グランドキング
ぐらんどきんぐ
ジュダ「宇宙に散らばる悪魔の魂よ、ここへ集まれ!」
別名 | 超合体怪獣 |
---|---|
身長 | 70m |
体重 | 21万5000t |
出身地 | 宇宙 |
デザイン | 山口修 |
映画『ウルトラマン物語』に登場。
宇宙の帝王ジュダが、宇宙に漂っていた怪獣達の怨念を結集させ、自身のエネルギーを大量に注ぎ込んで誕生した合体怪獣(重厚な武装に身を包んだおおよそ生物的とは言えない外見をしているため、広義の意味でのロボット怪獣にも含まれると思われる)。
本来は純粋な合体怪獣という設定だった為、各部パーツは歴代ウルトラ怪獣を彷彿とさせるデザインとなっており、角はゴモラで尻尾はツインテール、両腕のハサミはサドラ、左腕の装甲はバルタン星人と言われているがタイラントなどとは違って明確に合体したパーツが判断できる形状では無い。
※画像はイメージです。
後に、左腕の装甲(というか鉤爪)がエースキラー、首や背中がナース、などの証言を得た、として描かれたのがこれである。これによればバルタン星人は組み込まれておらず、頭部の触角のようなものはキングザウルス3世の角で脚はゴラ、さらにケムラーやシルバーブルーメまで組み込み、もっとタイラントに似た見た目になる予定だったことがわかる。
武器は両手の鉤爪「スーパーハンド」による超高層ビル群も粉々に粉砕する攻撃「スーパーデストロイングパンチ」や爪先から放つ毒ガス、頭部から放つ光線「グランレーザー」、口から放つ熱線「グランビーム」、尻尾の先端から発射する光線、全身から放つ電撃などであり、どの武器もウルトラ戦士を一撃でふっ飛ばすほどの破壊力である。
グランレーザーに至っては、本気で放てば地球と火星と木星を串刺しにした上でまとめて爆発させられるレベルらしい。そのパワーも凄まじく、ウルトラ6兄弟が同時に組み付いても全く抑えられなかった。なお、右腕が32m、左腕が46mと腕の長さだけでウルトラマン達に迫る大きさを誇る(出典:「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」より)。
防御力も申し分なく、その全身は超強力な装甲で覆われており、ウルトラ兄弟の格闘技どころか必殺光線をも立て続けに浴びせられても傷ひとつ付かず、ウルトラ5兄弟の合体光線(M87光線、スペシウム光線2発、エメリウム光線、メタリウム光線の同時発射)ですらほんの一瞬動きが止まる程度で全くダメージを受けないほどの高い防御力を誇る。また、両肩にあるカメラのような器官は赤外線を発するセンサーになっており、敵の動きなどをキャッチすることが可能である。
ウルトラ戦士を同時に5人以上も相手にした敵は、Uキラーザウルス、ギガキマイラ、ウルトラマンベリアル等、歴代のシリーズでも色々と存在するが、大抵は合体光線技を食らえば大なり小なりはダメージを受けたり、バリア等で防ごうとする一方で、グランドキングは前述のとおり全くのノーガード戦法でウルトラ兄弟を圧倒しているので、今でも最強候補に挙げるファンも多い(ノーガード戦法に関していえば、スーツがあまりにも重く、操演なしではまともに立つことすら不可能であったという撮影上の理由もあるのだが)。
挙げ句に合体怪獣の先輩であるタイラント同様、宇宙空間を自在に飛行する能力も持っている。
誕生直後にジュダの命を受けてウルトラの星攻略の為に進撃し、宇宙空間でゾフィー率いるウルトラ5兄弟の迎撃に遭うが、これを物ともせず圧倒。形勢不利を感じたゾフィーの作戦で惑星フェラントにおびき寄せられるが、地上戦でも兄弟を圧倒し合体光線にも耐えてしまった。
途中でタロウが加わるも戦況は全く変わらず、ウルトラ6兄弟をあと一歩の所まで追い詰めるが、ウルトラの母からのウルトラサインの指令で、タロウと5兄弟が合体した「超タロウ」の登場で形勢逆転され、最後はタロウの最強の必殺光線「コスモミラクル光線」で遂に粉砕された。
ウルトラマン超闘士鎧伝
ウルトラマン超闘士激伝の完結編で、玩具展開の超闘士鎧伝ではエンペラ星人軍が使役する怪獣戦艦として登場。
別名もギガメタルモンスとなっている。これ以外にもシーモンスを模した海上戦艦アクアキング、ナースとバードンを模した空中戦艦エアロキングが登場し、この2体と合体することでグレイテストキングとなることが出来る。新章でも回想シーンにて、破壊されたグレイテストキングが漫画に初登場した。
大怪獣バトル
レイブラッド星人が憑依したレイモン(バーストモード)の使役怪獣として登場。ゲーム版におけるゼットンの役割を果たす。
ゴモラ、EXゴモラの二体を相手にするがEX超振動波で倒された。
NEOではバトルナイザーの秘密を解き明かすべく、ガッツ星人が呼び出した怪獣として登場した。要するに強敵…とは言い難い序盤の敵キャラである。ただし、「ひとりでバトル」モードのエクストララウンドで登場するガッツ星人(RB)が使役する個体なら話は別であり、バトル開始時点からレイオニックバースト状態である上に必殺技のグランレーザーの威力はなんと4100もあり、まともに食らえば命はない。
ウルトラマントリガー
直接の出番はないものの、第18話「スマイル作戦第一号」にて通常のグランドキングの名前と写真が登場。この時はアキト隊員がタツミ隊長の昇進祝いにプレゼントする隊長専用のGUTSハイパーキー候補に挙がっていた。
他のプレゼント候補としては同じく強豪ロボット怪獣であるギャラクトロンなどもあったのだが、本格的に開発する前に色々それどころじゃない事が起こってこの件が流れてしまったため、どちらのハイパーキーも結局作られることはなかった。
当然開発されなかった都合上キーの具体的な効果は分からずじまいとなってしまったのだが、アキトがわざわざ"隊長専用"とユナに前置きしていることから、もし実装されていたならガーゴルゴンキーと同様にナースキャノンの威力向上などに活用していたのではないかと思われる。
なお、GUTS-SELECT(及びアキト)がどうやってギャラクトロンとグランドキングのデータを入手していたのかは定かではないが、グランドキングの資料が『ウルトラマン物語』のものであることを踏まえるとマルゥル経由の情報だと推測される。
その圧倒的な強さとかなり凝った造形からファンからの人気も高く、ニュージェネシリーズに入ると着ぐるみが新造されたこともあって、再登場の機会に恵まれるようになった。
なお、現在はかつてと比べて着ぐるみの素材や構造が大幅に改良されたことなどもあり、「操演なしでは動くこともままならない」なんてことはなく、ある程度のアクションもきちんとこなせるようになっている。
それ故、ノーガード戦法で相手を圧倒…というかつてのようなチートクラスの強さは見せなくなってきているが、代わりに胸腹部からの破壊光線が追加され、元々の攻撃力と防御力もあり節目節目でウルトラ戦士の前に立ちはだかる強敵として登場してくることが多く、元祖劇場版ラスボスとしての威厳は全く衰えを見せていない。
また、いずれも何らかの事情で弱体化するか自身の武器を利用されて倒されており、他の再登場したラスボスのように力押しで倒されたことがない。
スーパーグランドキング
スーパーグランドキング・スペクター
『ウルトラファイトビクトリー』に登場する、スーパーグランドキングの更なる強化体。
こちらはジュダの怨念ジュダ・スペクターの配下である。弱体化するまでウルトラ兄弟の攻撃すら受け付けなかったどころか、倒すのに特殊な手段が必要だった怪獣でもあり、(最大の必殺技を使って消耗していたとはいえ)あのギンガビクトリーを倒している。
マガグランドキング
『ウルトラマンオーブ』に登場した、M78ワールドとは別次元の世界のグランドキング。
今回は魔王獣の一体という扱い(大魔王獣マガオロチの卵に秘められたエネルギーと地球のエレメントが結びついて誕生した存在で、ジュダとは一切関係がない)で、別名も、「土ノ魔王獣」へと変わっている。
当初は純粋な合体怪獣という設定だったので、他の怪獣の特徴を色濃く残している姿にするという案も存在したが変更となり、デザイナーの山口修の手によってその設定を踏襲しつつ全身を装甲で覆ったような姿へと纏められている。
史上初となる劇場用ウルトラ作品のボス怪獣であり、そのスーツは製作費300万円以上(1980年代当時の価格)。スーツの制作方式もゴジラなどの映画怪獣と同じく、雛形の制作や削りだしで着ぐるみの骨組みを作り、それにパーツを貼り付けていく手法が採用されている。
当初は全身が黒っぽく両肩のレンズも筒状の形になっていたが、撮影前に改修されて腹の電飾もその際に追加されている。また、頭部にあるグランレーザー発射器官や両肩のパーツは照明に似たデザインをしているが、本当に照明器具(ライト)がそのまま取り付けられている。
当時600円だったウルトラ怪獣ソフビの中で、グランドキングのみ800円という価格でボリュームのある造形が再現されている(後にシラリーも800円という価格で登場)。また初版のソフビだけサイズが大きく、その希少価値の高さから現在でもオークションなどで数万円ほどの高価格帯で取引されている。
ウルトラマンランド閉園に伴い、その最後のショーを飾るべくアトラクション用の大型スーツが新造された(平成作品で活躍している亜種とは異なり、初代グランドキングの姿が再現されている)。
尚、初出のウルトラマン物語はM78スペースとはパラレルワールドの物語になるが、新ウルトラマン列伝によれば、原典のM78スペースのウルトラマンタロウもグランドキングを倒した経験があり、倒し方も概ね同じだった事が判明している。
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