概要
学名は「Dorcus parallelipipedus」。
和名でヨーロッパオオクワガタまたはコツノオオクワガタと呼ばれる。
ドルクス属では最も古くに記載された種であり、本属の基準種となっている。また、ヨーロッパミヤマクワガタ、イッカククワガタ、ヨーロッパコルリクワガタなどと並び、クワガタムシ科の分類で最初期に記載された種の一つでもある。
広範囲に分布する種であるが、亜種は確認されていない。
体長は最大でも30mm程度とオオクワガタの中でも小型の部類に入るが、大顎の中央ににやや上向きに大きめの内歯が付くため、小ぶりでありながらもオオクワガタらしい外観となる。但し、オオクワガタの名を冠していながらコクワガタよりも小型となる。
国内での生体の流通は多くないが、ヨーロッパでは普通種とされている。
余談
ドルクス属の基準種である本種よりもコクワガタの方が大きくなる関係で、コクワガタ亜属の学名が「Macrodorcus」と命名されており、「大きいドルクス」の意味となる。そのため、学名に準拠するとオオクワガタとコクワガタの命名の意味が和名の場合と逆になってしまう。