データ
概要
ギンガとビクトリーに倒されたジュダ・スペクターと、地球に潜伏して暗躍していたギナ・スペクターの精神エネルギーがモルド・スペクターと合体して誕生したグア軍団の大魔帝で、『ウルトラマンX』グア軍団編のラスボスと言える存在。
モルド・スペクターの肉体をベースにしているため、外見上はモルド・スペクターとの差異はまったくない。ただし、声はギナとモルドの声を混ぜ合わせたかのような不気味なものへと変貌しているほか、モルド、ギナ、ジュダ3人分の精神エネルギーを持ち合わせているため、その戦闘力も大幅にパワーアップしている。
合体というよりは、モルド・スペクターにジュダ・スペクターとギナ・スペクターの魂が乗り移った姿と言った方がいいかもしれない。
モルド・スペクターの武器であるバットアックスに加えて、ジュダ・スペクターとギナ・スペクターの魂が宿り2人の顔が付いたバットキャリバーを用いて戦う。二つの武器に闇の力を纏わせて同時に振り下ろす技を持ち、その威力はオペレーションベースXのバリアを一撃で粉砕し、ギンガとビクトリーを同時に薙ぎ倒すほど。
なお、公式サイトによれば『アンドロメロス』や『ウルトラ超伝説』のグアと同様、元々モルド、ギナ、ジュダの3人は1つの存在だったが、それが何らかの形で分裂してしまったのだという。そのため、このグア・スぺクターがある意味彼ら本来の姿と言えるのかもしれない。また、モルド曰く、「一度魂が1つになってしまうともう2度と元には戻れない」とのことで、彼らにとっては最後の切り札とも言える姿だったようである。
戦歴
強大な闇の力とウルトラマンへの恨みの力で、エックス・ギンガ・ビクトリーを倒し、グア軍団を復活させるべく最後の戦いを挑む。
ダークサンダーエナジーの力でスパークドールズを実体化させて新たなグア軍団を誕生させようとするがギンガ、ビクトリー、エックスが現れた為戦闘に入る。
『ギンガサンダーボルト』、『エレキングテイル』、『エレキング電撃波』の三連続電撃攻撃を喰らうも物ともせず、逆に闇の力を纏った二刀流でギンガ、ビクトリーを圧倒する。
しかしエックスがエクシードXに、ギンガとビクトリーがギンガビクトリーにそれぞれパワーアップし、彼らの猛攻に少しずつ押され始める。
『エクシードイリュージョン』を喰らって怯んだところに、続けて『フォトンエッジ』を喰らいバットアックスを破壊され、さらに『ソルジェント光線』によってバットキャリバーも失う。
そして『エクシードエクスラッシュ』で闇の力を封じられたために復活の手段を絶たれ、トドメに『エクスラッガーショット』と『ゼペリオン光線』の同時攻撃を喰らい、木端微塵に爆散した。
結果的に敗れはしたが、エクシードXとギンガビクトリーの必殺技を耐え続けたのは流石大魔帝と言えよう。
ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突
本作ではザ・キングダムの尖兵として召集された並行同位体が登場。
アブソリュートタルタロスの意を受けたレイバトスが、ジュダ・スペクターとモルド・スペクターを意識が無い状態で蘇らせた後、デビルスプリンターの力で増幅したレイオニクスの力でギガバトルナイザーを再び復活させた。そして、『ウルトラファイトオーブ』の時と同様、ギガバトルナイザーを介してジュダとモルドをギナ・スペクターに無理やり融合させた事で出現。
外見は『X』の時とは違い、全体的に白くなったモルドの両肩にジュダとギナの、そして体の中央に禍々しい四つ目の顔が付いているというオリジナルのグアに近く、かつて戦ったギンガビクトリーとエックス曰く完全体と言うべき存在。骸骨の意匠も相まってより「スペクター(亡霊)」の名にふさわしい禍々しい姿となってしまった。
以前のようにモルドではなくギナに兄弟の魂が融合し、尚且つデビルスプリンターで増幅したレイオニクスの力で誕生した事が大きく影響していると思われる。言うなれば前作のゴーデスマガオロチと同様、「最悪の組み合わせ」と言えるだろう。
ただし正史の個体と異なり言葉は一切話さず、終始唸り声をあげるのみだった。
戦い方も終始徒手空拳で戦っている。
パワーも能力も正史の個体とは比べ物にならず、新世代ヒーローズとゼアス達を含めた10人以上のウルトラ戦士達を(しかも新世代ヒーローズは全員最強形態や合体形態になっていた状態で)圧倒し、更にメカバルタンとサイバーメカバルタンを召喚する等、エンペラ星人やレイブラッドと並んで宇宙に影響力を及ぼした支配者としての恐るべき強さをこれでもかと見せつけた。
だが、新世代ヒーローズが融合したウルトラマンレイガという切り札を使われた事で形勢は逆転、メカバルタンとサイバーメカバルタンは、ゼットによって倒される。
最後はレイガ・アルティメットブラスターを食らって敗北。ギナ・スペクターも元に戻るが肉体のダメージが限界を達した為、グリージョに看取られながら消滅した。
しかしその直後、新世代ヒーローズは力尽きてレイガからの合体を解除。このタイミングで並行同位体のベリアルやトレギアに挨拶がわりという名の奇襲を受け、ゼットの方はベリアロクを奪われてしまった。
なお、「一度グア・スペクターになると元の体に戻れない」はずなのだがレイガとの戦い後、ギナ・スペクターは元の体に戻ることが出来た。この理由に付いては不明だが、「ギナを救いたい」というグリージョの願いが僅かに通じた結果なのかもしれない…。
最終的に敗れはしたものの、一人でもラスボスを圧倒できる力を持つ新世代ヒーローズの最強形態軍団を一人で圧倒し、最強クラスの戦士であるレイガを降臨させたその実力はグアという存在の本来の恐ろしさを見せつけ、レイガ、引いてはかつてグアを倒したメロスの凄まじさを証明することになった。
余談
バットキャリバーについているジュダ・スペクターとギナ・スペクターの顔は、原典であるグアのスーツで奇跡的に残っていた部分であった、ジュダとギナのマスクパーツから型取りして作られたものであることが公式サイトのブログで明かされている。
運命の衝突で登場した個体の着ぐるみはウルトラファイトビクトリーから使われてるジュダの着ぐるみがモルドに改造されたためジュダの着ぐるみはこれで2回目の改造となりオリジナルのグアに近づけている。