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テイルズオブファンタジア

ているずおぶふぁんたじあ

『テイルズ オブ ファンタジア (TALES OF PHANTASIA)』は、1995年12月15日にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)から発売されたSFC用RPG。
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この世に悪があるとすれば

         それは人の心だ

     ―――エドワード・D・モリスン

概要編集

テイルズオブシリーズの第1弾として1995年スーパーファミコン版として発売された。

略称は「TOP」。固有ジャンル名は「伝説のRPG」。タグはファンタジアで登録される事が多い。

キャラクターデザインは藤島康介

スーファミでは異例とも言えるOPで主題歌が流れる(なお最初は『ダウン・ザ・ワールド』)ことが特徴。


スーファミソフトとしては末期に登場したソフトで、前年にプレステやセガサターンが発売されたこともあって、それほど注目されなかったが、口コミで人気が高まり、数々のシリーズ化に繋がることになった。当初は出荷数が少なく、中古価格もなかなか下がらなかった。

テイルズシリーズ最初期の作品であるが、故にキャラクターの中の人の入れ替わりが後年の作品と比べて非常に激しい。


ゲームシステム編集

第1作目ということもあり、本作オリジナルのシステムの他にも後のシリーズのシステムの元となるものがいくつかある。

  • 戦闘システム

後のシリーズの基盤となる「リニアモーションバトルシステム(Linearmotion Battle System,略称LMBS)」を採用。

「LMBS」とは、RPGでよくあるターン制や、素早さの順番でキャラが行動するシステムではなく、同じ直線上に配置された敵・味方全てがリアルタイムで動き、行動することで戦闘が展開するシステム。

キャラのステータスや特殊技能といった基本的なRPGの概念だけではなく、キャラごとの動作の個性、敵と味方との位置関係、攻撃を受けることで行動が阻害される「仰け反り」など、アクションゲーム的な概念を取り入れている。

敵を全滅させると勝利となり、逆に味方が全滅すると敗北とみなされ、ゲームオーバーとなる。


  • フードサック

「食料袋」の意。パンや肉、果物といった食べ物系のアイテムを使用するとフードサックに補充され、歩くごとにHPが回復する


リメイクでの追加・変更要素編集

  • 戦闘システム

戦闘が上記の「LMBS」を進化させた「プログレッシブ・リニアモーションバトルシステム(P-LMBS)」に変更された。


  • グレードショップの追加

エンディング終了後にクリアデータを保存して、そのデータから再開するとオープニングの前に「グレードショップ」を利用することが出来るようになった。

グレードショップとは、「ゲームの各種設定」を買うことが出来るシステムであり、その時「お金」の役割を果たすのがプレイヤーの戦闘内容の評価をポイント化した「グレード」である。

グレードショップを利用することによって最初から強力な技や術が使えるようにできる「術・技引き継ぎ」などの2周目が有利になる設定の他、「最大HP減少」や「経験値半分」など何を買うかによってプレイヤーの好きなように設定出来る。


  • 料理システム

PS版から登場。フードサックシステムから自分で食材を使って料理するシステムに変更された。

各キャラによって料理の上手い下手がある。


  • ストーリーのフルボイス化(PSP版のみ)

メインストーリーがフルボイス対応になっており、これに伴ってミントなどの一部キャラクターの声優が新しくなっている。(インデグニションもインディグネイションからインデグニションと録り直されている)


…他にも「戦闘時のキャラクターの頭身を2頭身から3頭身に変更」、「フェイスチャットの追加」などがある。


  • let's go arch

GBA版のみの追加ミニゲーム。

すずの時空が舞台となりアーチェとすずが困っている人を助ける内容である。


ストーリー編集

ある日、トーティスの村に住んでいるクレスは、いつものように友人のチェスターと一緒に南の森(精霊の森)へと狩りに出かけていった。

ところが猪を仕留めたとき、村には異変が起きていた。

危急を告げる半鐘の音を聞いて帰ってきたクレスとチェスターの目に映ったのは、何者かに壊滅された村と虐殺された村人達であり、その中には、クレスの両親やチェスターの妹アミィの姿もあった。


二人は村が襲われた原因が、クレスがかつて父親から誕生日のプレゼントとして貰ったペンダントにある事を知る。

チェスターと一度別れたクレスは、両親と村の人々の仇を取ろうと村を襲った連中の手掛かりを探すが、逆に彼らに捕まってしまう。

そこで、同じように捕まっていた法術師の少女・ミントと出会う。

ミントの母親・メリルの形見のイヤリングの力を借りて、彼らは牢屋からの脱走に成功するが、村を襲った黒鎧騎士のマルス・ウルドールは奪ったペンダントを使って、ある儀式を行おうとしていた。

クレスとメリルのペンダントは、伝説の魔王ダオスを復活させるために必要なものだった。

阻止しようと地下墓地へ向かうクレス達だったが、ダオスは復活してしまう。

永い眠りから再び覚めたダオスはクレス達を殺そうとするが、チェスターが身をもってダオスの詠唱を止め、間一髪でクレスとミントはトリニクス・D・モリスンの法術によって過去へ飛ばされる。


モリスンから託された本を読んだことで自分たちの成すべき事を理解したクレスとミントはダオスを倒すために旅に出る。

旅の途中で人間でありながら魔術を行使する研究に日々明け暮れやがて召喚士となるクラース・F・レスター、お転婆なハーフエルフの若き魔術師アーチェ・クライン、11歳でありながら気丈に振る舞う忍者藤林すずが仲間になり、時空を超える冒険に飛び込むことになった。


キャラクター編集

詳細は各キャラクターのタグを参照。

なお藤島康介によるキャラクターデザインは開発後期にナムコによって後付けされたものであるため、SFC版のドット絵は現在のデザインとは大きく異なっている。(ダオスのみ同じ)


パーティキャラクター編集

第1作目のパーティーということもあって、メンバー同士の関係は歴代でも最初から最後までかなり良好な部類で、後々のシリーズでよく起きる裏切り展開やメンバー同士の対立などといったストーリー展開に影響を与えるような関係の悪化などが起こらないなど、今となっては珍しいパーティーとも言える(地下墓地に乗り込む直前やヴァルハラ戦役直前などにちょっとした諍いが見られる程度である)。

クレス・アルベイン…主人公。田舎の剣士道場出身の少年。熱血的な正義漢。

ミント・アドネード…ヒロイン。癒しの法術師。物静かでおっとりとした性格。

チェスター・バークライト…クレスの親友。弓使いの狩人。熱血漢。

クラース・F・レスター…魔法が使えない魔法学者。性格は気難しく偏屈だが心を許した相手には協力を惜しまないなど根は義理堅い人物。

アーチェ・クライン…ハーフエルフの魔法使い。色気担当。酒豪。

藤林すず(SFC版のみ服部すず)…くノ一の少女。年齢の割にクール。PS版以降仲間となる。

ロンドリーネ・E・エッフェンベルグ 謎多き冒険者、XE版のみ仲間になる。


敵キャラクター編集

ダオスとその配下編集

ダオス…ラスボス。かつて魔王と恐れられた男。

デミテル

ジェストーナ

ジャミル

藤林銅蔵

藤林おきよ


その他の敵キャラ編集

フラムベルク

フェンビースト


精霊編集

シルフ

イフリート

ノーム

ウンディーネ

マクスウェル

オリジン

ルナ

ヴォルト

アスカ

シャドウ

グレムリンレアー

プルート

カメレオン(SFC、GBA版のみ)


その他の登場人物編集

アミィ・バークライト

ミゲール・アルベイン

マリア・アルベイン

メリル・アドネード

バート・クライン

藤林乱蔵

リア・スカーレット

ミラルド・ルーン

ブラムバルド・ミレネー

アーシア

アルテミス

ルーングロム

サクラバ

サクラバ三世

トリニクス・D・モリスン

エドワード・D・モリスン

ハロルド・D・モリスン

マルス・ウルドール


リリス・エルロンTODからのゲストキャラ



主題歌編集

  • OPテーマ

「夢は終わらない 〜こぼれ落ちる時の雫〜」

作詞:藤林聖子/作曲:関口敏行/編曲:岩崎文紀 /歌:吉田由香里(SFC版、GBA版)、よーみ(PS版、PSP版)

  • EDテーマ

「星を空に…」

作詞:岸本大河/作曲:竹中敬一/編曲:竹中敬一/歌:吉田由香里(PS版)


当時、SFCのゲームに主題歌が流れながらムービーが流れることは珍しいことであった。

このスタイルは今後のシリーズにも引き継がれている。


バージョンの違い(リメイク・移植の経緯)編集

1995年12月15日 スーパーファミコン版

 『テイルズオブファンタジア』

 SF要素、北欧神話、王道盛り込んむ、画期的な長編RPGとして話題となった。

 初代作であるがゆえまだまだ作りこみが甘いが、当時から完成度の高かった一品。


1998年12月23日 プレイステーション版

 『テイルズオブファンタジア』

 PS1向けに大きくリメイクされた作品。多数のイベントが追加された。

 完成度が高く、安定したテイルズオブファンタジアを楽しみたいならコレ。

 難易度が低めで、初見のプレイヤーでも長く遊べる親切設計。


2003年8月1日 ゲームボーイアドバンス版

 『テイルズオブファンタジア』

 SFC版をGBAに移植した作品。

 SFC版をベースにしつつ、PS版の要素が多数追加されている。

 「すず」が仲間になる上、「カメレオン」等SFC版の精霊が登場するなど、

 SFC版、PS版のいいとこどりではあるものの……

 基本的には携帯機用ゲームなので総合的には上記のPS版に劣る。


2006年9月7日 プレイステーションポータブル版

 『テイルズオブファンタジア フルボイスエディション』

 PS版をPSPに移植し、フルボイス化した作品。

 ドット絵、グラフィックが打ち直され、クオリティの高い映像となった。

 ただし、全てが打ち直されたわけではないため違和感がある個所もちらほら。

 戦闘システムも大きく改善され、戦闘中の視野も広くなった。


 完全にフルボイスではない、再録したボイスと元からあるボイスに音量差がある。

 PS版から大きく変わったこともあって賛否が分かれる作品。


2010年8月5日 プレイステーションポータブル版

 『テイルズオブファンタジア クロスエディション』

 上記のフルボイスエディションに追加要素を加え、

 バグの修正、グラフィック、音響周りの不満点を修正した作品。

 ドット絵、グラフィックが更に打ち直されさらにクオリティが向上した。


 戦闘システムがさらに改善され、ゲームスピードの上昇、移動が簡略化した。

 近年テイルズ作品を意識した操作法が取り入れられ、3回攻撃、ステップキャンセルが導入。

 さらに魔法の攻撃演出でいちいち画面が停止しなくなるなど、大きく改善された。


 新キャラ『ロンドリーネ』が追加され、7人パーティとなった。


 「なりきりダンジョンX」についてくる付録であるため、単品では入手できない。

 ロンドリーネに関しては、あくまで戦闘でも使えるゲストキャラといった扱いであり、

 後日談にあたる『なりきりダンジョンX』をプレイしなければ彼女の全貌は掴めない。

 


2013年9月24日

 iPhone版が発売(現在はサービス終了)。

 PS版を携帯向けに調整したものとなっている。


余談編集

もともとは緋王伝の外伝という設定だった。

マーテルも緋王伝に登場する樹の精霊・ベアトリクスであったが、ナムコ販売となったことで無かったことになった。


関連イラスト編集

ひとやすみTales of phantasia


関連動画編集


関連タグ編集

TOP テイルズオブ ファンタジア テイルズオブシリーズ


関連作品編集

小説

はるかなる時空 真紅の瞳 紺碧の絆 琥珀の回廊 瑠璃の夢 語られざる歴史 魔剣忍法帖


他、ドラマCD、OVA、漫画、サントラ等


外部リンク編集

公式サイト(フルボイスエディション)

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