概要
相手の不意を突いて打撃を与える手段、または道具である。
英語ではトラップ【trap】という。
説明
一般的には、狩猟などのために形を隠して設置する道具を指し、またそれらから講じて他人をだまして自分の利を得るような手段そのものを指すようにもなった。
主な罠の種類
落とし穴
もっとも原始的な罠の一つ。人や動物が容易に上って戻れないほどの深さの穴を掘り、それを草木などで自然なように見せかけた蓋で覆ったもの。
単に穴を掘ったものから泥などを底に溜めたもの、さらには竹槍などを地面に突き立てた殺傷力の高いものまで様々。底ではなく壁面にスパイクつきローラーが設置されたものもある。
策略的な意味でも、人の盲点を突く際の比喩として用いられる。
トラバサミ
虎などの肉食獣の牙のような歯が付いた、クリップのような形状のバネ式の罠。
触れた瞬間に閉じ、歯が相手の足に食い込んで傷つけるため、相手の機動力をそぐことに特化している。
小さな穴と組み合わせることでバネを用いず、かかったものの体重で閉じて歯が食い込むように作られた簡易的なものもある。
落とし穴と並ぶ典型的な罠の一種として認知されており、『鶴の恩返し』などの動物を主題とした説話によく登場する。
まきびし
忍者が岡っ引きから逃れるための足元にまく罠
だいたいの形は三角錐をスマートにした形をしておりどの方向でも針が上を向くようになっている
その針で傷を負わせる、またはそれを踏まないように走りにくくさせる効果もある。
本来は菱の実を乾燥させて、これで地面にばらまくもので食料にもなった。
現代でもぶっとい金属棒を溶接したり分厚い金属板を加工して作成した対車両用も作られている。(主にゲリラや強盗等が使用するが、法執行機関が車両を走行不能とするために道路に設置したり、進入防止用に施設に設置されるスパイクつきのロードブロックもその亜種といえる)
括り縄
先端に輪をつくり、錘と繋がったロープ等により脚などを自動的に縛りあげ、ときに逆さ吊りにしてしまう罠。
縛り上げるためのロープとは別に作動用のトリップワイヤーが設置されており、そちらに触れることで錘が落下することでかかった相手を縛り上げる。
罠の中では比較的に構造は簡素であるが、相手を生け捕りにするという手法の中では手間も道具も労力も少なくて済み、なおかつ森や林などの足元への注意がおろそかになるような場所では効果が高い。
場合によっては首吊りになってしまうため、危険な罠でもある。
ブービートラップ【Booby trap】
戦術的な罠の総称。「Booby」とは『間抜け』の意。
敵を密室に誘いこんで爆破したり、括り縄の応用で脚を引っ掛けるとクロスボウなどによる矢が飛んできたり、地盤の緩い崖を崩して相手を生き埋めにしたり、先のとがった丸太でぶん殴ったり、ピンの抜かれた手榴弾が降って来たりと種類も手段も千差万別である。
クローズライン
首などの目標に合わせた高さにワイヤー等の糸状のものを張った罠。
首なしライダーのアレ、といえば分かりやすいか。
侵入防止用に柵に張られたものや電線や有線誘導ミサイルのワイヤーなど、意図せずにこの罠として働くこともある。
張り方によってはヘリコプターなども引っ掛けて落とすことができる為、ヘリ側は対策としてワイヤーカッターなどを備える必要がある。
地雷
近代兵器からの罠の代表格。
触れた相手をそのまま爆破する爆弾の一種。
詳しくは『地雷』の項目を参照。
機雷
海版の地雷。
スイッチ付きの爆弾を海に浮かべ、接触した相手を攻撃するもの。
SFではよく宇宙にも浮かべられているが、今の所宇宙には存在しない。
孔明の罠
三国志で、政治家や策士として有名な諸葛孔明の仕組んだ罠や権謀術数の総称。
ネットスラングとしても用いられる。
詳しくは『孔明の罠』の項目を参照。
ミミック系モンスター
宝箱やアイテムに擬態もしく変身し、冒険者を餌食にするRPGのお約束。
設置型必殺技
画面上にその場にとどまる飛び道具を放ち、相手を牽制したり、逆に誘いこんだりしてダメージを狙う。有名どころでは、『ギルティギア』シリーズのテスタメントがその使い手。
男の娘
主に海外のサイトで見られる表現。"wana"や"trap"と表記される。
「shit!カワイコちゃんの画像かと思ったら男じゃねえか!」と言った所か?
詳しくは『trap』や『reverse_trap』の項目を参照。
別名・表記ゆれ
関連タグ
蜘蛛の巣 ごきぶりホイホイ 食虫植物 トロイの木馬 ネズミ捕り