曖昧さ回避
- 『ケルト神話』に登場する姫君。本項で解説。
- 1を元にした、『Fateシリーズ』に登場するキャラクター。⇒グラニア(Fate)
- 『マグマ大使』に登場するキャラクター。本項で解説。
- 1を元にした、『メモリア・フレーゼ』に登場するキャラクター(CV:小林ゆう)。
『ケルト神話』における「グラニア」
ケルト神話(アイルランドの神話)の登場人物である女性。
フィン物語群(フィニアンサイクル)中のエリン(アイルランド)の上王コーマックの娘、次代の上王ケアブリの妹。
日本語表記としては他に、グラーニャ、グローニャ、グラーネ、グラーニェなどがある。
当時のエリンで最も美しいと言われる黒髪の美女で、内面についてもエリンの乙女達の中で教養、話し方、作法、どれをとっても一番とされている。
一方、奔放で我儘、気難しい一面ももっており……。
尚、物語での容姿は美しいものの、名前の意味は「醜い女」「醜悪」「嫌悪の情を催させるもの」であったりする。
彼女とフィアナ騎士団の団長フィン・マックールおよび騎士ディルムッド・オディナの三角関係について描かれたのが伝承『ディルムッドとグラニア』である。
ディルムッドの恩人である巨人を殺させる原因を作るなど鬼畜エピソードも多く、要するにトラブルメーカー。
最後はディルムッドが魔猪に轢き殺された悲しみが薄れた後にフィンと婚姻したが、最優の戦士であったディルムッドを失った騎士団からは不評を持って迎えられた。
なおこの一件が尾を引き、フィオナ騎士団は崩壊への道に続く。いつの時代も女性問題は権力者の失脚理由の一つのようだ。
ちなみにこの「若者と若い女性と壮年以上の年配の権力者の間の三角関係」はケルト神話中でよく見られるものであり、ディルムッドとグラニア、フィンの物語以外で以外に有名なところではノイシュとディアドラ、コノール王の物語がある。
これらの物語は「アーサー王とランスロットとグィネヴィア」や「トリスタンとイゾルデ」の物語の源流であるとみられている。
よく勘違いされるが、ディルムッドの黒子は女性の心を狂わせる程強力なものではない。そもそも逃避行を持ちかけた相手はフィンの息子アーシンとディルムッドの二択である。
初め、グラニアはアーシンに自分を連れて逃げるように頼むが「父の女を奪わない」というゲッシュがあると断られる。その後にディルムッドに同じことを懇願するが「騎士団長の女は奪えない」ディルムッドも拒む、苛立ったグラニアはディルムッドに「女性の頼みを断ってはならない」というゲッシュがあることを思いだしそれを利用し脅す。
断れなくなったディルムッドはアーシンに同情されながらグラニアと逃避行することになる。言ってしまえば黒子の魅了(チャーム)はあくまでグラニアに目をつけられるきっかけであり、決定打はゲッシュの方である。
『マグマ大使』における「グラニア」
水爆怪獣 グラニア
身:60m 重:730t 出:宇宙
背中に水爆ミサイルを装備させられ、口から放射能を吐く。