概要
日本人であれば誰もが一度は見たことがあろう技であり、抜群の知名度を誇っている。
ウルトラマンの必殺技というイメージが強いが、後輩であるウルトラマンジャックも同じ技を頻繁に使用している。
ちなみに徹底されないことも多いが、ウルトラマンとジャックではスペシウム光線の音は異なる(ウルトラマンはジェットエンジンのような『ザー』という音で、ジャックはセブン等、他のウルトラマンの光線でも使われた『ピャー』という音(『大怪獣バトル』など媒体によっては初代ウルトラマンでもこちらの音が使われる)。ちなみに漫画『ULTRAMAN』での進次郎が使うスペシウム光線の音は、ウルトラマンゼロの光線と類似)。
右手にマイナス、左手にプラスのエネルギーを集積させ、両手を交差させてスパークさせることで放つ(組む位置は作品によって微妙に異なる)。
この時左手首が標的側、右手首が顔面側に向いていることがポイント。また、左右逆パターンとしてスペシュッシュラ光線・ブレーザー光線がある。
原理としては荷電粒子砲に近く、レーザー(電磁波)の類ではない。だが、『ウルトラマンSTORY0』では、これを始めウルトラ戦士たちの光線技が「光波熱線」と称されていたり、『ウルトラマンジード』ではレムが光線技のことを「光子エネルギー」と表現するなどしているため、公式でもウルトラマンの光線技の原理についてはそこまで厳密に設定されているというわけではないようだ。
命中すると50万度の高熱と、仕事率換算で50万馬力のエネルギーを持つ大爆発を起こす。
大伴昌司の解剖図鑑によれば有効射程は80mだそうだが、バルタン星人を地上から撃ち抜いた時やナックル星人の処刑船団と戦った時には数㎞先の標的を寸分違わず射抜いており、命中精度は非常に優れている。単純な射程のみをとっても、宇宙空間でUキラーザウルスと戦った際にウルトラセブンが「俺達の光線が地球に直撃してしまう」と危惧しているため数万kmはあるようである。
連射や長時間発射も可能で、アボラス戦では溶解発泡に苦戦しながらも3連射してアボラスを倒し、ジェロニモン戦では空中でプロペラのように回転しながら長時間発射し、毒羽根を焼き払った。また、楳図かずおの漫画版ではメフィラス星人の配下のメフィラス四天王相手に、ジェロニモン戦とは逆に相手の回りをグルグル飛び回りながら連射することで4体纏めて撃墜していた。この漫画版では「スペシウム光線は高圧電流を纏っている」という設定が付属されていた(ギャグ漫画である『ウルトラ怪獣かっとび!ランド』でも、露天風呂でゴーロン星人に向けてウルトラマンがスペシウム光線を放ち、温泉客全員と共に感電してしまうというシーンがある)。
ちなみに、バルタン星人はこの光線に含まれるスペシウムが大の苦手。劇中では、スペシウムは火星に存在する物質と言及されており、ネオフロンティアスペースの火星にも存在が確認されている。名付け親は科学特捜隊のフジ・アキコ隊員。なお、原子番号は133であり、スペシウム光線を基に作成された光線銃マルス133の名前の由来もこれに則ったものとされる。また、ナックル星人の分析によると、スペシウム光線中にはアルミニウムやクロムも含まれているという。
地味な利点として予備動作がほぼ不要というのが挙げられる、これはセブンのワイドショットも同様だがスペシウム光線は姿勢の関係でより素早く発射態勢に入ることができる。
もっとも他のウルトラ戦士の必殺光線と比べれば予備動作が少ないというだけで即座に撃てるわけでもないため、アボラスやゴモラには腕を組んだ瞬間に攻撃されて発動を防がれたこともある。
『きたぞ! われらのウルトラマン』においてはゴーグファイヤーゴルザとウルトラマンが戦った際にこの点を生かし、八つ裂き光輪で防御&牽制に投げつけ、間髪入れずにスペシウム光線を叩き込むことで撃破するという連続技を披露している。
また、ゲーム作品では後述のFERやFE3、フュージョンファイトなどでは予備動作やエネルギー、気合を溜めてから腕を十字に組んでスペシウム光線を発射している。
常に決まり手というわけではない?
ウルトラマンの必殺技の代名詞となった光線技だが、必ずしも毎回決まり手になるというわけではない。アントラーやケムラー、キーラの体表には通じず(明らかに燃えやすいケロニアにも効果なし)、バルタン星人(二代目)との戦いではスペルゲン反射鏡で撃ち返されている。
これらの敵に対しては科特隊が撃破することもあれど、ウルトラマンが止めを担当する回ではスペシウムエネルギーを別の形に変換する、ウルトラサイコキネシスを使うなどの工夫で勝利しているがゼットンとの戦いでは吸収されたのちにゼットンファイナルビームとして倍返しされて大敗を喫している。
ウルトラマンベリアルとの戦いでもギガバトルナイザーの一振りであっさり相殺、モルド・スペクターとの戦いではウルトラマン、ゾフィー、ジャックの3人で同時発射したが、やや仰け反っただけでさしたるダメージを与えられなかった。
メフィラス星人との戦いでは相手側から停戦を申し出たために未遂に終わっている。
決まり手以外での使用方法
レッドキングとの戦いでは岩を撃ち落とすためだけに使用し、落ちた岩で足にダメージを与えたり、Uキラーザウルスとの戦いでは右腕を切断、知将・メフィラス星人との戦いでは光弾を撃ち落とし、ギガキマイラとの戦いではキングゲスラの口内に潜り込んで発射するなど部位攻撃や防御に用いる例もある。
テンペラー星人との戦いではスペシウム光線と同じポーズから放つ「金縛り光線」として披露。光線がリングのように相手を捕縛する光線として描写され、応用力に富む技であることがわかる。
ジラース戦では投げた岩に向かってスペシウム光線を早撃ちする事で挑発している…それは必殺技の無駄遣いというのでは…?
エンペラ星人との最終決戦の際は他の兄弟たちと太陽の黒点を取り除くために使用している。
光線技の原点
後年に制作された『新世紀ウルトラマン伝説』では登場ウルトラマンの殆どが最終決戦でスペシウム光線を放っているシーンがある(父、キング、ゾフィーは指示、母は回復に徹していた)。『ウルトラマンオフィシャルデータファイル』(デアゴスティーニ)ではこれを『ウルトラ戦士光線同時発射』と読んでおり、これを構成する光線技は同書でも「必殺光線」と表記していたり(31-6、86-6)、「スペシウム光線」と表記していたり(70-4、104-2)と一定していない。
この設定が本編に還元されるかどうかはともかくとして、これ以前の作品を参照しても、スペシウム光線ならびに腕を十字に組んで放つ光線技は使用者が非常に多い。『愛の戦士タロウ』の歌詞中でもストリウム光線を差し置いて登場する。ただし、原作で使用したダイナのスペシウム光線はppソルジェント光線]]、ネオスのスペシウム光線はネオマグニウム光線だとするメディアも一定数存在する。
M78星雲組以外のウルトラマンも同じ構えで光線を発射しているが、実際に彼らもスペシウム光線が使えるので問題はない(ゼアスだけ見よう見まねで構えたためか、スペシュッシュラ光線の構えなのは原作再現なのでそっとしておいてあげよう)。戦士によって微妙に組み方が違うのはそれぞれの戦士らしさが表れている部分だと言える。
これはスペシウム光線は全ウルトラ戦士の光線技の原点であることが明かされ、ウルトラ戦士はまずスペシウム光線を会得してからそれぞれの技へと発展させていくとされる為だとされる(参照)。
実際、『ウルトラマンメビウス』では、エンペラ星人との最終決戦時に、ウルトラ戦士の光線技の威力を増幅する「スペシウム・リダブライザー」というメテオールが登場し、ウルトラ戦士の光線技には共通してスペシウムエネルギーが含まれていることが明かされたほか、『ウルトラ銀河伝説』ではモブのウルトラ戦士たちがスペシウム光線の撃ち方を練習をしているシーンや宇宙警備隊隊員が十字に組んで放つオーソドックスな光線技を使用している。
『ウルトラマンX』に登場するXioの光線銃ウルトライザーは、ウルトラマンエックスの力を解析して作られたにもかかわらず、光線のエフェクトやSEがスペシウム光線のものであった。
ウルトライザーを開発したグルマン博士はかつてウルトラマンの戦い(その時のウルトラマンはスペシウム光線を使用している)を見たことがあるとのことなので、エックスの力を解析したというのは建前で、本当はウルトラマンのスペシウム光線を基に作った…のかもしれない。
一部の作品では、「誰でも習得可能である反面、元々威力の低い光線技だったが、ウルトラマンはこの技を極限まで磨き上げることで一撃必殺の光線技へと昇華させることに成功した」としているものもある(パワードに至っては「メガスペシウム光線」と独自の名称を付けられるまでに威力が強化されている)。
この点を意識してか、ウルトラマンオーブがあの親子から猛特訓を受けた末に得た形態・エメリウムスラッガーの必殺技も「ES(エメリウムスラッガー)スペシウム」であったりする。
ただ、上記の通り元々基本中の基本の光線技であるためなのか他のウルトラ戦士の光線技と比べると威力では劣っている。
洗練され尽くされているウルトラマンのスペシウム光線
光の国出身のウルトラ戦士を中心に多くのヒーローが発射可能とされているスペシウム光線ではあるが、スーパーパワーウルトラ大解剖にてゾフィーの口から「ウルトラマンの洗練され尽くしたスペシウム光線は他者のそれとは比べ物にならないほど強力な威力を持っている」と明言された。
実際、多くの戦士は新たな技を会得したり高火力技、パワーアップ能力などで強敵を撃破することが多いのに対しウルトラマンはほとんどの場合がスペシウム光線を使って撃破している。
テレビシリーズでジャックのスペシウム光線が防がれたり効かない機会が多いことを踏まえると信憑性は高いと思われる。
さらに近年ではウルトラマンのスペシウム光線は威力が上がっていると思われる描写があり、かつては効果のなかった怪獣兵器アントラーを倒したりしている他、後述のウルトラ6兄弟THELIVEではタロウのネオストリウム光線と同じように自らの力のみで強化した「ウルトラスペシウム光線」を会得していることが判明している。
派生作品での扱い
ウルトラ忍法帖
原典通りマンの技として登場。主に朧党の忍獣への止めとして使用されていたが、単独で使用したことは少なく仲間の光線と併せて使う方が多かった。武留屯や牙津のように耐えられたり、話によっては忍獣の命までは取らないこともあった。マンが本気で怒った時は相手を頭部と下半身を残して消し飛ばしたこともあり、威力は調整できる様子。鼠小僧レオ吉の技盗みで撃てなくなったこともあり、その時はレオやアストラが使用していた。
有言実行三姉妹シュシュトリアン
シュシュトリアンの必殺技「シュシュファイナル」とスペシウム光線の合わせ技「ウルトラスペシウム・シュシュファイナル」が登場した。
ウルトラマン(特別編)「さわやかマナー」
シリーズ屈指のカオスな使われ方をした作品。ある時は割り込んでまで乗車しようとする怪獣たちを整列させたり、またある時は広範囲の座席を占領するエレキングを行儀良く座らせ、またまたある時はピグモンが撒き散らし、ピット星人が巨大化させたゴミを焼却、果ては電車を異空間に変えたバルタン星人を撤退させて元に戻したりとなんでもありである。
ウルトラマン超闘士激伝
上位技「スペシウム超光波」が登場しており、以後の闘士ウルトラマンの必殺技となっている。
ウルトラP/ウルトラマンM730ウルトラマンランド
本作においては倒した怪獣たちを平和な「ウルトラPの星」へと転送する技として設定されている。
ウルトラマンSTORY0
作中でも、ウルトラマンおよびジャックの必殺技として要所要所で大活躍する。
星間連合編のガッツ星人との戦いでは、アーストロンとゴーストロンに初代ウルトラマンの右腕とウルトラマンジャックの左腕を負傷させることでスペシウム光線の使用を封じられたものの、ウルトラマンとジャックがそれぞれの負傷していない方の腕を合わせてスペシウム光線を放ち、ガッツの呼び出した破壊神もろとも撃破するという描写があった。
ウルトラマンFER
本作では身体からスペシウムエネルギーを移動させるにあたり腕を広げる予備動作が追加されており、演出面での迫力が増している。気になる内容はというと、実際に光が身体から腕に移動していくエフェクトが加えられた上、腕全体からスペシウム光線を発射というものになっている(市街地で使用すれば、余波で高層ビルが倒壊すると言えばその凄まじさがご理解いただけることだろう。しかもあまりの威力の大きさにウルトラマンが仰け反る)。おそらく昭和ウルトラマンの必殺技の中で最も原典からパワーアップした技といっても過言ではない。
さらには強化技としてプラズマスパークから放たれるエネルギーを吸収し一点に集中させて広レンジの光線を浴びせる「ギガスペシウム光線」が登場。
カオスロイドUとの戦いで使用でき、ただでさえ余波で高層ビルが倒壊するほどのド派手な本作のスペシウム光線がよりド迫力な演出になっている(特にプラズマスパークのエネルギーがウルトラマンに集まっていく神々しい演出はファン必見)。
上記の演出はある意味で後の作品の先駆けと言えるのかもしれない。
ロストヒーローズ
初代ウルトラマンのHEROスキルとして登場。
エネルギーを溜めて腕全体から放つが、効果音は全くの別物。
「八つ裂き光輪コンボ」使用時も効果音は同様(八つ裂き光輪の効果音が原作準拠なだけにどうしてこうなった)。
ただし続編ではちゃんと原作同様の効果音に戻ったのでご安心を。
ULTRAMAN
ウルトラ戦士の特徴を受け継いだウルトラマンスーツに搭載された機能として登場。
ウルトラマンを模したULTRMANSUITを着用した早田進次郎の必殺武器として活躍。
ウルトラ6兄弟THE LIVE ウルトラマン編in博品館劇場
強化技「ウルトラスペシウム光線」が登場。
『FER』のようにチャージしてから放ち、光線の色は赤色。
ゼットンバルタン星人を撃破した。
シン・ウルトラマン
同作に登場するウルトラマンはM78星雲出身のウルトラ戦士ではないが、彼が放つ光波熱線も「スペシウム光線」と呼ばれている(作中で名前が呼ばれたのは『シン・ウルトラファイト』が初)。
こちらは、超重元素スペシウム133を用いた光線技とされている。
透明禍威獣ネロンガとの戦いで初めて披露した際には、ネロンガに命中した際の衝撃で背後の山を抉り、照射が終わると軌道上にあった空気がプラズマ化するという描写があった。
以降の使用時は、周囲への被害を考慮して威力をセーブしたのか、これらの描写はなくなっている。
なお、作中である人間と一心同体となり融合したのだが、その融合を維持したままウルトラマンとして活動する際にはスペシウム133のエネルギーを急激に消費してしまい、融合前と比べて活動制限時間がかなり短くなっている。あくまでも制限があると明言されたのは時間のみであり、スペシウム光線の威力が弱まっているような描写や設定は確認できない(ただし、メフィラスとの決戦では、上記の弱点を突かれた結果、光線を長時間照射し続けたためにエネルギーが底を突き、相手にあと一歩のところまで追いつめられてしまうという事態になっている)。
バトルスピリッツ
『ウルトラヒーロー プレミアムカードセット』にてカード化(LM19-U08)。指定のコストのスピリット/アルティメットを破壊する効果が特徴。『バトスピプレミアムカードセット シン・ウルトラマン』ではシン版が登場している。
『バトルスピリッツ バトラーズグッズセット ウルトラヒーローズ』では「マントラドロー」のイラストにスペシウム光線が採用されている。
余談
スペシウム光線の構え
ウルトラマンが使用しただけあって、その後のウルトラ戦士の必殺光線のポーズとしてワイドショットのL字型とともにスタンダードなものとなり、2024年現在でもどちらも使用しない一部の例外を除いてウルトラ戦士の必殺光線はこのどちらかと同じ十字かL字、もしくは逆十字か逆L字で放つ光線となっている。
基本的にはどちらか片方ということが多いが、ジャックやティガ、ネクサスのように両方を持つ戦士もいる。また、タロウのように光線ではなくても腕を組むことで技を発動する戦士もいる。
中にはウルトラマンのように腰を低く落とした姿勢で放つ光線もある(ただし、スチール写真では背筋を伸ばしていたり、空中で放つ場合など回によって異なる)。
基本的に、掌の関節より下で十字に組む場合が多いが、ケロニア戦では掌の位置で小さく組んだタイプも確認でき、この映像は後に『甦れ!ウルトラマン』にてイデ隊員のスタミナカプセルによって強化されたという体で、七色の最強光線「マリンスペシウム光線」に流用された。ちなみにマリンスペシウム光線の威力はゼットンを一撃で撃破する威力がある。
昭和の客演作品、ビデオや帯番組に代表される本筋外の他メディアでも構えにバラツキが見られる。
また、光線がどの位置から出るのかについても作品によって異なる。通常は縦列の上半分から出るという場合が殆どなのだが、『FER』ではパワードのメガ・スペシウム光線のように十字に組んだ腕全体から、『ウルトラ銀河伝説』では縦列全体から光線が出ていた。
十字技一覧 ()は特徴
技名 | 使用者 |
スペシウム光線 | ウルトラマン ゾフィー ウルトラマンジャック ウルトラマンギンガストリウム他多数 |
M87光線Bタイプ(テンペラー星人の円盤攻撃時のみL字ではなく十字に組んで発射している) | ゾフィー |
タロウカッター(光線ではなく三日月状のカッターを放つ) | ウルトラマンタロウ |
グラニウム光線 | ウルトラマンスコット ウルトラマンチャック ウルトラウーマンベス |
メガスペシウム光線 | ウルトラマンパワード |
ネオマグニウム光線(十字型の光線が放たれる) | ウルトラマンネオス |
スペシュッシュラ光線(左右が反対) | ウルトラマンゼアス |
マルチスペシウム光線(光線ではなく光弾を放つ) | ウルトラマンティガ ウルトラマントリガー |
ソルジェント光線 | ウルトラマンダイナ |
エボルレイ・シュトローム | ウルトラマン・ザ・ネクスト |
クロスレイ・シュトローム | ウルトラマンネクサス |
ライトニング・ノア(左拳を右腕に当てる) | ウルトラマンノア |
メビュームシュート、メビュームナイトシュート(途中で左手を下げてL字となる) | ウルトラマンメビウス |
ナイトシュート(腕が前後逆) | ウルトラマンヒカリ |
デスシウム光線 | ウルトラマンベリアル |
ウルトラフュージョンシュート | ウルトラマンギンガビクトリー |
スペリオン光線、ゼットシウム光線、オリジウム光線 | ウルトラマンオーブ |
レッキングバースト(指を完全には伸ばしきっていない)、アトモスインパクト、レッキングノバ | ウルトラマンジード |
フレイムスフィアシュート(光線ではなく火球を放つ) | ウルトラマンロッソ |
ルービウム光線 | ウルトラマンルーブ |
グルービング光線(左手は拳を握る) | ウルトラマングルーブ |
スワローバレット(左右が反対かつ光線ではなく三日月状の光弾を放つ) | ウルトラマンタイガ |
ゼスティウム光線 | ウルトラマンゼット |
トレラシウム光線 | ウルトラマントレギア |
セルジェンド光線、ダイミュード光線 | ウルトラマンデッカー |
ブレーザー光線(左腕から放つ) | ウルトラマンブレーザー |
アークファイナライズ | ウルトラマンアーク |
L字型はワイドショットの記事を参照されたし。
また、腕で×を作って放つとマグニウム光線やザナディウム光線になる。さらに手の順序を調整して首を傾ければベリーナイス光線になる。
ちなみに、『ウルトラ銀河伝説』の劇場マナーCMでは、光の国の一般市民がマナーの悪いウルトラマンベリアルに向けて両手の人差し指と中指を交差させて小さいスペシウム光線を撃っている。
十字の構えになったわけ
ちなみに、スペシウム光線の構えが十字型になったのは、光線の合成処理を行いやすくするようにするためだったと言われている。
コンピューターもCGもなかった当時は、ウルトラマンの光線技は専門の職人が手作業で一本一本線を引き、それを専用の機械で実際に撮影した映像に合成することで作られていた(ちなみに、たった1秒のシーンでも光線用の原画の数は100枚以上にも上ったという)。もしもウルトラマンの手がずれると光線をうまく合成することができなくなってしまい、その分手間がかかってしまうので、どうしても腕を動かさずに特定の位置で固定させておく必要があったのだ。
その結果、当時脚本執筆に携わっていた飯島敏宏をはじめとする製作スタッフが試行錯誤を重ねて考案されたのが、両腕を十字に組み、右腕が動かないよう固定するあの独特のポーズだったのだという。
しかし、さすがに子どもに対して「撮影が大変にならないようあのポーズになった」とは言えないので、表向きは「忍者が手裏剣を投擲する際の動作が元になっている」ということになっているようだ。
スペシウム光線の色について
ウルトラマンの基本技であるスペシウム光線だが、戦士によって色が異なる。
戦士 | 色 | 備考 |
---|---|---|
ウルトラマン | 白色、青白色、黄色(ウルトラマンタロウ)、金色(ウルトラ銀河伝説)、虹色(ウルトラマン物語) | グランドスパークによる同時発射時では普段と異なる光線エフェクトになっている。 |
ゾフィー | 白色、青白色(ぱちんこウルトラ6兄弟)、金色(大怪獣ラッシュ) | |
ウルトラマンジャック | 青白色、虹色(ウルトラマン物語) | |
ウルトラマングレート | 白色 | |
ウルトラマンティガ | 青色(マルチスペシウム光線)、白色(新世紀ウルトラマン伝説) | 後者のエフェクトはゼペリオン光線に似る |
ウルトラマンダイナ | 青色 | 新世紀ウルトラマン伝説ではソルジェント光線と同じカラーリングになっている。 |
ウルトラマンガイア | 赤色(新世紀ウルトラマン伝説) | エフェクトはフォトンストリームに似る。 |
ウルトラマンアグル | 水色(新世紀ウルトラマン伝説) | エフェクトは水の流れに似る。 |
ウルトラマンネオス | 白色 | エフェクトは独自のもの |
ウルトラマンコスモス | 白色(新世紀ウルトラマン伝説) | |
ウルトラマンギンガストリウム | 青白色 | 光線エフェクトはウルトラマンと同じ |
ウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオン | 青白色 | ひらかたパークのヒーローショーやフュージョンファイト!で使用 |
不明 | 虹色(新世紀ウルトラマン伝説) | 誰がこの色のスペシウム光線を発射したのかは不明だが、恐らくウルトラマンタロウかウルトラマンエースだと思われる |
不明 | オレンジ色や黄色(新世紀ウルトラマン伝説) | 黄色い光線を撃っているのは恐らくウルトラマンネオスだと思われる |
エースキラー | 金色、青白色(ウルバト) | ビクトリーキラーとして使うものは青白色 |
ウルトラマン(シン) | 青白色 |
なお、光線を手がけた飯塚定雄氏は当初は現場で「ブルー付けようよ」「ピンク付けようよ」といった意見が出たが「正義は白だ」と言い切って白にしたことをNHKの50周年記念番組で語っている。
スペシウム光線の派生技
戦士や媒体によって様々なスペシウム光線の派生技が存在する、多くの場合はウルトラマンがメインとなる。
戦士 | 技名 | 備考 |
---|---|---|
初代ウルトラマン | マリンスペシウム光線 | |
同上 | ギガスペシウム光線 | |
同上 | ウルトラスペシウム光線 | |
闘士ウルトラマン | スペシウムアタック | |
同上 | スペシウム超光波 | |
エメリウムスラッガー | ES(エメリウムスラッガー)スペシウム | |
ロイヤルメガマスター | スペシウムフラッシャー |
その他
現在では「スペシウム光線」という表記が定着しているが、過去には「スペシュウム光線」、「スペシューム光線」などと表記されることもあった。
pixivではウルトラマン以外の者がこの必殺技を放っていたりもする。
しばしば、水戸黄門の印籠と同じで、「何故最初からスペシウム光線を撃たないのか」とネタにされる事がある。これについては、「最初に撃って不発だったり効かなかったらエネルギーを消費してピンチになってしまうから」「ゲージが溜まらないと出せないから」等様々な解釈がある。『空想科学読本』で有名な柳田理科雄は「最初に殴ったり叩いたりして怪獣の肉を柔らかくしてるんだと思う」と考察している。
そうしてこの話題はネタ的にも真面目にも長年議論されていたが、オリジン・ザ・ファーストが実際にこの戦法を行った事で一応の決着はついた(結果は避けられたり防がれたりする場合が多く、ほとんどまともに倒せないという散々なもの。しかもオーブは困ったら光線に頼るという悪癖があった為、序盤では光線の効かない相手に無計画に乱発してエネルギー切れを起こすという事態も多く見られた。どうやら「最初に撃って不発だったり効かなかったらエネルギーを消費してピンチになってしまうから」というのが大きいようだ)。
スペシウム光線で倒された怪獣、宇宙人
初代
ベムラー バルタン星人 ネロンガ ラゴン グリーンモンス ドドンゴ ペスター バルタン星人二代目 ブルトン ザラブ星人(にせウルトラマン) アボラス グビラ ゴモラ ダダ ゴルドン ザンボラー ザラガス 合計17体
後に怪獣兵器アントラーとゴーグファイヤーゴルザを撃破したため現在では19体。
また『きたぞ!われらのウルトラマン』では大量の分身を作ったバルタン星人相手にスペシウム光線を浴びせている。
ジャック
アーストロン タッコング デットン キングザウルス3世 グドン ゴルバゴス ダンガー エレドータス ゴキネズラ ヤドカリン オクスター ムルチ プリズ魔 バルタン星人Jr ササヒラー ゼットン二代目 合計16体。
後に改めてグドン(亡霊体)を倒しており、現在は17体。
合体光線
グランドスパークとして使用した際にはテンペラー星人の円盤、ゼペリオン光線との同時発射でヤナカーギー、ウルトラ戦士光線同時発射として使用した際には天空魔、ウルトラスペリオルとして使用した際にはギガキマイラ、スペリオルマイスフラッシャーとして使用した際には巨大黒い影法師を撃破している。
ウルトラマンダイナ
ウルトラマンネオス
バッカクーンで合計1体。
ウルトラマンギンガストリウム
インペライザー ベムラー 合計2体
ウルトラマン(シン)
ネロンガで合計1体
関連タグ
初代ウルトラマン ゾフィー ウルトラマンジャック ウルトラマンパワード ウルトラマンダイナ ウルトラマンネオス ウルトラマンネクサス ウルトラマンメビウス ウルトラマンオーブ ウルトラマンジード 巨大人型生物ウルトラマン(仮称)
ねずみ男:パロディとして第4期第77話でスペシウム光線の構えから妖力を鬼太郎に送った。マンモスフラワーに寄生された事件でも因果がある。