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クー・フーリン

くーふーりん

クー・フーリン(Cú Chulainn)はケルト神話に登場する半神の英雄。名の発音はクー・フリン、ク・フリン、クー・フラン、クー・ハラン、クー・ホリンとも。
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概要

ケルト神話の代表的英雄であり、母国では中央郵便局に銅像があったり絵本になっていたりと絶大な人気を誇るが、日本ではクー・フーリンどころかケルト神話自体が無名に等しい。昨今では、ゲームの影響によりケルト神話が認知され出しているとはいえ、日本での書籍は極一部の例外を除くと、全て再話・翻案レベルのものしかなく、深く知るにはまだまだハードルが高い。

父親は太陽神ルー、母親はコンホヴォル王の妹(または娘)のデヒテラで、数多くの偉人や英雄が彼の養父として言及される。
元の名はセタンタだったが、誤って鍛冶師クランの番犬を殺したために、代わりに番犬になると誓ったことで“クー・フーリン(クランの猛犬)”と呼ばれるようになった。
クー・フーリンの性格は勇猛果敢で誇り高く、「今日騎士になる若者は偉大な戦士になるが、長くは生きられない。だが、その名は遠い時代まで語り継がれる」という予言を聞くと、コンホヴォル王に実力を示して騎士になった。
さらに超人的な能力を持つ希代の英雄で、影の国のスカアハの下で修業して数々の魔術と魔槍ゲイ・ボルグを授かり戦場で無敗の強さを誇った。ゲイ・ボルグがあまりに有名だが、輝きを放つしなやかな剣『クルージーン・カサド・ヒャン』を武器としていた事からもわかるように剣術にも優れていた。
また「の肉を食べない」「目下の者からの食事を断らない」「詩人に逆らわない」「フェルグス・マック・ロイに一度負ける」などの神の恩恵を受ける為の厳しいゲッシュ(禁忌)も立てていた。

これ以外にも戦場では、骨が皮膚の下で回って体が膨れ上がり、髪が逆立って血が滴り、頭頂から光の柱が屹立して踵とふくらはぎが裏返り、片目が頭部にめり込み、もう片方が巨大化した悪鬼のような姿に変じて敵味方の区別なく全てを破壊しつくし、また彼が血を撒き散らした場所一帯は濃霧に閉ざされたという。これを鎮める為に裸の若い娘達に出迎えさせてクー・フーリンを羞恥させると、冷水の入った巨大な桶の中に彼を三度浸したという。
なお彼の普段の容姿は婦人や詩人から細身の美男子と称賛される一方で、黒髪の一部に赤と金の毛髪が混じった三色の髪、両目に七つずつの瞳、両手足の指の数が七本、額に神の子の証である光輪があるなどの身体的特徴を有していた。

彼の最期は並み居るケルトの英雄達の中でも特に壮絶である。
『クアルンゲの牛争い』の後、クー・フーリンはコナハト女王メイヴの暗躍で呪いをかけられて幻影と狂気に取り憑かれ、死の予兆を見たり、かつての敵の娘によってゲッシュを次々と破られてしまう。
左腕が麻痺し精神も消耗し尽くした彼は、狂気に浮されるままムルセヴニャにおいてコナハト軍に単身を勝負を挑む。だが、敵軍が用意した吟遊詩人の求めに応じてゲイ・ボルグを無抵抗で手放し、御者のレーグ、愛馬のマッハを殺され、最後に自身もゲイ・ボルグでわき腹を貫かれてしまう。しかし彼は傷口から飛び散った己の臓物を水で洗って体内に収め、岩に身体を縛り付けて立ったまま息を引き取ったのだ。
クー・フーリンの首はコナハト軍の兵士によって切り落とされてしまうが、その際に彼の持っていた剣が落ち、クー・フーリンに致命傷を与えた張本人であるレウィの腕を切り落としたという。

また恋多き英雄でもあり妻のエメル以外に、スカアハの娘ウアタハ、妖精ファン、そしてオイフェを恋人にしており、それゆえに己の息子を殺めるという悲劇に見舞われる。

英雄に意外とない「水中戦をした」逸話を持つ英雄であり、クー・フーリンの重要な戦いは浅瀬や海中など水辺で行われる。敵はクー・フーリンとの水辺の戦いを大抵警戒している。

魔術の心得もあり、オガム文字を刻み魔術を扱う場面もある。

作中では御者が戦車を操縦し、本人が戦車を操る場面はないがスカアハから鎌型戦車の操り方を教わっている。ケルトの戦士で戦車を持つ者はeirr(戦車を持つ戦士)と呼ばれ、クー・フーリンもこれに当てはまる。戦車は手の込んだ武器であることから、超エリート戦士にのみ許された兵装とされ、伝承でもeirrという語は「戦士の中でもより階級の高い・優れた・エリート戦士達」を意味する語としても使われる。
また、戦士社会であるケルトにおいて馬はどの動物より重んじられており、その維持費の大変さから馬を所有すること自体が権力の象徴とされる。戦車以前に馬に騎乗することすら貴族階級にしか許されていない。ケルトの戦士に歩兵が多いのはこのため。
この御者を務める男の名前が「ロイグ・マク・リアンガヴラ」であり、魔術により戦車の姿を見えなくする事もできたという。しかし、最後はクー・フーリンの槍を奪っておいてルガズの投げ槍が命中し、命を落としたという。

主な装備

  • ゲイボルグ:槍
  • ドゥヴシェフ(ドゥバッハ):槍
  • クルージーン・カサド・ヒャン(クルージン):剣
  • デル・フリス:杖
  • ドゥバン:盾
  • セングレン(セングリウ):馬
  • マッハ(マハ)※:馬

※通称灰色のマッハ
スリャヴ・フアドゥの山にあるリンの湖で出会った馬。マッハは「軍馬の王」と呼ばれるくらい偉大な馬であり、セングレンよりメジャーである所以はここにある。「その槍にて王は落つ」とあるが、1人は英雄の王であるクー・フーリン、もう1人は御者の王であるローグ、そして軍馬の王であるマッハである。石柱に身体を縛り力尽きた主人を見て、自身もゲイボルクで貫かれ瀕死の状態であったにも関わらず、主人の魂が体内に宿る限り、英雄の光が主人の額で輝きを放つ限り彼を護ろうと、歯で50人、四つの蹄はそれぞれ30人を殺す。最期は首と右腕を切られた主人のもとに向かい寄り添うように息絶えた。

その他、無銘の武器

  • 戦闘用ダーツ
  • 投石器
  • セイウチの歯の装飾が施された直刀
  • 小さい象牙の槍
  • 投げ槍
  • 強固な亜麻の紐がついた槍
  • よく鍛えられた槍
  • 一撃が強烈な重たい剣



創作作品では

初出はFC女神転生にまで遡るシリーズの常連悪魔。種族は基本的に“幻魔”だが、前身であるセタンタも含めて「妖精」に属することもしばしばである。
FCの頃は全身を鎧で覆った騎士の姿だったが、真・女神転生以降は山岸凉子の漫画「妖精王」に登場するクーフーリンの影響を受けた、美青年という設定を前面に出したデザインで登場する。
神話での活躍を表す様に、いずれの登場作品でも一貫して優秀な能力値と強力な攻撃・補助スキルを実装しており、その姿も相まって仲魔として人気のある悪魔である。
またデザインを担当した金子一馬自身の監修でフィギュア化もされた。

若者口調
クー格好良いよクー



リマスター版真・女神転生Ⅲ発売に際して行われた『真3HDベストオブ悪魔』にて4位にランクインした。

ランサーサーヴァントとして登場。
他にもキャスターバーサーカーとしても現界している。
若かりし頃の姿やセタンタと呼ばれていた頃の姿でも登場。
詳細はランサー(Fate/staynight)クー・フーリン(Fate)および各項目を参照。

6.21



木属性の女性キャラクターとして登場。
詳細はクー・フーリン(モンスト)を参照。

センシティブな作品



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