概要
一度に複数のウルトラ戦士で1体の怪獣を相手に戦うこと(よって厳密には私刑を意味するリンチではなく「集団リンチ」の広義の意味合いの方である)。
最も有名なのはハヌマーンとウルトラ6兄弟が行ったゴモラへのリンチかと思われる。
逆に言えばそこまでしなければ倒せないほどのチートスペックの持ち主であるという表現であることも多く、戦闘の中盤までは敵の圧倒的な戦闘力を前に窮地に陥っていたというケースや、終始相手に圧倒され、結局返り討ちにされてしまったというケースも決して少なくない。そのためなのか、ライダーリンチと比べるとネタにされることは少ないようである。
主な被害者
3人以上で1体の怪獣と戦闘したもののみ記載(2人で1体の怪獣と戦ったケースはこれ以外にも数多く存在する)。
- ヤプール&ヒッポリト星人(内山まもる版ウルトラマンA)
- テンペラー星人(ウルトラマンタロウ)
- グランドキング(ウルトラマン物語)
- ゴモラ(ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団)
- Uキラーザウルス→Uキラーザウルス・ネオ(ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟)
- ギガキマイラ(大決戦!超ウルトラ8兄弟)
- ウルトラマンベリアル(ウルトラ銀河伝説) ※光の国のウルトラマン全てを返り討ちにするという大金星を挙げている。
- ベリュドラ(ウルトラ銀河伝説)
- アークベリアル(ベリアル銀河帝国)
- ジャンキラー(ウルトラマンゼロ外伝キラーザビートスター)
- ハイパーゼットン(ウルトラマンサーガ)
- ファイブキング(エタルダミー)(決戦!ウルトラ10勇士!!)
- スーパーグランドキング(ウルトラマンギンガ)
- スーパーグランドキング・スペクター(ウルトラファイトビクトリー)
- モルド・スペクター→グア・スペクター(ウルトラマンX)
- タイラント(ウルトラファイトオーブ)
- ウルトラマンベリアル・アトロシアス(ウルトラマンジード)
- ギャラクトロンMK2(つなぐぜ!願い!!)
- ギルバリス(つなぐぜ!願い!!)
- ウルトラマントレギア(ウルトラマンタイガ)
- ウルトラダークキラー(ウルトラギャラクシーファイトニュージェネレーションヒーローズ)
- グリムド(ニュージェネクライマックス)
- ベリアル融合獣(ウルトラマンZ)
- ルーゴサイト(ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀)
- ゴーデスマガオロチ(ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀)
- アブソリュートディアボロ(ウルトラマントリガー 一応、同時にではなかったものの、闇の三巨人・トリガー・リブット(+ナースデッセイ号)の全員を敵に回して戦わされる羽目に)
- イーヴィルトリガー(ウルトラマントリガーエピソードZ)
- ギナ・スペクター(ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突)
- グア・スペクター(ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突)
- アブソリュートティターン(ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突)
- アブソリュートタルタロス(ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突)
- スフィアメガロゾーア(ウルトラマンデッカー)
- レイバトス(レイブラッド星人)(ウルトラマンレグロスファーストミッション)
逆パターン
逆に、ウルトラ戦士1人が一度に3体以上の怪獣相手にボコボコにされたケースもある(戦闘員的な雑魚怪獣相手に無双した事例は除く)。
- ウルトラマンエース(ウルトラマンA第7、8話)
- ウルトラマンレオ(ウルトラマンレオ第38、39話 敵の策略でウルトラ戦士がウルトラ戦士にリンチされるという稀有なケースである)
- ウルトラマンガイア(超時空の大決戦)
- ウルトラマンゼロ(ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ、ウルトラゼロファイト第二部)
- ウルトラマンギンガ&ウルトラマンビクトリー(ウルトラマンギンガS第3話)
- ウルトラマンマックス(ウルトラマンX第8話 相手の一人は操られたウルトラマンであった)
- ウルトラマンオーブ・オーブトリニティ(絆の力、おかりします!)
- ウルトラマントリガー(ウルトラマントリガー第12話)
- ザ・キングダムとの戦いに参戦したウルトラ戦士の殆ど(ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突)
- ウルトラマンデッカー(ウルトラマンデッカー第6、23話)
- ウルトラマンレグロス(ウルトラマンレグロスファーストミッション)
余談
ウルトラマンAのメインライターであり、最終回を最後にウルトラシリーズから去った脚本家・市川森一氏は、ある日ウルトラマンエースごっこで遊ぶ子供達を見たのだが、その内容は『“宇宙人”役とした一人の子供を他の“ウルトラマン”役の子達が寄ってたかって袋叩きにする』というとても正義のヒーローとはいえない野蛮なものであったそうだ。
こうして「自分が(ウルトラシリーズの)脚本を通して伝えたかった事が、肝心の子供達に伝わっていないのでは?』と痛感した市川氏は、ウルトラシリーズから手を退く決心を固め、最後に視聴者に対し自分が本当に伝えたかった想いの全てを込めて、ウルトラマンA52話の脚本、そして「優しさを失わないでくれ」という名言を書いたと言われている。
52話冒頭でウルトラマン、セブン、ゾフィーのお面を被った子供達がサイモン星人を寄ってたかって虐めようとするシーンも、市川氏が実際に見た光景を元にしている。