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ギルティギア

ぎるてぃぎあ

『GUILTY GEAR』は1998年5月14日に発売されたプレイステーション用ゲームソフト。およびそれに始まるゲームシリーズ。
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HEAVEN OR HELL

Let's Rock !!



概要編集

アークシステムワークス社(以下アーク)製作の家庭用向けもしくはアーケード向け対戦格闘ゲームシリーズである。スペルは「GUILTY GEAR」。略称はギルティ、GG、ギルギア等。

生みの親はゼネラルディレクターを務める石渡太輔氏。


怒涛のコンボを重視したシステムを持ち味とする『コンボゲー』の大家であり、スピード感溢れるゲーム性と相まって格ゲー業界に一大旋風を巻き起こした。また華やかで個性的なキャラクターや、ハードロック調の音楽などからビジュアル面でも大きな人気を得ている。



世界観編集

魔法科学が同居する22世紀の近未来を舞台とする。


魔法は作中では「法術」と呼ばれており、電気やガスと言った従来のエネルギーに変わる万能のエネルギーとして、一般社会に普及している。法術は火・雷・水・風・気の5つの系統に大別され、キャラクター達の戦闘にも盛んに用いられている。

一方、科学は「ブラックテック」と呼ばれるようになり、使用が固く禁じられている。通信機器が完全に廃れた訳ではなく、電話やラジオなどは法術を用いる形で現存している。

(詳細はXrdシリーズのゲーム内の用語集で言及されており、一般市民の生活環境や食生活に至るまで詳細に解説されている)


物語が開始するおよそ100年前には生体兵器として「ギア」が誕生しており、彼らと人間との100年に及ぶ「聖戦」と呼ばれる大戦争が引き起こされている。ギアの誕生と戦争の背景には、様々な人間の思惑や陰謀が秘められており、キャラクターの一人ひとりにも詳細な設定が用意されている。それらが戦いの中で複雑に絡み合っていく壮大なストーリーは本作の魅力の一つであり、“シリーズを通して一本の大きなストーリーを描く”と言う手法は格闘ゲームとしては非常に珍しい事例である。


  • 魔法に限らず、心霊現象、時空間移動、異種族、召喚術など様々な超常現象が混在しており、後発の『ブレイブルー』の源流ともいえる世界観を持つ。
  • 世界観の元ネタとなったのは80年代の人気ジャンプ漫画BASTARD!!』であり、一部キャラクターの服装にも影響が見られるほか、メタルバンドの名前をキャラクターや必殺技の名前に盛んに用いるところなども共通している。


キャラクター編集

詳しくはギルティギアのキャラクター一覧を参照。


主要キャラ編集

ソル=バッドガイ

ソルno title

CV:中田譲治

ギルティギアシリーズの主人公である流浪の賞金稼ぎ。神器「封炎剣」を使う。

口癖は「ヘヴィだぜ」と「やれやれだぜ」。見た目は人間ではあるが、実年齢は150歳以上あり、ギアであるため不老であり、凄まじい戦闘力を持つ。

ぶっきらぼうでガラの悪い、ダークヒーロー的な性格。人当たりは冷たいが悪人ではない。


カイ=キスク

カイさん無題

CV:草尾毅

ソルのライバルであり、ギルティギアシリーズの準主人公的存在。神器「封雷剣」を使う青年。

剣技や法力の天才であり、頭も良く性格も真面目で若くして国王となる。神器「封雷剣」と雷の法術を操る。


その他キャラはギルティギアのキャラクター一覧を参照。


タイトル一覧編集

タイトル主な対応機種
ギルティギア(初代)1998PS、PS4、Switch、Steam
ギルティギアX2000アーケード、DC、PC
ギルティギアプチ2001ワンダースワン
ギルティギアプチ22001ワンダースワン
ギルティギアX PLUS2001PS2
ギルティギアX ADVANCE EDITION2002GBA
ギルティギアXX2002アーケード、PS2
ギルティギアXX #RELOAD2003アーケード、PS2、PSP、PC、Xbox
ギルティギアイスカ2003アーケード、PS2、PC、Xbox
ギルティギアXX SLASH2005アーケード、PS2
ギルティギアRoA2006アプリ
ギルティギア ジャッジメント2006PSP
ギルティギア DustStrikers2006DS
ギルティギアXX ACCENT CORE2006アーケード、PS2、Wii
ギルティギア22007Xbox360、Steam
ギルティギアXX ACCENT CORE PLUS2008PS2、PS3、PSP、Wii、Xbox360
ARC STYLE:フロジャンプッ!! ギルティギア外伝!?2010DSi
ギルティギアXX ACCENT CORE PLUS R2012アーケード、PSV、Switch、Steam
ギルティギアヴァステッジ2013パチスロ、ios、Android
ギルティギアXrd -SIGN-2014アーケード、PS4、PS3、Steam
ギルティギアXrd -REVELATOR-2015アーケード、PS4、PS3、Steam
ギルティギアXrd REV22017アーケード、PS4、PS3、Steam
ギルティギアSTRIVE2021アーケード、PS5、PS4、Steam、Xboxシリーズ、Xbox one、Windows

  • 太字のタイトルはストーリーに進展がある物。
  • ゼクスシリーズ(X・XX)は、ストーリー上は繋がりがあるが外伝という位置づけになる(WEBラジオで言及)。そのため、ギルティギア(初代)の次作は『ギルティギア2』となっている。ただしゼクスシリーズのストーリーも作品的に重要な内容が多いため、極力プレイすることを推奨したい。
  • 『X』シリーズはストーリーモードが追加されたPS2の『X PLUS』、『XX』シリーズは『XX』と『XXAC+』を押さえておけば問題ない。PS2版以外の『XX #RELOAD』には『XX』のストーリーモードがあり、『XXAC+R』には『XXAC+』で追加されたストーリーモードがある。
  • 『Xrd(イグザード)』はゼクスシリーズの3作目と言う意味であり、また2の続編の3作目ということでもある。
  • 4作目の『STRIVE』ではIV=4作目という意味のローマ数字がタイトルに隠されている(注意して見るとIとVだけ色味が濃い)。


メディアミックス編集

タイトルジャンル
ギルティギアゼクス 白銀の迅雷2001ライトノベル
ギルティギアゼクス 胡蝶と疾風2001ライトノベル
ギルティギアゼクス ドラマCD2001ドラマCD
ギルティギアXTRA2003漫画
ギルティギアイグゼクス ドラマCD RED&BLACK2003ドラマCD
ギルティギア イグゼクス ドラマCD ナイト・オブ・ナイブズ2004ドラマCD
GUILTY GEAR BEGIN2018ライトノベル

『Xrd』以降のシリーズではメディアミックスの設定も多数登場するようになったため、可能であれば全て視聴することを推奨したい。以下にそれぞれの簡単な解説を記す。


  • 小説

『白銀の迅雷』は製薬会社の調査に向かうカイが主役。

『胡蝶と疾風』は若き日のチップと師匠毅の出会い、アサシンとの戦いが描かれた。

『BEGIN』はソルがまだ人間だった頃の過去や、ギアとなった経緯が明かされた。


  • ドラマCD

ドラマCD1作目は禁断の科学ブラックテックを巡る争奪戦をメインとし、2巻目にはディズィーとテスタメントの短編も収録。

『RED&BLACK』は聖戦末期の聖騎士団の戦いが描かれている。また、1巻はザッパ、2巻はディズィーがメインの短編も収録。

『ナイト・オブ・ナイブズ』はアサシンに焦点を当てたシリーズで、ミリアが組織を抜ける前の話。また、1~3巻それぞれでロボカイ、A.B.A、アクセルが主役の短編も収録。


  • 漫画

『Xtra』では漫画版オリジナルキャラクターのティールと瑞葉が主役でオリジナル要素が濃い。



シリーズ沿革編集

公式サイトも参照されたい。


1995年にゲーム雑誌「電撃Playstation」などで『ギルティギア』の開発情報が公開される。開発当初はドットではなくシリコングラフィックスで表現し、部分的にポリゴンを使用する予定だった。雑誌にはその時の荒めのポリゴンなどを確認できる。


1998年にプレイステーション用ソフトとして第1作『ギルティギア』が発売。独創的な世界観とシステムから一部で注目を集める。


  • GGX

本格的に世に知れ渡ったのは2000年にNAOMI基板で発売されたアーケード「ギルティギアゼクス」からとなる。ビジュアルや演出面などが大幅に強化され、後々まで続くシリーズの基盤が確立された。シリーズの顔とも言えるロマンキャンセルによるコンボの多様性やスピード感あふれる駆け引きから人気タイトルとなる。


「ゼクス」はその後、ストーリーモードを搭載した「ゼクスプラス」となってPS2などのハードに移植された。携帯用向けにも「ギルティギア プチ」(2001年、ワンダースワン)や「ギルティギア ゼクス アドヴァンスエディション」(2002年、GBA)などが発売されており、それぞれのハードに合わせて大幅な調整が加えられている。


  • GGXX

2002年には「ゼクス」のゲーム性をさらに詰めて新キャラを増やした「ギルティギアイグゼクス」がアーケードで登場し人気を博した。プロデューサーの鈴木高雄の希望により、A.S.H.という専属のバンドが作られたことで、BGMは打ち込みから生演奏へと進化を遂げ、ライブも行われた。


2003年にはバランスを調整した「イグゼクス#RELOAD」が出るが、多数のバグや処理落ちが発生し、バランスにも多くの問題があることが発覚する。最終的には調整を求める署名活動にまで発展し、再度の調整が行われた。後に家庭用にも移植されるが、それらはすべて後発の再調整版であり、ファンの間でも特に評価が高い。タイトルが赤字から青字に変更されたため、俗に「青リロ」と呼ばれる。


この頃には名実ともに格闘ゲームを代表する人気コンテンツに成長し、当時の同人の最盛ジャンルにもなっていた。企画は立ち消えになったが、2003年にはカプコンとのコラボ作品(サミーvsカプコン、サミーは当時の販売元)まで発表されたほどである。一方、「イグゼクス スラッシュ」(2005年)、「イグゼクス アクセントコア」(2006年)などの新作が出るが、どちらもゲームの調整がメインのマイナーチェンジであり、ストーリーは全く進展しなかったので、同人や二次創作の人気は徐々に衰退していくことになる。


「アクセントコア」は2007年にPS2とWiiに移植される。だがPS2版にはバグが多く、メモリーカードやPS2本体の故障にまで繋がる重大な欠陥が見つかり、「#RELOAD」以来となる署名活動に再び発展した。事態を重く見たアークは自主回収と製造の中止を決定した。


「イグゼクス」の人気によって派生ゲームもいくつか作られた。多人数格闘の「ギルティギア イスカ」(2003年)、「ギルティギア ダストストライカーズ」(2006年)、アクションゲームの「ギルティギア ジャッジメント」(2006年)などが発売され広がりを見せるが、そのいずれもが「イグゼクス」の素材を流用したゲームであり、新鮮さに欠けるソフトが続いていた。


2006年には携帯アプリ「ギルティギア倶楽部」がi-mode向けに配信され、初代の移植となる「ギルティギア ロア」が配信された。


  • GG2

2007年にはXbox360用ソフト「ギルティギア2」が発売。格闘ゲームではなく対戦型アクションにRTS要素を取り入れたゲームとなった。ゲームとしての完成度は高く、ストーリーも大きく前進したものの、日本ではマイナーハードに甘んじていた360の発売であること、ゼクスシリーズのキャラがほとんど登場しなかったこと、ゲーム自体が相当難しかったことなど複数の要因によりイグゼクスほどの人気は得られなかった。


2008年にはイグゼクスシリーズのストーリーを刷新した「ギルティギアイグゼクス アクセントコアプラス」が発売。2012年には調整を加えた「~アクセントコアプラスR」が発売された。

2010年にはマスコットキャラである「ちまき」を主役にしたアクション『ARC STYLE:フロジャンプッ!! ギルティギア外伝!?』が発売された。


「XXAC+」以降「ギルティギア」にほとんど動きが無く、冬の時代と言ってもいいような状況であった。一説には当時の「ギルティギア」の版権がセガ(2003年に当時の販売元のサミーを吸収合併)にあったため、思うような開発ができなかったためとされている。「ギルティギア2」においても権利関係から、人気キャラクターであるディズィーがその名前も姿も出せず、苦渋の末に木陰の君と称されていたことはファンの間でも有名なエピソードである(ソルやカイと異なり、販売元が他社であった「ゼクス」以降に作られたキャラクターだったため)。


  • ヴァステッジ、Xrd

2013年にパチスロ機として「ギルティギアヴァステッジ」が発売される。ファンには馴染みの薄いジャンルでの新作であり開発もパチスロメーカーのD-lightになったが、アークの協力をがっつり受け、GG2以降の時間軸としては実に6年ぶりに動きを見せた。権利関係も解消し、「ゼクス」以降のキャラも多数登場した。楽曲にはボーカル曲も多数作られ、OUTRAGEのVo.橋本直樹を筆頭に本職のミュージシャンが複数参加した。ヴァステッジは後にアプリとしてios、androidに移植された。


2014年に「ギルティギアXrd-SIGN-」が発売。ファン待望の格闘ゲームとしての完全新作が制作された。3Dで描写されたグラフィックは、フレーム毎にアニメ的に書き直すという気の遠くなるような作業工程によって、2次元と3次元のいいとこどりをしたような映像に仕上がり、業界内外から注目を集めた。システム的にもロマンキャンセルが常時発動可能になるなど大きな変化が加えられた。家庭用のストーリーモードでは5時間を超えるアニメーションムービーが展開され、怒涛の展開を見せた。


Xrdシリーズはさらに拡張を続け、2015年には続編の「Xrd REVELATOR」、2017年にはREVELATORの調整版の「REV2」が発売された。


  • STRIVE

2018年にはめでたくシリーズ20周年を迎えたものの全く動きがなく、ファンをやきもきさせたが、2019年に「ギルティギア STRIVE」を発表。Xrdで好評を得た3Dアニメーションは一新しさらに強化された。複雑化の一途をたどったゲームシステムは様々な面で整理され、初心者にも遊びやすいように大きな変化が加えられた。「全く新しい」作品になると言及していたためか、当初は「New ギルティギア」と呼称していた。コロナ禍の影響やオープンβの意見を反映させるため発売は2度延期となり、2021年にPS4、PS5、Steamで発売された。


発売に伴い、新規層に向けてこれまでのストーリーをなぞったダイジェスト版のコミック、及びそれを動画にしたものが公式サイト等で無料公開された。

キャラクターのテーマは全てボーカル付きの豪華なものとなっており、ストーリーは『Xrd』シリーズ同様フルアニメーションで展開された。


発売日時点で15人のキャラクターが揃った。追加キャラクターは、これまでのパッケージごとのアップデートではなく、シーズンごとのキャラクターパス制での追加に切り替えている。

2022年にはシーズン1パスを同梱し全20キャラで遊べる「スターターエディション2022」が発売。2023年には同種のXboxシリーズ、Xbox One、Windows版も発売された。



ストーリー編集

2023年現在、アークシステムワークス公式YouTubeにてシリーズに初めて触れる方向けとしてストーリーダイジェストコミックスが無料公開されている。


▼ストーリーダイジェストコミックス

→GUILTY GEAR -STRIVE-公式サイト版はこちら


また加えてXrd -SIGN-、Xrd -REVELATOR-、Xrd REV2の全ストーリーモードも無料公開されている。


▼GUILTY GEAR Xrd -SIGN-

→プレイリストはこちらから


▼GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-

→プレイリストはこちらから



各タイトルのストーリー編集

  • あらすじ

2010年。人類は科学に代わる新たな力魔法理論を手に入れ、さらなる繁栄を謳歌していた。科学は環境破壊を起こす過去の遺物と蔑まれ、その使用は世界的に禁止された。しかし資源問題を解消しても尚、争いを続けていた人類は2014年に人類の生体強化を目的とした通称・GEAR(ギア)計画に着手し、2016年に科学者・フレデリックを素体としたギアの試作製造に成功する。


それから57年後の2073年、かつてフレデリックの同僚であった「あの男」と称される科学者は凍結していたギア計画を推し進め、某先進国は開発したギアにより他国の侵略を開始する。だが翌2074年に誕生した初の完成型ギアジャスティスによって事態は一変する。

意思を持たず指示者の命令に服従する従来のギアと異なり、唯一自らの思考を持つジャスティスは人類を愚かだと断じ、反逆。ジャスティスはその能力によってあらゆるギアを支配下に置き、手始めに日本列島を消滅。

これに対し人類は世界的な対ギア組織聖騎士団を結成。戦火は世界各地に飛び火し、聖戦と呼ばれる100年戦争に発展していく。


  • 初代

2175年、聖騎士団の手でジャスティスは次元牢と呼ばれる特殊な監獄に封印され、人々はようやく平和を取り戻すこととなった。だが数年で封印はほころび始め、再び人類に危機が迫ろうとする。事態を危惧した終戦管理局は、新たな聖騎士団結成のため選抜格闘大会を開催する。しかし、それは人格の善悪、武器の有無などすべてを度外視した奇怪なものであった。


大会にギアの影を見たソル=バッドガイ(かつてのフレデリック)は自ら大会に出場。大会を画策した首謀者のギア・テスタメントを打ち破るが、テスタメントは大会によって発生した戦いのエネルギーと自らを触媒としてジャスティスの復活を遂げる。死闘の末、ジャスティスにとどめを刺したソルは、ギアを生み出した元凶・「あの男」に改めて復讐を誓うのであった。


  • X(X+)

ジャスティスが倒された事により、各地のギアは指示系統を失い機能を停止。ようやく世界に平穏が訪れたと思われた矢先、A国にて「自立型のギアがまだ存在し、活動している」と言う不穏な情報が流れ始める。このギアは人間に対して危害を加える事は無いものの処分に対して抵抗を見せたため、破壊したものに50万WORLD$という破格の賞金を用意することとなった。悪魔の棲む地と呼ばれる森にいた第二の自立型ギア・ディズィーは人間とギアとの間に生まれたハーフギアだった。


事態を確かめるべく駆けつけた元聖騎士団団長のカイ=キスクを倒したディズィーであったが、その直後に現れたソルと戦い敗北。ギアによる悲劇の拡大を防ぎ自らギアを狩るべく行動していたソルは、何故か彼女を見逃しその場を後にする。


ディズィーはその後ジェリーフィッシュ快賊団に極秘に保護され、賞金は蔵土縁紗夢が「自分が倒した」と狂言をでっちあげて掻っ攫っていった。ツェップの大統領ガブリエルは事態を黙認し、現在は警察機構に所属するカイと共にディズィーの存在が表に出ぬよう情報操作を行った。


  • XX

それから数週間後、聖戦を裏で操っていた謎の組織・終戦管理局が、カイのデータを元に製造したロボット・ロボカイを使い、世界中に点在する屈強な戦士達の調査に動き出す。

戦士達もまた、終戦管理局の存在を突き止め、その支部へと詰め寄るが支部長クロウが基地を自爆させた事で一切の足がかりを失ってしまう。


一方、「あの男」の配下であるイノが自らの独断で「あの男」の計画に仇を成す者の排除に動き出していた。ソルを抹殺しようとしたイノは、ソルとの戦いによって発生した強大なエネルギーを用いて時間移動を行い、ソルを聖騎士団に所属していた頃のかつての自分と引き合わせるが、ソルはイノの計画を跳ね付け元の時代に生還を果たす。


  • 2

ジャスティスとの戦いから6年後。カイは世界を代表する大国・イリュリア連王国を治める王となり、ソルはカイの息子であるシンを連れて「あの男」を追う旅を続けていた。


突如として世界各地で活動を停止したはずのギアが次々に昇華(消失)する事態が続発する。カイの妻である木陰の君(ディズィー)も例外ではなく、昇華が起こってしまう。カイは木陰の君の昇華を止めるべく、神器・封雷剣を代償に自ら封印を施す。一方、ソル達も謎の少女・ヴァレンタインが率いる使い魔たちと戦い、事件に巻き込まれていく。


木陰の君を求めたヴァレンタインによりイリュリアが襲われ、カイはソルに救援を要請する。道中、この世の理を成す森羅万象の世界・「バックヤード」の住人・イズナから法力を超える新たな力の概念とその使用方法を教わる。ヴァレンタインの使い魔を退けながらイリュリアに辿り着いたソル達であったが、イリュリアはすでに壊滅的な被害を出しており、カイはヴァレンタインの手にかかり封印されていた。


イズナから「自立型ギアの賢人・Dr.パラダイムなら事態を打破できる」と聞いたソル達は、その助力を経てカイの封印解除に成功。またパラダイムの考察により、ヴァレンタインが他者のバックヤードへの侵入を防ぐため、その鍵となるギアを消していた事を知る。ギア細胞には法力学の未知なる部分が用いられており、それが鍵と成り得るのだった。またヴァレンタインが、バックヤードの深部にある「あの男」が創りだした人工的な隔離空間・「キューブ」に侵入するための鍵を探していた事を突き止め、その鍵とはジャスティスのギア細胞だと判明。このため、その複製とされる木陰の君が狙われたのだった。


ヴァレンタインは木陰の君の息子であるシンを攫い、その細胞から鍵を採取しキューブへの侵入を試みる。「ヴァレンタインがキューブに接触すると世界が滅亡する」、ソルの元に現れた「あの男」はそう告げ、キューブへ繋がるゲートを開き全てを託す。ソルは仲間達と協力してキューブの破壊に成功するが、それによってこれまで無感情であったヴァレンタインの感情が爆発し、巨大な怪物へと変貌。ソルはヴァレンタインに対し死別した恋人・アリアの姿を何度も重ねていたが、構わずヴァレンタインを破壊し戦いを終結させた。


一連の戦いは後にバプテスマ13事件と呼ばれ、世界的な大国を揺るがした事件として後々まで語られる事になった。もはや事件が隠しようのない規模であった事からカイは覚悟を決め、「ギアとの共存」を公に決意する。「あの男」はこれが始まりに過ぎない事を知っており、次なる慈悲なき啓示の落とし子=ヴァレンタインの到来を予見していた。


  • Vastedge

新たなヴァレンタインの来襲に備えるべく、ソルは神器の回収を始めた。その一つ「閃牙」が国連が管理するハルデン城塞にあることが分かると、待ち構えていた元老院のバルディウスを倒し閃牙を入手した。


  • Xrd -SIGN-

2187年10月21日12時12分、ラムレザル=ヴァレンタインを名乗る少女が日本跡地において全世界を相手に宣戦布告をする。ラムレザルの名が先のバプテスマ13事件の首謀者・ヴァレンタインと同一であった事から世界に緊張が走る。この宣戦布告に対し、イシュリュア連王国の連王・カイはソルに対して秘密裏にラムレザル捕縛を依頼し、自らも現地へ急行する。


ソルはヴァレンタイン破壊のため駆けつけ、ラムレザルと戦闘。しかしラムレザルの宣戦布告はただの囮でしなく、大都市・バビロンに出現した「ゆりかご」と呼ばれる飛行物体により、バビロンの人々は消滅。ラムレザルは彼女の妹・エルフェルト=ヴァレンタインの手により捕縛された。


ゆりかごと幾度かの交戦を経た後、その中から先の戦いで死亡したはずのジャスティスが出現する。ゆりかごに潜む元老院の狙いは、ジャスティスを復活させその体と融合し世界を征服することであった。そしてジャスティス復活に必要な膨大なエネルギーを、イリュリアに13年周期で発生する巨大な雷・セントエルモの灯から得ようとしていた。元老院の襲撃を知ったソル達はイリュリアで彼らを迎え撃ち、元老院リーダー・クロノスをジャスティスごと打ち倒した。


戦いに勝利した瞬間、エルフェルトが真の黒幕・「慈悲なき啓示」に課せられた本来の使命(ジャスティスの覚醒を見守る事、およびソルの監視)に目覚め覚醒。懸命に呼びかけるソルの訴えにエルフェルトは元に戻ったものの、ジャスティスの体とともにどこかに攫われ、世界はわずかな延命を得るに留まった。


  • Xrd -REVERATOR-

ラムレザルが世界に宣戦布告した日から一週間後。エルフェルトの奪還に動くソル達だったが何の手がかりも掴めずにいた。これまで沈黙を続けてきた「あの男」はレイヴンジャック・オーの覚醒と、「慈悲なき啓示」打倒のためソルへの協力を命じる。ラムレザルは“囮”としての使命を果たし終えると、隠し事の多すぎるこの事件に疑念を持つようになり、自身を生み出した「慈悲なき啓示」の真意を量るべく、ソルたち人類側へと参入する事になった。


そして先の事件の裏で暗躍していたベッドマンのクライアントであり、ヴァレンタイン達の母・「慈悲なき啓示」も自ら計画した「絶対確定世界」を成立させるためにその動きを加速させていく。


  • STRIVE

2187年。「慈悲無き啓示」を討ち倒したソル。再び手に入れた束の間の休息を楽しむ彼の元に驚愕のニュースが飛び込む。GEARを生み出し聖戦を引き起こし、人類史上最大最悪の大罪人・「あの男」こと飛鳥=R=クロイツが米国政府に投降したのだ。自身をGEARに改造した男。復讐の相手であり、かつての親友でもある。真意を推し量りながら、ソルは立ち上がるのだった。



主なゲームシステム編集

一発逆転を主眼に置いた、コンボ重視の格闘ゲーム。

いわゆる『コンボゲー』の一大開拓者としての側面を持ち、シリーズが進むごとに2ケタのヒット数を叩きだすコンボが各キャラごとに次々と開発されていった。


基本は『パンチ→キック→斬り(スラッシュ)→大斬り(ハイスラッシュ)』で繋がり(キャラによっては該当しない)、そこに必殺技や特殊行動を絡めたりもするが、シリーズが進むごとにキャラごとの攻略パターンの研究が大きく進み、現在では各キャラ固有のコンボルート(攻撃手順)がいくつも開発されている。

また、テンションゲージ(いわゆる超秘ゲージ)を消費する行動もシリーズを重ねるごとに多くなり、総じてゲージ依存度の高いゲームでもある。


  • ダストアタック(D)

地上版は相手を空中に打ち上げてきりもみ回転させる特殊攻撃。

攻撃の隙は非常に大きいものの、しゃがみガード不能で攻撃判定も大きく、相手の行動をほとんど制限できるという利点がある。初心者はこれでコンボを狙うことが多い。


のちに空中で特殊攻撃(きりもみは誘発しない)を出せるようになり、熟練プレイヤーはむしろ空中版を使う場合が多い。


  • フォルトレスディフェンス(FD)

ゲージを徐々に消費することで相手の攻撃を完全に防御する特殊なガード行動。空中ガード不能技もこれで防げるようになるが、投げ・しゃがみ状態での中段・立ち状態での下段は防げない。

基本的には相手からのラッシュで発生する削りダメージ(ガード中に蓄積されるダメージ)を防ぐために使われるが、昨今ではこれに特定の行動をキャンセルする機能が発見されたため、そちらのテクニック(通称:フォルキャン)で使われることが多くなった。


  • ロマンキャンセル(RC)

Xから追加された要素。

ゲージを50%消費することで、相手に当たっているならどんな攻撃行動でも『攻撃ボタン3つ同時押し』でキャンセルを可能にする。GGシリーズ最大の特徴というべきシステムの一つであり、これを応用することで通常は使用後などに隙の大きくなる技でも強制的に中断して隙を潰すことが可能になり、より長いコンボを組むことが可能となった。

さらにXXになると、フォースロマンキャンセル(FRC)が登場。

こちらは、特定の必殺技特定のタイミングでRCすることで、ゲージ消費を25%に抑えることができるというもの。

現在、GGシリーズにおいては必須テクニックの一つとなっている。


  • サイクバースト

XXから追加された要素。

敵からダメージを受けている最中に『攻撃ボタン+ダスト攻撃』で、相手の攻撃を無視して相手を自分から突き放すことができる。

相手のコンボから抜けるためのシステムであるが、ダメージを受けていなくても発動可能で、さらにその状態で当てるとゲージが最大まで溜まるという恩恵があることから、相手が飛び込んできたのを見越して迎撃として使用するテクニックもある。


攻撃から抜けるサイクバーストをエフェクトの色から「青バースト(青バー)」、直当てを狙うバーストを青と同様にエフェクトの色から「金バースト(金バー)」と呼ぶ。


  • 覚醒必殺技

ゲージを50%消費することで発動可能な、いわゆる超必殺技

多くの覚醒必殺技がコンボから繋がることを想定しており、大抵はコンボの締めに使われることが多い。


  • 一撃必殺技

文字通り、相手を一撃で倒す超必殺技の一種。このゲームのもう一つの顔というべきシステムだった。通称DESTROYED、デストローイなど。


初代では『236+攻撃ボタン2つ同時押し』で発動する殺界攻撃がヒットすると自動発動し、一試合をそのまま勝利できるというトンデモない仕様となっていた。

しかも、特定のゲージを消費する必要もなく、試合中は何度でも使用可能と、ぶっ飛び度では全シリーズで最大であろう。

CPUも平然と使用してくる為、初見で開始2秒で死ぬということも珍しくない。

ただし、受けた側も素早く『214+攻撃ボタン2つ同時押し』と入力することで回避可能。

CPUは即座に回避する場合もあるが、上手く刺さればラスボスのジャスティスすら一撃で葬れてしまう。

初代のポスターには「一発逆転の快感」というキャッチコピーが使われており、このシステム前提のゲーム性だったことが窺える。


これが『X』以降では、『攻撃ボタン4つ同時押し』で準備行動に移り、コマンド入力することで発動する形式に変更された。

さらに使用中はゲージが専用のものに切り替わり、一撃必殺技を放つまで自動で減少し、さらにそれが尽きると体力が代わりに消費されるようになる

そして、一撃必殺技が失敗するとゲージそのものが無くなり、ゲージを消費する行動が一切できなくなると、ものすごくローリターンハイリスクな仕様となった。

結果として、コンボが次々と発達していく中、発動準備のたびに隙だらけになり、失敗すれば半分以上の行動を制限されるこのシステムは、ほぼ死に技(死にシステム)となっており、CPU相手でもない限りは使用する機会が無くなってしまった上、最新作の『STRIVE』ではこのシステムそのものがリストラされてしまった……。



二次創作において編集

即売会の主催を企業側が何度かやっていたというのは古参ファンの間では有名な話であり、大会と併設して即売会が開かれ、石渡氏や森氏がイベントに顔を出したこともあった。また海外の大会に限るが、Xrd期にも二次イラストを用いたグッズの物販スペースが設けられていた。

XX期にはみさくらなんこつ氏など当時の大手サークルがそのまま引き抜かれ、ゲームのギャラリーイラストを手掛けたことも何度もある。後にブレイブルーのコミカライズを手掛けたスメラギ氏が4コマ漫画を漫画雑誌に連載していたこともあった。


黎明期にはガイドラインが作られており、いくつかのルールを定めた上で認めると公言していた。以下に当時のルールを纏めておく。おそらく今もこの姿勢は変わっていないと思われるので、二次創作をする場合には参考にされたい。

  • 営利目的は不可。ただし、印刷費を回収する程度の値段の同人誌を少部数頒布するのは良い。
  • 倫理上の問題のある描写(残虐・過激な性描写)を公表するのは禁止。
  • 同人誌・サイト・雑誌のファンページでの投稿を認める。ただし、精密な模写やコピーなどでそのままの画面を用いる事は禁止。

タグについて編集

  • 男女CPについてはGG男女CPを参照。
  • 腐向け(BL)要素を含むものはGG腐向けを参照。


関連動画編集

GUILTY GEAR XX ΛCORE PLUS


GUILTY GEAR Xrd -SIGN-


GUILTY GEAR -STRIVE-



関連タグ編集

タイトル編集

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関連作品リンク編集

  • ブレイブルー 業務用『GUILTY GEAR X』シリーズのスタッフが再集結して開発された。
  • ぶるらじ ブレイブルーを中心にアーク作ゲームの最新情報も特集している公式webラジオ。ギルティギアも何回か特集を組まれ、石渡氏などがゲスト出演している。前身はXX期にネット配信されていた「ギルティギアのwebラジオかもしれない」、通称ぎるらじ。
  • BASTARD!! 世界観の元ネタとなった作品。
  • カウンターサイド2024年6月に公式コラボ。

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