「いざいざ、老いたまえ老いたまえ〜!」
「やぁやぁ、ただいま。我が根城よ。しばしその身を休ませておくれ〜!」
データ
身長/190cm(巨大金庫身長/47.5m)
体重/209kg(巨大金庫体重/522.5t)
犯罪歴/年齢泥棒
犯罪技/フケムリ玉
ルパンコレクション/「飛び込む~Plonge~」
概要
人間を老けさせる煙を吐く泳ぎ自慢のギャングラー怪人。
リュウグウノツカイが白骨死体の頭以外に巻き付いた様な姿を持つ。コグレが持って来た写真の情報によれば、人間界に潜伏している時は赤いモヒカン頭の男の化けの皮を被っているようだが、劇中では終始元の姿で行動している。「いざいざ~たまえ」「やぁやぁ」など、芝居がかった少々古風な口調が特徴的。
胸元の口から吐き出す犯罪技『フケムリ玉』を浴びた人間は瞬く間に老化してしまい、体の不自由さに苦しみ、突如近付いた老衰死の恐怖に怯える事となる。また煙である為受け止めると問答無用で老化させられるので、リューグと戦う際はまずフケムリ玉に細心の注意を払い、かわし切らないとならない。
この犯罪技の特性上、検体となりうる人間を老化で劣化させてしまう事から生体実験を好むゴーシュから嫌われている一方、ドグラニオは「ただでさえ寿命の短い人間が老いに苦しむ様が残酷で面白い」と気に入っている。
戦闘では高速で撃ち出す水弾を主な武器とする他、ラブルム・ジョウズが持っていたものと同じ形状の長槍『シュモックノコギランス』を用いる事もある。
更にカッターのルパンコレクション「飛び込む~Plonge~」の力により地面や壁に潜り込める能力を獲得。これに得意技の泳ぎが組み合わさった事で、地面や壁を自在に動き回って敵の攻撃をかわしつつ一方的に反撃する戦法が可能となった。
ただし地面の上に異物が存在すると、それが邪魔になって潜れないという弱点がある。また、地面や壁を貫通する攻撃は今まで食らったことがないためか、後述のマジックアローの猛攻の前には、手も足も出ず逃げ回るのみとなった。
ルパンコレクションを納める金庫は腹部にあり、暗証番号は「314」。
自身の住処(アジト)にはこだわりがあるらしく、『我が根城』と呟く事も多い。犯罪を一通りこなした後、自身のアジト=根城で悠々とくつろぐのが何よりの楽しみらしい。
活躍
街中でポーダマンを引き連れて、無差別に人間を襲い老化させていた所を魁利に目撃される。この時の魁利は「娘をたぶらかした」と初美花の父・早見豪に勘違いされて追われていたが、運悪くリューグが豪を次のターゲットに定めてしまったため、魁利は豪を連れて逃げ出し、その先のオブジェの物陰に隠れる。
程なくパトレンジャーとノエルが駆け付け「やれやれ、このリューグ・タマテバッコ、警察の相手は趣味じゃないんだが」と仕方なく戦う中、リューグは犯罪技をパトレンエックスに当てようとするも、かわされすぐ後ろのポーダマンに直撃。
髭を生やしたヨボヨボの姿になり、すぐさまギックリ腰となってダウンしたポーダマンを見たノエル/パトレンエックスは、瞬時にリューグの能力を理解して、攻撃を耐えて戦うパトレンジャーには不利な相手と判断、持ち前の機動力で単身犯罪技をかわして反撃を仕掛けるが、ならばとリューグはルパンコレクションの力で地面へ潜り込み攻撃を回避。そのまま地中を泳いでパトレンジャーの攻撃をかわしながら逃走した。
だが戦闘の一部始終を魁利に観察された結果、コグレからの情報により一足早くリューグのアジトへ潜入していた透真と初美花に、能力の詳しい情報が伝わっていた。
そんな事は全く知らず、くつろごうとアジトへ戻ったリューグだったが、すぐに透真と初美花が現れたので交戦。しかし魁利からの情報で対策を考えていた二人は犯罪技をかわして反撃、地面へ潜り込むのも透真/ルパンブルーのバラ撒いたカードが異物となって失敗してしまう。
そうして何も出来ずに壁際に追い詰められたかに見えたが、イエローにダイヤルファイターを当てられる瞬間、すぐさま後ろのコンクリート壁に潜って脱出。
魁利は2人に「今回の相手は地面に潜る能力を使う」と伝えていたのだが、実はリューグは地面だけでなく、壁や天井の中でも自在に潜れるのだった。
「中途半端な知識は身を滅ぼすぞ!」とイエローを嘲笑うと、高速水弾を放ちつつ壁の中を自在に動きながら二人を一方的に攻め立て翻弄し、程無く魁利/ルパンレッドとノエル/ルパンエックスが参戦するもリューグは意に介さず壁の中から一方的に攻撃を続ける。
これに対しルパンエックスは自分が渡したマジックダイヤルファイターを使う様レッドに指示し、レッドはマジックアローを装備する。それでも自信満々のリューグは壁の中へと潜り込むが、レッドが放ったマジックアローの一撃は壁を容易に貫通する威力で、それが壁ごしに直撃したリューグは隣の部屋へ弾き飛ばされる。
さらにレッドはマジックアローで追撃し、得意の戦法を完全に封じられたリューグはアジトの外に放り出されダウン。そこへすかさず駆け寄ったルパンエックスが金庫を解錠し、ルパンコレクションを盗られ地中を泳ぐ力を失ってしまう。
そしてその勢いからマジック・サイクロンダイヤルファイターを使用したレッドとブルーの快盗ブーストにルパンイエローのシザーブーメラン、ルパンエックスのスペリオルエックスを合わさって生まれた巨大エネルギー矢を喰らい敗北。金庫の残骸が無造作に転がった。老人にされた被害者達もリューグが撃破されたことで全員元の姿に戻った。
その後、いつもの様に「チャンスを与えてやれ」と言うドグラニオに対し、リューグを嫌うゴーシュは「えぇ~!?」と露骨に嫌そうな声を上げるが、ボスの命令に逆らうわけにもいかず、結局ため息をついてから渋々人間界に現れた後、投げやり気味の口調で巨大金庫を施しリューグを復活させる。
復活直後「この街全体を私の根城にしてやる!」とリューグは息巻くが、当然それを許さないルパンレンジャーはグッドストライカーの力を借りてルパンカイザーを繰り出し(ノエルは遅れて駆け付けたパトレンジャーを引き留めていた)、更にマジックダイヤルファイターも起動・巨大化させて対抗する。
矢継ぎ早にマジックダイヤルファイターが撃ったミサイルへ怯んだ隙に、相手はルパンカイザーマジックへ換装。それが繰り出すイリュージョンによってビル群の中からタンスが突如現れ、「こん中にお宝が隠されてるぜ。探してみな?」と挑発される。それに乗ってタンスを漁り、レッドダイヤルファイターを見付け、「やった〜!快盗から盗んだぞ〜!!」リューグだったが、次の瞬間にマジックダイヤルファイターへ変わり反撃を喰らう。
最後は訳の判らない状況のまま、再合体した相手に突き飛ばされた上で『グッドストライカー 驚いちまえイリュージョン』を発動される。そこから出て来た、球体に入った竜宮城を「これは私の大好きな城~!」と言って受け取るが、次の瞬間竜宮城が爆発。それに巻き込まれる格好でカラーテープを撒き散らしながら最期を迎えた。
余談
名前はそのまま竜宮と玉手箱から。
ギャングラー共通の骨の意匠は頭部で、よく見るとヒトデやフジツボが張り付いているのがポイント。デザイン担当の久正人氏曰く、同じく頭骨を意匠に取り込んだザルダン・ホウとの差別化とのこと。
リュウグウノツカイモチーフの怪人は特撮全体を見ても珍しく、おそらくこのリューグが初と思われる。
ルパンコレクションのモチーフは百獣戦隊ガオレンジャーのシャークカッター。説明文のヒントは元ネタの使用者のキャッチフレーズ(『怒涛』の鮫)から採られている。
名前の由来はマイケル・スターンズのアルバム「Plunge」と思われる。
なお使用者の演者もまたTwitterで反応していた
コレクションによって発動する能力は2年前の鮫のキャラクターを思わせる。
スーツはナメーロ・バッチョの改造。下半身や両腕の葉っぱの意匠が、とぐろを巻いたリュウグウノツカイの身体に見える様アレンジされている。
後にスーツは#45に登場するサモーン・シャケキスタンチンに改造された。
声を演じる塩屋氏は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪ダイダラボッチ以来、4年ぶりの戦隊出演となる。
また、次作の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』では第44話から登場するドルイドン族の幹部ヤバソードの声を演じ、ワイズルーの声を演じた緑川光氏やガチレウスの声を演じた稲田徹氏に続いての次作への続投となる。ちなみに緑川氏は同作でカーゼミー、稲田氏はケルベーロ・ガンガンの声を演じた。
また前作の『宇宙戦隊キュウレンジャー』には塩屋氏の弟である塩屋翼氏がイカーゲン役で出演している。
関連項目
快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー 異世界犯罪者集団ギャングラー ギャングラー怪人
エンビィ・チルダ:リューグとは逆に、相手を子供に若返らせるギャングラー怪人。
ユーテルジャン:昨年の戦隊怪人で、登場エピソードに竜宮城が深く絡んでいる。加えて巨大戦は球体に入った竜宮城が巨大敵諸共爆散するオチで、画が似通っている。
グローブン:同じく昨年の戦隊怪人。こちらはゴレンジャーハリケーンの系譜を継ぐ技(キュウレンジャーハリケーン)で倒されている。
オールド・ドーパント:同じく老化能力を持つライダー怪人。
永江衣玖:同じくリュウグウノツカイをモチーフとした東方projectのキャラクター。赤いヒレの意匠などが似た形状で再現されている。
プロシュート/ザ・グレイトフル・デッド:相手を老化させる敵能力者つながり。