データ
種別 | 変身怪人 |
---|---|
身長 | 2m(マックス版は1.9m) |
体重 | 60㎏(マックス版は135㎏) |
出身地 | 宇宙・不明(初代ほか)ゼットン星(マックス版ほか) |
CV | 浦野光(初代) |
スーツアクター | 平田昭彦(初代、変装した偽岩本博士も兼演)、桑原義樹(ギンガS) |
概要
『ウルトラマン』第39話(最終話)「さらばウルトラマン」に登場。
宇宙恐竜ゼットンを操るとされる宇宙人。ヒューマノイド型の宇宙人で、地球人への擬態能力を持つ。
劇中の動向
本隊の円盤部隊が到達する以前に、工作員が地球へ侵入していた。
科学特捜隊が本隊との戦闘に出撃する際には既に基地の内部にまで侵入していた。宇宙船団の地球接近と同時に岩本博士(下記イラスト参照)になりすまし、科特隊基地の破壊を実行(脚本では武器庫も破壊され、科特隊は隊員が各自携行していたしていたスーパーガンとマルス133以外の武器を失ったとされる)。
しかし逃走中にアラシ隊員に追いつかれ、殴られた事で下のイラストのにある醜悪な正体を晒してしまい、ハヤタにマルス133で射殺された。
その際、彼の上げた断末魔の叫び声に応じるかのように、ゼットン星人の円盤からは青い風船玉が現れ……。
ウルトラマンマックス
CV:堀之紀
第14話「ゼットンの娘」、第15話「恋するキングジョー」に登場。
ゼットンを率いてウルトラマンマックスを苦しめるが失敗、ゼットン星人の遺伝子を1万年前に組み込んだ人間の子孫・夏美に催眠術をかけ、くノ一にして操った。続けてキングジョーで日本を襲い、主人公のトウマ・カイトを異次元空間に誘い込んで夏美に襲わせるが、カイトの言葉で自我を取り戻した夏美に斬り殺された。
初期案では、『ウルトラマン』のゼットン星人がゼットン・ナノ遺伝子を植え付けていたという設定だった。
小田夏海
演:長澤奈央
「ゼットンの娘」を名乗る女性で、ヨシナガ教授とは古い付き合い。ゼットン・ナノ遺伝子を色濃く受け継いでいた為に幼少期は超能力少女と呼ばれていた。非常に心優しい性格で見習いとして働いている幼稚園では子供達に慕われ、近所からの評判も良い。
ゼットン星人に憑依された際には忍者装束でベース・タイタンに侵入し、カイトの声を模して音声認証を通過した(これにはトラックに撥ねられた際にカイトの血液を輸血したからではないかという説がある)他、光線の発射や建物を次々と飛び越えるジャンプ力、衛星情報のスキャニングなど人並み外れた能力を有している。武器は背中に背負ったビーム剣。
続く第14話ではゼットン星人に操られるまま、キングジョーのパイロットとなるが、カイトの呼び掛けでゼットン星人の支配に抗い、自らの手でゼットン星人を倒した。
大怪獣バトルシリーズ
ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY
CV:末永博志
第10話「新たな戦いの地平で」にて、レイオニクスのゼットン星人が登場。同じく初代マン出身のテレスドンを操り、再生ドラコを使役するフック星人とバトルを繰り広げた。
しかし、皮肉にも『マックス』でこき使っていたキングジョーにテレスドンとドラコが射殺され、本人もそれを操っていたペダン星人ダイルの光線銃で撃ち殺されてしまった。
ウルトラ銀河伝説
CV:永倉大輔
ウルトラマンベリアルの命令で宇宙船ペンドラゴンに侵入し、ZAPクルーを襲撃。しかしそこに突如現れたアスカ・シンによって蹴散らされ、ドロドロに溶けて死亡した。
書籍類などでは、宇宙竜ナースを率いたレイオニクスという説もあるが、劇中ではバトルナイザーを所持している描写がないため、詳細は不明。
新世代ヒーローズ
ゼットン星人ベルメ
CV:小野友樹
『ウルトラマンギンガS』第14話「復活のルギエル」にて登場。
ガッツ星人ボルストの後任としてチブル星人エクセラーによって送り込まれた最後のエージェントで、ハイパーゼットンにモンスライブする。
ウルトラマンX
CV:小野友樹
第9話「われら星雲!」にて、ババルウ星人率いる暗黒星団チームの1人として登場。上述のベルメにそっくりだが同一人物かは不明。
本作ではゼットン星人は巨大化する能力を持っていない事が判明した。
ゼットン星人マドック
CV:松本健太
『ウルトラマンオーブ』第5話「逃げない心」、第21話「青いリボンの少女」に登場。
ハイパーゼットンデスサイスを操り、オーブの打倒を目論む。
ゼットン星人ゾリン
演:針原滋
『ウルトラマンタイガ』第4話「群狼の晩歌」から登場。
表向きは花と子供好きな町内会長として地球で暮しているが、その実態はヴィラン・ギルドの元締めを務める冷酷な人物。
ナースデッセイ開発秘話
CV:岸哲生
『ウルトラマントリガー』のスピンオフ作品に登場。TPUの警備部に所属。21話ではマルゥルが開いた新型戦闘艇の変形に必要なエネルギーを募る第二回宇宙人会議に参加。ゼットンの火球エネルギーをアピールした。他にも、次元を超えて様々な宇宙を渡り歩くことがてきる種族の噂を認知していた様子。その後、提供したゼットンのデータはGUTSハイパーキーに変換されたと思われる。
小説・漫画
ゼットン星人・エド
CV:牛山茂
『ULTRAMAN』に登場。初代ウルトラマンに登場したゼットン星人と同族と名乗り、本作の主人公である早田進次郎にウルトラマンになってほしいと頼んだ人物。
漫画、「酩酊!怪獣酒場」にも登場している。
詳細はリンク先を参照。
ウルトラマンF
本作の黒幕。国連軍の科学者インペイシャント博士に成りすましていた(インペイシャントという人物は実在していて偽物とすり替わったのか、そもそも存在しない架空の人物だったのかは、劇中でも謎とされている)。
当初は異世界の存在との接触を図る天才少年・躁躁たちの研究を陰から援助し、彼らに別次元へ繋がる『超次元微小経路』を作らせようと企んでいた。しかし、完成直前に研究施設をスタンドアローンにされてしまい、経路の利用が不可能になってしまう。その為、国連軍の科学者として躁躁の研究施設に侵入するため『F計画』に携わりながら機を窺っていた。
最終話では遂に国連調査団のメンバーとして研究施設へ侵入、超次元微小経路を利用して別次元からイフを呼び寄せる事に成功する。その後、正体を現して嵐隊員を銃撃し、人間よりも遥かに優れた身体能力を発揮して井出隊員を殺害しようとした。
しかし、科特隊隊員は対ダダ戦の経験から格闘術を学んでいた為、ゼットン星人の打撃は悉く受け流され、想定外の苦戦を強いられてしまう。最期は井出の放った強烈な蹴りを頸部(首)に喰らって致命傷を負い、「イフは切り札を育てる為の餌に過ぎない」「(人類が滅びるところを)見物できないのが残念だ」という恨み節を語りつつ、高笑いと共に絶命。その肉体はドロドロに溶け消滅した。
なお、この小説では「ゼットン星人という名称は地球人が付けた安直なコードネームに過ぎず、彼ら自身の種族名は別にある」という設定が語られている。
インペイシャント
ゼットン星人が化けていた某国の科学者。
自身を天才と称しており、地球防衛を大義名分に非人道的な研究を行っている。
また、「ウルトラマンの真価は光線技にあり、格闘戦の結果は偶然」という持論を唱えていたが、前述の通り自らが侮っていた格闘術の前に敗れ、命を落とす羽目になった。
ライブステージ
ウルトラマンライブステージ2・宇宙恐竜最強進化!
ゾフィーが史上最大の侵略にて基地もろとも爆死したゴース星人へ生き返らせる事を条件に育てることを指示して託した卵から孵化したゼットン星人の子供。
ゾフィーの指示を受けたゴース星人に育てられるが、中盤セミ人間に拉致されクローンゼットンを進化させる鍵として利用されてしまう。
作中不意打ちではあるがウルトラマンガイアを戦闘不能に追い込んでいる。
デザインは丸山浩氏
ウルトラマンフェスティバル2016
ライブステージ第1部「新たなる光 バルタン星人の襲来!」に登場。
MCのお姉さんに化け、観客の応援の力を利用しゼットンとバルタン星人をフュージョンアップしゼットンバルタン星人を呼び出した。
同一固体かは不明だが第2部「ウルトラマンepisode:-z 脅威のゼットン軍団」にも登場している。
ゲーム
ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ
CV:大塚芳忠
金のスーツを身に着けておりベルメや『ウルトラマンX』に登場した個体に酷似しているが別人。
マーケットで怪獣の販売や、競り(オークション)の盛り上げを担当。
非常にボイスが豊富で季節限定のボイスなども多数存在していた。
CMにも黒いスーツ姿で登場しており売りに出された怪獣たちに優しく言葉をかけ、その中のゼットンと熱い抱擁を交わしていた。
余談だが担当声優の大塚氏は本作への出演をもって三大特撮を制覇することとなった。
その他
ケムール人?
「私に化けたあの宇宙人こそ、かつて何度か地球人に挑戦してきたケムール人ではないか?」
1993年発行の『ウルトラマンベストブック』(竹書房/監修:円谷プロ)では岩本博士の推論という形をとり、かつて出現したケムール人と同一視する説が掲載されている。
後発のシリーズではこの説は採用されずゼットン星人という別個の種族として扱われているのは御存知の通り。
ケムール人との差異
外見がケムール人とはとても良く似ている事がしばしば話題になる……というかメタ的な事情を言ってしまうとマスクはケムール人を微改造した物なのでそっくりなのも当然である。
基本的にはゼットン星人は服を着ているのでパッと見でもそこで見分けられるが、そこ以外での主な差異は正面から見た目の数。ゼットン星人は単眼で、ケムール人は右目が下で左目が上と互い違いに付いている。頭の先から出ているホースの先端のような部分の垂れ方も異なり、ケムール人は基本正面なのに対し、ゼットン星人は正面から見てやや左側に向かって垂れている。また、手の形もゼットン星人の方が武骨で爪が長いやや攻撃的な形をしている。
外見が似ている設定上の理由などは明かされていないが、地球人とそっくりなヒューマノイド型宇宙人が無数に存在するので、たまたまケムール人にそっくりな宇宙人がいてもあまり不思議は無いと言える。
ちなみにそんなケムール人とは『ウルトラマンX』第9話で共演しており、外見が似ている同士気が合うのか互いにポーズを真似したりしていた(詳細はゼットン星人ベルメの記事を参照)。
上記の通り初代ゼットン星人のマスクはケムール人のマスクを微改造したもので、それを少し右に横にずらして被っている。腕は等身大時のケロニアの手の流用。
なお、マスクに関しては資料によって「前後逆にした」「90度横にずらした」とまちまちであり詳細が分からなかったが、市川大賀氏の検証により「ケムール人のマスクを45度〜60度程度右にずらして被っている」と判明した。単眼なのも右にずらして被った事でケムール人の左目に当たる目が正面に来ているからそう見えるだけで、実は右目と後ろの目に当たる目も(右にずれて)そのまま残っており、実はケムール人と同様頭部には3つの目がある。
ちなみに『ウルトラマンマックス』で新造されて以降使われているマスクは、ケムール人との差別化としてか正面の目が大きくなっている。
ゾーフィ星人との関係
主に60年代の児童誌などには「ゼットンを操る宇宙人ゾーフィ」として、ゼットン星人ではなく見た目も名前もゾフィーに似た謎の宇宙人がゼットンを操っていると掲載されていたが、これは当時の事情によりゼットン星人とゾフィーの情報が混ざって生まれてしまったもの。
声について
断末魔の叫び声「ゼットーン、ゼットーン…」は、本作のナレーション(2代目)を務めた浦野光氏が担当しており、彼の喋った声を編集したもの。
ゼットンの鳴き声としても使われている。
出身地、呼称について
ゼットン星人という名前ではあるが出身地はゼットン星ではなく宇宙や不明等曖昧な表記をされる場合が多い。
理由としては、元々「ゼットン星人」という名称自体が『ウルトラマン』放送終了から1年後の1968年に発行されたパンフレットが初出の後付け名称であり、当時の台本等には「謎の宇宙人」としか書かれておらず、それが前述のゾフィーと混同される原因でもあった。
「ゼットン星人」という名前は「ゼットンを操っていた異星人」であることからそう呼称されている説が有力で、『ウルトラマン』の世界にゼットン星が設定上存在するのか、そもそも本来の出身地や名称がなんなのかさえ定かではない。
ちなみにゼットン星や出身について言及があったのは設定が初代と異なり世界観もパラレルワールド扱いである『マックス』版のみであり、こちらは書籍などに表記される出身地もマックス版ゼットン共々ゼットン星である。
なお『マックス』の作中では前述した理由とは逆で「ゼットン星人が操る怪獣である」という理由からか、宇宙恐竜の方のゼットンが劇中では「ゼットン怪獣」と呼称されている。
マックス以降の映像作品に登場する個体は自らゼットン星人と名乗るケースや書籍でも出身地にゼットン星と表記される場合も多い為彼らの設定やルーツはマックス版を基準としている可能性が高い。
関連項目
バット星人・パワードバルタン星人・??? - 同じことをした連中