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クロスボウ

くろすぼう

クロスボウとは、矢を飛ばす武器の一種である。銃のように構えて放つことができる、強力な弓。
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概要

クロスボウとはを飛ばす武器の一種であり、非常に高い威力を持つ。
弓床と呼ばれる台の先端に、弓(主に金属製)が交差するように取り付けられている。
名称はそこから付けられた物。
弦は機械仕掛けによって固定され、引き金を引くことで開放される。
クォレルやボルトと呼ばれる専用の小型矢を使用する。

東アジアではと呼ばれ、主に中国歴代王朝の軍において広く使用された。
また古代日本においても、「おおゆみ」「いしゆみ」と呼ばれ、使用された記録がある。→

ありふれたクロスボウ


※このように矢をつがえる。

弓はその強さ(張力)が増す程に、まともに構えて射ることが困難になってゆく。しかしクロスボウの場合、構造の関係から背筋力をフルに使って引く事ができ、高い威力を持ちながら取り扱いが比較的容易である。
さらにテコや巻上げ機などの器具・機械を用いれば、人力では引く事がほぼ不可能な程の弓までも運用することができる。
また、台座に照準器を取り付けることにより、狙いが付け易くなる。

弦を張る際は人力で可能な物は前部の鐙(あぶみ)に足を掛けて手で引き上げる、その発展形で甲冑のベルトに付けたフックに弦を引っかけて足で鐙を踏んで伸ばすなどする。
より張力の強い(=弦の反発が強い)ものは、「クレインクイン」「ウィンドラス」などと呼ばれる専用の巻上げ機を使用する機械式に頼ることになる。

狩猟のための道具として生まれ、後に武器としても使われるようになった弓とは違い、クロスボウは当初から対人戦闘用として開発され発達してきた兵器である。
弓の一種としてカテゴライズされる事が多いが、その扱い方は弓というよりむしろに近い。

クロスボウの利点と短所

利点

狙いを付けている間、両腕で弦を引き張り続ける必要があるの通常の弓に対して、クロスボウは機械仕掛けで固定されるため狙いをつけるのが容易になる。
そのため訓練期間が弓よりも短く、さらに一旦矢を番えておけば(小型軽量のものであれば)片手でも扱えるため、もう片方の手を自由に扱えるなどの利点を有する。
威力の強いものなら、それに合わせて射程距離も伸ばしやすい。

欠点

構造が複雑で壊れやすい。
弓を張るのに時間が取られ次の射撃までに時間が掛かりやすい。
騎乗してのクロスボウの使用は「狙いが定め難い」「馬上では矢の装填が困難である」という理由から広くは行われていない。
そして前述の通り使用する矢が短く太いことに起因して有効射程は短い。通常の弓矢における有効射程と最大射程の到達距離比は「3:4」ほどなのに対し、クロスボウは「3:7」と早い段階で失速してしまう。

戦場におけるクロスボウの運用法

戦場においては、主にや砦の防衛戦で多用された。夜戦においては
防護用の大型のを設置し、射手を敵側の攻撃から防護する、陣形内で役割を決め、射撃速度を上げる等の工夫により、野戦でも使用されている。

派生

弓の張力を用いて弦に物体を番えて射出するというシンプルな構造のため、矢以外にも鉄球、果ては火炎瓶爆弾などを射出可能なものが開発されている。
直近の事例として、第一次世界大戦においては手榴弾を射出する道具として「ソートレル(仏語でバッタの意)」と呼ばれる専用のクロスボウが英・仏両軍によって使用された。

また、クロスボウを大型化した攻城兵器も存在する。
ローマ帝国では「バリスタ」と呼ばれる巨大なクロスボウをに曳かせる事で、城の兵士を城壁ごとぶち抜くなどといった攻撃が行われた。

連射式クロスボウ

クロスボウは強力な武器であるが、次の射撃までに時間のかかる武器でもあった。
その「次の射撃までにかかる時間」を、何とか短縮できないか……という事で、考え出されたものが連射式クロスボウである。

種類として、弓床に矢を収める箱を取り付け、一射毎に矢が落ちてくる仕掛けになっているもの、
矢を番える台座と弓を、単純に重ねたもの等がある。

連続発射が可能であるため、通常のクロスボウと比べて次の射撃までにかかる時間は短い。反面、番える時間を短縮するために張力の弱い弓部分が使われている場合が多く、威力が犠牲となっている事が少なくない。

なお、東アジアにおいては、連射式クロスボウのことを「連弩」と呼ぶが、「矢を連射できる弩」だけでなく、「複数本の矢を一度に放つ弩」についても、連弩と呼ぶ事があるため、注意が必要である。
(例:漫画『ダブルアーツ』の「号泣する雨」、『SDガンダム三国伝』の「弩弓乱射砲」など)

フィクションにおいては、映画「ヴァン・ヘルシング」のヴァン・ヘルシング。「ベルセルク」の主人公、ガッツが左手の義手に装着するものが有名である(ただし作中ではボウガン表記)。

歴史

ヨーロッパ地域では、古代ギリシア時代に使用された「ガストラフェテス」にまでその歴史を遡る事ができるが、武器として広く使用されるようになるのは11世紀以降の事である。
12世紀頃、ローマ法王によって「キリスト教徒への使用を禁じる」令が出されるも、実際には異教徒・キリスト教徒の区別なく使用され続けた。
その後、銃器の性能が向上し、諸国の軍隊で大規模に採用されるようになる16世紀頃まで、クロスボウは戦場で用いられ続けた。

アジア地域においては、中国大陸において盛んに使用された。
特に、春秋戦国時代以後の、中国歴代王朝の軍隊で多用されており、火器が広く普及した明代や清代まで、弓と併用されながら使用が続けられた。

日本では奈良時代から平安時代前期(8~9世紀頃)に国家が兵士を徴兵する体制になっていたが、当時の律令では軍団への弩の配備が義務付けられていた。そのため、遅くとも奈良時代には弩が用いられていたことになる。
(※ただし、島根県の弥生時代の遺跡から、「弩のようなもの」が出土しているため、弩そのものが日本に入ってきたのはもっと古い時代の可能性がある。)
しかし専門戦闘集団である武士が台頭した10世紀以降は弩を採用する事例が急速に減り、その代わりに和弓が発達する。
武士が弩を採用しなかったのはなぜかというのは日本史の謎の一つであるが、弩のメリットである「訓練しなくても使える」は戦国時代よりも前の武士には必要なかったという説がある。当時の戦争はあくまで訓練された武士同士が行うものであったので、高度な訓練は必要だが射程と威力は弩より強い和弓が好まれたということだ。戦国時代になるとロクな訓練も受けていない足軽たちも戦争に投入されるようになったが、その当時はすでにヨーロッパから鉄砲が伝来して国内での銃製造が始まっていたので、弩が省みられることはなかった。
また、日本の加工技術は歴史的には木工が中心で金属加工の技術が必要な弩を整備する人材が少なかったので普及しなかったという説もある。この説の元では、日本の金属加工の技術は鉄砲伝来をきっかけに産業革命が起こり飛躍的に上昇し、江戸時代にはカラクリ技術などが花開いたとされる。

なお、アイヌはアマッポという弩を、狩猟のための仕掛けに使用していた。一説では中国の春秋戦国時代に使われていた弩が北回りで伝来したとされており、その歴史は和人よりもはるかに古い可能性がある。

銃火器が高度に発達した現代では専ら(主に北米地域の好事家の間で)スポーツハンティングや競技に用いられる。しかしながらコンパウンドボウにライフルさながらのストックや光学照準器などを搭載したそれは「なんかヤベェ戦闘兵器」を思わせるシルエットである。
またAR-15のアッパーフレームを換装し、クロスボウとするTAC-15という変わり種の製品も存在する。

ボウガンという呼称について

クロスボウの通称として、しばしば用いられているボウガンは、株式会社ボウガンの登録商標である。詳細はボウガンの項目を参照。

クロスボウを使うキャラクター

※基本的に作品50音順。
※クロスボウ型の武器全般を含むが、主装備にしていないキャラクターは除く。


特撮

※基本的にエネルギーの矢を放つ。


特定のキャラクターではなく、組織の装備として大量配備されているケースとして、ゲーム作品の龍が如く7の韓国マフィア「コミジュル」がある。(余談だが、実際に暴力団などの装備として検討されたケースがあるとのこと。要約すれば、高い殺傷力を持ちながら法的な網を掻い潜れ、かつ入手が拳銃ほど難しくないためだが、隠し持つのが困難なため導入を見送ったとのこと)

参考動画(ボウガンについての話は7:08から)


また、北斗の拳のスペードをはじめとするモヒカン・ザコが比較的頻繁に利用しているイメージがある。銃器は世界観を崩すので大量に使えないが、手持ちで適度に威力のある飛び道具としてワイルドなイメージからもうってつけ、という部分があるのだろう。だが、ケンシロウ他一流拳士には基本的に通用せず、棍棒や斧のような「かませ犬」的武器にされてしまっている。

関連イラスト

狩り
海賊10 クロスボウ


センシティブな作品
Crossbow



関連タグ

/ボウガン//バリスタ/ウィリアム・テル
ライトボウガン/ヘビィボウガン
…引き金を引くと矢が飛び出す罠に使われる。
KTMバイクメーカーだが、「クロスボウ」(表記はX-Bow)というスポーツカーも生産している。

外部リンク

クロスボウ - Wikipedia

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