概要
ギリシャ神話の冒険物語「アルゴー号の大航海」に登場する船、「アルゴー号」の乗組員である英雄たちの総称。
ヘラクレスをはじめ、映画やゲームなどにキャラクターとして用いられる人物も多く、ギリシア神話の「ドリームチーム」と言うべき一団である。
余談だが、タコブネの英名もアルゴナウタイに由来していたりする。
アルゴー号の物語
イアソンの記事も参照。
テッサリアの王子・イアソンは、父から王位を奪ったペリアスに王位の返還を求めた。
しかし王位を手放したくないぺリアスは、イアソンが王の資格たるを証明するため、海の彼方のコルキス(現在のグルジア地方)に祀られているという”黄金羊の毛皮”を持ち帰るよう要求する。
実はこの毛皮は、かつてコルキス王の娘婿の命を救うべくゼウス(あるいはヘルメス)から贈られた特別な羊を、その役目を終えたのちにゼウスへの捧げものとした一品。
この宝物を守るため、今は戦神アレスの社で眠らない竜が番をしており、さらにコルキスへの航海にも数々の危険が予想された。
- ギリシャ神話には「王たるものは血筋だけではなく、何より英雄としての力を持つことが必要」とする思想が全編を通じて流れている。
そこでイアソンは、船大工のアルゴスに50の櫂を備えるという大船「アルゴー(快速)号」を建造させ、ギリシャ中に呼び掛けて募った50人の勇士とともにに乗り込み、命知らずの大冒険へと漕ぎ出したのであった。
この50人の勇士こそがアルゴナウタイであり、イアソンの意気に感じた彼らの多くは、それぞれが神の血を引く英雄であった。
主なメンバー
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
詳しくは該当項目参照。
- ペレウス
アキレウスの父親。
- カライスとゼーテース(メイン画像の人物)
有翼の英雄兄弟。イカロスのような外付けの翼ではなく、生まれた時から翼が生えている。
ピーネウス王の下に馳せ参じ、食卓を糞尿で汚しまくるハルピュイアを追い回して捕獲した。
ハルピュイアとは親戚関係に当たる。
ヘラクレスを置き去りにしてでも出航する事を進言した為に、彼らを恨んだヘラクレスに殺される。
- アウトリュコス
ヘルメス神の実子である盗みと話術、詐欺の達人。
父親直々に技巧を教わった為に、その技巧は卓越しており、触れた物を不可視にしたり、角のある獣から角のない獣に角を取りつけたりする事が出来た。ちなみにヘラクレスにレスリングの師匠でもある為、腕っ節も強い。
- メレアグロス
カリュドーンの猪退治の中心人物。
遠近問わない槍の達人であり、競技会で優勝するのみならず、カリュドーンの猪にトドメを刺した程の腕前を誇る。モイライが彼の母親に授けた薪が燃え尽きない限り、死ぬ事は無かったという。
かつてはアタランテに恋をしていたとされており、戦利品である猪の皮を贈呈している。
カリュドーンの猪との戦いにはテセウスやデュオスクロイ、カイネウスなどのアルゴナウタイのメンバーも参加していたが、当の猪は彼らの力をもってしても倒すには至らなかった強敵で、そんな強敵を投げ槍と手槍で的確に屠って見せた辺り、この英雄の強さは相当なものである。
しかしながら、猪の皮を贈呈した事がきっかけで親戚と喧嘩になった挙句に殺してしまった事に怒った母親が呪詛を込めて薪を燃やすと、メレアグロスの体を焼き尽くしたという。
ヘラクレスの十二の難行の一つ「アウゲイアースの家畜小屋掃除」にも登場するエーリスの王。
数百頭の牛だけでなく、ヘリオス神の牛を飼育していたとされ、糞尿に塗れに塗れて、とても1日では掃除できない牛小屋掃除をヘラクレスに課した。ヘラクレスは川の流れを牛小屋に引いて激流で糞尿を洗い流してしまった。
しかしながら、エウリュステス王は課題の達成を認めなかったという。
- パライモン
プリクソスとヘレ兄妹の父であるアタマス王とイーノーの間に生まれた王子。
赤ん坊であったディオニュソス神を養育した事が切っ掛けで、両親は狂気に陥ってパライモンを殺害(身を投げさせられたとも、釜茹でにされたとも言われている)、死後にメリケルテスというイルカに乗った港湾の守り神に昇格したという。また、母親であるイーノーも神話によってはレウコテアーという海の女神になったとも。
メンバーとしては語られているものの、目立ったエピソードはなし。
- エウペモス
アルゴナウタイ一の泳ぎの名人で、海神ポセイドンの息子。
ポセイドンの加護を受けている為、水の上を走る事が出来た。
- イオラオス
ヘラクレスの従者の一人。ヘラクレス十二の難行に同行し、ヒュドラの首の断面を焼き払って再生できなくするなどの戦果を上げた。また、ヘラクレスの戦車の御者を務めるだけでなく、ベレロフォンの父であるグラウコスに勝利するなど優れた戦車乗りであったと伝わる。
晩年期はヘラクレスに十二の難行を課したエウリュステス王と戦い、ゼウスの祝福により、一時的に若返って勝利した。
- アパレーティダイ
ディオスクロイの従兄弟であるリュンケウスとイーダスの兄弟の総称。
兄であるリュンケウスは名前の由来になった大山猫の如く非常に目が良く、夜中だけでなく地面の中を見通せる能力を、弟イーダスはポセイドン神から借り受けた天馬の曳く戦車を乗りこなせるほどの能力を持っている。
婚姻の際の約定を無視したディオスクロイとは反目し合っており、アルカディアで牛の略奪に参加した際の分け前が原因で本格的な殺し合いに発展、人間であったカストルを殺しはしたが、残ったポルクスは神であるために不死身だったのでアパレーティダイは返り討ちにあって全滅したという。
- ヒュラース
ヘラクレスの従者でかなりの美少年だった為にニンフに誘拐されてしまった哀れな人物。
- アンピオン
女神ニオべを妻に持つ竪琴の名手。妻がレト神一家を侮辱した為、アポロンとアルテミスによって子供たちを皆殺しにされる。
アルゴナウタイの登場する作品
- アルゴ探検隊の大冒険
アルゴナウタイの冒険を描く海外映画。
しかしながら内容はオリジナル色が強い。
このシリーズでは「アルゴノーツ」表記。
メンバーの内、イアソン、メディア、ヘラクレス、アタランテ、アスクレピオス、ディオスクロイ、カイニスが登場しており、テセウスとオルフェウス、カライスとゼーテース、メレアグロスは言及のみ。
また、FGO2部5章ではアキレウス、バーソロミュー、シャルロット・コルデー、パリス、オリオン、望月千代女、マンドリカルド、???、そしてカルデア陣営が新アルゴノーツメンバーとして活躍する。
アルゴナウタイのメンバーがスピリットカードとして登場。
メンバー | スピリット/ブレイヴ/アルティメット |
---|---|
アルゴー号 | 古代戦艦アルゴ・ゴレム/船星鎧ブレイヴアルゴー |
イアソン | 巨人船長イアソン/英雄獣キャプテン・イアソーン |
アスクレピオス | 蛇皇神帝アスクレピオーズ |
アタランテ | アルゴの英雄獣アタランテー |
オルフェウス | 吟遊詩人のオルフェ |
ディオスクロイ | ポルック&カスター/魔導双神ジェミナイズ/英雄獣兄弟ディオスクーロイ |
テセウス | 七大英雄獣覇王獣テセウス |
ピロクテテス | トロイオンの勇士ピロクテテス |
ペーレウス | アルゴの英雄獣ペーレウス |
ヘラクレス | 蛮騎士ハーキュリー/星騎士ハーキュリーΩ/英傑巨人ヘラクラス/七大英雄獣剛勇士ヘラク・レイオス |
メディア | 剣獣女王メーディア |
メレアグロス | アルゴの英雄獣メレアグロス |