ディオメデス
でぃおめです
ギリシャ神話におけるトロイア戦争の一エピソードを描いた「イリアス」に登場する英雄の名前。知名度は比較的マイナーな部類だが、アカイア軍に所属し、アイアスと並ぶ強さを持ち、アルゴスの王としても非常に優秀な人物であった。父親はテーバイ攻めの七将の一人テューデウス。
断っておくと、いわゆるヘラクレスの十二の試練に登場するディオメデスの馬の持ち主の事ではない。
彼本人の強さは上述の通りであるが、英雄に様々な加護を授ける女神アテナのお気に入りであった事から、アカイア軍がアテナの像にしがみ付くという不敬を働いた小アイアスを見逃した事に怒って神罰を執行する際には彼だけ見逃されたというトンデモエピソードがあるが、それすらも序の口に過ぎない。アテナの加護を受けた彼は重傷を負っても長時間戦う事が出来る上に、アテナの加護を込めた槍で対象を貫けば、アレスやアフロディーテといったオリュンポスの神々にすらダメージを与える事ができ、おまけに投げれば必ず敵に命中するというヘラクレスやペルセウスといった神話最高格の大英雄や、ひいてはこの戦争最大の英雄であるアキレウスですら持ち得ない必殺技を披露している。
トロイア突入の際には処女神であるアテナを模した木像「パラディオン」を血塗れの手で盗み出したが、手柄の横取りを目論むオデュッセウスに闇討ちをされそうになった為、彼を懲らしめたというエピソードが残っている。(そうせざるを得なかったとは言え)アテナお気に入りの英雄に手を上げたり、御神体に汚い手で触ったりとタルタロス行きになってもおかしくない真似をしてもお咎めなしだった辺り、アテナからは相当気に入られていた事が窺える。尤も、アテナ以外の神々からはかなり恨まれていたようだが…(後述)。
ディオメデスはトロイア戦争を生き残るも、これだけの事をして無事に済むはずもなく、息子であるアイネイアス共々傷を負わされたアフロディーテの怒りを買い、彼女の権能で妻を浮気するように仕向けられ、故郷に帰れないようにした。その後は現在のイタリアに渡ってブリンディシとアルプス・ヒッピウムの二市を興した。同僚のピロクテーテースもイタリア半島で都市を興している。
奇しくもアイネイアスもまた、ヨーロッパの基盤を作り上げた大帝国ローマの礎を築いた人物の一人になるのである。
敵キャラ「キメラ」の一体として登場。燃え盛る長槍を構えた真紅の鎧武者のような姿をしている。
神煌臨編第2章にて狼型のスピリット「トロイオンの勇士ディオメデス」が登場。
元ネタからしてギリシャ神話がモチーフのオリンの所属と思われる。
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