もしかして→指宿のたまて箱
説明
もはや知らぬ者がいないであろう、浦島太郎が乙姫様から貰ったあの箱である。
太郎が玉手箱を開けると中から煙が出てきてあっという間に太郎は老人になってしまった・・・で有名なあの箱である。
そもそも玉手箱って何?
誰もが「宝箱」か何かと思っているだろうが、実は玉手箱は化粧道具を入れる玉櫛笥(たまくしげ)という箱である。現在でいうならば男がメイクボックスを受け取ったようなもの。
そもそも基本的には男は一般的には(女性の)化粧道具は無縁である為、化粧道具を納めた玉手箱を開ける必要性が無いわけである。
玉手箱を開けると何で一気に年を取っちゃったの?
一説には浦島太郎の地上で生きている際に経過する時間を封印していたとされている。また一方では乙姫の罠ともされており、「玉手箱を開ける=化粧をする」すなわち他の女に対してのトラップであると同時に、浦島太郎に対しても「他の女に浮気するな」という警告の意味合いを兼ねていたという説もある。
浦島神社に伝わる伝説では、太郎の魂を封印し、300年経った地上でも生活できるようにしたといわれている。
また、類似する民話の中には別解釈として玉手箱を開けると(おそらく化粧道具として)鏡が入っており、浦島太郎がその鏡を覗くと年老いた自分の顔が写し出されるという物もある。
年を取った浦島太郎はその後どうなったの?
結果的に浦島太郎は箱を開けてしまい老人になるという顛末は有名であるが、実はその後太郎がどうなったかについては文献によって記述が分かれており、
- 一気に年を取った事で肉体が消滅した、または朽ち果てて白骨死体に成り果てた、あるいは老衰で死んでしまった説
- 若い頃の故郷に帰る事も再び竜宮城に行く事も叶わなくなった事を悟り悲嘆にくれ、その後は発狂したり、浮浪者として落ちぶれ果てたり、行方不明になるという説
- 人間としては消滅したものの、その魂は鶴神となって乙姫と再会し、夫婦で神として信仰されるようになったとする説
などがある。
その他
鹽盈珠・鹽乾珠
浦島太郎の話の原型との説がある「山幸彦と海幸彦」の豊玉姫は山幸彦に「兄・海幸彦から借りて無くしていた釣り針」と一緒に「鹽盈珠(しおみちのたま)・鹽乾珠(しおひのたま)」という不思議な道具を持たせている。この鹽盈珠・鹽乾珠というのは前者は潮を満ちさせる力を持ち、後者は潮がひいて引くという、すなわち水を操る秘宝である。兄・海幸彦の所に帰った山幸彦が釣り針を返した時に兄から理不尽な言いがかりを付けられ襲われた時にこれらを使って懲らしめたという伝説がある。
乙姫の玉手箱との違いは豊玉姫の鹽盈珠・鹽乾珠は万が一身に危険が及んだ時の事を案じて持たせた切り札というものである。
関連タグ
チコちゃんに叱られる 玉手箱に関する何故を取り上げた。
ダイオキシン ウクライナのユシチェンコ大統領が何者かに投与され、老人のような顔になってしまった。