概要
基本形態のマルチタイプで使用する必殺技で、両腕を前に突き出し交差させてから大きく横に広げてエネルギーを溜めた後、ワイドショットと同じL字に構えて放つ。この溜めポーズ時に描かれる光のラインが印象的で、pixivではほとんどこの溜めポーズで描かれている。腕を交差した際に入るSEも特徴的。ちなみにこのSE、
といったように音程の違う3種類のパターンが存在している。
また溜め動作を省略した簡易版も存在するがその分威力は劣りシルバゴンには耐えられビザーモには電撃バリアで防がれている。
劇中で最も多用された必殺技であり、ティガが持つ3タイプの必殺技では最も威力が高い。そのため、この技を使うためだけにマルチタイプに戻ることも何度かあった。
具体的な威力はイーヴィルティガのイーヴィルショットと互角、ゲーム『大怪獣バトルNEO』ではグローザムのヘルフローズンブレスを押し返すほど。ゴブニュの機械島を粉砕したり、劇場版ダイナではソルジェント光線と同時とはいえ自身に比べかなり巨大なクイーンモネラを葬り去るなど歴代戦士の必殺光線の中でも火力は高めの部類に入る。
簡易版でもガルラの弱点である喉を突き抜け、ツバサが変身した不完全なティガでさえ、ジョーモノイドを一撃の下に沈めている。
ティガフリーザーやウルトラフィックスといった相手の動きを止める技を使ってからトドメを刺すこともあった。
ただマルチタイプでなければ使えないという訳ではない(後述)。
イーヴィルティガ戦では、通常のゼペリオン以外にも溜めポーズの後一旦胸に両手を添えてから放つ事でセルチェンジビームと合わせた光線を放ち元のマサキ・ケイゴの姿に戻している。
他のウルトラ戦士の必殺技と同様、エネルギーの消耗が激しいため、一度の戦闘中に放てるのは1~2発までという制約がある。基本的に「必殺光線のエネルギーの消耗が激しい」という設定は書籍で語られることの多いウルトラシリーズ内では珍しく本編内でもキリノ・マキオのテレパシーで「エネルギーが限界なんだろ?外すなよ」と言及されている。
ただし、「大決戦!超ウルトラ8兄弟」のみ一度の戦闘中に複数発発射している(スーパーヒッポリト星人をけん制する際に何発かと止めを刺す際に一発、その後、ギガキマイラを攻撃するために何発か発射し、イリュージョニック・スラッガーとウルトラスペリオルを発動する際に、それぞれ一発ずつ、最後は黒い影法師を撃破する際に一発放った)。もちろん、これは他のウルトラ戦士も同様。
また、ギガキマイラ戦では地上からゼペリオン光線での迎撃を試みたが、デカダント・ヘルレーザーの連射により失敗するシーンがある。
エネルギー切れにならないのかという声もよく聞かれるが、この作品に登場するウルトラ戦士は、どれだけピンチに陥ろうがメビウス以外はカラータイマーが点滅する描写がなかったため、恐らく何らかの理由によりエネルギーが無尽蔵に存在していた可能性があり、特に問題なかったのだろう(ゼぺリオン光線に関しては、けん制の際に放ったものは直前にエネルギーを溜める動作をとらなかったため、出力を抑えて放っていたとも考えられる)。
ヤナカーギーとの戦いでは初代ウルトラマンのスペシウム光線と同時に発射し、撃破に追い込んでいる。
『光の星の戦士たち』ではダイナのソルジェント光線と同時発射する合体技「TDスペシャル」を披露し、クイーンモネラを消滅させている。
『超時空の大決戦』ではスキューラに対して使用。なお、海中戦での使用は実はこれが最初。(ガタノゾーア戦は海上戦であって海中戦ではない)
劇場版『THE FINAL ODYSSEY』では、デモンゾーアに対して使用するも、通用せずに押し返されてしまい、それまでの戦闘のダメージの蓄積と、エネルギーの消耗によって一時的に戦闘不能に陥ってしまった。なお、この時のみ白っぽい色ではなく、グリッターゼぺリオン光線のような黄金色になっていた。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、スーパーヒッポリト星人に対して使用。また、この作品では他のウルトラ戦士との合体技である「スペリオルストライク」、「イリュージョニック・スラッガー」や「ウルトラスペリオル」も披露し、ギガキマイラを粉砕した。
『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル』にて礼堂ヒカルがライブしたティガもこの技を放ったが、タイラントの吸引アトラクター・スパウトで吸収され、ならばと光線の威力を倍に高めた事が災いし、再び構えても発射する事は出来ずにエネルギーが残り少ない状態になってしまった。
平成ウルトラマンたちの能力を授けられた、ウルトラマンギンガビクトリーの使用可能。テレビ本編では『ウルトラマンX』第14話へ客演した際に決め技として使用され、ウルトラマンエクシードXのエクスラッガーショットとの同時照射により、強敵:グア・スペクターを粉砕するという活躍を見せた。
そして同作品の劇場版の『きたぞ!われらのウルトラマン』にティガ本人が客演した際にはゴーグアントラーを粉砕した。『ウルトラマンZ』ではウルトラマンゼット・ガンマフューチャーがガンマイリュージョンにより召喚させたティガの幻影が使用。同時に召喚されたダイナのソルジェント光線、ガイアのフォトンストリームと共に発射し、ファイブキングにダメージを与えた。
なお、発射の際の演出が微妙に変わっており、溜め動作の際にデラシウム光流と同様のうなり声のような掛け声が入っている。
ウルトラマントリガー
ウルトラマントリガーも、この技をマルチタイプにおける必殺光線としている。
ティガとの違いは以下の通り
・発射モーション:ティガとほぼ同様だが、ティガは腕を広げていく際に腕が真っ直ぐなパターンと、肘を若干内側に曲げてから広げていくパターンの2種類があるのに対し、トリガーの場合は一貫して腕が完全に直線で、肩から広げるようなモーションとなっている他、ティガと比較すると動きがやや硬い。
・光線のエフェクト:ティガには見られなかった、稲妻のようなエフェクトを纏っている。
・外見の差異:発射モーション中に胸や腕の装甲が発光する。
キリエロイド戦ではティガとトリガーによるダブルゼペリオン光線が披露され、キリエロイドに引導を渡した。
その他
『ウルトラマンフュージョンファイト!』ではガッツウイング1号&2号の牽制攻撃の後にニードル、デキサスビームと合わせて放つ『コンビネーション・GUTS』を披露した。
TCG『バトルスピリッツ』においてはストロングドローと酷似した手札交換効果を持つマジックとして登場し、ウルトラマンが場にいる時に捨てるカード数を-2する効果を持つだけでなく、スピリット/ブレイヴ召喚時にバーストを発動すればブレイヴのコストを無視した上でコスト6以下のスピリットを破壊する効果を発動できる。
トリガー版も存在するが、元のコストが上がり赤・青の混色となっているだけでなく、バースト効果が2枚ドロー、メイン効果がBP12000以下の相手スピリットを破壊する効果とティガ版を逆にしたかのような効果になっている。しかも、トリガーがアタックしているなら相手の効果では防げないというおまけ付きである。
倒した怪獣
ティガ
本編
ゴルザ(強化)、キリエロイド、キリエロイドⅡ、リガトロン、シーリザー、ギランボ、機械島、ナーガ、ナターン星人、キュラノス、デシモニア、マノン星人、ガルラ、イルド、ファイバス、イーヴィルティガ、ギジェラ、メンジュラ、ヤナカーギー(初代ウルトラマンのスペシウム光線と同時発射)
『古代に蘇る巨人』
『超時空の大決戦』
デーモンギラレス14世(ダイナのソルジェント光線、ガイアのフォトンストリーム、ガッツウイングとガッツイーグルの援護射撃と同時発射)
『大怪獣バトル ウルトラモンスターズNEO』
『運命の衝突』
ギンガビクトリー
グア・スペクター(ウルトラマンエクシードXのエクスラッガーショットと同時発射)
トリガー
ゴルバー、ギマイラ、キリエロイド(ティガのゼペリオン光線と同時発射)、ヤプール人
(※)一応スフィアメガロゾーアの触手の焼却にも使用。
派生技
ゼペリオン光線は、単純に使用者のティガがシリーズ屈指の人気キャラであることや光線そのものの発動モーションがとにかく印象的なこともあり、後発のシリーズでもこれを模した必殺技が非常に多い。
ゼペリオン光線(パワータイプ)
第51話で使用された、パワータイプ版のゼペリオン光線。発動モーションも大きく異なり、デラシウム光流と同じく両腕を大きく振り上げてエネルギーを溜めた後に発射する。光線の色がオレンジ色に変化しているのも特徴だが、後にも先にも映像作品で使われたのはこれ一回というレア技でもある。
一応最終盤で割と唐突に使われたことや使われた相手が相手だったので、知名度自体は高い。
なお、スカイタイプのものは劇中では使用せず、メイキング映像でのみポーズを取る姿が確認できる(詳細はスカイタイプにて)。
グリッターゼペリオン光線(ティガ)
グリッターティガの使用するゼペリオン光線。発動モーション自体は通常のゼペリオン光線と同じだが、破壊力は比較にならない程強力となっている。勘違いされやすいが、ティガ版のグリッターゼペリオン光線の色は白色である。また、決め技にはなっていない(決め技になったのは続けて放ったタイマーフラッシュスペシャルである)。
なお、グリッターティガとは別に『グリッターバージョン』や『クロスオーバーフォーメーション』という形態があり、そちらもゼペリオン光線を放っている。
ゼペリオン光線(ティガダーク)
ティガダーク版のゼペリオン光線。劇中では披露していない。
『ULTRA-ACT ティガダーク』付属のエフェクトでは赤い光線となっている。
ゼペリオン光線(ギンガビクトリー)
ウルトラマンギンガビクトリーがウルトラマンティガの力で発動する。
グリッターゼペリオン光線(トリガー)
グリッタートリガー版のグリッターゼペリオン光線。ティガのものと比べると光線の色やチャージする際のエネルギーが金色になっているのが特徴。
なお、初期にはエタニティコアの力を使いこなせずにあらぬ方向に撃ってしまうこともあった。
ダークゼペリオン光線
トリガーダークの使用する漆黒のゼペリオン光線。トリガーやティガと比べると両腕を横に広げるモーションの際に両腕を少し曲げてチャージする。また、威力は劣るがチャージ抜きで発射することも可能。何気に元ネタのティガダークが光線技を見せなかったので、トリガーダークのオリジナル技である。
トゥルーゼペリオン光線
トリガートゥルースが使う光と闇の双方が交わったゼペリオン光線。トリガー版のグリッターゼペリオン光線とダークゼペリオン光線が合わさったような色で、当然のことながらラスボスにすら決定打となりうる凄まじい破壊力を誇る。扱いはトゥルータイマーフラッシュに繋げた点も含め、ティガ版グリッターゼペリオン光線をオマージュしている。
イーヴィルショット
イーヴィルティガの必殺技。握り拳を大きく広げて胸の前で交差し、逆L字に組んでから発射する暗黒光線。手順や拳の構えがまんまゼペリオン光線と対照的になっており、威力自体も互角以上の破壊力である。
イーヴィルシュート
イーヴィルトリガーの必殺技。発射ポーズはイーヴィルショットそのまま。
スペリオン光線
ウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオンの必殺光線。発動モーションは右腕を上に、左腕を横にそれぞれ伸ばしてエネルギーを溜めた後、両腕を十字に組んで放射する。使用時のSEもスペシウム光線とゼペリオン光線の双方を合わせたものとなっている。後にルーブ兄弟もとある形でこの技を使用している。
スペリオンシュート
ウルトラマンジード・ブレイブチャレンジャーが使用すると思われる必殺光線の一種。というのも、この技が初めて語られたのが公式の超全集なのもあってか、名前以外どういう技なのかの詳細が一切不明という謎に満ちた技である。上記の形態もスペシウムゼペリオンの力でフュージョンライズした形態なので、技的にはゼペリオン光線の孫みたいな存在とも言える。
ゼペリジェント光線
オーブ・ゼペリオンソルジェントの使用する必殺技の一種とされる技で、元ネタは勿論ゼペリオン光線とソルジェント光線。スペリオンシュートと同様やっぱりこっちも超全集初出の技なので詳細は一切不明。
ルービウム光線
ウルトラマンルーブの持つ必殺技の一つ。フュージョン元にティガがいるのもあってか、発動モーションに両腕を水平に開いて閃光のラインを発生させるお馴染みのモーションを取る。
余談
ゼペリオン光線の溜めポーズを考えたのは、ウルトラマンレオのスーツアクターを務め、本作の第3話から参加し、大きな影響を与えた二家本辰巳氏である。二家本氏は、「そのまま腕を組むだけだとこれまでと変わらない」と考えて、腕を伸ばすポーズを提案、採用された。
光線の数が少ないと言われるレオだが、実際に見ると伸ばした腕を振って光線を放つというパターンがほとんどであるため、それも影響しているのかもしれない。
2017年に海外であらゆる物を萌化する日本文化の象徴として、ゼペリオン光線を撃つティガの画像が「japanizing beam」というコラ素材(原型→japanizing beam!→萌化した結果 という形で画像が並ぶ)になり国内外でちょっとした話題となった。なお何故ティガなのかは不明である。
対義語として「AMERICANIZING BEAM」というものもあり、こちらはスーパーマンのヒートビジョンの画像を使用している。
ゲーム「ワイルドアームズ」に登場する『光の巨獣ゼペリオン』の名前の由来であり、モチーフもスパークレンスとなっている。