曖昧さ回避
最初に電気椅子で死刑になった人物については「ウィリアム・ケムラー」を参照。
データ
種別 | 毒ガス怪獣 |
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身長 | 35m |
体重 | 1万t |
出現地 | 大武山 |
概要
背中に二股に開く甲虫のような甲羅を持つ四足歩行型の怪獣。大きく裂けた口を持つオオサンショウウオのような頭が特徴で、一説には原始両生類の一種だとも(デアゴスティーニ刊『ウルトラマンオフィシャルデータファイル』より)。
動きは鈍く敏捷性に欠けるが、頑丈な外皮を持ち、非常に高い防御力を有する。甲羅は普段は閉じているが、興奮時に大きく開き、内側の派手な模様を見せつけて威嚇する。さらに甲羅はダイヤモンドの10倍の硬度を誇るとされる。臀部の甲羅の付け根に心臓があり、それを硬い甲羅で保護している。
煙深い環境に生息する為か五感が発達しており、目は赤外線視が可能で、ガスが充満する視界の悪い場所でも高い視力を確保できる。
基本的に動きは遅いが、100mものジャンプ力を持つとされる。
口内をスパークさせ、「ダークセント」と呼ばれる毒ガスを吐く。その毒性は超強力の一言に尽き、10㎞四方の鳥や獣を全滅させるほどの濃度の二酸化硫黄を含んでいる他、科特隊のガスマスクをも貫通する(劇中では専ら亜硫酸ガスと呼ばれる)。
前足の爪には猛毒があるとされる。
生態の多くは明かされていないが、おそらく硫化水素などの火山由来の物質を栄養源とし、これらを毒ガスに変換していると思われる。
活躍
第21話「噴煙突破せよ」に登場。
死火山と言われていた大武山(おおむやま)にて出現。
ウルトラマンとの戦闘では、その凄まじい悪臭を放つ毒ガスで牽制し、スペシウム光線をも顔面で受け止める。しかしウルトラマンに顎を掴まれて大きく持ち上げられ、ホシノ少年のヒントをもらったイデ隊員作の新兵器「マッドバズーカ」で弱点の心臓を撃ちぬかれて大ダメージを負い、もはやこれまでと本能で悟ったのか、自ら火口に飛び込んで命を絶った。
一峰大二によるコミカライズでは大武山からトンネルを掘って麓の町に出現し、好物の毒ガスを摂取するために工場地帯を襲う。科特隊にマッドバズーカを喉元に撃ち込まれるが不発に終わり、現れたウルトラマンも毒ガスと咬みつき攻撃で苦しめる。さらには毒ガスでスペシウム光線を拡散させて無効化してしまう。
最期はとある奇策で毒ガスを払ったウルトラマンの放ったスペシウム光線で不発弾を起爆させられ、木端微塵に爆散した。
派生作品での登場
ウルトラマンパワード
『ウルトラマンパワード』第2話「その名はウルトラマン」に登場。
初代と区別して「パワードケムラー」と呼ぶ事が多い。
詳細はこちらを参照。
ウルトラマン超闘士激伝
ウルトラマンSTORY0
イカルス星人の配下として登場した他、地球ではジェロニモンに操られてガボラと共にゾフィーとセブンを襲撃する。毒ガスを吐いて周囲の生物を殺傷するほか、高圧でガスを噴射することにより短距離であれば空を飛ぶ事も可能になっている。
追い詰められるとガボラと融合して反撃に出るが、体を人間大にまで縮小したセブンが全身をバリアで包んでアイスラッガーを構え、背後からゾフィーがM87光線をぶちかまして射出する荒技「ウルトラブリット」をモロに食らって撃破された。
酩酊!怪獣酒場
第64話で恐竜戦車、ギラドラス、キングザウルス三世を連れて来店した。
うるまが通常の席で食事ができない自分たち4足歩行怪獣の為に円卓を用意してくれた事に感心し、うるまの昇格査定に協力した。そのプロジェクトに際し、500haもの森林を伐採した事に対してドン引きしていた。
第43話でも恐竜戦車と共に来店しており、円卓を引き続き利用している。
続く第44話ではまさかの爆笑問題が来店。店内を見回す彼らを見て怪獣に会いたいのではないかと勘違いしたうるまが呼び出した怪獣の一体(※)として登場。しかし、彼らは単にメニューを欲していただけだった。
(※)ヘビースモーカーというイメージからケムラー、猫好きな田中に猫そっくりなプラチク星人、太田に何処と無く雰囲気の似るバド星人、田中のあだ名から「ウーチャカ」から連想したウーという布陣となっている。
ウルトラマンvsかいじゅうぐんだん!!(PICO)
4ページ目のパズルゲームに登場。タッチペンでページ右上の「?」マークをタッチするとパズルゲームが始まる。
パズルの絵柄は全8種類でペスター、ヒドラ、ケムラー、ジャミラ、ダダ、ウー、シーボーズ、ジェロニモンである。その内、3枚現れるので十字キーやタッチペンで入れ替え矢印をタッチして完成しよう。制限時間があるので、時間がないとカラータイマーと後ろの背景が赤色に光ってしまう。
5ページ目の怪獣対決も登場する。しかし、専用の鳴き声がないのでヒドラっぽい鳴き声になっている。攻撃内容は体当たり、尻尾ビーム、毒ガスである。
ウルトラマン(PS2)
新怪獣出現したストーリーモードに登場(ラゴン、ペスター、ケムラー、スカイドンが出現する)。
尻尾からビームを放ったり、口から毒ガスを吐いてきたりする。毒ガスを喰らうと少しの間動けなくなる。原作とは違って、マッドバズーカの出番はない上、なぜかスペシウム光線が効くようになっている。
倒すと怪獣天下モードと怪獣大乱闘モードのプレイヤーとして使えるようになる。
余談
デザイン画では、下顎が左右2つに分かれて開くように描かれており、デザイン画どおりに造型された。スーツの下顎にある割れ目はその名残。また、デザイン画では甲羅は顔の部分まで覆っていたが、造形の際にアレンジが加えられ、現在のフォルムに落ち着いた。
当初はガマクジラのスーツを改造する予定だったが、手間がかかる為新調する事になった。ケムラーの体の型自体は、ガマクジラと同じものが使用されている。
脚本の時点では背中の甲羅が開く描写はなく、尾をクジャクの羽のように広げると書かれていた。
ケムラーの弱点は、脚本では口内の発光器官だったが、造形の時点で背中に変更された。ガスを吐く際に口の中が光るのはその名残である。そのため、口内が光るのを見たホシノがそこが弱点だと気づく流れがカットされ、本編では特に理由が説明されないまま背中が弱点だと気づくという不自然な展開になっている。
ケムラーが科特隊の前に姿を現すシーンでは前作『ウルトラQ』のメインテーマが使用されている。
本エピソードには大武山のレストハウスのオーナー役として大塚周夫がゲスト出演している。
関連イラスト
関連項目
モグネズン、サタンビートル、メダン、エリガル…後輩毒ガス怪獣。
バードン…火山地帯に棲むウルトラ怪獣繋がり。