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トロイア戦争

とろいあせんそう

ギリシア神話のひとつに数えられるエピソード。ギリシア遠征軍とトロイアの戦争。
目次 [非表示]

概要

オリンポスの主神ゼウスは、「人間ども調子乗ってんな。ガイア婆ちゃんが煩くてかなわんって愚痴ってたし、大戦争でも起こして適当に減らすか!」と考えた。

これにより、全ギリシアの英雄が遠征軍を結成し、小アジアのトロイア(イリオス、またはイーリアス)に攻撃を仕掛け、結果勝利するものの10年の戦いの間にほぼ全ての英雄が戦死した。

また生き残ったアガメムノンなどの英雄の物語も続くのだが、トロイア戦争の外の話になるので割愛する。


英雄叙事詩

トロイア戦争を主題とした文学作品は多いものの、時代が時代だけに現存しているもの、正確に伝わっているものは少ない。その中で他の作品に影響を与えたとされる特に著名な作品がギリシア詩人ホメロスの「イーリアス」「オデュッセイア」、そしてローマ詩人ウェルギリウスによる「アイネアス」(アエネーイス)があり、それぞれアキレウスオデュッセウス、アイネアスの三人の英雄を主役にした英雄叙事詩である。


一つ目のイーリアスは、アキレウスの怒りに始まり、アキレウスと戦った英雄ヘクトルが戦死し、ヘクトルの葬儀が営まれるまでを描く。漫画「マスター・キートン」でも触れられた通り、イーリアスには有名なトロイの木馬は登場しない。

二つ目のオデュッセイアは、オデュッセウスの波乱万丈、奇々怪々な大冒険を描いたものでトロイア戦争に出発し、彼が故郷に帰るまでの長い旅の物語になる。こちらではアキレウスをはじめ、ほぼ全ての英雄たちが戦死し、トロイ攻略のためオデュッセウスがトロイの木馬を発案し、10年続いたトロイア戦争を終結させる。

三つ目のアエネーイスは、ローマ建国の祖ロムルスの先祖・アイネアスの物語で3つの物語の中では唯一、ギリシア側ではなくトロイ軍の武将である。嫉妬の女神ユノー(ヘーラー)が散々、嫌がらせを仕掛けてくる中、アイネアスは家族を連れ、イタリア半島に流れ着き、息子アスカニオスが都市国家アルバ・ロンガを建設する。


他に「アガメムノーン」、「イーリアスの陥落」、「小イーリアス」などがあり、微妙に内容が異なる。

例えばこのうち、小イーリアスでは、勝利の女神アテネがトロイの木馬のアイディアを与えたことになっている。


ちなみにギリシャ軍側の神々はギリシャ土着の神々、トロイア側の神々は外来の神々中心になっている。(例:アレス(トラキア)、アフロディーテ(オリエント)、アルテミス/アポロン(小アジア))


人類減少計画

ゼウスが神々の王になる以前にクロノスが黄金の種族という最初の人間を既に地上に生み出していた。

しかし彼らが新しい神々を敬わずクロノスを尊崇し続けるのでゼウスによって滅ぼされ、ゼウスも次に白銀の種族、青銅の種族を作り出し、その度に滅ぼして新しい種族を作り直していった。

やがて第4、第5の人類として半神半人の英雄と鉄の種族(現在の人類)が誕生した。英雄とは、神々と人間の間に生まれたヘラクレスやペルセウスのような人物で神々と協力し、怪物を倒す役目を持っていたが、それが済むとゼウスにとって英雄や多過ぎる人間は邪魔モノになっていった。


大地の神ガイアの「人間が多くて重すぎる!」という訴えにより、ゼウスは人類減少計画と英雄の抹殺を企み、秩序の女神テミスと協議し、大戦争を引き起こす計画を立てた。

まずヘラクレス、オイディプスゆかりの地で(神話の)世界の中心地、ギリシアの七つの門のテーバイを2度の戦争で滅ぼした。このテーバイの七将攻めにより、ギリシアは荒廃し、人間も英雄も大半が死んでしまったのだが、ゼウスは残る英雄をまとめて処分するため、次に小アジアのトロイを戦場に定めた。

これがトロイア戦争である。


これだけ話すとゼウスが余りに身勝手に見えるのだが、ギリシア神話の世界観には、秩序を守らなければ神々が生まれる以前の混沌(カオス)に世界が還元すると信じられていた。

そのため、人間と神々の区別は厳格でなければならず、人間は神々を敬わなければならないと信じられた。次々に新しい人類を作っては滅ぼすゼウスの行為も世界に秩序を作り出し、混沌に還元するのを防ごうという彼の役目であるということを理解(?)しなければならない。

絶世の美女ヘレネ

ゼウスは、「奴らを焚き付けるニンジンといったらやっぱヒロインだ。世界一の美女を用意しよう。」と考えた。

(このアイデアはパンドラの時も使われている。)

ヘレネの出生

トロイア戦争の原因となった絶世の美女ヘレネの誕生には、二つパターンがある。

ゼウスは、当代一の美女と知られたスパルタ王妃レダルパンダイブしたが、レダはガチョウに変身して逃れる。しかしゼウスも白鳥に変身してレダに覆いかぶさり、子供を産ませた。

この一連のエピソードは、白鳥座の由来になり、後世の芸術作品にも影響を与えた。


もう一つは、神々の怒り、神を敬わぬ人間に対する復讐を司る女神ネメシスにゼウスが抱き着こうとしたのだが、やはりガチョウに変身し、ゼウスも白鳥になって追いかけ、卵を産ませるという神話である。

こうして生まれた卵をスパルタ王妃レダに預け、育った卵から産まれたのがヘレネである。


ヘレネには、ディオスクーロイ(双子という意味)の兄妹がおり、男兄弟がカストルとポリュデウケスで二人は後の双子座になっており、ヘレネと対となる双子の姉妹がクリュタイムネーストラーである。

この二組みの双子は、それぞれ片方がゼウスの子供、片方がレダの夫スパルタ王テュンダレオスの実の子供である。ゼウスの子供は、半神のポリュデウケスとヘレネでテュンダレオス王の子のカストルとクリュタイムネーストラーは完全な人間ということになる。


似たような神話にヘラクレス(ゼウスの子)の兄弟で完全な人間の子供のイピクレスがいる。

この類型の神話は、神の子孫とただの人間がどれほど違うのかを表し、王家や貴族の正当性・権威を高めるために数多く作られた。

ヘレネの結婚

成長したヘレネを娶ろうと全ギリシアの英雄たちが集まった。テュンダレオス王は、このままでは殺し合いが始まるのではないかと恐れたが、イタカ島の王、知恵者のオデュッセウスが「ヘレネの決めた夫を残る全員が助けるという盟約を結ばせよう」と提案した。


この提案により、ヘレネが選んだメネラオスを害する者があれば、全員が駆けつけ、必ず助けるという約束が結ばれた。

またメネラオスは、(テーバイ無き後の)ギリシア最大の大国ミュケーナイ(ミケーネ)の王アガメムノンの弟で、この婚礼により、テュンダレオス王の跡を継ぎ、スパルタ王に即位した。


後にトロイの王子パリスがヘレネを連れ去ると兄王アガメムノンに泣きついてギリシア遠征軍の副将(総大将は兄アガメムノン)になる。メネラオスは、トロイに到着すると恋敵パリスとお互いに一騎打ちで戦争に決着をつけることを提案するものの、人類減少計画を進める神々の妨害に遭う。

結局、トロイの木馬に隠れたメネラオスは、トロイ城内に突入し、ヘレネを殺そうとするが、情に流されてしまう。


一方、ヘレネの異父姉クリュタイムネストラは、アガメムノンの部下で従弟タンタロスと結婚したが、後にアガメムノンが謀殺し、再婚させてしまうのだが、これが後の悲劇に繋がる。

この辺の物語を描いたのがギリシア悲劇「アガメムノーン」となっている。


アキレウス誕生

ゼウスは、次にトロイア戦争で活躍させる英雄を誕生させようと考えた。

そこで知恵の神テミスは、「産んだ子が父より強くなる」というティターン神族の女神テティスを利用するよう助言した。

テティスが産んだ子は父より偉大になるという秘密を聞き、ゼウスはポセイドンにもテティスに求婚することを諦めさせ、自分も神々の王の座を守るために観念した。また自分たちの地位を脅かさない程度の結婚相手を探した。


こうしてテッサリアのプティア王ぺレウスという勇猛な戦士が選ばれた。

しかし当のテティスは、ゼウスの陰謀で人間と結婚するのを嫌がったため、火やライオン、イルカなどに変身し、必死で抵抗したがぺレウスが一向に諦めないので妻になることを引き受けた。


テティスとぺレウスの結婚が決まるとゼウスをはじめ、神々がペリオン山に降臨し、盛大な宴会で祝福した。

しかしこの宴会に呼ばれなかった争いの女神エリスが式場に「一番美しい女神へ!」と書き添えた黄金のリンゴを投げ込んだ。

このリンゴを巡ってゼウスの妻で神々の女王、嫉妬の女神ヘラ、知恵の女神アテネ、そして美の女神アフロディーテが言い争いになるとゼウスは、「トロイアの王子パリスに審判を任せろ」と告げた。


これがパリスの審判だが、ひとまず置き、このままアキレウスの誕生まで解説する。


夫の勇気と情に絆されたテティスだったが人間の子供を育てる気になれなず、どうしてもアキレウスを完全な神にしようと考えた。

これには、二つのパターンがある。


まずテティスは、神の飲物アンブロシアをアキレウスに塗り、炎に潜らせ、毎晩ごとに人間の部分を焼き、完全な神に近づける作業を続けていた。しかし12夜目に夫のぺレウスが発見し、人間の子供を気に入らなかった妻が息子を焼き殺そうとしていると勘違いしてしまう。

これが原因で夫婦は完全に崩壊し、テティスは海に帰り、ぺレウスが男で一人でアキレウスを養育する。

もう一つは、死者の国にテティスが赴き、霊泉ステュクスにアキレウスを浸し、不死の身体を作るというもの。


どちらのパターンにせよ、テティスが失敗したためにアキレウスは踵以外は傷付かない無敵の英雄に成長する。

またぺレウスもペリオン山に住むケイローンに息子を師事させ、あらゆる武術の他に医術や礼儀作法を教え込み、獅子や熊、猪の内臓など特別な食べ物を与え、立派な英雄に育てようと努力した。


パリスの審判

トロイア王プリアモスと王妃ヘカベーの間にアレクサンドロスが誕生した。

しかしヘカベーが「この子がトロイを滅ぼす」という霊視を体験したため、プリアモス王は家来に息子を殺すように命令するが、やっぱり家来が逃がしてしまう。

成長したアレクサンドロスは、羊飼い(牛飼いとも)の子パリスとして育てられていた。

イダ山で実父である王の家畜の面倒を見ていたパリスの元に使者の神ヘルメスが現れ、「三人の女神のうち、誰が最も美しいのか選ぶのだ」と告げられる。


三人の女神たちは自分を選んだ見返りとしてそれぞれ条件を上げた。ヘラは世界の王、アテネは無敵の武運、そしてアフロディーテは、世界一の美女ヘレネを与えると約束した。

パリスがまごまごしていると性欲の塊のようなゼウスさえ逃げ出すアフロディーテが

「世界の王も無敵の英雄も、男なら無上の快楽を与える美女を抱くことを望んでいる。」

「今、地上にこのアフロディーテの生き写し、ヘレネがスパルタ王の妻になっている。」

「彼女を抱けば、この私を抱いているのと同じ快楽を昼も夜も味わい尽くすことができよう。」

と告げパリスを納得させてしまった。


要するに世界の王や無敵の武運があれば世界一の美女を妻にすることも可能だろう。

だが、世界の王や無敵の英雄は、未来永劫、各時代に現れるだろうがヘレネは一人しかいない。ヘレネが生きている現在でなければアフロディーテの生き写しとも言われる美女を抱くことはできないという事実がパリスを決心させた。

まさに他ならぬ今だからこそアフロディーテの申し出を受けたのである。


対してヘラとアテネは、「この選択の愚かさを思い知るが良い!」と罵り合っていった。

こうしてトロイア戦争は、人間だけでなく神々の代理戦争という様相をも見せ始めた。


トロイの王子に

トロイアの王妃ヘカベーは、死んだと思い込んでいるアレクサンドロスの20回目の誕生日に慰みとして競技大会を開きたいとプリアモス王に提案した。

王の命令を受けた家来たちは、パリスに牛を選ばせ、それを優勝者に送ることに決めたが、パリスは自分が可愛がって育てた牛が景品にされるのが耐えきれず、自分が優勝して牛を取り返すと宣言した。


王と王妃が大会に集まった若者たちの姿を見て、亡き息子を思っている中、パリスが優勝する。

しかし牛飼いに優勝されては面目が立たないと主張する参加者たちの前にパリスを育てて来た牛飼いが「彼こそ、アレクサンドロス王子なのだ!」を秘密を明かした。

これを聞いた王と王妃、そして兄王子のヘクトルは、喜んでパリスを王子として宮殿に迎えた。


以来、プリアモス王も王妃ヘカベーも兄王子ヘクトルもパリスを溺愛し、彼の頼みとあればどんなことでも叶えてやろうという甘やかしぶりになってしまう。そこでパリスは、有らん限りの財宝を乗せた贅を尽くした見事な宝船を作らせ、ヘレネとメネラオスが住むスパルタに向かった。


お人好しで能天気なメネラオス王は、遠い小アジアからやって来た若い王子に甚く感激し、王宮で宴会を開いて接待する。そこでヘレネも運命的な出会いを感じ、夫メネラオスをクレタ島に行かせると二人は早速、愛し合い、しかも王宮から持てるだけの財宝を奪い、トロイに逃亡してしまう。


クレタ島から帰って来たメネラオスは当然、ショックを受け、兄のアガメムノンに相談し、例の盟約を持ち出し、全ギリシアの英雄を招集して遠征軍をトロイに派遣することを決定させる。


一方、世界一の美女と財宝を持ち帰った可愛いパリスをプリアモス王たちは、大喜びで迎え、二人の結婚式を挙げるのだった。


アキレウスの参戦

ミュケナイ王アガメムノンは、ピュロス王ネストルを頼った。

ネストルは神々から通常の3倍の長寿を授かり、ヘラクレスと同じ時代に活躍していた長老であり、英雄たちからも尊敬され、傲慢なアガメムノン王の信頼する参謀となった。

実力者ではあったが従弟を殺して妻を奪う強欲で傲慢なアガメムノンとお人好しなメネラオスに代わり、人望のあるネストル王の助けもあって、かつてヘレネに求婚した英雄たちが軍勢を引き連れてアウリスという港に集合した。


しかし若いアキレウスは当然、この盟約の英雄には入っていなかった。

おまけにアキレウスの母の女神テティスが「アキレウスがトロイアに行けば、不朽の名誉を得るが必ず若死にする」と予言を受けたためにスキュロス島のリュコメデス王に女装して預けていた。

女装したアキレウスをリュコメデス王は、少女と信じ、自分の娘たちと一緒に生活させていたのだが、王妃の一人デイダメイアとの間にネオプトレモスという息子まで作っていた(!)。


対してアポロンの信託により「アキレウス必要!」と予言を受けたアガメムノンは、どうにかしてアキレウスを参戦させようと考えていた。そこでオデュッセウスが商人に変装し、武器を娘たちの前で売ってみせると男のアキレウスだけが興味を示して手に取った。

アキレウスは、ネストル王とオデュッセウスの説得により、逆に世話になったリュコメデス王とデイダメイアを説得し、二人に息子を預け、自分は遠征軍に加わる事を決断する。


トロイア戦争

陣容

ギリシア軍

  • アガメムノン:総大将、ミケーネの王。
  • メネラオス:アガメムノンの弟、元ヘレネの夫、スパルタの王。
  • オデュッセウス:イタケーの王で優秀な軍師。
  • アキレウス:プティアの王子。本エピソード最大の英雄。
  • ネオプトレモス:アキレウスの子。
  • パトロクロス:アキレウスの親友。
  • ネストール:ピュロスの王。
  • ディオメデス:アルゴスの王でアテナに愛された戦士。神にさえ傷を負わせた本エピソードのダークホース。
  • ピロクテテス:大英雄ヘラクレスが使っていた弓の後継者。パリスを射殺す。
  • 大アイアス:サラミス島の王子。どんな槍も防ぐ盾の持ち主。
  • 小アイアス:ロクリスの王子。上記アイアスとは同名の別人で、小柄だがアキレウスに次ぐ俊足。
  • テウクロス:大アイアスの弟で相棒である弓兵。
  • エペイオス:トロイの木馬の建造者で、素手での戦闘も得意。
  • カルカース:占い師で、アキレウスなど様々な英雄の参戦を提案した。
  • ミュルミドン:アリから人に変じた民族。アキレウスの兵団として大活躍する。
  • ポダレイリオス/マカオン:アスクレピオスの息子達でギリシャ軍側の軍医。
  • ヘラ:パリスへの恨み。
  • アテナ:ヘラと同じくパリスへの恨み。ディオメデスやオデュッセウスをバックアップした。
  • ポセイドン:後述する要塞建設の謝礼を拒んだラオメドンへの恨み。
  • ヘパイストス:アフロディーテとアレスへの恨み。幼少期をテティスに養育された恩義もあったため、アキレウスに自作の防具を与えた。
  • ゼウス:最終的にトロイアを滅ぼす側に味方する。

トロイア軍

  • プリアモス:トロイアの王。
  • ヘクトール:総大将、プリアモスの子で九偉人に数えられた。
  • パリス:プリアモスの子、今戦争の元凶。
  • アイネイアス:トロイアの王族、後のローマの祖。
  • メムノンエチオピアの王。
  • ペンテシレイアアマゾンの女王。アレスの娘。
  • パンダロス:弓の名手だが、何かとアテナに翻弄される。
  • サルぺドン:アキレウスの愛馬ペーダソスを倒したリュキア王。ゼウスの子であり、アレスとアポロン、アルテミスの弟。
  • デイポボス:パリスの死後、ヘレネの夫になる。
  • レーソス:金が多く産出されるトラキアを治める王で、武装も戦車も金ピカ。
  • エウポルボス:前世はアルゴナウタイのアイタリデスで、のちにピタゴラスに転生する。
  • アフロディーテ:アイネアスの先祖でパリスに選ばれた女神。
  • アレス:アフロディーテの愛人。アフロディーテの命令と言われているが弟や娘の為に参戦した可能性も。本エピソード最大の被害者。
  • アポロン:傲慢なアガメムノンを嫌っている。ギリシア軍最大の敵でトロイア軍最強の守護神。
  • アルテミス:双子であるアポロンがトロイアについたため。また、出征直前のアガメムノンに侮辱されたことを恨んでいた。

中立

  • ハーデス:どちらが勝っても結果的に大勢死人が出て、冥界が潤うから。

  • アストライアー:地上に常駐する唯一の女神で正義を司る。私利私欲で戦争を繰り返す人間に失望してお星さまになる事を考え中。

  • エリス:ゼウスの指示でトロイア戦争を起こした神。ギリシャ、トロイア双方の将達を英雄へと導いた。

トロイアは、ポセイドンとアポロンが先王ラオメドン(プリアモス王の父で当人も様々な伝説を持つ英雄)のために作った難攻不落の要塞に守られていた。このため、いくらアキレウスが神懸かりの英雄でも決着はつかなかった。

挙句、横暴なアガメムノンに愛想を尽かしたアキレウスが戦うのを止めるとギリシア軍は一転して不利な状況に陥り、アキレウスの親友パトロクロスが戦死してしまう。親友の戦死を受け、アキレウスは敵軍の総司令官ヘクトルを討つ。

叙事詩「イーリアス」では、ここで物語は終わってしまう。


総大将を失ったトロイア軍にアマゾンの女王ペンテシレイアエチオピアのメムノンなどの援軍が現れ、これをアキレウスが次々に倒していった。

ところがアポロンが「アキレウスの弱点は踵」とパリスに教えたため、パリスの矢に当たりアキレウスは戦死する。しかし対するパリスもピロクテテスに射殺されてしまう。


ゼウスの計画通りトロイアに世界中の英雄たちが集まりほとんど戦死した後、オデュッセウスが職人のエペイオスに内側が空洞になった巨大な木馬を作らせ、中に残った兵士たちを潜ませた。

敵がいなくなったのを見たトロイア軍は、木馬を戦利品として城内に運び込み、夜中に木馬の中から隠れていたギリシア軍が現れ、トロイアは滅亡してしまう。


この後、生き残った英雄たちもそれぞれ神の怒りを受け、故郷に順調に帰ることはできなかった。


トロイア戦争をモチーフとした作品

トロイア戦争をモチーフとした「ギリシャ編」が『少女クラブ』1956年11月号にて発表される。

物語はエジプト編の続編となり、エジプト編の主要人物であったクラブとダイアが記憶を失い、トロイア戦争に巻き込まれていく様を描く。


第1作「Fate/Staynight」にてアーチャーアイアスの盾を使用するものの、長いことトロイア戦争出典のキャラクターは登場していなかったが、派生作品の「Fate/Apocrypha」や「Fate/Grandorder」にてアキレウスヘクトールパリスペンテシレイアオデュッセウスといった名だたるメンツが参戦するようになった。

そしてシリーズ(主にFGO)が進むにつれて、『ギリシャと言えば大体ロボ』という文章で解る通り、ギリシャは神秘と機械テクノロジーが超融合した文明だったというテンデモ事実が発覚。トロイの木馬とは人型ロボットに変形してビーム砲を打つメカ馬だったり、ヘクトールがサイボーグで、極めつけはオリュンポス十二神が外宇宙からやって来た超巨大宇宙戦艦だったりと。

そして等々ゼウスアレスがやって来た。


「工藤新一NYの事件」編に登場するゲストはトロイア戦争をモデルにした演劇の出演者という設定である。


無双シリーズに属する作品で、TECMO KOEI CANADAによって開発されたトロイア戦争をモデルとしている。

アキレウス(剣士タイプ)、オデュッセウス(射撃タイプ)、アイアス(パワータイプ)、パトロクロス(剣士タイプ)、ヘクトル(剣士タイプ)、パリス(射撃タイプ)、ペンテシレイア(パワータイプ)、アイネイアス(剣士タイプ)がプレイアブルとして参戦している。


マルチプレイにおけるゲーム設定がスパルタ対トロイアとなっており、ステージの一つに陥落時のトロイア市内がある。

また、DLCにアキレウスとオデュッセウスの防具と武器がある。


トロイの木馬をモチーフとしたエンシェントトロイアモンが登場。


トロイア戦争の英雄をモチーフにしたスピリットが登場。

戦騎将軍パトロクロス以外は全て神煌臨編で参戦しており、かなりのマイナーどころまで抑えられているのが特徴。

カード名モデル
戦騎将パトロクロスパトロクロス
七大英雄獣光速神王オデュッセイバーオデュッセウス
七大英雄獣疾風王アキレウザーアキレウス
七大英雄獣ライオ・アイアースアイアス
七大英雄獣アガメムノンアガメムノン
七大英雄獣ヘクトルヘクトール
英雄獣老将タイガー・ネストールネストール
英雄獣弓将パンダロ・クロスパンダロス+パトロクロス
トロイオンの勇士小アイアース小アイアス
トロイオンの勇士ディオメデスディオメデス
トロイオンの勇士ネオプトレモンネオプトレモス
トロイオンの勇士ピロクテテスピロクテーテース
トロイオンの勇士メネラオスメネラオス
トロイオンの木ライオントロイの木馬

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