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アルテミス

あるてみす

ギリシャ神話に登場する月の女神。創作物のキャラクターの命名にも使われる。
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誘導分岐編集

ギリシャ神話女神は本項で解説。ただし、ある遺跡から発掘された像についてはエフェソスのアルテミスを参照。


実在編集


その他、企業・団体・船舶等の名称に用いられている。


架空編集


以下は記事が未作成


概要編集

ギリシャ語での表記:ΑΡΤΕΜΙΣ, Ἄρτεμις, Artemis

ギリシャ神話の狩猟・純潔の女神。後に月の女神になった。


ローマ神話ではディアナ(英語読みでダイアナ)と同一視される。


また、セレーネーとも同一視されており、セレーネーはアルテミスの一部になっている。

(兄または弟であるアポロンが太陽神としての属性を取り込んだのが、古代ギリシャ時代でも、かなり後期であるように、アルテミスが月神セレーネーの属性・権能を取り込んだのも、古代ギリシャ後期と思われる)


主神ゼウスティターン族のレトの間に生まれた狩猟と純潔の女神。大勢のニンフ達をお供に、狩りを楽しんでいる。オリュンポス十二神の一柱で、太陽神アポロンとは双子の兄妹、あるいは姉弟とされる。

後述の通り「先に産まれて、母親のお産を手伝った」という伝承も有るので「双子の内、先に産まれた方が兄/姉」ならば姉と言えるが、古代ギリシャ語では現代英語のbrother,sisterのように日本語などの東アジアの言語に比べて兄/弟,姉/妹の区別が不明確(特に双子の場合)な点もあるので、「どちらが兄/姉か?」は古代ギリシャ人にとって意味が無い質問の可能性も有る。とは言え、学術的な厳密さを伴なわない創作などでは「お姉さん的キャラか、妹的キャラか?」で決めるのも有りであろう。

兄または弟であるアポロンが古代ギリシャにおける「社会の正式な構成員」と見做されていた成人男性の守護神であり理性・文明を司る神なのに対して、女性や子供の守護神にして野生・自然を司る神ともされる。

「対になるものを司る男女ペアの双子の神」の内、女性の方が、より荒々しいものを担当している、という見方も可能であろう。


父・ゼウスに可愛がられ、彼女の所持品の多くは彼から授かったもの。永遠に処女神でいる保証も父から得ている(その父が下記の様に彼女のお供に手を出す事もあった)。


プライドが高く、普段は冷静な彼女だが、逆鱗に触れた時その怒りは留まる所を知らない。自身が純潔の女神である為、侍女を務めるニュンペー達にも純潔の誓いを立てさせ、それを破った者には厳罰を与えた。


ただし、彼女が嫌うのは「愛の名を借りた性行為」である為、心底お互いを愛し合って結婚する信者は祝福し、快く送り出したという。


生まれてすぐ母親のアポロンを産む際の難産を手助けしたという逸話から「子宝の女神」でもあり、純潔の神でありながら慈母神という特異な立ち位置にいる。元々、地母神として崇拝されていた女神と習合した結果と思われ、ギリシャ神話は対極的なものが多いので仕方がないが。


この為にアルテミスの方が姉とされる事もある。その一方、神話内の役柄を考えた場合、「処女神」のイメージが定着すると彼女は「少女」として表象されやすく、アポロンがそれより年少の神とは考え難い事から、アポロンが兄、アルテミスが妹として扱われる事が多い。兄に対してヤンデレかつブラコンのようなことをする場合も多い。


象徴とされる動物は鹿猟犬だが、象徴の生物と結びついた神話が少ないギリシャ神話では珍しく、がっつり絡んでくるエピソードが多い(後述)。


お供のニュンペーの一人「カリスト」編集

カリストはお供のニュンペーの一人で、特にアルテミスの寵愛を受けていた美少女。ところが彼女にゼウスが一目惚れしてしまう。貞節の固い彼女を誑かす為にゼウスが使った手段は、実の娘であるアルテミス自身に姿を変えること。


カリストはすっかり騙されて偽者に身を任せてしまうのだが、この誘惑が成功した事は、元々アルテミスと彼女がそういう関係だった可能性を示している。絵画にしばしば描かれる誘惑の光景はそれにしか見えない。

そもそもアルテミスには、父親であるゼウスに誕生日プレゼントとして全員処女の召使と踊り子合せて数十人を要求した前科が有る上にフォロメイラクス(少女を愛する)と云う意味深な別名まで有る神様なので何の不思議もないだろう。

なお、古代ギリシャでは、アルテミスに捧げられる祭は「夜中に少女(10-15歳程度。当然、全員処女)が裸になって踊る」というもの。この女神サマ、どう考えてもガチである。(ペドフィリア同性愛の両方で)


アルテミスに気に入られていたカリストだったが、この一件で妊娠してしまう。数か月後、水浴びの時にそれがバレるとアルテミスの寵愛を失い、追放される(あるいは、熊に変えられる)事になる。彼女はゼウスの被害者だが、事情を問わず純潔を失った者には容赦しないのがアルテミスという女神である。なおカリストを問答無用で追放してしまったので、彼女を孕ませた張本人が自分の父であることを知ることは無かった。


関与した事件・戦争編集

アクタイオンの事件編集

テーバイ王カドモスの孫であったアクタイオンは、狩りの途中で森深く迷い込み、聖なる泉でアルテミスとお供のニュンペー達が水浴びしている所に出くわしてしまった。


アルテミスは怒り、「この私の裸を見たと吹聴できるものならしてみるがいい」と呪詛を放った。途端にアクタイオンの姿は牡鹿に変わる


彼は鹿の姿のまま逃げ出したが、自身が連れていた猟犬達に襲われて殺された。アクタイオンには何の悪意も無かったが、乙女に恥をかかせた者には命の代償を求めるのが彼女である。

神話ではよくあること。


崇拝を怠ると……編集

カリュドン王オイネウスはその年の豊作を祝い、神々に捧げものをしたのだが、アルテミスへの供物だけは忘れてしまった。蔑ろにされた事に激怒した彼女は、巨大な猪をカリュドンに送り込んだ。


猪は田畑を荒らし、人々を襲って手がつけられず、並みの狩人では歯が立たない。この猪を退治する為に、ギリシア中の勇士を集めたチームが組まれた程。


これに参加した紅一点が美貌の女狩人・アタランテであり、一番槍を挙げる功績も果たしたが、彼女もアルテミスの信奉者なのだった。


オリオンとの恋編集

そんな彼女だが、一度だけ身を焦がす程の恋をした事がある。その相手が狩人のオリオンで、彼の精悍な佇まいとそれに違わぬ豪快な言動から、夢中になった。


兄のアポロンは乱暴者オリオンを嫌い、処女神のアルテミスは恋愛禁止として認めなかった。アルテミスは聞き入れなかったのでアポロンは大地の女神ガイアに相談し、オリオンを亡き者にしようと考える。更にオリオンを牡鹿と誤認される様に工作し、何も知らない妹を挑発してオリオンを射殺させる。


その後、真相を知ったアルテミスはアポロンの息子で死者蘇生出来る名医アスクレピオスに依頼してオリオンを復活させようとしたが、冥府の王ハーデスに断られ、ゼウスもハーデスを支持した為これを断念。


彼女はゼウスにオリオンを星座にしてもらう様に懇願し、その星座がオリオン座になった。因みにアポロンにオリオンを殺された事に関して、彼女は特にアポロンに対しては怒っていない。また彼女がこのエピソードによって処女神としての立場を失ったという話は伝わっていない。


ヒッポリュトス蘇生事件編集

ヒッポリュトスアテナイテセウスの王子で、母親はアマゾネスの王女である。彼は男性ながらアルテミスの敬虔な信者で、アルテミスの方も例外的に彼を狩猟の供への参加を許す寵愛を示していた。


ところがヒッポリュトスの父テセウスの後妻であるパイドラーが義理の息子に求愛する事件が勃発。当然、ヒッポリュトスは求愛を拒絶したが、逆恨みしたパイドラーは「ヒッポリュトスに強姦された」との讒言を記載した遺書を残して自殺。


これを鵜呑みにしたテセウスはかつてポセイドンから与えられた「三つの願い」を行使して、海から怪獣を召喚。ヒッポリュトスは狂乱した自身の戦車の馬に殺された。


愛弟子が冤罪で父親に殺された事に憤ったアルテミスは、医師アスクレピオスに依頼してヒッポリュトスを蘇らせた。オリオンの件でも死者蘇生を「自然の理に反する」と叱責したハーデスは彼の蘇生で遂に我慢ならず、それに押されたゼウスの放った稲妻でアスクレピオスは即死。


息子が殺された事に激怒したアポロンは稲妻の製造所で大暴れしてそこで働いていたキュクロープス達を殺害する。結局、アポロンはオリンポスを1年間追放され人間の王の牧場番をする羽目になった。


アレトゥーサの事件編集

お供のニュンペー達にも貞節を誓わせている彼女は、誓いを守る者には積極的に救いの手を差し伸べる事もある。


ニュンペーのアレトゥーサは誰もが褒め称えるほどの美貌の持ち主だったが、処女神アルテミスに仕える身として恋には無関心で、女神のお供として狩りに励む日々を送っていた。しかし、川で水浴びする彼女を見てその川の主・河神アルペイオスが口説き、それが通じないと見るや手籠めにしようと彼女に襲い掛かった。


アレトゥーサは服を着る間も無く必死で逃げたが、やがて体力も尽き、アルペイオスの魔手が迫ったところでアルテミスに祈り、救いを求める。それに応えた女神の助けで、彼女の身体は溶け出し、水に変じた。


それに気づいたアルペイオスは自らも水に変じて交わろうとしたが、アルテミスは大地に裂け目を開いて逃げ場を用意し、水に変じたアレトゥーサは海底の地下を通ってシチリア島まで逃げ延びて純潔を守り切った。彼女はこの地の泉となったが、随時ニュンペーとしての姿も取り戻せるようで、その姿でこの地に来ていた女神デメテルと会話した事もある。


トロイア戦争編集

ミケーネアガメムノンが「狩りの腕前はアルテミスにも劣らない」と言った事に立腹しトロイア側を援護する。しかし、トロイアは滅亡し、自身もミケーネ側を援護したヘラとの闘いで敗北、アルテミスがゼウスに泣きつく意外な一面を見せている。


アガメムノンの件で「長女のイピゲネイアを生贄に捧げれば怒りが解ける」との予言を下すも、アキレウスとの縁談と言う名目に騙されてやってきたイピゲネイアが殺されかけると、同情心を起こしてイピゲネイアを安全な場所に移す等、非の無い相手には優しい一面も見せている。


ミケーネ王妃クリュタイムネストラと勝手に名前を使われたアキレウスの2人は必死でイピゲネイアの助命を願ったが、アガメムノンが生贄を強行した為に彼に深い遺恨を抱くに至り、トロイア戦争の泥沼化とアガメムノンの破滅を招く事になった。


モチーフにしたキャラクター編集

名前が一致しているものは誘導分岐にすでに掲載しているので省略。



関連タグ編集

ギリシャ神話 ローマ神話

女神 月神 動物化

オリオン セレーネー


【アルテミス】:pixivの企画「ピクシブロボット大戦V」の勢力。

アルテミシア:よく似た名前。

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