「我が名はサモーン・シャケキスタンチン!今年のクリスマスはシャケ一色に染めてやる!ノーモアチキン!!チキンの代わりにシャケを食べろ~!!」
「殴り込みだ!突然押し入っておいて何だが、クリスマスにローストチキンを売るな~ッ!!ノーチキン!ノーチキン!代わりにシャケを置いてくぜ。はい、逃げろ!」
データ
身長 | 193cm(巨大金庫身長:48.3m) |
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体重 | 218kg(巨大金庫体重:545.0t) |
犯罪歴 | シャケハラスメント |
犯罪技 | 切り身配り、シャケ料理フルコース攻撃 |
ルパンコレクション | 「飢えた獣のように~Une faim de loup~」 |
CV | 津久井教生 |
スーツアクター | 蔦宗正人 |
概要
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』第45話『クリスマスを楽しみに』で登場。クリスマスにローストチキンではなく、シャケを食べる事を強要するギャングラー怪人。
シャケに似た姿で、大量のイクラが体から飛び出ててしまい、体が真っ二つに裂け骨格が丸見えになったかの様で、両腕と両足は鮭の切り身になっている等、不気味だが食欲がそそられる容姿を持つ。「シャーケッケッ」と特徴的な笑い方をする。
とにかくシャケが大好物で、どこからか取り出したシャケを瞬く間に切り身へ捌いて焼き鮭にし、他人へ配布する犯罪技『切り身配り』を持つ。
だがその切り身自体は毒もなく普通に美味しい。しかも魁利が焼き鮭を食した時の音からするに皮もしっかりパリパリな模様なので、それだけなら唐突なれども無害。
しかしシャケが好き過ぎる余り、他人の都合を無視してシャケを押し付ける、通称:シャケハラスメントという前代未聞の悪事を働く。
おい、立場が逆やろ?!
しかも活動時期がクリスマスだったので、この時期定番のローストチキンに変な対抗心を燃やしてハラスメントが加速。焼き鮭を通行人の口に放り込むのに始まり、鶏肉店やローストチキン店に押し入ってチキンを強奪後、商品棚へシャケを並ばせ、街頭放送をジャックして「チキンを食うな!」とアピールする等、訳の分からない妨害活動をして街に混乱を招いた(尚、シャケをよく見ると鶏肉店には生のシャケを、ローストチキン店には焼きシャケと、店舗や業種によって置き分けている)。
もっとも、強奪したチキンの代用としてシャケを置いていくので、血も涙もない略奪というわけではないが、その切り身は1パック50円の激安価格となっており、消費者側としてならともかく、クリスマスにチキンの需要が増し、書き入れ時の店にとっては経済的損失も与える、やっぱり迷惑行為なのである。
また、ウルフヘッドのルパンコレクション「飢えた獣のように~Une faim de loup~」の力により嗅覚が鋭くなっており、これで町中のチキンの匂いを嗅ぎ付けて妨害を行っていた。妨害を受けた店が再度チキンを出そうとすると、再び妨害に現れたのはこのためである。
ルパンコレクションを納める金庫は腹部にあり、暗証番号は「419」。
戦闘では敵を絡め取るワイヤーを射出する釣竿武器『ツリツリケン』を使う他、鮭料理のイメージに合わせて、敵を一方的に叩きのめして料理するもう1つの犯罪技『シャケ料理フルコース攻撃』で戦う。
更に、尾びれが持ち手になったシャケを模した武器『新巻ブレイド』をポーダマンに武装させる事も出来る。因みに新巻ブレイドは生きたシャケで出来ているようで、ポーダマンが倒されて空中に散乱した際は、ピチピチ動いていた。
なお、あくまでルパンコレクションで強化されているのは嗅覚だけであるため、これらの戦闘能力はすべて自前のもの。そのため、ギャングラー怪人にありがちな「コレクションを奪われた事による弱体化」のデメリットが皆無に等しい。話のコミカルさに隠れがちではあるものの終盤の敵怪人らしい相応の実力を持っている(そもそも上記の『シャケ料理フルコース攻撃』も注視すると、対象を中心とした広域攻撃であり、後述の通り発動すれば回避がほぼ不可能な犯罪技である)。
シャケチャーハンのイメージで苦しめられたパトレン2号がサモーン撃破後に腕を押さえて苦しそうにしていた事からも、この技だけでも炒めるというコミカルながらかなり残酷な技とわかる。
全体的に言動はコミカルかつフリーダムで、無意味な独り言も多い。
しかし、シャケ好きな自身の価値観を絶対視しており、周りの反論や嘆願等へ耳を傾けず、平気で妨害を続ける悪質な身勝手さも併せ持つ。一方で、自分の目的のためならば大規模な破壊や殺人も厭わない凶悪なギャングラーにしては珍しく、荒っぽい言動こそ多いものの破壊活動を初めとする、殺傷行為には手を染めておらず(化けの皮の使用もしていない)、店の妨害に際しても「突然押し入っておいてなんだが」と前置きしたり、値段はともかく奪ったチキンの代わりに、代替品のシャケを店に合わせて相応数用意しておく等、妙に律儀な一面もある。また幹部格であるゴーシュに対しては低姿勢を貫き、礼節をわきまえている場面もある。
活躍
2018年12月23日…。複雑怪奇な事件は、平成から令和に移ろうとする激動の日に起こった。
年に1度のクリスマスに人間界に出現したサモーンは、街中でフライドチキンや焼き鳥を食べている人々を襲い、ポーダマン達に人間達からそれらを取り上げさせて、犯罪技で焼き鮭を口に放り込んでいた所、魁利(やはり鮭を口に放り込まれるが、「うまいな」と呟いていた)と共にクリスマスパーティー用の買い出しに来ていた咲也が通り掛かり、咲也はトリガーマシン2号と間違えて鮭の切身を装着するという他所のヒーローのスプーンばりのミスを犯しつつパトレン2号にチェンジして戦闘開始。サモーンはツリツリケンで2号の動きを封じ込め、
2号「なんで人々のチキンを奪うんだ⁉︎」
サモーン「クリスマスにチキンを食べるなんて許せない!日本人ならシャケを食え!」
2号「はあ!?クリスマスは…クリスマスはチキンに決まってるだろ!」
サモーン「誰が決めた⁉︎」
と2号と押し問答になるも己の主張を頑として曲げず、剣での真っ向勝負で何と2号に勝利。
「やったー! 俺の方が強かった! ほら強かった!」とポーダマン達と歓喜しつつ「悪いがこれ以上警察に構っている時間は無い。イクラがこぼれちゃう前にさらばだぁ〜! 切断!」と2号に向かって言い放つと爆発を起こして退却。更に調子づいてスマホや街頭テレビをジャックし、
サモーン「アスタキサンチン!!俺の名前はサモーン・シャケキスタンチン!お前達は何故、クリスマスにチキンを食べるんだ?」
咲也「はぁ?美味しいからだっ!!」
サモーン「あぁ〜ら、気に食わん!クリスマスにはシャケを食え!!分かったか!?チキンを食べようとする奴には……全力で嫌がらせをするからなぁ!! シャ〜ケッケッケッ!!繰り返すぞ!サモーン・シャケキスタンチン……」
……と外壁やモニターにヒビが入る程の威圧感で、チキンを食べようとしたら妨害行動を働くと宣言し、市民や販売業者を脅迫した。そして、映像を観ていた野次馬のカップル(?)が食っていた焼き鳥もボーダマンの手によって焼き鮭にされていた……。見事な攻撃である。
#14・15で仲良くなった幼稚園児・颯太と、「クリスマスパーティーのためにチキンを用意する」と約束していた咲也は、サモーンの放送を聞いては焦って街中を駆けずり回るが、サモーンの行動は素早く、商店街の鶏肉店に殴り込むやそこからチキンを全て取り上げ、代わりに大量の鮭の切り身を置いて売るように強要し、どこもかしこもチキンの代わりに激安なシャケを販売させられていた(肉と魚の衛生基準が違うので、嫌がらせどころではないが、辛うじて生のシャケにはパック包装されている)。
しかし、どこの店もサモーンが一度去った後に、「ばれないだろう」と思ってこっそりチキンを並べようとすると、「コラー!売るなと言っただろう!人の話を聞け!モラルだ!!」と、何故か再びサモーンがやってきて暴れるのだという。異様に察しが良すぎる手際を怪しむ魁利と咲也。その話を聞いたノエルは、サモーンがルパンコレクションの力で嗅覚を極限まで高めて、チキンの匂いを察知していると推理する。
それならばと咲也はノエルに頼んで、その嗅覚の範囲外であるフランスからチキンを取り寄せる事で(ちなみにその前にも「フランスに馴染みの店があるから」とブッシュ・ド・ノエルのためだけに、エックストレインで往復している)、何とかパーティー用のチキンを確保した。しかし、サモーンを野放しにしたままでは、子供達を危険に晒す可能性があるので一計を案じた。
それは透真に頼んでがらんどうの広場で咲也とノエルが取り囲み、赤ん坊でもバレるようなルパレンの張り込みの中で西部劇に出てくるバーベキューのような調理法でチキンを焼くもの。すると……
「うわぁ~!!匂う匂う!シャケシャケシャケ〜!着地……失敗。でも、めげないでゴー!チキンを食べようとしているのは誰だ~!!」
……と、狙い通りにチキンの匂いに誘われてサモーンが駆けつけてきた。
待ち受けていた咲也とノエルはサモーンにキックを浴びせ、警察チェンジして迎撃。サモーンはツリツリケン片手に応戦しながら、「緑のスーツが似合うアナタのラッキーシャケはこれ!ドゥルルルル……シャケチャーハン!」と叫んで、2号に向かってもう1つの犯罪技を発動。
すると2号はシャケチャーハンの作り方のイメージで、ステキに炒められて大ダメージを受けてしまう。チャーハンを炒めている熱々の中華鍋にシャケフレークに塗れたパトレン2号を投入。パトレン2号はお玉で丹念にシャケチャーハンの中に混ぜ込まれ、中華鍋にお手玉の様に何度も身体を宙に舞わされる。お玉に何度も身体を回され無様に弄ばれるパトレン2号は「パ、パラパラになっちゃうよ!!」と悶え苦しんでいた。オマケに熱々のチャーハンを何度も身体にかけられ、お玉で中華鍋に身体を押し付ける様に炒められた。スーツを着用しているとはいえ、熱々の鉄板に身体を押し付けられるというえげつない責めを受けたパトレン2号は「あ、熱いぃぃっ!!」と激しく苦しんでいた。続くパトレンエックスにもサモーンは「そこの金ピカのあなた。あなたのラッキーシャケはこれさ!ドゥルルルル……氷頭なます!」と再度犯罪技を発動。今度は氷頭なますの要領で大量の塩のしょっぱさと、酢の酸っぱさまみれにされたエックスもダウン。2人をシャケ料理で痛めつけて追い込んだサモーンは、「シャーケッケッ! 美味しいだろぉ?」とシャケの美味しさとふざけた技で苦しめられる屈辱をその身に刻み込もうとする。
しかし、シャケが美味しい事は分かっているが、チキンを待っている子供達や、ナリズマ・シボンズの事で気落ちしている圭一郎とつかさのためにここまで頑張って来た2号、そして「ジョワイユ・ノエル」「ブッシュ・ド・ノエル」等、自身の名前に縁のあるクリスマスを良いものにしたいエックスは立ち上がり、
2号「確かに、シャケは素晴らしい食材だと思う……」
エックス「僕も、サーモンは大好物の部類に入るよ。だけど……!」
2人「「クリスマスには、チキンでしょうが!!」」
「やっぱりクリスマスにはチキンが定番だ」と言い放って、サモーンの持論を突っぱねた2人は銃撃で反撃し、サモーンはそれを食らって転倒。更にすぐ近くに待機していた快盗姿の魁利達に取り押さえられて、あっさりコレクションを盗られてしまう。
至近距離でルパンレンジャーの変身と名乗りを見せてもらい、「特等席シャケ!」と喜ぶも、我に返って「シャケシャケ〜!どいつもこいつも!」と暴れるが、もはや多勢に無勢。ルパンレッドのルパンマグナムの連射でイクラをこぼしながら追い詰められ、最後は2号&エックスのスーパースペリオルストライクと、スーパールパンレッドにパワーアップしたレッドと2人の銃撃を同時に食らい、「アスタキサンチーン! 色素物質!」と叫んで敗北。
その金庫を、落としたツリツリケンで釣り上げたゴーシュによって巨大金庫を施され、「サモーン!!カムバック!!」と叫びながら巨大化復活。
ルパンレンジャーはサイレンルパンカイザーとエックスエンペラースラッシュを出現させるが形勢不利と見てか、そこで待ったをかけたサモーンは「ゴーシュさん。助太刀お願いしますシャケ〜……」と彼女に頼み込んで、ポーダマンを巨大化させてもらい、新巻ブレイドを支給して戦わせる。
更に必殺スモークサーモン返しと超必殺ちゃんちゃん焼きフラッシュで、巨大ロボ内部のルパンレンジャー達をスモーク・蒸し焼きにしようとするも、レッドが変形させてブルー、イエローダイヤルファイターを装備したルパンマグナムスペリオルの反撃を食らい、ポーダマン達も撃破されてしまう。
そして、ルパンマグナムスペリオルの攻撃を受けて、まだ回転していたサモーンは、ビクトリールパンカイザーの繰り出すクリスマスの幻を見て喜び、トナカイに扮したエックスエンペラーガンナー&ルパンマグナムスペリオルと、サンタに扮したビクトリールパンカイザーに見惚れている隙に、ルパンレッドに「クリスマスを大混乱に陥れた罪は重い」と断罪され、『グッドストライカーサンタサンダープレゼント』が直撃。「うわーっ!シャケはカムバックできない!!」との叫びを残して爆死した。
かくして悪…というより迷惑の限りを尽くした奴は地獄へ逝き、ルパパト双方にとって形容しがたく頭を抱え言語に絶する「悪夢のクリスマス」は終わった……。
かくして街にチキンが戻り、クリスマスパーティーも無事行われた。
しかし、残された数々のシャケ自体は本当にただの美味しいシャケなので、透真はチキンと一緒にシャケのフルコース料理を作り上げ、大喜びする幼稚園児達の胃袋に収まった。しかも、クリスマスツリーには鮭のクリスマスオーメントが平然と飾られていた……。
結果的に「クリスマスにシャケを食べさせる」サモーンの本懐は(一応)達成され、これでサモーンも少しは浮かばれたかもしれない…
そんなクリスマスパーティーを他所に、1年前に発生した大量失踪事件の洗い直しに専念していた圭一郎は、失踪者リストの中にある人物の名前を発見したことから「ある疑惑」を抱く事態となる……。そして、それはルパンレンジャーにとっても不利になっていく……。
余談
名前の由来は「サーモン」のアナグラムと「シャケ」、そして鮭の仲間である鱚(きす)、シャケの赤い身を構成する色素「アスタキサンチン」を掛け合わせた物。
ギャングラー共通の骨の意匠は頭部のシャケの骨格。
金庫の暗証番号は「シャケ」の語呂合わせと思われる。
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鮭…シャケがモチーフの戦隊怪人は、このサモーンが初。
そもそも他作品・他シリーズに目を向けてもシャケモチーフの怪人は珍しいもので、明確にモチーフとされているのはベニザケ怪人(『仮面ライダーBLACK』)ぐらいしか確認されていない。またシャケそのものではなく要素を盛り込んだ怪獣として、ウルトラシリーズではムルチやレギュラン星人等が存在する。
パロディ作品では、仮面ノリダーにて荒巻ジャケ男が登場した。
デザイン担当の久正人氏曰く、「美味しそうなモチーフで怪獣のようにデザインする」とのコンセプトの下、サーモンの三枚下ろしをカイザーギドラよろしく、3つ首に見えるようにデザインし、両側のシャケを銀色で塗り、中からイクラがこぼれているのが肝なデザインにしたという。
今回も「不審なエビフライ」の回や「なぜか飛んできたキツツキが激突!」の回と並ぶ強烈な印象を視聴者に残したようで、この日のTwitterのHOTワードには「シャケ」「鮭」「サモーン」「シャケざんまい」「ラッキーシャケ」「氷頭なます」等、関連語句が一時ずらりと並んだ。
これ以降もこの一連の概念はニチアサ民の脳裏に定着してしまい、クリスマスに···どころかニチアサ作品でシャケが出てくると連想するレベルになってしまった。詳しくは「クリスマスにはシャケを食え」を参照。
ちなみに、この回の脚本家もこれまでに本作で、数々の迷エピソードを手掛けた大和屋暁氏であり、スーパー戦隊恒例のクリスマスコメディ回にふさわしく、やりたい放題やってくれた。そのせいか透真が咲也を「先輩」呼びしたりと、今回もいつぞやかの事を引っ張っている。
スーツはリューグ・タマテバッコの改造で、ナメーロ・バッチョの再改造。手足はシャケの切り身に見える様再アレンジされている。また改造元のリューグもリュウグウノツカイと、怪人モチーフにされるのが珍しい魚類がモチーフなのが共通している。
尚、そのデザインや釣竿を武器にする姿が『爆竜戦隊アバレンジャー』に登場したツリバカツオリーブに類似する他、声を担当した津久井氏は同作でヤツデンワニの声を演じていた。ちなみにこのヤツデンワニとサモーンとは、「はた迷惑だがどこか憎めない悪党であり、本来の立場を無視して好き勝手に行動している」妙な共通点がある。
ルパンコレクションのモチーフは『百獣戦隊ガオレンジャー』のGブレスフォン。説明文は元ネタの使用者のキャッチフレーズ(閃烈(→鮮烈)の銀狼)が掛かっている。名前の由来はDuranDuranの楽曲「Hungry like the wolf」と思われる。
尚、スーツの改造元であるリューグも同じガオレンジャーモチーフのコレクションを所有していた(説明文のヒントの法則性も同じ)。
ちなみに『キャプテンウルトラ』#17のバクトンセンターおけるデモンストレーションのチキンの丸焼きではないが、クリスマスにチキンを食べるのはガチョウや七面鳥を簡単に用意できない(または某チェーン店由来とも言われる)日本での独自な風習であり、本家の方も宗教上の理由が特にあるわけでもないため、ある意味でどちらの主張も正しいのも事実。
……もう数日待って大晦日や正月辺りに(地方によって異なる)年取り魚としてシャケを推した方が、あるいはまだ受け入れられたのかもしれないが……。餅やおせち料理があるので、結果は同じ可能性もある。
とは言えシャケもムニエルやシチュー等、クリスマス料理に何かと役立つ食材ではあり、実際に「フランス等ではクリスマスに鮭(サーモン)が食べられる事が多い」と、作中でもノエルがさらっと言及している。
ちなみに、肉と魚では繁殖する細菌が違うために衛生管理の手段が違う。
なので肉を販売している店に鮭を無理やり押し付ければその鮭は不衛生な鮭になってしまうし、鮭を撤去して肉を置こうとすれば徹底した除菌が必要になって店側には大きな負担となる。もっと言えば、流通ルートが分からない鮭など衛生管理が全くなっていない事と同義であり、それで食中毒事件など起きれば店にとって大打撃にしかならない。
間違いなくサモーン自身はそこまで考えていないが、実は食品衛生法に違反している立派な犯罪行為だったのである。さすがはギャングラー怪人。実際、撮影においても撮影協力をしてくれる肉屋を探す際に、上述の理由から難色を示されて撮影場所の確保に苦慮した事が語られている。
演じた津久井氏は、前述のヤツデンワニを始め数多くのスーパー戦隊の怪人を演じているが、2019年10月に筋萎縮性側索硬化症を患い、その後2022年12月に気管切開をしたことで声を失ったと明かしているため、事実上サモーンが新規で演じた最後の戦隊怪人になった(特撮出演自体は2023年のヤツデンワニが最後)。
後述のCSでの特集企画でサモーンを再演した他、今もサモーンについて語ってくださった。
圭一郎とつかさが現場に出て来ないという指摘もあるが、そもそも二人を出撃させる必要のないキャラとして作られたとも考えられる。
ギャングラーが暴れれば国際警察に通報が行かない筈もなく、しかし死傷者ゼロでやってる事はシャケハラスメント。
ノエル辺りが気を利かせて、「僕と咲也くんに任せて、二人は化けの皮の解明に専念してくれたまえ」とか伝えていてもおかしくない。
結果、化けの皮の調査に徹した圭一郎が重大な事実に気付く一方で、それを知る由もない魁利が楽しいクリスマスを過ごしながら圭ちゃんを待つ、というギャグ展開から一転した緊迫感溢れるラストとなる。
通常回の怪人で行われたなら人間界制圧する気が本当にあるのか~!!と大いに突っ込まれただろうサモーンの行動も、クリスマス回だから、と何となく許せてしまう(今でも突っ込まれてはいるが)。
計算し尽くされた恐るべき脚本、なのかもしれない…。
関連項目
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 異世界犯罪者集団ギャングラー ギャングラー怪人
クリスマスにはシャケを食え→ネットミーム 公式が病気 大和屋暁/ 役所が病気 農林水産省 サーモン(シャケ・サケ・鮭)
- ヂェンゾス:20年前の作品にて津久井氏が演じた戦隊怪人で、奇しくもサモーンと同じく第四十五章に登場した。
- ゴネーシ:前作で津久井氏の演じた戦隊怪人。こちらは人々から魚(海の幸)を巻き上げていたが、カジキを模した戦隊イエローに水中で尻を刺された上、忍術を使う戦隊グリーンに翻弄された。ちなみにイエローの変身者は料理人である。
- ベニザケ怪人:同じくシャケモチーフの特撮怪人。こちらは出典が昭和の特撮であるが、もし令和のリブート作品で再登場していたら同じくネタキャラになっていたのかもしれない。
- 超力鬼:鮭が具のひとつである、おにぎりで似たようなことをした後輩怪人。
- ところ天の助:農林水産省に受け入れられた同士。
- ギュウニュウワルド:偉大過ぎる後輩。
- スパーダ、カグラギ・ディボウスキ:形が違えば和解できていたかもしれない戦隊メンバー。
- 京本大我:「チキンハラスメント」なる対極のムーブをかますことで有名?な人物。シャケハラを知っている人の中にはチキン派がクーデターを起こしたのかと勘違いした者もいるらしい。そして案の定(?)リプ欄にはサモーン派が押し寄せることに。