概要
アキレウス(アキレス)は、ギリシャ神話に登場する英雄の一人。
ホメロスの叙事詩『イーリアス』の主人公であり、足が速いので「駿足のアキレウス」と形容されている。
経歴
プティア出身で、アルゴナウタイメンバーでもあったプティア王ペレウスと海の女神テティスとの間に生まれた。
母テティスは、息子を不死の体にするために冥府を流れる川ステュクスの水に息子を浸した。そのとき、テティスの手はアキレウスのかかとを掴んでいたためにそこだけは水に浸からず、かかとのみは不死とならなかった。ちなみに踵を射られて即死した訳ではなく、しばらくトロイア軍を相手に奮戦している。
その後、トロイア戦争ではここをパリスに射られてアキレウスは死に到ることになる。一説には、射ったのはアポロンともいわれている。
踵からふくらはぎにかけての腱である「アキレス腱」はこの挿話にちなんでいる。
また、トロイア軍に加戦したアマゾネス女王ペンテシレイアを倒した際に素顔を覗いた彼は、彼女の美しさを知ってたいそう悲しんだ。これを同じギリシャ軍であるテルシテスが嘲笑した為、ぶち殺している。
主な武装はトネリコで作られた槍、ヘパイストスが作り上げた鎧と世界図が描かれた盾、ケイローンより贈られた青銅の太刀、そしてポセイドンが下賜した不死の名馬(バリウスとクサントス)とテーベで入手した名馬(ペーダソス)の三頭で牽引される戦車である。
また、不死の効能を持つ神々の食物・アンブロシアを軟膏として使用していたともされている。
主な登場作品
イーリアス
作中最大最強の英雄であり『イーリアス』全体が「アキレウスの怒りを歌う」から始まるように主人公格として扱われている。比肩するものなきギリシア勢の勇将。
親友パトロクロスと共に、ミュルミドーン人たちを率いてトロイア戦争に参加していたが、とある事情から総大将のアガメムノンに戦利品の娘を強奪される。
戦士としての誇りを大きく傷つけられたアキレウスは憤慨して戦線を離脱、ギリシア勢は一番の戦力を失い、さらに名だたる英雄たちが傷ついていったことをきっかけにして総崩れとなる。
これを見かねたパトロクロスはアキレウスから鎧を借り、ミュルミドーン人たちを率いて出陣するも、トロイア勢の総大将ヘクトールに討たれ、さらには鎧を剥がされ奪われてしまう。
親友の死を深く嘆き、復讐を誓ったアキレウスは、この戦争で自身が死ぬ運命であるという予言をも受け入れ再び戦場に立つ。
トロイア勢の勇士たちを次々と葬り去り不利だった形勢を逆転させ、ついにヘクトールとの一騎打ちの末に勝利をおさめる。
親友の仇を討ち、鎧を取り戻したにもかかわらず、怒りが冷めないアキレウスはヘクトールの亡骸を戦車で引きずり回し続けたが、これを悲しんだヘクトールの父プリアモス王が遺体の返還を求めて自ら敵陣を訪れたことに心を動かされ、それに応じた。
TROY無双
神々の加護など無用だ!
CV:神奈延年
本作の実質的主人公。敵のみならず味方からも獅子と恐れられるギリシャ軍最強の戦士。
自尊心が高く神すら畏れない傲慢な性格。
『無双OROCHI2』でコラボキャラとして参戦、妲己の切り札として登場。妖魔軍での同僚である毛利元就を歴史家崩れだのヘボ詩人だのと罵ったり、
同じタイミングで敵同士として登場したネメアや、同様に血の気が多い呂布をライバル認定したりと、異世界でも存分に活躍している。
火の鳥ギリシャ編
スパルタ連合軍の傭兵として登場。トロイア第一王子ヘクトルを殺害し、ダイア(主人公)をトロイアから奪い返したが、直後にヘクトルの復讐に燃えるトロイア第二王子・パリスに踵を矢で撃ち抜かれ、死亡した。
登場人物紹介によればダイアを慕っていたらしい。
ゴッドオブウォーアセンション
マルチプレイのDLCに彼の防具と槍が登場している。
Fateシリーズ
アキレウス(Fate)を参照。