データ
飛行速度 | マッハ7 |
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走行速度 | マッハ2 |
水中速度 | マッハ1 |
潜地速度 | マッハ1.2 |
ジャンプ力 | 1000メートル |
握力 | 60000トン(人間換算で60キロ) |
概要
「優しさ」「慈愛」を体現し、「月の優しき光のごとき、慈しみの青い巨人」と呼ばれるモード。
コスモスの象徴ともいえる姿でもある。
怪獣を救う・鎮めるためのモードで防御力・持久力に優れ、相手を攻撃することなく敵の力を受け流し、拳を握らず平手で怪獣と対峙するのが特徴。
邪悪な敵と対峙した際は、その防御力を活かし相手の手の内を探ってからコロナモードにチェンジする事もある。
コロナモードや他の戦闘が主なウルトラマンに比べ非力ではあるが、それを補う程の便利な防御技や超能力、浄化技、回復技を操り、歴代ウルトラマン達との差別化を上手く図っている形態。更にはコスモス特有の何だかヌルヌル動く個性的な動きでなかなかに回避能力も高い。
エクリプスモード体得後は浄化の役割こそそちらに譲ったものの、以降も単純に相手を鎮めるだけの場合はルナモードで戦った。
一応として下記にある攻撃技は持ってはいるものの、数が少ない上にどれほどの攻撃力を持つかの具体的な描写はあまり無い。とはいえコロナモードに比べれば劣るとはいえこの形態でも十分戦えるくらいの戦闘能力はある。
頭部が初代ウルトラマンを意識したことと、下記にもある通り平成ウルトラマンで唯一の完全無装飾基本形態ということもあってか、その容姿は非常にシンプルであり、青いということをのぞけば昭和ウルトラマンに並ぶほどであり、平成以降では最もシンプルなウルトラマンである。
ミラクルナモード
カオスヘッダーとの最終決戦において憎しみをぶつけ、死力を尽くすも力が残り少なくなり窮地に追いやられたコスモスに“カオスヘッダーも救いたい”と想い願うムサシがかつてコスモスを呼び出した時のように、輝石を打ち出して一体化することにより変身した奇跡のフォームにしてルナモードの上位形態。最終回のみ登場。
必殺技
ある意味この形態における必殺技。詳細はリンク先を参照。
ムーンライトスマッシュ
右手を前に突き出して放つ、超高熱の必殺光線。『ウルトラマンサーガ』で使用。
コロナモードにならないまま必殺光線を使った事に違和感を覚えたファンもいるかもしれないが、この理由は後述。
もしかすると、コロナモードになれない状態で戦いを強いられた教訓から体得したのかもしれない。一応、初代ウルトラマン同様にスペシウム光線も使える設定であるので、攻撃技を最初から使えなかったという訳ではない。
『運命の衝突』では、掌底と同時に放つという応用を披露した。
ルナエキストラクト
右掌を前に突き出して放つ、生物からカオスヘッダーを切り離す光線。
カオスヘッダーの進化により中盤からは効かなくなる。
ルナストラック
右手を前に突き出して放つ、破壊ビーム。ルナモードでは数少ない攻撃技で、牽制やミサイル破壊などに使用される。
ネットトラック・ボックス
右掌を前に突き出しながら放つ、相手を光の網で捕らえる光線。
いわゆる捕獲ネットなのだがネット状態になったことがなく、劇場版1作目のバルタン星人ベーシカルバージョン及びネオバルタンとの戦闘でドライクロー光線を相殺するために使用されたためにルナモードの攻撃技だと勘違いされていることも多い。
腕を十字に組んで放つ。色は白色。
ムーンライトバリア
突き出した手先から発するエネルギーで敵の攻撃を防ぐ。これで防がれた攻撃は上下に分かれて逸れる。
リバースパイク
バリアで敵の攻撃を防ぎ、さらにバリアを前進させて敵にぶつける。バリアで相手を包むムーンリバースパイクやバリアを前進させないリバースパイクバリアというバリエーションがある。
ルナコールド
両手を合わせて低温ガスを放ち、対象を冷却する。コスモス自身も1度近づいたはいいが思わず逃げる程体温が上昇し、命の危機に陥ったザランガに対し使用した。
トランスバブル
両手を前に突き出して放つ、相手を泡状のエネルギー球に包む光線。冷却したザランガの搬送や、ザゲルのバリアの回復に使用したが、タブリスに放った際は、相手が実体のない分身だったためか、効かなかった。
ルナレインボー
突き出した両腕から七色の光線を放ち、怪獣の体内に囚われた対象を救い出す。
コスモフォース
突き出した腕から蘇生光線を放つ。
コスモ・リアライズ
絵を実体化させる。破壊された市街を修復する光線は「ミラクル・リアライズ」と呼ばれる。
「ルナサブレイ」と呼ばれる技は透明な敵の正体を暴くとされる他、美しい音楽と幻影で対象を感動させる「ティアーズ・ロム」も同種の技だと推測される。
コスモシャワー
両手の先から水流状の消火光線を放つ。
コスモ・リダクター
両手の先から黄金の縮小光線を放つ。イゴマスに対して使用、子供達の手に収まるサイズにまで縮小化
させた。「コスモ・カウサー」はこの光線に拡大能力を足したものとなっている。
ウェイク・ライサー
体から黄金のオーラを放ち、遊星ジュランの軌道を元に戻した。
ムーンライトシャワー
突き出した両掌から七色の光線を放つ。グラルファンの扉を出現させた。
フィールウォーマー
相手の感情を突き動かす光線。ラグストーンに囚われた人間達に対して使用し、ラグストーンを弱体化させた。
ピンポイントクロス
×字型の絆創膏状の光線を貼り付け、ガモランⅡのバイオコントローラーの働きを封じた。
エナジーシュート
突き出した右手から対象にエネルギーを与える技。ボルギルスに700年分の電気エネルギーを与えた。
ルナポーション
右腕から放つ瞬間移動光線。他者の夢などの特殊空間への潜入や単に物体を移動させるための技としても使われる。
防御技
両肘にウルトラ念力を込めて敵の攻撃を防ぐ「マストアーム・プロテクター」と足で敵の攻撃を防ぐ「マストフック・プロテクター」、体を高速回転させて敵の罠を破壊する「ルナ・スピンドミル」が存在する。
この他、第1話ではカオスリドリアスの光線を素手でブロックしている。
ルナスルーアイ
目から透視光線を放つ。対象の体内を検査するという使用方法も可能。
ラミーサプレー
額のムーニースポットから緑色の光線を放つ。パラスタンにエネルギーを与えて回復させた。
ウェイク・ライサー
全身から放つ光線で遊星ジュランに活力を与えた。
コスモシュートレス
突き出した腕から青色の波動を放ち、弾丸などを防ぎ、物質を亜空間に吸い込む「ルナサスペンション」に繋げる。
コスモヒーリング
エネルギーを纏った拳で傷口を包んで傷口を塞ぐ。自分にも使用可能。
また、コスモス版マザー光線とも言うべき、「ヒーリングシャワー」という技も持っている。
コスモリダクション
ミクロから等身大、巨大化まで自由自在に自身を縮小、巨大化させることが出来る。
アンビシャス・ロケッツ
光弾技の一つ。威力は低め。
フルムーンフラッシャー
ルナファイナル
ミラクルナモードとなったコスモスが最終話で使用した、憎しみの心を浄化する光線。
ルナキネシス
念力で対象を動かす技で、『THE_ORIGIN_SAGA』で初使用した技。
クグツバキシムとクグツアーストロンをまとめて宇宙のどこかへ飛ばすほど念力のレンジは広い。
格闘技
ルナ・パンチ
幻の右フック「エクリプスパンチ」(エクリプスモードのパンチ技とは別物)などパンチ技の総称。
劇中では専ら、「パームパンチ」という平手で繰り出す技を使用。
ルナ・エルボー
肘打ちを浴びせる。
敵の首筋や喉元に浴びせるタイプは「エルボースマッシュ」と呼ばれる。
ルナ・フライングメイヤー
敵の首を掴んで横転させる投げ技。
ルナ・レッグホイップ
突進してくる相手の力を利用し、敵に巴投げを繰り出す。
ルナ・ホイッパー
一本背負投げを繰り出す。
ルナ・チョップ
チョップ技の総称。空手チョップ「グラブレス・チョップ」、ジャンプして放つ脳天割り「ピッキング・ブローク」、敵のボディ目掛けて水平にチョップを放つ「スウィード・シェイバー」などを指す。
ルナ・キック
キック技の総称。「ルナシュートレス」や宙返り蹴り「ムーンサルトキック」、両足蹴り「ニンブルスマッシュ」、急降下両足蹴り「ドロップキック」などが該当する。
ルナモードの戦闘力とは?
「慈しみの青い巨人」というコンセプトもあり、ルナモードの状態でどのくらい戦えるかは正直なところ不明(敵を倒す決意を固めるとコロナモードやエクリプスモードへとチェンジするため)。
とはいえ、映画『THE FIRST CONTACT』のバルタン星人戦など幾つかの戦いではルナモードのまま善戦している描写もあり、また(バルタン星人があまり強くないという前提はあるが)フルムーンレクトやネットトラック・ボックスでバルタン星人のドライクロー光線を相殺したり、(エクリプスモードが防げなかった)カオスダークネスのダークネスデストロイヤーをエネルギーがほとんど残っていない状態のルナモードでバリアを展開し防ぐなど、防御面ではたいへん優れていると思われる。
そもそもコスモス自体が、スピード戦士でありながらも攻撃力以外の部分はパワー戦士に多い特徴を持っている。
そのステータスをこれまでの主人公ウルトラマン達と数値で比較すると、ティガの基本形態より全体的なスピード及びパワーが高く、パワー系戦士のガイア(V1)にはスピードで劣る半面、パワーでは勝る……という、パワー系なのかスピード系なのかよくわからないことになっている。
「攻撃力は低めだが、それ以外の能力は高い」とでも言うべきか。
しかし、やはりTV版では「ルナモードは戦わず、相手をなだめるためのモード」という印象が強かったため、劇場版『ウルトラマンサーガ』でハイパーゼットンに挑むコスモスが、終始ルナモードであったことに関して「無謀」「違和感がある」という特にコスモスファンの視聴者からの声が上がっていた。
やはりTV版のイメージから、チェンジしたからといって勝てるとは限らないが、戦うのであればコロナモードやエクリプスモードへモードチェンジする方が自然と思われたからだろう(TV版で唯一ルナモードのまま最初から本気で戦っていたマハゲノム戦ですらコロナモードにチェンジしている)。
『サーガ』監督のおかひでき氏は、ハイパーゼットンとの対決でもコスモスが終始ルナモードのままだったことに、不評を受けたと語っている(補足しておくと、これは映画の初期案~制作途中まではハイパーゼットンに取り込まれていたある存在を救おうとする為にルナモードのままで戦うも、奮闘空しくカオスヘッダーが死んでしまう流れだったが、御蔵入りとなったというカットされたシーンの名残。おか氏も本当ならばモードチェンジさせたかったとの事でフューチャーモードの登場が検討されていた)。
また、デザイン的にも、共闘したゼロとダイナが赤と青だったことと本作以前の商品展開ではエクリプスモードが基本形態のように扱われていた時期が長かったこともあって「エクリプスかフューチャーになれば絵的にもいい感じだった」という声もある(がエクリプスだとダイナと全く同じカラーリングであり被ってはしまう)。
ルナモードは弱い形態というわけではないのだが、やはり「敵と戦う」のであれば、コスモスファンからすればモードチェンジしてほしかったというのが正直なところだろう。
また、ルナモード単体は非力ではあるが非力さをカバーする豊富な特殊能力を備えており、それこそコスモスならでは、それもルナモードならではの技が沢山ある中、サーガ劇中では怪獣を鎮める事しかしておらずルナモード特有の強バリアを張る等の演出も無く(使用したのはリバースパイクバリアのみ)、戦闘力で目立った要素が無かったのもいろいろ言われてしまった原因なのかもしれない。
ハイパーゼットン・ギガントでの敗北の原因がゼットンのクローではなく、落ちてきた岩が原因に見えるのも理由の一つか。まぁ、その場合上述の「一時的に助けられたが、ゼットンギガントの攻撃でカオスヘッダーが死んでしまう」流れならば、一瞬、怒りに支配されてしまったコスモスが、その隙をつかれて敗北するという道もありえたかもしれないが。
……とまあ、色々(サーガ関係で)議論が絶えないルナモードの戦闘力であるが、
元々ルナモードは『戦えない』のではなく『基本的に戦わない』モードであり、そんなモードで強敵に相対したのが議論を呼んでいる、という点をわかってもらいたい。
ファンサービスという面だけでなく、数々の作品群で作られてきたルナモードのイメージのためにも、強敵・悪と戦うのであれば「敵と戦う」ことを目的としたコロナモード等にチェンジすべきだったのではないかという認識が大元にあるのだ。
この反省を踏まえてか、後に公開された『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』では、久々にコロナモードやエクリプスモードへのモードチェンジも披露。
ギンガビクトリーと共に挑んだエタルガーとの決戦ではルナモードだったが、エタルガーの攻撃を受け流す=空振りさせて一撃毎に仕切り直すスタイルは、相方が隙を埋めてくれるタッグ戦との相性が非常に良く、コスモスならではの強さを見せ付けた。
ルナモードのみ登場した『ウルトラマンオーブTHE_ORIGIN_SAGA』での描写や防御技や回復技持ちということも含めてルナモードは共闘向けと考えれば、サーガでのルナモードでの戦いもある程度は違和感が薄れる……かもしれない。
ちなみに客演で全モードチェンジしたことがある作品を担当した監督は坂本浩一氏である。
余談
格闘ゲーム『Fighting Evolution3』では通常攻撃不能で相手の攻撃を捌く事しかできないという性質のキャラとなっており、シビアなタイミングで相手の攻撃と同じボタン操作をしなければならない上級者向けキャラである。しかし必殺技は(効かない相手こそいるものの)事実上の一撃必殺技であり、捌き続けて必殺技を発動してしまえば一発で戦闘が終了する。
この特性を利用したTASプレイ動画もある。
あまり語られることはないが、「赤を一切含まない、主人公の基本形態」である。それまでの、またコスモスより後の主人公ウルトラマンは基本形態に赤色が入っているという共通項がある中で、そんな常識と伝統を破る唯一の・異色な存在である(W主人公を含めればウルトラマンブルも一応該当するが、『R/B』自体がどちらかというとロッソを主人公に描いている側面があるので)。
上記の通り、ウルトラシリーズにおける「完全無装飾の主人公ウルトラマン基本形態」は、平成テレビシリーズ以降ではルナモードが唯一である。2024年現在、無装飾の主人公ウルトラマンは(シリーズ全体で見ても)コスモスが最後となる。以降のウルトラマンは一部を除き、プロテクターや装飾の多い派手なデザインとなっていく。
このため、非常にシンプルなデザインでありながら歴代ウルトラシリーズの中でも一二を争うほど異質なデザインである。2人以上のウルトラ戦士とコスモスを並べると、その違いが際立つ。
マスクのデザインは初代ウルトラマンを意識しており、耳は三日月を模している。また、上半身は腕をメインに初代ウルトラマン、下半身はウルトラセブンを意識したようなデザインとなっている。
外見以外の面に目を向けると、掛け声の高さが作品によってまちまちなのが特徴的。
本編では高めの声質。劇場版第1作やサーガでは低めの声質になっており、特にファイティングエボリューションシリーズでは劇場版のエクリプスモードに近い声質になっている。一応『決戦!ウルトラ10勇士!!』のように、テレビ版と同じ掛け声を使っている作品もなくはない。
基本タイプとしての扱い
商品などの展開では、ガイア、ネクサス、オーブ、ゼットといった戦士ほどではないにせよ、最新ヒーローとしての展開が終了した2003年から2011年までの8年以上もの間、ルナモードを差し置いてエクリプスモードの登場が極めて多かった。が、終始ルナモードのみが登場した『サーガ』が公開された2012年以降は本来の基本タイプであるルナの登場が増え、逆にエクリプスの登場が激減。現在ではほぼルナモードで固定となっている。
関連タグ
コロナモード エクリプスモード スペースコロナモード フューチャーモード