地球を訪れ、滅亡の危機に陥れる。しかし、地球、ウルトラの星、多くの宇宙人たちの結束の前に遂に滅びを迎え、長きに渡るウルトラの星との因縁に幕を下ろした。
そして、ウルトラ兄弟に加入したメビウスはウルトラの星に帰還。
この時期、メビウスを介して、ヒカリがハンターナイトツルギと化したニュースが光の国へと伝わっており、これがきっかけでトレギアもまた光の国から失踪。流浪の果てにボルヘスの遺跡に辿り着いたトレギアは、大いなる邪神の力を手に入れて漆黒の姿に堕ちてしまう。ベリアルとは異なり、人知れず闇に堕ちたトレギアは、しばらくは光の国へ直接には挑戦せず、主に別次元で暗躍を続けていた。
エンペラ星人が倒されてから2年後、彼が遺したアーマードダークネスとダークネスフィアが地球に出現。それらを追って、メビウスとヒカリが再び地球を訪れる。アーマードダークネスの装着者となり、取り込まれかけたヒカリだったが、メビウスやGUYSの活躍で助け出された。アーマードダークネスはメビウスに倒され、ダークネスフィアはヒカリによってウルトラの星に運ばれて処分された。
それからしばらく経ち、GUYSは超絶科学メテオールによってトライガーショットをウルトラの星に送り届け、ウルトラの星は大騒ぎとなった。
主な歴史(ギャラクシークライシス~ベリアルとの戦争)
ギャラクシークライシスとレイオニクスバトル(23世紀以降 / 『ウルトラギャラクシー』の時代)
メビウスの時代から遥か未来。新たな肉体を求めるレイブラッド星人が、レイオニクスバトルを開催するために生きた特異点である怪獣を使い、様々な並行世界から怪獣をM78スペースに呼び込んだため、宇宙は後にギャラクシークライシスと呼ばれる大混乱に陥る。しかし、同時にティガやスーパーGUTSなど、他世界のウルトラ戦士や防衛チームも来訪し、共同戦線によって事態は収束。他世界の防衛チームとの交流によって、多くの技術と情報を提供されたM78スペースの地球は飛躍的な発展を遂げ、大規模怪獣災害に対処するために設立されたZAPも軍事組織から運び屋へと鞍替えし、大規模な太陽系外惑星開拓・宇宙航路開発に乗り出す。
地球怪獣は、この頃にはすでに絶滅しているという。
あるとき、任務で開拓惑星ボリスを訪れたヒュウガ船長率いるスペースペンドラゴンのクルーたちは、惑星の荒れ果てた姿と、地球では絶滅したはずの怪獣たちが闊歩する光景を目の当たりにし、地球人のレイオニクスである青年レイと出会う。
紆余曲折の末に「怪獣使い」ではなく「人間」としての自我に目覚め、ペンドラゴンクルーの仲間入りを果たしたレイは、教育係であった姉ケイトにレイオニクスバトルで勝利し、レイブラッドによって封印されていたウルトラマンを解放する。ボリスの生き残りを乗せたゴースタードラゴンとペンドラゴンは無事脱出したが、ボリスは人工太陽の衝突によって一瞬にして炎に包まれ、ペンドラゴンをペダン星の黒いロボットから救ったウルトラマンは、爆発に巻き込まれて生死不明となる。
その後、ZAPの宇宙基地に身を寄せていたクルーたちだったが、とあるペダン星人の暗躍によって基地は破壊されてしまい、ゴースターで脱出したヒュウガとレイはワームホールに吸い込まれ、全宇宙のレイオニクスが集結し殺し合う闘技場である惑星ハマーへと不時着。ペンドラゴンに乗って脱出した残りのメンバーも、ダイルとの邂逅を経てハマーにて2人と落ち合う。
一度はレイオニクスバトルを放棄してハマーを脱出しようとするクルーたちだったが、レイブラッドの野望を砕くために戦い続けるというレイの決意を酌んでともにハマーに残り、彼の戦いと復活したアーマードダークネスに封印されていたセブンの解放、そして三度復活したアーマードダークネスに憑依した黒幕との直接対決の行方を見届ける。
寄る辺を失ってなおレイを諦めず巨大な幻影となって、崩壊するハマーから脱出しようとするペンドラゴンに襲いかかるレイブラッドだったが、再び現れたセブンと、ボリスから無事生還していたウルトラマンに迎撃され、今度こそ完全に滅び去った。
第二次ベリアルの乱
怪獣墓場で復活した暗黒四天王によるエンペラ星人復活計画騒動の影響によって、封印が解かれてしまったギガバトルナイザーを手にしたザラブ星人の手引きでウルトラマンベリアルが復活し、ウルトラの星へ再び攻め込んだ。ウルトラ戦士たちは立ちはだかるものの次々と倒され、遂にプラズマスパークはベリアルの手に落ち、ウルトラの星は氷に閉ざされてしまった。
間一髪難を逃れたウルトラマン、セブン、メビウス、レオ兄弟、レイをはじめとしたスペースペンドラゴンクルー、別次元からやって来たウルトラマンダイナ、そしてセブンの息子ウルトラマンゼロの活躍でベリアルは倒され、ウルトラの星は光を取り戻した。
だがベリアルは死んでおらず、M78スペースを超えて別の宇宙に飛ばされていた。
ベリアル銀河帝国
アナザースペースに流れ着いたベリアルはそこで勢力を広げ、ゼロを模したロボット兵器部隊をウルトラの星に送り込んで来た。
100万余のダークロプス軍団を送り込んで来たが、キングの介入もあり、ウルトラの星はこれを退けたのだった。同じ頃、アナザースペースではゼロとベリアルが再び交戦。ゼロはアナザースペースで出会った人々や戦士たちの協力を得た上、ウルトラマンノアから授かったバラージの盾の力で今度こそベリアルに引導を渡した。
ゼロがアナザースペースに次元移動した際のデータを利用したのか、この後、ウルトラの星でもより簡素に次元移動が可能となった。
バット星人の暗躍、滅亡の邪神の胎動
M78ワールドとアナザースペース双方がベリアル銀河帝国残党の掃討に追われている最中、かつてウルトラの星を襲撃したバット星人が再び暗躍を始めた。手駒となる怪獣兵器を作るため、ネオフロンティアスペースの宇宙球体スフィアを始めとして、幾多の次元から怪獣や超獣を誘拐し改造していった。また、その過程でビートスターの創造主の宇宙を滅ぼしている。
ウルトラ戦士が一切存在しないフューチャーアースを、滅亡の邪神ハイパーゼットンを作成する実験場とし、異変を察知した駆けつけたダイナ=アスカ・シンをも倒して制圧する。
ダイナのSOSを受けたゼロとウルトラマンコスモス、復活したダイナの奮戦も虚しくハイパーゼットンは完全体となってしまうが、残された人間たちの諦めない心が奇跡の戦士サーガを誕生させ、M78ワールドから駆けつけたウルトラ兄弟の助力もあり、バット星人の壮大な野望は潰えることとなった。
ベリアル三度目の復活
その後まもなく怪獣墓場で不穏な動きが認められ、調査に向かったゼロとウルティメイトフォースゼロの面々は、復活したベリアルとその一味と遭遇、激闘を繰り広げる。
最終的にシャイニングウルトラマンゼロへと覚醒したゼロの手によってベリアルは倒されるが、仲間を救うために行った時間遡行の影響で復活を許してしまう。
しかし、ベリアルはゼロに「なぜウルトラマンなのに守るべきものを持たないのか」と問われたことで、強さの根源が「守るべきものにある」ことを知り、自分にとっての守るべきものを探すため、臣下を率いて再び覇道を歩み始める。
主な歴史(平行世界との交流)
光の国はいわゆる宇宙間の移動技術に関しては発展途上に位置しており、ゼロがアナザースペースに旅立つ際には光の国の全住民のエネルギーを使ってやっと1人飛ばせるという状態であり、前述のようにこれらのデータを生かしたのかウルトラの星でもより簡素に次元移動が可能となった。
ここに記載された事件は、時期的にはやや不明瞭である出来事が多いが、後のタルタロス事件を考慮するとベリアル銀河帝国の発足やバット星人の起こした事件よりも後の時系列と推測される。
地味に別次元の地球はさすがに光の国の管轄外であるためか、ウルトラマンやセブン同様、任務の枠を飛び越えて地球を守ろうと独自の行動を取ったケースが多いのも特徴で、明確に地球防衛を任命されたケースは意外と少ない。
ソーキン・モンスターと3人の戦士
M78星雲に存在する惑星ソーキンが原因不明の爆発を起こし、残存生物であるソーキン・モンスターが地球に飛来する事件が発生。直ちにウルトラマンスコット、チャック、ベスの3名が送り込まれ、キングマイラなどを相手に得意のチームワークを生かしながら、無事に撃破した。
ゴーデス細胞事件
地球人のジャック・シンドーとスタンレー・ハガードを乗せた火星探査船を、邪悪生命体ゴーデスが襲撃した。ゴーデスの細胞は触れた生物を怪獣に変えることが可能で、彼はこの力を用いていずれはすべての生命体と融合しようという途方もない計画を企てていた。
これの討伐を目的に派遣されたウルトラマングレートの力もあり、彼と一体化して九死に一生を得たジャックは、逃走したゴーデスの情報を探るべく特殊部隊UMAへと潜入する傍ら、人知れず怪獣たちと戦う。
ゴーデス細胞により怪獣と化したスタンレーや、大気汚染問題から生じる怪獣たちとの壮絶な死闘の中、遂にグレートとジャックは復活したゴーデス第二形態を撃破し、遂にゴーデス細胞を(一時的にではあるが)死滅させることには成功する。その後も地球にしばらく滞在し続けていたグレートだが、地球の意志に喚ばれて来襲したコダラーやシラリーとの対決を最後にジャックと分離、静かに地球を後にした。
バルタン星人の侵略
多くの惑星を滅ぼしてきた凶悪な宇宙人であるパワードバルタン星人を追跡してやって来たウルトラマンパワードは、偶然事件に巻き込んでしまったW.I.N.R.のケンイチ・カイ隊員と遭遇し、彼と決して心の中に立ち入ったりはしないという条件のもとに一体化し、ともにバルタン星人たちから地球を守ることを誓う。
バルタン星人の母艦は最初に送り出した先遣隊の敗北を受けて一旦地球から撤退するも、その後も密かにパワードの戦いを監視し続けており、彼の戦闘データを着々と収集していった。
転機となったのは、打倒パワードのための怪獣兵器パワードドラコが地球に飛来した事件だった。W.I.N.Rの力もあり、なんとか強敵ドラコを倒したパワードだったが、ここでカイにまで重傷を負わせてしまった責任を感じ、長時間は地球で戦えないのにもかかわらず彼と分離してしまう。
ドラコの戦闘から収集したデータを元にパワードゼットンを製作したバルタン星人は、地球に最後の挑戦を申し込んだ。ゼットンの力には時間のハンデもあってか大苦戦を強いられるパワードだったが、機転を利かしてギリギリ相討ちにまで持ち込むことには成功する。
力尽きたパワードを救出すべく、(もしくは派遣後に何の連絡もなかった上での状況確認のためか)現れた仲間のM78星雲人の手助けにより首謀者のサイコバルタン星人は母艦ごと爆死、パワードもすんでのところで救出され、地球はバルタンの驚異から救われた。
地球に起こるアンバランス現象
ダークマターの影響で大混乱に陥っていた地球を平定するために、勇士司令部のウルトラマンネオスと宇宙保安庁のウルトラセブン21が派遣され、ダークマターの影響を受けた宇宙の難民であるザム星人の対処も含め地球防衛を任された。
ネオスは、ダークマターから仲間を守ろうとして宇宙に放り出されたカグラ・ゲンキと一体化して活躍。
後にすべての事件は、ザム星の盟主を偽って彼らを母星から追放した張本人メンシュハイトが元凶であることが発覚。ザム星人の少年エスラーの協力で、ネオスとセブン21はメンシュハイト打倒に成功する。ネオスはカグラと分離し、セブン21とともに地球を後にした。
エスラーの遺した全ザム星人のゲノムファイル「シードレコーダー」は、ザム星人の未来とともにこの地球の防衛チームHEARTに託された。
最強最速の文明監視員
この宇宙の地球では、世界各地に異常災害が発生し、空想の産物と思われていた怪獣が現実に出現するようになった。
文明監視員の1人であるウルトラマンマックスは、自分の身を省みずに人々を助けようと行動を起こした青年トウマ・カイトに「共振する個性」を見出し、彼と一体化して人々の命を守るために戦うことを約束し、マックススパークを授ける。
マックスはカイト、そしてチームDASHと協力して怪獣や侵略宇宙人たちと熾烈な戦いを繰り広げ、同胞であるウルトラマンゼノンから授けられたマックスギャラクシーの力も借りながら、地球と人類を守り抜く。
やがてデロス人が生み出したバーサークシステムによって敗北を喫してしまうマックスだったが、DASHが考案した救出作戦オペレーション・マックスと、カイトの最後まで諦めずに戦おうとする想いで復活。その溢れんばかりの力でギガバーサークを打倒した後はカイトと分離し、迎えに来たゼノンとともに地球を去っていった。
マックスと未来は自分たちの手で掴み取るという約束を交わしたカイト。そして50年後……。
魔王獣戦役
別次元の地球ではマガオロチや、その強大な力が星のエレメントと合わさって誕生したマガバッサーをはじめとする、星を食い荒らす魔獣:魔王獣が現れた。対する宇宙警備隊もゾフィーを中心にウルトラマンやゼロなど歴戦のウルトラ戦士たちが対応に追われることになり、ウルトラマンティガや地球の霊能力者タマユラ姫の助力も借りて魔王獣をすべて封印することに成功する。撃破ではなく封印で済ませたのは、魔王獣が星々のエレメントと結合して誕生した出自の都合上、早期に撃破すると地球環境に悪影響が出かねないという懸念があったためである。
タマユラ姫もその後は霊体として地球に残り続け、しばらくの間この地球では平穏な時間が流れることとなる。後に復活した魔王獣と新たな光の戦士が死闘を繰り広げるのは、もう少し先のお話。
究極生命体の影
惑星カノンにてイザナ女王の会談を終わらせていたユリアンは、突然現れたルーゴサイトに襲撃されるが、護衛として張り付いていた80の活躍で難を逃れる。
同時期に惑星ミカリトの急激な衰退を調査していたマックスと、その後輩であるウルトラマンリブットは、星を食い荒らす魔獣マガオロチの卵を発見する。ミカリトの急速な衰えは、この卵が星のエネルギーを吸収し続けていたことが原因だったのだ。
しかし、突如現れたスラン星人とヘルベロス、そしてゴーデス細胞により捕らえられたマックスはマガオロチの養分として吸収、しかもゴーデス細胞の力でこのままでは怪獣へと変貌してしまうというこれまでにない危機的状態に陥る。
このままでは2人とも細胞に感染するとしてマックスは撤退を進言し、リブットは必ずマックスを救うことを約束してミカリトを脱出。
宇宙警備隊では宇宙規模災害をもたらす脅威が同時に現れる事態に困惑しつつも、早急に対処する運びとなる。
ルーゴサイトには80、ネオス、セブン21の3名からなる討伐隊が派遣され、リブットはゴーデス細胞がマックスに侵食しきる3日のうちにグレートとパワードの2人の師事を受けることが決定した。
討伐隊は、凄まじいエネルギーを観測して駆けつけたコスモスとウルトラマンジャスティスの協力を得てルーゴサイトを撃破するが、突如現れたアブソリュートタルタロスの奇襲により危機に陥る。しかし、コスモスらの融合体である神秘の巨人ウルトラマンレジェンドの活躍で追い払うことは成功した。
3日に渡る絶え間ない修行でシラットの極意に覚醒したリブットは、グレートらとともにマックス救出作戦を決行、途中で助っ人として現れたゼノンのアシストもありゴーデスマガオロチやスラン星人を見事に倒し、この功績を認められて同じくゴーデス細胞の抗体製作にも貢献した幼馴染のソラとともに精鋭部隊ギャラクシーレスキューフォースへの出向が決まった。
また、件の黒幕と目されるアブソリュートタルタロスも、現時点ではまだ情報が少なすぎることもあってほぼ居場所も素性も特定できず、警戒体制を敷く程度に留まっていた。
主な歴史(新世代の戦士との共闘)
ダークルギエルの侵略
あるとき、宇宙の彼方で様々な次元世界のウルトラ怪獣とウルトラ戦士たちが一堂に会し、壮絶な大戦争ダークスパークウォーズが勃発する。しかし、これは謎の闇の巨人ダークルギエルの罠であり、ルギエルの持つダークスパークの力によってその場にいたすべての怪獣・宇宙人・ウルトラ戦士たちが、スパークドールズと呼ばれる人形になってしまう。ルギエルは、未来から駆け付けたウルトラマンギンガによって封印されたものの、人形になった怪獣たちやウルトラ戦士は宇宙を彷徨うこととなった。
やがて、封印されていたルギエルは幾多の人形とともにある世界の地球へとたどり着き、そこで人間の悪の心を利用した侵略行動を行う。偶然地球に流れ着いていたタロウや、ギンガと一体化した青年・礼堂ヒカルの奮戦により、ルギエルの侵略は失敗に終わる。タロウを含めたスパークドールズは、ギンガの力で大半がM78スペースへと戻り、この世界の情報が宇宙警備隊に伝わることになった。
しかし、ルギエルは完全には滅びておらず、2年後に地球侵略を目論むチブル星人エクセラーの手でより強大な姿で復活を遂げる(なお、エクセラーの暗躍に際し、再びタロウが地球を訪れており、ウルトラ6兄弟の力を授けるストリウムブレスを託している)が、ギンガとウルトラマンビクトリーとの壮絶な戦いの末に遂に引導を渡されることとなり、人形となっていたすべての怪獣・宇宙人やウルトラ戦士は無事元の肉体を取り戻すことができた。
超時空魔神エタルガー襲来
謎の魔人エタルガーとアレーナ姫が、ネオフロンティアスペースを初めとする幾多の並行世界のウルトラ戦士5人を襲撃し、鏡に封印してしまった。ウルトラの星の戦士も例外ではなく、マックスとメビウスの2名も封印されてしまう。
事態を察知したキングは、ウルティメイトイージスで時空間移動可能なゼロにエタルガー討伐を任命し、ギンガの世界に現れた時に備え、強化装備であるウルトラフュージョンブレスを持たせた。
ゼロに追われながらもウルトラ戦士の封印を続けていたエタルガーは、遂にギンガの世界に襲来するが、UPGや春野ムサシの活躍によって封印を解かれたウルトラ戦士との激闘の末に撃破される。
グア軍団の胎動、Xとの共闘
ギンガの世界で倒されたヤプールがまたも復活し、かつて(『ウルトラマン物語』を参照)ウルトラ6兄弟によってグランドキングが倒された際に、再封印されたジュダを利用しようとビクトリウムコアを奪いに現れた。キングはギンガの世界の救援にエース、レオ兄弟、ヒカリを派遣する。ウルトラ戦士たちは辛くもヤプールを倒すが、時遅くジュダはジュダ・スペクターとして復活してしまい、スーパーグランドキング・スペクターの猛攻に絶体絶命に陥る。
だが、対ジュダ用にヒカリが用意していた新装備ナイトティンバーの力でウルトラマンビクトリーナイトとなったビクトリーによって、ジュダは撃破された。
この裏でジュダの死を察知した彼の兄妹は、密かに次なる侵略行動へ向けて動きだしており、その後ウルトラマンXの世界がグア軍団の大攻勢に晒されることになってしまう。
しかし、ウルトラマンエックスや、救援に駆け付けたギンガやビクトリーの前に阻まれ軍団は壊滅し、最悪の事態は阻止された(ジュダ兄妹の魂も、エクシードXの手によって二度と復活することができないよう浄化された)。
また、惑星マイジーにも外宇宙侵略機械部隊戦闘隊長イムビーザが率いる部隊が攻めてきたが、タロウの息子ウルトラマンタイガとアンドロアレスに倒されている。
グア軍団との戦いと前後する形でゼロ、マックス、ウルトラマンの3人はエックスと共闘を果たしている。
魔王獣の出現、ウルトラマンオーブとの共闘
かつてウルトラ戦士たちによって封印された魔王獣たちが、ジャグラスジャグラーによって復活。さらに、この混乱に乗じて地球を侵略しようと惑星侵略連合などの多くの異星人たちが地球に襲来してきた。そんな地球に謎の風来坊クレナイ・ガイ=ウルトラマンオーブが来訪。
オーブや人類たちの奮戦により、魔王獣や侵略者たちは辛くも殲滅された。平穏も束の間、宇宙魔女賊ムルナウや亡霊魔導士レイバトスといった、より強大な敵がウルトラ戦士へと挑戦してきた。
事態を察知した光の国は、セブンやゼロをはじめとする歴戦の戦士たちを派遣し、オーブとともにこれらの強敵に立ち向かった。
ベリアル三度目の襲来とクライシス・インパクト
レイバトスの魔力により復元されたギガバトルナイザーが再びベリアルの手に渡り、ベリアルが再興した軍勢テラー・ザ・ベリアルを率いて光の国への復讐を企てた。
宇宙警備隊は総力を挙げてこれに立ち向かい、ここにベリアル軍と宇宙警備隊による複数の宇宙を股にかけた大戦争オメガ・アーマゲドンが勃発。
宇宙警備隊は、ヒカリに命じてウルトラ戦士たちの力を宿したアイテム・ウルトラカプセルを製作させるが、以前よりも遥かに強力な戦闘力を得ていたベリアルは宇宙警備隊をことごとく蹴散らした挙句、超時空消滅爆弾を炸裂させ、宇宙を破壊できるほどの大爆発クライシス・インパクトを引き起こした。
幸い、キングの手によって崩壊しかけていた地球や宇宙は元通りに修復されたものの、この戦いでゼロが重傷を負った挙句ウルティメイトブレスレットを破損、ベリアル自身も爆発に呑まれて消息不明となった。さらに、宇宙の崩壊を食い止めたキングも、肉体が宇宙全体へと離散してしまい、音信不通の状態となってしまった(作中では「ウルトラ戦士が地球人と一体化して命を救うように、宇宙そのものと一つになったことで宇宙を救った」と説明されている)。
また、地球以外の文明惑星にも甚大な被害が出た模様で、この戦争によりシャドー星が壊滅状態に陥り、住人たちが宇宙の各地に離散してしまうという事態になっている。彼らの一部は地球に流れ着いたようだ。
こうした戦禍で瓦解しつつあった宇宙の秩序を回復させようと、宇宙人たちが治安維持組織AIBを結成した。
このどさくさに紛れて光の国に保管されていたライザーとウルトラカプセルの一部が、ベリアルの配下であったストルム星人(伏井出ケイ)によって盗まれてしまうという事態まで発生する。
ケイがカプセルを盗み出したのは、ベリアルに新たな肉体を提供するためだったが、分析の結果、ウルトラカプセルの起動には生命体の体内で生成されるリトルスターと呼ばれる特殊な物質が必要であり、さらにこれは人々がウルトラマンに祈ることで譲渡されることでしか分離できないことが判明した。
そこで、ケイはベリアルにカプセルを回収するためにウルトラマンとなり得る生命体を作ることを提案、ベリアルから授けられた遺伝子を元に1人の赤ん坊を作り出した。これがウルトラマンジードである。
ベリアルとの因縁の決着
赤ん坊は朝倉リクと名付けられ、地球で生活を送っていたが、突如出現したベリアル融合獣スカルゴモラによって街を破壊され、それがきっかけで町外れの天文台の真下に存在する謎の地下基地(後に以前のアパートの名を借りて星雲荘と命名)を訪れる。リクは、システムコンピューターのレムに導かれるままにジードへの変身能力を手に入れると、救援に駆け付けたゼロとともに町を荒らす怪獣や侵略宇宙人を退治しながら、ウルトラカプセルを集めていくことになる。
その後、リクは一対一で対面したケイから自身の出生の秘密と戦いの真相を聞かされ、さらに敗北を喫してしまった。一度は絶望しかけるが、名付け親である朝倉錘をはじめとする仲間たちに支えられて立ち直り、ヒーローとして戦い続けることを改めて決意する。
それも束の間、やがて肉体を取り戻したベリアルが遂に地球へと襲来。最凶の融合獣キメラベロスに変貌してジードに襲いかかる。
圧倒的な力を前に苦戦するジードとゼロだったが、ジードがキングから力を授けられたジードがロイヤルメガマスターへの変身能力を手に入れたことで、辛くもベリアルを退けることに成功する。
しかし、ベリアルは死んでおらず、とある人物の体を隠れ蓑に密かに復活の機会を窺っていた。そして、頃合いを見計らってケイからエンペラ星人とダークルギエルのカプセル、さらには彼の心臓ともいえるストルム器官を強奪する。それらを利用して、最強形態であるアトロシアスへと変貌を遂げた。
ジードとゼロは、AIBと協力してベリアルを異空間へと放逐する作戦を計画するが、アトロシアスのパワーは圧倒的であり、作戦はなかなか思うようには進まなかった。遂にはゼロが重傷を負わされて戦線を離脱、途中で異変を察知して飛来したウルトラの父も、一時的にアトロシアスを足止めするのが精いっぱいであった。
しかし、ジードは最後まで諦めず、アトロシアスの猛攻に何度叩きのめされても戦い続け、土壇場で発現したプリミティブの新たな力でアトロシアスを打ち破り、そのまま捨て身の行動で元の姿に戻ったベリアルとともに異空間へ飛び込む。その中でベリアルの屈辱と絶望、暴力と憎しみに塗れた記憶に触れ、自ら引導を渡して父を憎しみの輪廻から解放することを決意。必殺光線の鍔迫り合いを制したのはジードだった。ベリアルを撃破した彼は、間一髪で帰還する。
ベリアルの魂も異空間に永久に封じ込められることとなり、ここに「ベリアルの乱」以降長きにわたって続けられてきた光の国とベリアルとの因縁に、遂に終止符が打たれることとなった。
巨大人工頭脳ギルバリスの侵攻
ベリアルとの戦いが終わって間もなく、かつて惑星クシアを滅ぼしたギルバリスが本格的に活動を開始し、宇宙の各地で宇宙警備隊と激しい戦いを繰り広げていた。これ以前から宇宙警備隊はギルバリスへの対処に当たっていたが、いずれもすんでのところで逃げられてしまい、殲滅できなかった。
ギルバリスは偵察活動の結果、ジードのいる地球サイドアースに、かつてクシア人が自身への対抗策として作り出したギガファイナライザーが眠っていることを知り、配下のギャラクトロン軍団を率いて地球に大攻勢を仕向けてきた。
これを受け、地球に留まっていたジード、ゼロ、オーブ、ジャグラー、ウルティメイトフォースゼロは共同戦線を張ることとなる。
しかし、新型であるギャラクトロンMK2との戦いでジードたちは苦戦し、最終的には倒すことに成功したものの、ゼロとオーブは消えてしまい、ジードは再変身に必要な20時間のインターバルを置かなければならないという最悪の結果に終わってしまう。
それから間もなく沖縄にギャラクトロン軍団が攻め込んでくるが、復活したゼロとオーブそしてギガファイナライザーによってウルティメイトファイナルへと進化したジードと、巨大化したジャグラーによってギャラクトロン軍団は全滅。
ギルバリスもジードの必殺技クレセントファイナルジードによって完全に破壊され、ギルバリスとの戦いはここに終結した。
ベリアルに次ぐ闇のウルトラマン
ベリアルが滅び、ギルバリスも完全に破壊され、全宇宙に平和が訪れた……
はずだった。
元科学技術局の科学者であり、タロウの友人だったウルトラマントレギアの悪事が明らかになる。
トレギアはかつてのヒカリの零落事件が原因でウルトラ族と光の国を見限り、遂には邪神と契約して得た能力をフル活用し、悩める者に力を与えて世界ごと破滅させるという悪魔のごとき所業を繰り返していた。
トレギアが突如として、ルーブ兄弟のいる世界に出現。ジードとその親友ペガを巻き込ませて、暗躍を開始。
トレギアは地球人の青年・戸井ゆきおの心の闇に漬け込み、彼を怪獣スネークダークネスへと変貌させて綾香市を蹂躙させると同時に、兄弟の長男・湊カツミ / ウルトラマンロッソを唆してホスター21星系へと飛ばしてしまう。
しかし、兄弟の母・湊ミオがアイゼンテック地下の粒子加速器にて発生させたワームホールにより、カツミは無事地球へと帰還。
さらに、グルジオレギーナが戦いの最中にウルトラウーマングリージョへと進化。
ジード、ロッソ、ブル、グリージョの4人でトレギアとスネークダークネスを倒すべく立ち向かう。
激闘の末、ロッソ、ブル、グリージョの3名の融合により誕生したウルトラマングルーブとジード・ウルティメイトファイナルの活躍によって、スネークダークネスは元の戸井に戻され、トレギアもまた光の中へ散っていった。
「なあんだ君たち、まだ観ていたのか」
しかし、倒されたはずのトレギアは何事もなく生存しており、第4の壁をブチ破るメタ発言を投げつけて不気味に笑いながら、宇宙の彼方へと去っていった。
トレギアの侵略、新世代ヒーローズの敗北
M78ワールドに姿を現したトレギアは、かつてタロウに敗れたものの復活したウルトラダークキラーや、同じく復活したルギエル及びエタルガーと結託。ダークキラーが生み出したダークネスを使って新世代ヒーローズを攻撃するが、ダークキラーたちは敗れる。
そして、自らの手でかつての友人であるタロウや光の国を滅ぼそうと画策し、阻止しようとする新世代ヒーローズやタロウと激突。しかし、トレギアが仕掛けた罠によって新世代ヒーローズは戦闘不能に陥る。駆け付けた新たなチーム・トライスクワッドは新世代ヒーローズから力を託されトレギアに戦いを挑むが、次々とメンバーは倒されていき、遂にはタイガまで敗れて消滅してしまった。息子の消滅に怒り狂うタロウはウルトラダイナマイトを発動し、トレギアと相打ちになったのだった……(後に、この際トレギアに光の国への帰還を勧めたが一蹴されていたことが発覚した)。
そして、どこかの宇宙で新たな物語が始まる。
トレギアに敗れ、光量子状態でその宇宙の地球に漂着していたタイガは、人間の少年・工藤ヒロユキと一体化。12年の時を経て、ヴィラン・ギルドによる怪獣オークション事件を皮切りに復活を果たす。そして、人工衛星撃墜事件にてタイタス、怪獣爆弾事件にてフーマも合流し、地球で巻き起こる怪獣や宇宙人による事件やトラブル、そしてトレギアの陰謀に立ち向かっていく(一応タイガの無事は光の国でもある程度周知されていたようである)。
一時はタイガ自身の父親へのコンプレックスにつけ込まれてしまい、怪獣リングによる精神汚染によってタイガが闇堕ちするという事態に陥ってしまうが、ヒロユキたちによる必死の説得の結果復活、トライスクワッド3人が一体化したトライストリウムへと進化した。
計画を大幅に狂わされたトレギアは、今度はヒロユキを陥れようと、彼の周囲の人間を狙いだし、遂に宇宙規模の食害として恐れられる星喰いの怪獣ウーラーを呼び寄せる。しかし、ウーラーが終わることのない飢えに苦しめられていることを知ったヒロユキたちは、宇宙人とも協力しての作戦「バディー・ステディー・ゴー」を敢行。最期にウーラーへ生まれて初めての満腹感を与えることに成功しつつ、地球人と宇宙人との架け橋を築く第一歩を踏み出す。そして不本意ながら、この作戦に協力することになったトレギアにも改めて救いの手を伸ばそうとするも、トレギアは拒否。完全にコンプレックスを克服したタイガとの一騎討ちに敗れ、消滅していった。
この時期はベリアル因子と呼ばれるベリアルの遺伝子が一部で悪用されており、ゼロがベリアル因子関連の事件の調査に明け暮れていた(ベリアル因子は後々の時代においても大事件のキーパーソンとなっていく)。
そして、グリムドの加護によってトレギアは復活し、その際グリムドの一部を解き放っていた。新世代ヒーローズが変身能力と引き換えにグリムドを封印するも半年ほどして復活、しかもその間にトレギアはタロウを地球へと誘導し、復活したグリムドとタイガたちの戦いに割り込んだタロウがウルトラダイナマイトを使用した際にグリムドをタロウに憑依させて自らの支配下においてしまう。
タロウ親子の殺し合いを仕掛けるも力を取り戻し、最強形態となった新世代ヒーローズやトライストリウムになったタイガたちの尽力により憑依は破られる。ヤケになったトレギアは、自分が吸収されること覚悟でグリムドを完全復活させてしまい、そのパワーの前にタイガたちはピンチに追いやられるが、全員のエネルギーをトライストリウムに集めることで誕生したウルトラマンレイガによって、グリムドやトレギアは倒される。
この戦いを経てトレギアは遂に新世代ヒーローズたちの前に敗れ去り、光の国とトレギアとの因縁に決着がつけられた。
究極生命体アブソリュートタルタロスの暗躍
しかし、トレギアとの戦いが終わったのも束の間。
かつて、リブットがギャラクシーレスキューフォースへ入隊する切っ掛けとなった事件の主犯たるアブソリュートタルタロスが、光の国を自分たちアブソリューティアンの第2の母星とするべく、本格的な暗躍を開始する。
タルタロスはウルトラ戦士たちを苦しめてきた多数の強敵を別世界の過去の時間軸から連れ出し、自軍に引き込んで勢力を拡大していく。
その中には、闇の戦士と化す前のウルトラマンベリアルやウルトラマントレギアまでもが含まれており、ようやく断ち切られたはずの彼らとの因縁の戦いが歪んだ形で再開する事態となってしまった。
以前の事件で現れたマガオロチやルーゴサイトらも同じ方法で召集された存在だったことが判明し、タルタロスの目論見を知った光の国は、コスモスやジャスティスといった別宇宙のウルトラマンたちとも連携しつつ、ゼロを中心とした混成チーム・ウルトラリーグを結成し、アブソリューティアンの脅威に立ち向かうことになる。しかし、激戦の最中、タルタロスによってユリアンが連れ去られるという緊急事態が発生してしまう。
光の国は引き続きタルタロスの追跡をする傍ら、事態の立て直しを迫られることとなった。
デビルスプリンターの脅威と文明自滅ゲーム
そして、タルタロスの暗躍とほぼ同時期に、宇宙の各地でベリアルの細胞片であるデビルスプリンターにより怪獣が狂暴化するという事案が発生するようになる。またベリアル軍の残党がそれを利用して勢力を立て直そうとしたのを、ジードたちが阻止したこともあった。
事態を重く見た宇宙警備隊は、不測の事態に備えて、歴代のウルトラ戦士の力を宿したウルトラメダルを開発するが、突如光の国を襲撃した凶暴宇宙鮫ゲネガーグにより強奪されてしまう。
ただちにゼロとウルトラマンゼットが追撃に向かったものの、激戦の末にゼロは四次元空間に飲み込まれてしまい、残されたゼットがゲネガーグの討伐とウルトラメダルの奪還のために未知の別宇宙に存在する地球へと向かうことになる。
また、同時期に惑星アインでデビルスプリンターの力で復活したギルバリスとの戦闘により変身能力を一時的に失ったジード=リクがゼットライザーを入手する形で新形態を獲得、ギルバリスを追跡してゼットの滞在する地球へ一時的に辿り着き、ゼロもブルトンの力から脱出してゼットたちと合流、ゼットはゼロから改めて地球防衛の任を命じられた(ゼロとジードはデビルスプリンター追跡のため地球から離れた)。
ゲネガーグを介してウルトラメダルを強奪、地球で悪事を働いていた張本人は寄生生物セレブロ。彼は偶々地球を来訪したリクからベリアルメダルを調達、次いでエリマキテレスドンやベリアル融合獣、トライキング、ファイブキングらといった合体怪獣の実験を開始、ブルトンも送り込んでこの地球の防衛組織ストレイジに挑戦を仕掛けてきた。
しかし、ブルトンの起こした事件で最強クラスの災厄たる虚空怪獣グリーザが出現し、さらにはグア軍団の事件以降鳴りを潜めていたヤプールの怨念が動き出し、異次元空間から超獣バラバが襲来するなど、元凶のセレブロ自身も予期していなかった事態が次々に発生。
ゼットは新形態デルタライズクローを獲得し、再び駆け付けたジードや名付け親のエースの助けも得て襲い来る強敵たちを退けるが、セレブロもより質の悪い暗躍でゼットやストレイジを追い詰めていく。
実はセレブロはデビルスプリンター事案の発端とは関係なく、地球の防衛技術を人間には扱いきれないレベルにまで発展させ、やがて星の住人が作り上げた最終兵器を用いて文明そのものを滅亡に追い込む文明自滅ゲームという悪辣極まりない遊びとしてこの次元の地球を標的に選び、デビルスプリンターはゲームの駒の一部として利用しているに過ぎなかった。
遂には、数多の怪獣と人間の兵器が融合した最低最悪のリーサルウェポン・デストルドスが誕生してしまう。ゼットとストレイジは総力を挙げてこれに立ち向かい、激戦の末にデストルドスを撃破することに成功。セレブロは事件の黒幕としてストレイジに捕らえられた。
そして、素性を偽ってストレイジに潜入し、ゼットたちに手を貸していたジャグラスジャグラーは決着を見届けると、またどこかへと去っていった。
セレブロ事件の終息とウルトラメダルの奪還を達成したゼットはひとまず地球防衛の任務を終了し、防衛開始時に一体化したナツカワ・ハルキや、ジードのベリアル因子とグリーザの力が融合して誕生した幻界魔剣ベリアロクとともに、光の国へ帰還。そして、別惑星で救助活動に参加することになったハルキと一旦別れると、自身はデビルスプリンター現象の対応やザ・キングダムとの戦いに加わるため、ニュージェネレーションの先輩たちと合流する。
同じころ、タルタロスたちアブソリューティアンは、まだ光の国でも認識していない、ある別宇宙の地球に目をつけていた。その次元では未知のウルトラマンが人類の脅威と戦っていたが、超古代の闇の巨人や怪獣の復活など、なぜかティガやダイナの出身世界であるネオフロンティアスペースで起きた戦いと酷似した事件が、立て続けに発生しており…?
運命の衝突、究極VS絶対
ニュージェネレーションヒーローズやウルトラフォースが合流し、一度は不覚を取ったゼロも修行の甲斐あってシャイニングウルティメイトを完全に使いこなせる様になるが、ザ・キングダム側も新たにギナ・スペクターやウルトロイドゼロの並行同位体を戦力に取り込むなど暗躍し、ウルトラ戦士たちとアブソリューティアンの戦いは激化の一途を辿っていた。
手段を選ばぬタルタロスは、現在は何らかの理由で休眠状態にある指導者が覚醒する前に光の国を制圧せんと躍起になり、自分達の大きな障害になり得るレジェンドやサーガ、そしてノアを封じるべく、コスモスやネクサスに対して刺客を放ち、さらに最後通告として人質にしたユリアンと引き替えに光の国の明け渡しを要求する。
そして、アストラがザ・キングダムの座標を突き止めたことによりユリアン王女レスキュー隊が結成された。
デラシオンによって派遣されたジャスティスも加えた一行は敵の本拠地へ乗り込み、遂にユリアンのもとへ辿り着くが、そこにはもう一人のウルトラマンが囚われの身となっていた。
それはレオ兄弟の旧友にして、宇宙最強拳法コスモ幻獣拳の使い手たる戦士ウルトラマンレグロスである。
彼はL77星が滅びD60星が攻撃された日の時間軸に介入したアブソリューティアンたちによって拘束され、研究材料として連れてこられた。衰弱していた彼だったが、ユリアンの介抱のおかげで力を取り戻し、自力で拘束を解くと、自分たちを始末せんとする因縁の敵アブソリュートディアボロと激突する。ディアボロの執拗な追撃を退け、何とかユリアンの救出を達成したレスキュー隊は惑星ブリザードで待っていたゾフィーたちと落ち合うが、追ってきたザ・キングダムの軍勢が出現し、そのまま全面衝突に発展。
途中でトライスクワッドやジード、ゼットも応援に駆け付けた。ディアボロがレグロスとレオ兄弟によって撃破され、戦いは有利に進んでいるかに思われたが、己の身を捨ててでもウルトラ戦士たちを殲滅せんとするタルタロスは宇宙空間から「アブソリュート・マキシマムデストラクション」を放ち、惑星ごと彼らを屠ろうとする。しかし、そこへ現れたウルトラマンキングに光線を相殺されてしまい、挙句にその影響で時空の穴が開く事態となり、仲間たちを庇おうとしたリブットがタルタロスもろとも穴に飲み込まれてしまった。
その戦いからしばらく経ち、新たにレグロスを仲間に加えた光の国では本格的なウルトラリーグの編成が開始される事になり、同時に行方不明になったリブットの捜索も行われていた。
一方、ゼットは『Z』の宇宙でまたしてもバロッサ星人が悪事を企んでいるという情報を掴み、ハルキと合流して再びストレイジの仲間たちのもとに急ぐことになる。
光を繋ぐ者
ストレイジ基地へ帰還したハルキとゼットだったが、しばらくしてとうとうバロッサ星人が現れ、キングジョーSCを奪取し、宇宙空間へ逃亡。追撃するハルキたちだったが、あろうことかバロッサ星人は追っ手に向かってブルトンを投げつけるという暴挙を行い、それによって次元の穴が開き、そのままバロッサ星人とキングジョー、ゼットが穴に飲み込まれる。
そうして吐き出された先は、奇しくもザ・キングダムが侵攻を企てている別宇宙の地球だった。
混乱の中、何とかキングジョーSCを取り返したハルキだったが、そのキングジョーSCは破損して修理しなければ動かす事ができず、不運なことに変身アイテムのゼットライザーも壊れてしまっていた。
そこへこの世界の防衛チームであり、街のど真ん中に墜落したキングジョーSCを調査しに来たGUTS-SELECTの面々と出会う。
彼らに自分の素性と事情を説明している最中、ハルキは隊員の一人であるマナカ・ケンゴがウルトラマンであることに気付いた。そして、インナースペースにケンゴや、彼の秘密を知っているヒジリ・アキトを招き、自身もウルトラマンの変身者だと打ち明け、ゼットとともに助力を請う。
その後、破損したゼットライザーの代わりにアキトが用意したGUTSスパークレンスでゼットへの変身が可能となり、ケンゴが変身したウルトラマントリガーとの共闘で巨大化したバロッサ星人を撃破するが、それも束の間。今度はコンピュータウィルスの能力を持つ謎の生命体ダダが出現し、ナースデッセイ号やキングジョーSCに侵入する等の大暴れを始める。
激闘の末、トリガーとゼットは暴走するキングジョーを機能停止に追い込み、ダダも撃破され、事態は辛うじて収束。キングジョーを修理するべくハルキとゼットは協力してくれたケンゴとアキトに別れを告げ、元の次元へと帰還していった。
しかし、2人が去って数日後、惑星ブリザードでの戦いで姿を消したタルタロスとディアボロ、そしてリブットが来訪する。
彼らが飲み込まれた次元の穴も、この宇宙に繋がってしまっていたのである。
予期せぬ形ではあったが、元々侵攻を企てていた世界に漂着したタルタロスは、ディアボロとともにこの世界に存在する超エネルギーエタニティコアに接触するべく暗躍を開始。
闇の三巨人を脅迫する形で不可侵条約を結ばせ、コアの欠片を手にしたばかりで、力を思う様に使いこなせないトリガーを追い詰めるが、その野望を阻止せんとするリブットが駆け付ける。
トリガー=ケンゴの状態を見かねたリブットは、かつて先輩たちに特訓を受けたときと同様、今度は自身が訓練を施すことで彼を導いた。その後、今度は万全の体勢となったトリガーはリブットとともにディアボロと再戦。反抗の機会を窺っていた闇の三巨人とGUTS-SELECTの援護もあり、遂にディアボロを撃破し、アブソリューティアンを撤退に追い込む。勝利を見届けたリブットは元の次元に帰っていった。
だが、ナラクではアブソリュートハートを回収したタルタロスによってディアボロが復活していた。
ディアボロは回数に限りがあるもののアブソリュートハートのおかげで蘇生が可能という恩恵を持っており、ブリザードでレグロスとレオ兄弟に倒されたにもかかわらず生きていたのは、この絡繰りによるものだったである。そして、既にエタニティコアに関する調査を終えていたタルタロスはコアが自分たちの脅威となるのは先のことと判断し、光の国との戦いを優先するべく、ザ・キングダムへと撤退する。
一方、『Z』の世界で新たな大事件が起きる。
拘束されていたはずのセレブロが何らかの手段で脱出に成功し、『トリガー』の宇宙へと逃亡。
かくして、追撃に出たゼットとハルキはベリアロクの力で再びかの世界へと来訪することになる。
こちらでは2年の時間が流れており、既に闇の三巨人との戦いも終わっていたが、新たに現れたライラーという組織の暗躍によって怪獣災害が再び頻発するようになり、トリガーことケンゴのほうは最終決戦で起きたエタニティコアの暴走を抑えるべく、つい最近までコアの中で過ごしており、何とか生還したがウルトラマンへの変身能力を失っている状態にあった。GUTS-SELECTと再会し、情報交換を行ったハルキはセレブロがライラーと結託している可能性を察し、再びケンゴたちと協力関係を結ぶ。
そして、ケンゴの変身に必要なハイパーキーの回収を兼ねてセレブロとライラーを追うが、襲い来る怪獣たちとの戦いの最中、ハルキが逆にセレブロに寄生される事態となり、ゼットももろとも乗っ取られレッドダメージの姿へと変貌してしまう。
ケンゴたちを罠に嵌めたライラーの頭目たるトキオカ・リュウイチこと超古代人ザビルは、ケンゴから奪った光を利用して最悪の巨人イーヴィルトリガーへの変身を遂げ、GUTS-SELECTと彼らの救援に駆け付けたトリガーダークことイグニスに襲いかかる。
紆余曲折を経て何とかケンゴはトリガーへと変身し、セレブロに乗っ取られたハルキに必死に呼びかけることで奮起を促し、それに応えたハルキも何とかセレブロを体内から追い出すことに成功する。しかし、往生際の悪いセレブロは今度は怪獣メダルからデストルドスを召喚し、イーヴィルトリガーと組んでトリガーたちと激突。
そうした死闘の末にイーヴィルトリガーとデストルドスは倒れ、戦いはウルトラマンたちに軍配が上がり、セレブロも捕獲され、エタニティコアへの出入り口となっていた超古代の遺跡もザビルとともに消えていった。
こうして『トリガー』の宇宙にもようやく平和が訪れ、ハルキとゼットも捕まえたセレブロを連れて元の次元へと帰還し、ゼットはその後は光の国に戻ることになる。
しかし、それからしばらくして『トリガー』の宇宙は予期せぬ異常事態に見舞われる。それと足並み揃えるかのように、ウルトラ戦士たちと浅からぬ因縁を持つ者たちが同時に動き出し、その中にはあの悪魔の姿もあった。
激化する戦いの中、アスカ・シン=ウルトラマンダイナも参戦し、トリガーも後輩であるウルトラマンデッカーとともに世界を守るために侵略者と戦い続けていた。
それと同じころ、リブットが帰還した光の国でも復活したレイブラッド星人との戦いに突入していた。
どうやら、タルタロスの暗躍によって連れ出された並行同位体らしいのだが…?